パンクラス 3.31 立川ステージガーデン(レポ):雑賀“ヤン坊”達也、アキラを1R右ハイでKOしライト級王者に。重田ホノカ、端貴代に完勝しデビュー11か月で王者に。SARAMI、沙弥子を48秒右フックでKOし2団体制覇
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PANCRASE 341 ~ PANCRASE 30周年記念大会Vol.3
2024年3月31日(日)東京・立川ステージガーデン
レポート:井原芳徳 写真:(C)PANCRASE(ケージサイド)、井原芳徳(客席後方)
雑賀“ヤン坊”達也、アキラを1R右ハイでKOしライト級王者に
第15試合 メインイベント パンクラス・ライト級チャンピオンシップ 5分5R
×アキラ(武蔵村山さいとうクリニック/ALMA FIGHT GYM PUGNUS/王者)※初防衛戦 ※武蔵村山さいとうクリニック/&MOSHから所属変更
○雑賀“ヤン坊”達也(DOBUITA/1位)
1R 1’42” KO (右ハイキック)
※雑賀が王者に
アキラは37歳。10年に修斗でデビューし、13年からパンクラスに上がり続け、22年9月のパンクラス・ライト級暫定王者決定戦で元修斗同級王者の松本光史に3R TKO勝ちすると、昨年4月の立川大会での王座統一戦では正規王者の久米鷹介に判定1-2で勝利した。7月の超RIZINではルイス・グスタボの代役で急きょ出場し、トフィック・ムサエフに2R KO負け。それから8か月ぶりの再起戦は、パンクラスのベルトの初防衛戦となった。
雑賀は33歳。20年9月に林源平を1R KOしライト級暫定王者となるが、21年12月の久米との王座統一戦で一本負け。その後はパンクラスで松岡嵩志とシュウジ・ヤマウチに1R TKO勝ち。昨年4月のRIZINではアリ・アブドゥルカリコフに1R KO負け。昨年12月のパンクラス横浜大会でのライト級王者挑戦者決定戦では、1位の粕谷優介から3Rともポイントを奪って判定勝ちした。
1Rが始まり、雑賀はグローブタッチを求めるが、アキラは拒んで距離を取る。167cmのアキラより13cm背の高い雑賀は、サウスポーで構えてプレッシャーをかける。アキラは距離を詰めて右のオーバーハンドフックを雑賀の首元に当てるが、すぐに雑賀が左右のストレートを放つと、早速右ストレートがアキラの顔面を捉える。アキラは打撃戦を嫌ってか?片足タックルを仕掛けて突進し、雑賀を金網に押し込む。だが前回の粕谷戦でも組みの進化を見せた雑賀は倒れず、逆に首を抱えて押し返してから、右肘を当てながら突き放す。
離れた雑賀はプレッシャーをかけ、アキラを少しずつ金網際に下がらせる。アキラはガードを低くし、タックルのフェイントを繰り返していたが、距離が近くなり、足が止まってしまう。すると雑賀がジャンピンクしての右ハイをクリーンヒットし、アキラは真後ろにダウンする。雑賀は当たった反動でスリップしたが、すぐ立つと、意識が飛んだアキラを上から見下ろしたまま追撃せず、梅田レフェリーもすぐさまストップした。雑賀は金網によじ登り、ガッツポーズで喜んだ。
見事なKO勝ちでベルトを巻いた雑賀は「やっと一番になりました。仕事しながら格闘技をやるのはしんどくて、でもそれを言い訳にしたくなくて、一生懸命、一番になるためにやってきました」と涙を流しながら喜び、「アキラ選手、戦ってくれてありがとうございました。パンクラス3大ゴリの2ゴリ(=粕谷とアキラ)をやっつけたんで、久米さんと最後やんなきゃな。久米さん来月(粕谷戦)頑張ってください」と元王者の久米にエールを送り、最後は「俺がヤン坊だ」と叫んだ。
重田ホノカ、端貴代に完勝しデビュー11か月で王者に
