修斗 1.28 ニューピアホール(レポ):藤井伸樹、須藤拓真に判定勝ちし環太平洋バンタム級王座防衛。女子ストロー級王座決定戦に藤野恵実と杉本恵が進出。鈴木崇矢、修斗初戦で4秒KO勝ち
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プロフェッショナル修斗公式戦 PROFESSIONAL SHOOTO 2024 Vol.1 & 2
2024年1月28日(日)東京・ニューピアホール
レポート:井原芳徳
Vol.2
第8試合 メインイベント 修斗環太平洋バンタム級チャンピオンシップ 5分3R
○藤井伸樹(ALLIANCE/環太平洋王者、世界2位)
×須藤拓真(X-TREME EBINA/環太平洋3位、世界5位)
判定3-0 (片岡29-28/田澤30-27/岡田30-27)
※藤井が初防衛
藤井はパンクラスで活躍後、18年から修斗に上がり、石橋佳大、後藤丈治らに勝利。22年11月の環太平洋王座決定戦で石井逸人に判定2-1で勝利すると共に、昨年度の修斗ベストバウト賞も獲得した。だが昨年7月のノンタイトル戦では元環太平洋王者・竹中大地に判定負けした。
須藤は今成正和に憧れて柔術を始め、20年のMMAデビューから5戦連続で足関節技で一本勝ちし、22年4月のRIZINでは渡部修斗に判定勝ち。8月にFighing NEXUSバンタム級王者・河村泰博に挑戦し2R一本負けしプロ初黒星。22年11月に修斗に初参戦し、後藤丈治に2Rヒールフックで一本勝ちしたが、昨年5月に齋藤奨司に判定負けした。齋藤の怪我により、須藤が王座挑戦のチャンスを得た。
1R、打撃戦の後、1分過ぎに須藤はタックルを出しかけたが、藤井は左ジャブで迎撃して突き放す。中盤、藤井は左右のボディストレート、右ローにつなげるが、須藤は両足タックルを合わせ、引き込みながら足関を狙う。藤井は近くにいるセコンドの髙阪剛氏の指示を聞きながら動いて対処するが、須藤は体勢を変えながら、執拗にヒールフックやアキレスロックや膝十字固めを狙う。終盤、ようやく藤井が脱出してスタンドに戻すが、またも同様に須藤がタックルから引き込んで足関を狙う。記者採点は須藤。
2R、須藤は同じように足関を狙うが、これも藤井は対処し、鉄槌を当てて脱出する。中盤には須藤はタックルを切られるように。終盤、須藤は引き込んで足を登らせるが、藤井は脱出する。藤井はスタンドになる都度、右ストレート、左ジャブ、右ロー等を細かく当て、僅差とはいえ印象を作る。記者採点は藤井。
3R、藤井は距離を保ちつつ、左右のボディストレートを当てる。須藤は3Rも変わらず引き込み、オモプラッタから足関につなげるが、藤井は対処しスタンドに戻す。藤井は距離を取りつつ、随所で右カーフをヒットし、須藤のタックルを切り続ける。終盤、須藤は引き込んで下になり、足を登らせるが、藤井は密着して先の攻めを許さず、最後は解いて右の鉄槌を連打して終える。記者採点は藤井。合計29-28で藤井。ジャッジ3者も藤井を支持し、藤井が判定勝ちで初防衛に成功した。
ベルトを巻いた藤井は「前回の試合で負けてしまって、チャンピオンらしくない悔しい負けだったので、今回はしっかり勝って自分の強さを見せようと思いました。しっかり勝つことができて、応援する皆さんにその姿をお見せできてうれしいです。また修斗を見に来てください」と話した。
第7試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2023 女子ストロー級 5分2R
○藤野恵実(JAPAN TOP TEAM/パンクラス3位・元王者/勝ち点7→10)
×吉成はるか(パラエストラ小岩/勝ち点3)
2R 3’09” KO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※藤野がリーグ優勝。女子ストロー級王座決定戦に進出
昨年3月からスタートした女子ストロー級リーグ王者を争うリーグ戦の最終戦。1位と2位の選手が初代女子世界ストロー級王座決定戦に進出する。
元パンクラス王者で43歳のベテラン・藤野は今回のインフィニティリーグで修斗に初参戦。7月の初戦でエンゼル☆志穂に1R裸絞めで勝利し、9月の宝珠山桃花と激しい打撃戦の末判定2-0で勝利した。11月の杉本恵は引き分けに終わったが、大会前時点で勝ち点7で首位にいる。
対する吉成はこのリーグ戦でデビューし、杉本と宝珠山桃花に敗れたが、同じく新人のエンゼル☆志穂には2R一本勝ちした。
1R、藤野は開始すぐから前に出てパンチを当てつつ、組み付いて倒して上になる。中盤、吉成はスタンドに戻すが、藤野はまたもパンチを連打し、押し込むなどして主導権を維持する。すると藤野は右フックでダウンを奪い、金網際で押さえて右のパウンドを連打する。これも吉成が脱出しスタンドに戻すが、藤野が変わらず前に出てパンチを当てて主導権を維持する。
2Rも藤野は前に出て、パンチを当て、組めば膝も連打し、吉成を圧倒する。すると中盤過ぎ、藤野が押し込んでからサバ折りで倒して、そのままマウントを奪うと、左右のパウンドを連打し続けたところでレフェリーがストップした。藤野は2R勝利の勝ち点3を加えて10点で終了し、リーグ戦を1位で終了した。
