ONE Championship 10.6 バンコク:青木真也が3連勝。鈴木隼人、フィリピンの選手に一本勝ち。アンディ・サワー&工藤政英は判定負け
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ONE: KINGDOM OF HEROES
2018年10月6日(土)タイ・バンコク:インパクト・アリーナ
レポート:井原芳徳 photos by ONE Championship
第14試合 メインイベント プロボクシングWBCスーパーフライ級タイトルマッチ 3分12R
○シーサケット・ソー・ルンビサイ(タイ/王者)
×イラン・ディアス[Iran Diaz](メキシコ/12位)
判定3-0 (119-109/120-108/119-109)
※シーサケットが3度目の防衛
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第13試合 ONEスーパーシリーズ・キックボクシング女子アトム級(52.2kg)チャンピオンシップ 3分5R
×チョン・カイティン[キル・ビー](台湾/王者)※初防衛戦
○スタンプ・フェアテックス[Stamp Fairtex](タイ/挑戦者)
判定0-3
※スタンプが王者に
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第12試合 MMA ライト級(77.1kg) 5分3R
○青木真也(Evolve MMA/元王者)
×イブ・タン[Ev Ting](ニュージーランド)
1R 0’57” 肩固め
青木は5月のラスール・ヤカイエフ戦、7月のシャノン・ウィラチャイ戦といずれも1Rで快勝し2連勝中。8月のONEの東京での記者会見で、ONEのチャトリ・シットヨートン会長兼CEOは「青木はイブ・タンに勝てば、来年3月31日の両国国技館大会はタイトルマッチの可能性がある」と話していた。
タンはマレーシア生まれでニュージーランド在住の29歳。MMA 20戦16勝4敗。昨年4月にエドゥアルド・フォラヤンのライト級王座に挑戦し判定負けしたが、以降は鈴木信達、アリエル・セクストンに勝利。6月23日のマカオ大会では安藤晃司にパンチで攻め込まれ続けたが、3R残り1分に左の飛び膝でダウンを奪って逆転判定勝ちし、粘り強さを印象付けた。
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今回はプロボクシングの試合もあるため、試合場はリングに。1R、青木はタンの右ハイをかわし、サウスポーで高く構えてじわじわ前に出て、ロープまで詰めて組み付いて倒す。あっさりとマウントを奪うと、肩固めを極め、タンがタップせずにいると絞め落とした。
勝利者インタビューで青木は「みんなが怖いように俺も試合するのが怖いんだよ。俺は打ち克って戦っているんだよ」と話し、インタビュアーが「マーティン・ヌグネンがライト級王座を返上し、アミール・カーンとフォラヤンの勝者と青木で王座決定戦が行われる」と話すと、青木は「お互い好きです。頑張ってください」と、カーンとフォラヤンにエールを送った。
第11試合 ムエタイ バンタム級(65.8kg) 3分3R
○ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ/Evolve MMA/元ルンピニー認定4階級王者、元ラジャダムナン認定ライト級王者)
×メディ・ザトゥ[Mehdi Zatout](フランス)
判定3-0
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両者オープンフィンガーグローブ着用。1R、ノンオーが前に出て、ザトゥは下がって距離を取り続ける。ノンオーは広いリングの中で攻めにくそうだが、少しずつ左右のミドル、右フックのヒットを増やす。2Rになると、ノンオーは蹴りとパンチだけでなく、肘も多用し始め、中盤に右ストレートと右肘の連打でダウンを奪取。その後もノンオーが左ミドル、左右の肘で圧倒する。3Rもノンオーがミドル、膝、肘を当て続け攻勢をキープし完勝した。
第10試合 キックボクシング ライト級(77.1kg) 3分3R
×アンディ・サワー(オランダ)
○アンソニー・ンジョクアーニ[ニョクアーニ/Anthony Njokuani](ナイジェリア)
判定1-2
シュートボクシング・K-1で活躍し、近年はMMAも並行しているサワーはONE初参戦。元UFCファイターのンジョクアーニは03年にMMAを始める前はキックボクシングをやっており、近年は大和哲也も出場していたラスベガスのライオンファイトで戦っている。サワー35歳、ンジョクアーニ38歳とベテラン同士の対決だ。
https://www.facebook.com/ONEChampionship/videos/320296468774336/