第14試合 コーメイン パンクラス女子フライ級チャンピオンシップ 5分5R
×端 貴代(和術慧舟會AKZA/王者)※2度目の防衛戦
○重田ホノカ(パラエストラ松戸/1位)
判定0-3 (山崎45-50/出口45-50/大藪46-49)
※重田が王者に
端は46歳。21年10月の暫定王者決定戦でNØRIに判定勝ち。その後、シッジ・ホッシャの王座返上で端が正規王者となり、昨年4月の初防衛戦でNØRIと再戦し、初対決同様にグラウンドで圧倒し判定勝ちしている。試合もそれから1年ぶりとなる。
重田は20歳。端が初防衛した昨年4月の立川大会でプロデビューし、高本千代に判定勝ち。8月の品川大会ではソン・ヘユンに1R腕十字で一本勝ちすると、11月にはライカに判定勝ちし、プロ3戦全勝・デビュー1年で王座に挑んだ。なお、明日4月1日からパラエストラ松戸等のパラエストラ千葉ネットワークはTHE BLACKBELT JAPANに生まれ変わるため、数々の王者を生んだパラエストラ松戸名義としても最後の試合となる。
1R、重田は開始すぐから飛び膝で距離を詰め、プレッシャーをかけ続け、随所で左フックを当てる。時折重田が端を金網に押し込み、膝も当て、テイクダウンは奪えないものの主導権をキープする。記者採点もジャッジ3者も重田。
2R、重田が変わらず前に出てパンチを当て、中盤にはテイクダウンを奪うと、金網際でハーフで押さえ続け、主導権を維持する。記者採点もジャッジ3者も重田。ジャッジは大藪氏のみ意外にも端につける。
3R、重田が右のバックハンドブローで詰めてから、押し込んで腰投げで倒し、袈裟固めで押さえる。重田はアームロックを狙い、パウンドをも当て、端を圧倒する。記者採点もジャッジ3者も重田。
4Rも重田が前に出て、テイクダウンを奪い、長時間トップキープし主導権を維持する。最後、端が返して上になったが、すぐ時間切れに。記者採点もジャッジ3者も重田。
5R、重田がまたも倒して押さえ続け主導権を維持する。終盤、端はまたも返して上になるが、重田は反撃させず立ち、最後は重田が腰投げで倒し、端が上になって少しパウンドを当てて終える。記者採点もジャッジ3者も重田。合計45-50で重田。ジャッジ3者も重田を支持し、重田が判定勝ちした。
デビュー1年足らず、プロ4戦全勝でベルトを巻いた重田は「あれだけ煽っておいて、端選手強くて、途中心折れそうになったんですけど、セコンドの鶴屋(浩)先生や(浅倉)カンナさんや、ジムの関係者や、応援してくれる人たちのおかげでやりきれました。デビュー11か月目で無敗でチャンピオンになったんですけど、日本で滅茶苦茶最強の3階級チャンピオンの人に勝てるよう練習し、明日からまた頑張ります」と話し、RIZIN&DEEP JEWELS3冠王の伊澤星花をターゲットにすることを表明した。続けて重田は「格闘技を始めた理由が浅倉カンナ先輩で、最初にこのベルトを巻かせてあげたいです。カンナさんのような誰かのヒーローになれるよう頑張ります」と話し、ケージに入って来た浅倉にベルトを渡した。
今回、重田はフライ級のベルトを取ったが、プロデビュー戦と2戦目は1階級下のストロー級で、ストロー級が適正階級だという。DEEP JEWELSストロー級、RIZIN女子スーパーアトム級、DEEP JEWELSアトム級のベルトを持つ伊澤に体重を合わせることは問題無さそうだ。今回は体格で勝る端を押さえるのに手いっぱいといった様子だったが、まだデビュー1年足らず。ここからさらに技を磨き、体作りをしていけば、今や国内で相手のいなくなってきた伊澤にたどり着く日も、そう遠くないかもしれない。
SARAMI、沙弥子を1R右フックでKOし2団体制覇
