新日本キック 9.2 後楽園ホール:江幡睦&勝次、タイ人にKO勝ち。重森陽太「ヨードレックペットを止めるのは自分しかできない」
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
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新日本キックボクシング協会「TITANS NEOS 24」
2018年9月2日(日) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第11試合 スペシャルメインイベント 54kg契約 3分5R
○江幡 睦(伊原道場本部/WKBA世界バンタム級王者)
×アーリー・ロー・ペットポートーン (タイ/元タイ・パタヤ52kg級王者)
2R 1’35” TKO (3ダウン:右ローキック)
7月8日の伊原道場主催大会から江幡睦、勝次、斗吾、重森陽太、高橋亨汰が連続出場。睦、勝次にHIROYUKIを加えた3人はタイ人を迎え撃つ。
睦は15年3月のラジャダムナン王座戦でフォンペートで敗れて以降は12戦負け無し。対戦相手のアーリーは60戦40勝(10KO)18敗2分の31歳。試合は睦が一方的に攻める展開に。
1R、開始すぐから睦がアーリーをロープに度々詰め、左右のロー、ミドルを何発も当て続け圧倒する。アーリーはほとんど攻撃を返せない。2Rも睦がローを当てていると、アーリーはスリップするようになり、ロープに詰めてパンチを連打してからの右ローでダウンを奪取。アーリーのダメージは大きく、睦が右ローで2ダウンを重ねKO勝ちした。試合後は睦の弟・塁が、足のダメージが大きく歩けないアーリーに肩を貸していた。
第10試合 ダブルメインイベント 62.5kg契約 3分5R
○勝次(藤本ジム/日本ライト級王者)
×プットパートノーイ・ルークソーンムアン(タイ/元PPTV ch36 チャンピオン・オブ・ザ・ナイト優勝(136ポンド))
2R 2’29” KO (右飛び膝蹴り)
勝次は昨年12月のKNOCK OUTで森井洋介にKO負けし、7月の後楽園での復帰戦で勝利し、短い間隔でさっそく次の試合へ。対戦相手のブットパートノーイは68戦55勝(7KO)13敗の30歳。
1R、プットパートノーイはサウスポーに構え、遠目の距離から伸びのある左ミドル、インローをヒット。勝次は少しバランスが悪く、ローをもらうとスリップする場面も。勝次は慎重な出だしだったが、終盤、一気に距離を詰めると、右のパンチを振ってからの左フックをクリーンヒットし、ダウンを奪う。
2R、プットパートノーイがしばらく左ミドル、首相撲の膝蹴りを当て続け主導権を握るが、勝次は右フックを当て、少しプットパートノーイがぐらつくと、続けて右の飛び膝蹴りをヒット。プットパートノーイは大の字で倒れ、勝次のKO勝ちとなった。
第9試合 ダブルメインイベント 73.5kg契約 3分3R
×斗吾(伊原道場本部/日本ミドル級王者)
○田村 聖(拳心館/NKBミドル級1位、元王者)
2R 0’56” TKO (3ダウン:パンチ連打)
7月から交流がスタートしたNKBから田村が初参戦。1R、斗吾が左ボディ、右フック、田村が時折一気に詰めての右ストレートをヒットするが、まだ両者共に持ちこたえている状態。2R、田村は序盤から右ボディストレートを当てると、右フックをクリーンヒットし、ぐらついた斗吾にパンチを連打しダウンを奪取。斗吾のダメージは大きく、田村がパンチの連打で2ダウンを重ねKO勝ちした。
第8試合 セミファイナル 55kg契約 3分3R
○HIROYUKI(藤本ジム/日本バンタム級王者)
×ウィサンレック・MEIBUKAI(タイ/MEIBUKAI/元ルンピニー認定バンタム級&フライ級王者)
判定3-0 (シーナ29-27/櫻井29-27/宮沢30-28)
ウィサンレックは昨年KNOCK OUTで那須川天心とも戦った36歳のベテラン。1R、ウィサンレックはプレッシャーをかけ、左右の肘、右ストレートをタイミング良く当て続け主導権。中盤過ぎには左の縦肘を当て、少しHIROYUKIの額を切る。
2R、HIROYUKIは自分から積極的に右ロー、ミドルをヒットするようになると、中盤、ウィサンレックが右のローを放ってきたところで、蹴り足を左手ですくってから離し、すぐに左フックを当ててダウンを奪う。その後もHIROYUKIが右フックでウィサンレックをぐらつかせ追い込む。