ONEのキックボクシングルールは肘無しで、ムエタイよりもブレイクが早い。マスト判定。1R、サワーが圧力をかけ続け、長身のンジョクアーニが広いリングの中を回って距離を取る構図。サワーはパンチを振るが、ヒットは少ない。ンジョクアーニも左ミドル、右前蹴りを当てるが、蹴り数が少ない。ほとんど差は無いが、記者採点は9-10でンジョクアーニ。
2Rも同様の構図で、サワーは攻めにくそうな状況が続くが、ローを当てていると、少しンジョクアーニは逃げ足が遅くなり、サワーがコーナーに詰めて組んで膝を当てる場面が目立ち始める。記者採点は10-9でサワー。
3Rもなかなか噛み合わない展開が続くが、サワーがアグレッシブに前に出続け、随所で右ロー、右フックを当て、ンジョクアーニのミドルをつかんで押し込んで膝を当て、印象を残す。ンジョクアーニも左ミドル、右テンカオを返し、大差はつけさせない。ジャッジは難しいが、記者採点は10-9でサワー。ジャッジは割れ、ンジョクアーニが2票を獲得し勝利。サワーは判定に納得が行かない様子でリングを降りた。
第7試合 ムエタイ バンタム級(65.8kg) 3分3R
×ペットモラコット・ウォー・サンプラパイ(タイ/ラジャダムナン認定スーパーライト級1位、ルンピニー認定同級2位、元ルンピニー認定スーパーフェザー級王者)
○アラヴァディ・ラマザノフ[Alaverdi Ramazanov](ロシア)
判定0-3
https://www.facebook.com/ONEChampionship/videos/703693916662642/
オープンフィンガーグローブを着用してのムエタイ。ラマザノフの伸びのあるパンチが度々ペットモラコットの顔面をとらえる。ペットモラコットの蹴り足をすくってラマザノフが倒す場面も多い。ペットモラコットは2R、左肘打ちでラマザノフの側頭部を切り裂き、ドクターチェックが2回入る。3R、ラマザノフのバックハンドブローでペットモラコットが倒れたが、大成レフェリーはダウンとみなさない。ジャッジは1Rと3Rにやや優勢だったラマザノフを支持した。
第6試合 MMA ストロー級(56.7kg) 5分3R
○鈴木隼人(BRAVE/元GRACHANフライ級王者)
×ロビン・カタラン[Robin Catalan](フィリピン)
2R 3’42” 裸絞め
https://www.facebook.com/ONEChampionship/videos/627650417636982/
鈴木はONE 2勝1敗で、1月のマニラ大会でヤゴ・ブライアンに裸絞めで勝利して以来の出場。今回の相手、カタランはONEで3勝2敗の28歳だ。
1R、20秒ほどで鈴木が片足タックルでテイクダウンに成功。ハーフからカタランの脱出しようとする動きに合わせてバックを取る。だが鈴木のカカトがカタランの股間に当たってしまい、ブレイクがかかる。鈴木は再びタックルを仕掛けテイクダウンに成功。1分ほどで立たれると、コーナー際で組み付いての攻防が続き、カタランが押し込んでいたところでブレイク。鈴木はまたもタックルで倒して上になるが、パウンドは打てない。
2Rも序盤から鈴木がテイクダウンに成功。ハーフで押さえてパスガードを狙い続け、時折パウンドも当てる。カタランも下からしがみつきつつ、肘を当てる場面もあったが、3分過ぎに鈴木がカタランの立とうとする動きに合わせてバックマウントを奪い、裸絞めを極めてタップを奪取。2連勝となった。
第5試合 キックボクシング フライ級(61.2kg) 3分3R
○シントンノーイ・ポー・テラクン(タイ/Evolve MMA/元ルンピニー認定フェザー級王者)
×工藤政英(新宿レフティージム/RISEフェザー級(57.5kg)王者、元REBELS 55kg級王者)
判定3-0
RISEで活躍中の激闘派・工藤はONE初参戦。シントンノーイは14年9月に梅野源治と引き分け、15年3月に森井洋介に左ハイでKO勝ちしている38歳のベテランだ。
https://www.facebook.com/ONEChampionship/videos/860104694180058/
1R、工藤は左ジャブのフェイントから右ローを積極的にヒット。シントンノーイも圧力をかけて左の前蹴り、右ローを返す。工藤は左ボディ、シントンノーイは右ストレート、左膝も多用するように。残り30秒、シントンノーイは左ストレートを当て、ローでの崩しも決める、終盤にはサウスポーにスイッチして左ミドルもヒット。場内のタイ人の歓声も浴び、少しシントンノーイが乗ってきた感がある。記者採点は10-9でシントンノーイ。
2Rもシントンノーイはサウスポーから左ミドル、左膝をヒットし続ける。工藤も詰めて左ボディ、右フックを時折返すが、シントンノーイに比べて攻撃が少ない。記者採点は10-9でシントンノーイ。
3R、工藤は前に出てパンチを狙うが、シントンノーイは首相撲でうまく寸断しつつ、離れれば左ミドルを着実に当て続ける。記者採点は10-9でシントンノーイ。合計30-27でシントンノーイ。細かい採点は不明だがジャッジ3者も順当にシントンノーイを支持し、工藤のONE初戦は黒星で終わった。