第13試合 パンクラス女子アトム級チャンピオンシップ(王者決定戦) 5分5R
○SARAMI(パンクラスイズム横浜/1位、修斗女子スーパーアトム級(50kg)世界4位・元王者)
×沙弥子(リバーサルジム横浜グランドスラム/2位)
1R 0’48” TKO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)
※SARAMIが王者に
SARAMIは33歳、MMA戦績32戦18勝(2KO/6一本)14敗。12年にMMAデビューし、DEEP JEWELSでは富松恵美、前澤智、黒部三奈らとタイトル戦線でしのぎを削る。ONEのトライアウト出場を経て、20年からは修斗を主戦場とし、21年11月には黒部に勝利し修斗女子世界スーパーアトム級王者に。22年はRIZINで浅倉カンナに敗れ、ラーラ・フォントーラに判定勝ち。昨年5月の修斗で渡辺彩華に2R KO負けし王座陥落した。12月の横浜大会でパンクラスに初参戦し、初代女子アトム級王者決定トーナメント一回戦でジェニー・ファンに判定勝ちし決勝に進んだ。決勝・チャンピオンシップは5Rだが、修斗での黒部戦で経験済なところもアドバンテージになるだろう。
沙弥子は33歳、MMA戦績11戦8勝(1KO/1一本)3敗。GRACHANを主戦場とした後、19年に1度パンクラスに上がり、3年のブランクを経て22年復帰し、その後は4戦3勝1敗。ファンには敗れたが、原田よき、MIYUに勝利。12月の初代女子アトム級王者決定トーナメント一回戦ではV.V Meiと接戦を繰り広げ判定2-1で勝利した。
試合はあっという間の決着に。1R、沙弥子が少しプレッシャーをかけ、右ローを2発当てるも、互いに探りながらの静かな出だし。だが、SARAMIが左の前手の頭の細かい動きでフェイントをかけ続けてから、右フックを放つと、これが沙弥子のアゴにクリーンヒットする。腰から崩れてダウンした沙弥子に、SARAMIが上から左のパウンドを連打すると、すぐさま寳田レフェリーがストップした。
勝ったSARAMIはしばらく喜んでから、座ったままの沙弥子に歩み寄って抱き合うと、沙弥子は涙を流した。両選手は元々練習仲間で、SARAMIが後輩の沙弥子の相談相手になる間柄だった。
チャンピオンベルトを巻きマイクを持ったSARAMIは「正直自分でもこんな勝ち方ができると思わなくて驚いています。格闘技人生で2つ目のベルトを取れた自分を褒めてあげたいです。チャンピオンベルトを取って人生が大きく変わることはないと思いますけど、これからの格闘技人生を少しでも明るいものにできればと思います」と話した。
なお、SARAMIは、メインイベントでアキラをKOした雑賀“ヤン坊”達也と共に、大会のベストフィニッシュ賞に選ばれ、賞金を獲得している。
井村塁、田嶋椋との打撃戦制し判定勝ち
第12試合 バンタム級 5分3R
×田嶋 椋(OOTA DOJO/1位、元暫定王者、ネオブラッドトーナメント2022同級優勝・MVP)
○井村 塁(ALMA FIGHT GYM PUGNUS/3位、ネオブラッドトーナメント2020同級優勝・MVP)
判定0-3 (山崎28-29/大藪28-29/荒牧28-29)
田嶋は24歳。22年12月の横浜大会でTSUNEに4R TKO勝ちしバンタム級暫定王者となったが、昨年4月の正規王者・中島太一との王座統一戦では5Rともポイントを取られ判定負け。12月の横浜大会では笹晋久に判定勝ちしている。