3R開始すぐ、ウィサンレックの鼻にドクターチェックが入るが再開。ウィサンレックは必死に組んで度々強引に倒す。HIROYUKIは右ストレート、バックスピンキック、顔面狙いの前蹴りを時折当てるが攻撃が寸断される。結局、2Rのダウン分で差をつけ判定勝ちした。
第7試合 セミファイナル 67kg契約 3分3R
○リカルド・ブラボ[Richardo Bravo](アルゼンチン/伊原道場アルゼンチン支部/日本ウェルター級王者)
×CAZ JANJIRA(JANJIRA GYM/蹴拳ムエタイ・ウェルター級王者)
判定3-0 (櫻井30-28/仲30-29/宮沢30-28)
1R、身長とパワーで勝るブラボが、右ストレート、ミドル、組んでの膝を当て、ヒット数で上回る。だがまだCAZも持ちこたえ、時折サウスポーから奥足狙いのローを強打する。
2Rもブラボが右ストレート、肘を当てるが、CAZも左ロー、ミドルを随所で返し続け、しっかりダメージを与え、差を付けさせない。
3R、はっきり差を付けたいブラボは圧力を上げ、右ストレート、肘、膝のヒットを増やし、CAZを追い詰める。CAZも終盤に右ストレートを当て返し必死に挽回するが、中盤までの劣勢の印象を拭うほどにはならず、ブラボの判定勝ちとなった。ブラボはこれでデビュー以来の連勝が8となった。
- CAZ JANJIRA
第6試合 ライト級 3分3R
○重森陽太(伊原道場稲城支部/元日本フェザー級王者)
×RYOTA・RENSEIGYM(錬成塾/大和ライト級王者)
2R 2’29” KO (左ストレート)
1R、RYOYAがサウスポー、重森がオーソドックスに構え、ミドルの打ち合いを繰り広げるが、まだ慎重。2Rに入り重森が右のミドル、ローのヒットを少しずつ増やし、終盤に右ローを強打。セコンドが「ロー効いた」と言うと、重森はチャンスを逃さず、前に出て右ハイと左ストレートを連続でクリーンヒットし、RYOTAをマットに沈めた。
重森はマイクを持つと「12月からKNOCK OUTの(ライト級アジア)トーナメントに参戦します。ヨードレックペット選手を止めるのは自分にしかできないと思っているので、打倒ムエタイは新日本キックボクシング協会の重森陽太に任せて下さい」とアピールした。重森は12月9日の両国大会でのトーナメント一回戦でボルドバートル・アルタンドルグーン(モンゴル)と対戦し、お互い勝ち上がれば来年2月の準決勝でヨードレックペットと当たる。
第5試合 62kg契約(肘無し) 3分3R
×高橋亨汰(伊原道場本部/日本フェザー級1位)
○ダルビッシュ黒木(KING EXCEED/RISEライト級(63kg)10位、RISE WEST -63kg 九州最強決定トーナメント~Road to RIZIN~優勝)
2R 3’00” TKO (3ダウン:左ストレート)
黒木(くろぎ)は、3月にRISE福岡大会で行われたRIZIN出場権を争うトーナメントで優勝し、5月のRIZIN福岡大会にも出場した選手。
1R、高橋がサウスポーに構え、素早く動きながら左ミドル、インローを連打し攻勢。黒木は左足首にサポーターをつけ、かわす動きが少しぎこちない。終盤過ぎ、高橋が左ハイを当てた後、パンチラッシュでダウンを奪う。
2Rも高橋が左ミドル、ハイを効かせて、パンチラッシュでダウンを奪いに行くが、少しガードが開くと、黒木が右ストレートをクリーンヒットし流れを変える。黒木は左ボディも効かせて反撃すると、コーナーに詰めての右ストレートでダウンを奪取。その後もダメージの残る高橋から、黒木が右ストレート、左ストレートで2ダウンを重ね、逆転KO勝ちを果たした。
第4試合 ミドル級 3分3R
×本田聖典(伊原道場新潟支部/日本2位)
○小原俊之(キング・ムエ/J-NETWORK 6位)
判定0-2 (28-39/28-30/29-29)
第3試合 フライ級 3分3R
△空龍(伊原道場新潟支部/日本2位)
△細田昇吾(ビクトリージム/日本4位)
判定0-0 (29-29/30-30/29-29)
第2試合 フェザー級 3分3R
△皆川祐哉(藤本ジム/日本フェザー級4位)
△國枝悠太(二刃会)
判定0-0 (28-28/28-28/28-28)
第1試合 50kg契約 3分2R
×小野拳太(藤本ジム)
○岡田彪雅(クロスポイント吉祥寺)
判定0-3 (19-20/19-20/18-20)
大会の休憩時間明けには、次回10月21日の後楽園ホール大会に参戦が決まったT-98(クロスポイント吉祥寺/元ラジャダムナン認定スーパーウェルター級王者)がリングインし、観客に挨拶した。明日3日の記者会見で対戦相手が発表される。