UFC 11.2 エドモントン(レポ):前フライ級王者で2位のブランドン・モレノ、3位のアルバジを打撃で完封。U-NEXTゲスト解説の朝倉海「モレノと戦いたいなあ」
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
センチャイムエタイジム錦糸町
最強のムエタイで最高の“美Body”を目指す!初心者の方、女性の方、大歓迎。見学無料!
UFC Fight Night: Moreno vs. Albazi
2024年11月2日(土/現地時間) カナダ・アルバータ州エドモントン:ロジャーズ・プレイス
レポート:井原芳徳
前フライ級王者で2位のブランドン・モレノ、3位のアルバジを打撃で完封。U-NEXTゲスト解説の朝倉海「モレノと戦いたいなあ」
第13試合 メインイベント フライ級 5分5R
○ブランドン・モレノ(2位、元王者)
×アミル・アルバジ(3位)
判定3-0 (49-46/50-45/50-45)
UFCフライ級では10月に5位の平良達郎が1位のブランドン・ロイバルに判定負けし、12月に朝倉海が王者のアレッシャンドリ・パントージャに挑戦する。今大会で戦う2位で前王者のモレノと3位のアルバジは、今後、平良・海の日本勢とも戦う可能性の高い選手たちだ。
モレノはメキシコ人史上初のUFC王者。昨年7月にパントージャに判定負けし王座から陥落。今年2月には過去に1度下しているロイバルに判定負けし2連敗中だ。アルバジはイラク出身で英国在住。20年からUFCに上がり5戦全勝で、昨年6月にカイ・カラフランスに判定勝ちして以来1年半ぶりの試合となる。
1R、お互い伸びのある左ジャブを突きあう展開。中盤、モレンが左ミドルキックを当てつつ、右ストレートにつなげるが、まだ攻撃は少ない。終盤、モレノが右フックをヒット。最後はワンツーを振ってから左インローを当てる。アルバジはまだ大きなダメージは負っていないが、攻撃が返せない。記者採点はモレノ。
2R、モレノは左インローを当て、パンチのコンビネーションから変則軌道の左ハイキックにつなげると、こめかみあたりにもらったアルバジが少しひるむ。中盤、モレノが左ボディを当てると、アルバジがタックルで倒すが、モレノはすぐに立ち、流れをつかませない。終盤もモレノが左ジャブ、ジャブ気味のフックを当て、主導権を維持する。記者採点はモレノ。
3Rもスタンドの打撃戦が続き、モレノはプレッシャーをかけ続け、左ジャブ、フック、ボディ、ハイ等を随所で当て続ける。アルバジはこれまでよりも右ストレートやローを当てるようになるが、手数差はあり、下がり続けて印象が悪い。記者採点はモレノ。
4R、引き続きモレノがプレッシャーをかけ、力まず細かく頭を振って相手に的を絞らせず、左ジャブを起点に自分の攻撃を当て続け主導権を維持する。アルバジは時折右の前蹴りや左ストレートを当て、手数の差は縮まるが、与えるダメージは小さく、その先に持ち込めない。記者採点はモレノ。
5R、激しくパンチが交錯した後、アルバジがタックルを仕掛けるが、モレノは切る。中盤、モレノが脇を差してテイクダウンを狙うと、アルバジは倒れず離れるが、モレノは追いかけ左ストレートを当てると、アルバジはひるむ。終盤もモレノペースで、疲れ知らずで右フックや左ジャブを随所で当て、最後は胴回し回転蹴りを出す余裕も見せ、両手を広げて勝ち誇って終える。記者採点はモレノ。合計50-45でモレノ。ジャッジ3者もモレノを支持し、モレノが判定勝ちした。
勝利者インタビューでモレノは「新しいファイターになった気分です。前回よりも動けました。タイトルを取り返したいです。みんなリスペクトしているがみんな倒したいです」と話した。
なお、今大会のメインカードでは、朝倉海がU-NEXTの生中継のゲスト解説を務めた。海は「アルバジ勝つかなぐらいに思っていましたがさすがですね。この(力まない)戦い方だと疲れないですよね。モレノと戦いたいなあ」とコメント。自身の来月のUFC初戦については「いきなりタイトル戦で不利だって声も凄く多いですけど、いい準備ができているし、自信があるんで、必ずKOすしたいと思いますんで、U-NEXTで見てください」とアピールした。最後は解説の川尻達也が「チャンピオンになってくれますか」と尋ねると、海は「いいとも」と笑顔を浮かべてガッツポーズしながら答えていた。
ブランチフィールド、ナマユナスに判定勝ち
第12試合 コーメインイベント 女子フライ級 5分5R
○エリン・ブランチフィールド(3位)
×ローズ・ナマユナス(5位、元ストロー級王者)
判定3-0 (48-47/48-47/48-47)
ブランチフィールドは21年からUFCに上がり、ジェシカ・アンドラージ、タイラ・サントスら相手に6連勝していたが、前回3月のマノン・フィオロ戦で判定負けしている。