井村は25歳。昨年4月の立川大会で石井逸人に判定勝ちし3連勝としたが、9月大会では河村泰博に1R開始早々にギロチンを極められ一本負け。11月の再起戦では矢澤諒に1R開始早々に裸絞めで一本勝ちしている。12月大会では中島が返上したバンタム級王座を懸けた一戦で、透暉鷹(ときたか)が河村に勝利し新王者となっており、パンクラスも「次期挑戦者決定戦と位置づけてもおかしくないマッチメイク」とプレスリリースで紹介している。
1R、井村が序盤から右フックを当て、田嶋をダウンさせる。田嶋はその先の攻めを許さずスタンドに戻したが、引き続き井村が右フックを的確に随所で当て、打撃戦で優位をキープする。
2R、井村が序盤から倒して金網際で押さえ、中盤、スタンドに戻っても、随所で右のパンチを当て、手数差をつけて主導権を維持する。
3R、後の無い田嶋がパンチを当て、井村を追い詰め、逆転勝ちに近づく。だが井村はタックルでのテイクダウンで寸断を続け、終盤は押さえる時間を長時間作って反撃を食い止め終了。井村が逃げ切り判定勝ちした。記者採点もジャッジ3者と同じ28-29で井村。マイクを持った井村は、最後のピンチを反省し「出直します」とだけ話し退場した。
なお、この一戦は、今大会のベストバウト賞に選ばれ、パンクラスから両選手に賞金が授与される。
第11試合 フェザー級 5分3R
―中田大貴[ひろたか](和術慧舟會HEARTS/7位)
―シュウジ・ヤマウチ(ブラジル/チーム・ヤマウチ)
中止 (ヤマウチの計量オーバー)
19歳の天弥、元修斗王者の松本光史に完勝
第10試合 ライト級 5分3R
×松本光史(M PLATIC/5位、元修斗世界同級王者)
○天弥[てんや](和術慧舟會HEARTS/9位、ネオブラッドトーナメント2023同級優勝)※吉村天弥 改め
判定0-3 (出口26-30/大藪26-30/中島27-30)
松本は40歳。22年9月のライト級暫定王者決定戦でアキラに、昨年3月にヌルジャノフ・ルスタムベックに、いずれもTKO負けしたが、11月には西尾真輔に判定勝ちした。
天弥は19歳。極真空手をベースとし、昨年3月にプロデビューし3戦2勝1敗。6月の神谷大智戦では、2Rまで攻め込まれ、3Rに猛反撃したが、神谷がマットに手をついたグラウンド状態で、吉村が反則となる膝蹴りを連打したため、反則負けとなっていた。8月に木村裕斗に29秒でTKO勝ちして以来の試合となる。
1R、スタンドの攻防が続き、長身の天弥がサウスポーからの左ミドルや膝を当て、手数と積極性で上回る。松本も右フックを時折当てるが、やや攻めあぐねている感がある。
2R、天弥が右カーフを効かせ、パンチも随所で当て、松本を追い詰める。最後は天弥がパンチの連打でフラフラにし、最後はパウンドを当ててストップ寸前まで追い込む。記者採点は8-10で天弥。ジャッジも1名が同じ採点とする。
3R、天弥が変わらず打撃で優位を維持する。松本も右フックを当てるが、流れは変わらず。天弥は攻め疲れたものの、最後はマウント、バックマウントで攻め終了。点差を広げ判定勝ちした。
第9試合 ライト級 5分3R
×平 信一(綱島柔術/ZST/8位、元ZST王者)
○神谷大智(BRAVE/11位)
3R 3’08” 裸絞め
1R、神谷が序盤から倒して押さえ、終盤に立たれてもまた倒し、サイドで押さえ鉄槌を当て、優位を維持する。
2R、神谷が変わらずグラウンドで主導権を維持し、中盤以降はバックキープして裸絞めを狙い続け圧倒する。
3R、神谷が立った状態で背後からしがみつき、そのまま倒してバックマウントを奪うと、中盤、裸絞めを極めてタップを奪い完勝した。
第8試合 ライト級 5分3R
○西尾真輔(宇留野道場/10位、ネオブラッドトーナメント2022同級優勝)
×余 勇利(マッハ道場/12位)
1R 1’04” TKO (レフェリーストップ:右フック)