ナマユナスは15年からUFCに上がり、ストロー級で過去2度王座に君臨。22年5月にカーラ・エスパルザに判定負けしストロー級王座から陥落すると、昨年9月のフライ級初戦でもフィオロに判定負けしたが、今年3月にアマンダ・ヒバス、7月にトレイシー・コルテスに判定勝ちし2連勝中だ。
1R、スタンドでお互い慎重な打撃戦から始まる。その中でお互いパンチを当てるが、ナマユナスの左ジャブとそこからつなげる右ストレートのヒットがやや目立つ。最後、ブランチフィールドが出てきても、ナマユナスがかわして終える。記者採点はナマユナス。
2Rに入ると序盤からお互い積極的にパンチを振うように。ナマユナスが左フックをクリーンヒットすると、ブランチフィールドがタックルを仕掛け、金網に押し込む。ナマユナスが逆に払い腰でテイクダウンに成功するが、トップキープは短く、すぐにスタンドに戻す。ナマユナスはブランチフィールドの前進をうまくかわしながら、自分の左右のパンチを当て続け、主導権を維持する。最後、ブランチフィールドがまたも押し込むが、ナマユナスは突き放して終える。記者採点はナマユナス。
だが3Rから流れが変わることに。ブランチフィールドがナマユナスを押し込み、右脇を差した状態で倒すと、ハーフガードで押さえ込むことに成功する。ブランチフィールドは時折右のパウンドをまとめる。ナマユナスは下からしがみつき、その先の攻めは許さないものの、自分の反撃には持ち込めない。記者採点はブランチフィールド。
4R、ナマユナスは次第にステップが遅くなり、疲れが見え始める。ブランチフィールドは中盤から前に出て、パンチを積極的に振るい、右脇を差して金網に押し込むが、倒せず離れる。終盤もブランチフィールドが積極的にパンチを出し、ナマユナスはほとんど攻撃が出ない状態が続く。最後、ブランチフィールドが左ミドルを連打すると、ナマユナスは下がって終わる。記者採点はブランチフィールド。これで合計イーブンか。
5R、ブランチフィールドが左ミドルを当てると、ナマユナスはタックルを仕掛けるが、ブランチフィールドは突き放す。するとブランチフィールドは両足タックルからテイクダウンに成功し、中央付近でハーフで押さえる。中盤、ブランチフィールドはパスガードしてサイドで押さえ、パウンドを当てる。ブランチフィールドは両足で相手の腕を挟むマット・ヒューズ・ポジションで捕まえる場面も。終盤、ナマユナスが立とうと体をひねって亀になると、ブランチフィールドは背後に回って押さえる。残り1分、両者立ち、ブランチフィールドは引き続きしがみついて金網に押し込む。最後もブランチフィールドがタックルでテイクダウンを狙って終わる。記者採点はブランチフィールド。合計47-48でブランチフィールド。ジャッジ3者も同じ採点で、ブランチフィールドが判定勝ちした。
3R以降、体力差を活かして勝利したブランチフィールドは「両親のおかげでタフに育ちました」と勝因を語り、今後について「(前王者で1位の)アレクサ・グラッソと戦いたい」と話した。
第11試合 ライトヘビー級 5分3R
×カイオ・マシャド
○ブレンドソン・ヒベイロ
判定1-2 (29–28/28–29/29–28)
第10試合 女子フライ級 5分3R
×アリアネ・ダ・シウバ(13位)
○ジャスミン・ジャスダビシアス(14位)
3R 2’28” ダースチョーク
第9試合 ミドル級 5分3R
×マルク・アンドレ・バリオー
○ダスティン・シュトルツフス
1R 4’28” KO
第8試合 ウェルター級 5分3R
○マイク・マロット
×トレヴィン・ジャイルズ
判定3-0 (30–27/29–28/29–28)
第7試合 バンタム級 5分3R
○アイマン・ザハビ
×ペドロ・ムニョス
判定3-0 (30–27/29–28/29-28)
第6試合 バンタム級 5分3R
○シャルル・ジョーデイン
×ビクター・ヘンリー
2R 3’43” フロントチョーク
第5試合 フェザー級 5分3R
×ジャック・ ショア
○ユーセフ・ザラル
2R 0’59” 肩固め
第4試合 ヘビー級 5分3R
○アレクサンドル・ロマノフ(13位)
×ホドリゴ・ナシメント(15位)
判定3-0 (30–27/30–27/30–27)
第3試合 バンタム級 5分3R
○セルヒー・シーディー
×ギャレット・アームフィールド
判定2-1 (28–29/29–28/29–28)
第2試合 バンタム級 5分3R
×チャド・アンヘリガー
○コーディ・ギブソン
判定0-3 (27-30/27-30/26-30)
第1試合 女子フライ級 5分3R
○ジェイミー・リン・ホース
×イバナ・ペトロビッチ
判定2-1 (30–27/28–29/29–28)