1R、サウスポーの余が左ミドルを当てていたが、西尾がパンチを振るって前に詰め、左フックを当てて余をひるませる。さらに西尾は余を金網に詰め、右フックをクリーンヒットし、余の腰が落ちた直後に梅田レフェリーがストップした。
杉山しずか、パンクラス初戦はライカに完勝
第7試合 女子フライ級 5分3R
○杉山しずか(リバーサルジム新宿Me,We)
×ライカ(RIGHT THING ACADEMY/2位)
判定3-0 (出口30-27/中島30-27/荒牧30-27)
杉山は37歳。08年にJEWELSでデビューし、長年DEEP JEWELSを主戦場とし、17年と18年にはRIZINで渡辺華奈と対戦しいずれも敗れる。22年にはDEEP JEWELSフライ級GPに出場し、初戦ではミッコ・ニルバーナに判定勝ちしたが、決勝では中井りんに1R一本負けした。それから約2年ぶりの試合で、パンクラスに初参戦する。過去の実績も考慮すれば、杉山が今回勝ってフライ級2位以上に入れば、今大会の端貴代×重田ホノカのチャンピオンシップの勝者に挑戦する可能性が高い。
ライカは48歳。昨年はパンクラスで3戦し、渡邉史佳とナギには勝利したが、11月に新鋭・重田ホノカに判定負けしている。杉山とは14年大晦日のDEEPさいたまスーパーアリーナ大会で対戦し、杉山が1R終盤に腕十字で一本勝ちしている。
1R、リーチで勝る杉山が、サウスポーを主体にしつつ時折スイッチし、右ロー、左ストレートを当てると、中盤にはタックルで倒し、金網際でトップ、バックを取る等、コントロールを続ける。
2R、変わらず杉山攻勢で、スタンドで左ミドル、ハイを当て、倒したり金網に押し込んでもパウンドを当て、ライカを圧倒する。
3R、杉山がグラウンドでトップ、ハーフバック等で押さえ、随所でパウンドを当て、コントロールを続け終了。杉山が3Rともポイントを取り完勝した。
第6試合 フェザー級 5分3R
×遠藤来生(パワーオブドリーム札幌/9位)
○石田陸也[りくや](DOBUITA)
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
1R、序盤からグラウンドの展開が続く中で、遠藤が横三角絞めを狙う場面もあったが、石田は対処し、石田が上で押さえパウンドを当て印象を作る。記者採点もジャッジ3者も石田。
2R、遠藤が中盤からグラウンドでコントロールし、上からパウンドを随所で当て、立ってもパンチを当て追いかけ、主導権を維持する。記者採点もジャッジ3者も遠藤。
3R、お互い疲れが溜まっているが、比較的余力のある石田が、組んでの膝やパンチで積極的に攻め、優位に進める。記者採点もジャッジ3者も石田。合計28-29で石田。ジャッジ3者も同じ採点で、3Rを取った石田が判定勝ちした。
濱田巧、カーフ&三日月効かせTKO勝ち
第5試合 フライ級 5分3R
○濱田 巧(パラエストラ柏/3位、ネオブラッドトーナメント2022同級優勝)
×山崎聖哉(BRAVE/6位、ネオブラッドトーナメント2023同級優勝)
3R 2’25” TKO (レフェリーストップ:スタンドパンチ連打)
1R、濱田がテイクダウンを奪い、グラウンドでコントロールする。中盤、山崎が下からアームロックを狙うが、濱田は極めさせず脱出し、終盤はスタンドで右カーフ、左のミドル、ローを当て、やや優位で終える。記者採点もジャッジ3者も濱田。
2R、濱田のローとカーフをもらった山崎は前足を引きずりがちになり、濱田が組んで膝を連打し好印象を作る、終盤、山崎も首投げを決めるが、濱田はすぐ立ち、その先を許さない。記者採点もジャッジ3者も濱田。
3R、濱田が左ミドル、ジャブを当てつつ、右のカーフを当てていると、山崎の足が止まる。濱田が右のカーフを当て続け、最後は右の三日月蹴りで濱田を金網に詰めると、パンチを連打し山崎が防戦一方になったところでレフェリーがストップした。
濱田は「THE BLACKBELT JAPANの濱田巧です。今日はパラエストラ柏最後の日で、柏で勝利を飾れてうれしいです。隣にいるのは娘のアカネです。一番の宝物です。アカネの応援もお願いします」とマイクアピールした。
第4試合 女子フライ級 5分3R
×NØRI(PRAVAJRA/3位)
○渡邉史佳(FIGHTER’S FLOW)※OOTA DOJOから所属変更
判定0-3 (荒牧28-29/大藪28-29/出口27-30)
NØRIは25歳。昨年4月、端貴代との再戦で判定負けし返り討ちにされるも、9月のDEEP JEWELSでの再起戦では齊藤百湖に判定勝ちした。
渡邉は24歳。昨年3月のライカ戦でプロデビューし判定負けして以来の試合となる。
1R、渡邉が蹴り足をつかんで倒し、肩固め、パスガードで攻め続けると、終盤には袈裟で押さえて鉄槌を当て続け、最後は腕十字を狙って好印象で終える。
2R、渡邉が序盤から倒して上になり、サイドを取り、パウンドを当てる等優位に進める。終盤、NØRIも上を取り返し、バックを取ったり腕十字を狙ったが、荒くなってしまい、はっきり印象を作ることができない。記者採点は渡邉。ジャッジは割れ、2者が渡邉、1者がNØRIにつける。
3R、NØRIがサウスポーからの前蹴りやミドル、渡邉が右ストレート、左ローを当てる打撃戦が続くが、差は乏しいまま終わる。記者採点は僅差だが渡邉。合計27-30で渡邉。ジャッジ3者も渡邉を支持し、渡邉が判定勝ちした。
第3試合 フライ級 5分3R
○大塚智貴(CAVE/5位、ネオブラッドトーナメント2021ストロー級優勝)
×眞藤源太(KING CRAFT)
判定3-0 (出口29-28/大藪29-28/中島29-28)
1R、眞藤が右カーフを効かせて大塚を倒し、マウント、バックを奪い、裸絞めを狙う。最後、大塚が返して上を取り、少しパウンドを当てるが、眞藤が三角絞めを狙う等、下からでも攻めを続ける。記者採点もジャッジ3者も眞藤。
2R、眞藤が押し込むが、膝蹴りがローブローとなり一時中断する。再開後、グラウンドになり、下から眞藤がアームロックを狙うが、極めには至らない。大塚も攻めあぐねるが、最後にパウンドを連打し、好印象で終える。結局最後の攻めが決め手となり、ジャッジ3者とも大塚につける。記者採点も大塚。
3R、序盤から大塚が倒して上になり、最後までその状態をキープする。大塚はパウンドが少ないが、眞藤の下からの仕掛けを許さない。記者採点は大塚。合計29-28で大塚。ジャッジ3者も同じ採点で、大塚が判定勝ちで接戦を制した。
第2試合 ストロー級 5分3R
○植松洋貴(NEVER QUIT/6位、ネオブラッドトーナメント2022同級優勝)
×増田大河(セルフディフェンスアカデミー)
判定2-1 (大藪28-29/荒牧29-28/山崎29-28)
1R、スタンドでのお見合いが続き、どちらも攻撃が乏しく、ジャッジ2者は植松、1者は増田と割れる。
2Rもお互い慎重で差が乏しいが、少し増田の右カーフ、パンチが目立つようになり、ジャッジ3名とも増田につける。
3R、終盤に植松がオンブになり、背後から裸絞めを狙うが、極めには至らず終了する。ジャッジ3者とも植松を支持する。ジャッジの合計点は割れ、2者が植松を支持し植松が判定勝ちした。
第1試合 プレリミナリーファイト ネオブラッドトーナメント2024 ライト級 1回戦 5分3R
○鈴木悠斗(パラエストラ八王子)
×クリス(anne)
1R 4’53” TKO (レフェリーストップ:スタンドパンチ連打)