第6試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2023 女子ストロー級 5分2R
×宝珠山[ほうしゅやま]桃花(赤崎道場A-SPIRIT/勝ち点6)
○杉本 恵(AACC/勝ち点5→7)
判定0-3 (福田18-20/岡田18-20/鍋久保18-20)
※杉本がリーグ2位。女子ストロー級王座決定戦に進出
宝珠山は女子ストロー級リーグ初戦でエンゼル☆志穂に1R一本勝ち、2戦目で吉成はるかに判定勝ちし、9月の3戦目では藤野恵実と激しい殴り合いを繰り広げるも、判定0-2で惜敗した。
杉本は20年にSARAMIに敗れた後は6戦5勝2分負け無し。5月のリーグ初戦で吉成はるかに判定勝ちし、9月の2戦目はエンゼルに判定勝ち。11月の3戦目は優勝候補の藤野と引き分けた。
1R、打撃戦の後、杉本が組み付き、金網に押し込むが、膠着しブレイクがかかる展開が繰り返される。終盤、杉本は片足タックルに切り替えると、テイクダウンを奪ってサイドで押さえる。杉本は鉄槌を当てつつ、腕十字を狙い、最後はバックを取りに行くが、極まらず時間切れに。
2R、杉本は右のパンチのフェイントからタックルを仕掛け。開始すぐにテイクダウンに成功する。杉本は金網際で押さえつつ、パウンドを当てるが、もがいた宝珠山は脱出しスタンドに戻す。だが杉本はすぐ宝珠山を押し込む。またも膠着ブレイクがかかるが、逆に杉本には好都合で、杉本はすぐタックルで倒し上になる。宝珠山は立つがすぐに杉本は倒し、またも上になるが、その先は持ち込めず終了する。杉本は判定勝ちに終わり、勝ち点2を獲得して7点とし、リーグ戦2位で終了した。
次の試合で藤野が優勝を決め、初代女子世界ストロー級王座決定戦は藤野×杉本の再戦の構図となった。リーグ戦では引き分けており、杉本は「藤野さんとのタイトルマッチ、完全決着がつけられるように頑張りたいと思います」と話した。次の試合で優勝を決めた藤野は「今年3月でデビュー20周年です。20年目でベルト取りに行きます。早く私を追い越してほしいんですけど、まだ追い越されたくないので、まだまだ高い壁でいるために、20年目のベルト、獲りに行きます」と力強く宣言した。
第5試合 62kg契約 5分2R
○伊集龍皇[りゅうおん](パラエストラ小岩)
×藤田ムネノリ(SUBMIT MMA)
2R 4’40” 三角絞め
※伊集が計量でバンタム級(61.2kg)のリミットを0.8kgオーバーし62kg契約に変更
第4試合 ストロー級 5分2R
○黒部和沙(TRIBE TOKYO MMA)
×大田ノヒロ(THEパラエストラ沖縄)
1R 1’13” 裸絞め
第3試合 フェザー級 5分2R
△岡田逹磨(SAI GYM)
△椿 馨[かおる](KATANA GYM)
判定0-0 (岡田19-19/田澤19-19/鍋久保19-19)
第2試合 フェザー級 5分2R
×加藤裕彦(SAI GYM)
○青井太一(心技舘)
2R 2’33” KO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第1試合 トラウアウト 58kg契約 3分2R
×樋口幹太(FIGHT FARM)
○宇佐美泰生(修斗GYM東京)
1R 0’22” KO
オープニングファイト トライアウト フライ級 3分2R
○鈴木真生(MMA Rangers Gym)
×堀澤義紀(有永道場 Team Resolve)
2R 2’36” KO
Vol.1
第9試合 メインイベント フェザー級 5分3R
○TOMA(直心会TK68/世界3位、環太平洋7位)
×齋藤 翼(津田沼道場・FIGHT FARM)
3R 2’41” KO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)
36歳のベテランTOMAは昨年5月のに3年ぶりに復帰し、結城大樹に判定負けしたが、9月の復帰2戦目では岡田達磨を2R KOした。
1R、両者サウスポーで構え、時折お互い左のカーフキックを当てる。どちらも攻撃が少なく均衡状態が続くが、終盤にTOMAが左フック、右ジャブを当て、やや優位で終える。
2R、序盤に齋藤が左まぶたをカットして出血し、ドクターの止血とチェックが入るが、傷は浅くすぐ再開する。スタンドで接戦が続くが、TOMAの前手の右のジャブ、アッパー、フック等のヒットがやや目立つ。
3R、TOMAはスイッチを繰り返す中で、オーソドックスになる場面が増えると、齋藤の右ローが当たり出す。だが中盤過ぎ、TOMAがサウスポーに戻すと、右ジャブを当ててから、齋藤が左ローを当てた直後に前進し、右フックをヒット。齋藤はダウンする。齋藤はすぐ立つが、前に詰めたTOMAが再び右フックで倒すと、最後は金網際で押さえながら、左の鉄槌を連打したところで、片岡レフェリーがストップした。マイクを持ったTOMAは「チャンピオン目指して頑張ります」とアピールした。TOMAは齋藤の蹴りで足を痛めた様子で、セコンドに肩を抱えられながら退場した。
第8試合 セミファイナル フライ級 5分3R
○関口祐冬(修斗GYM東京/世界1位)
×ヤックル真吾(T-REX柔術アカデミー/世界4位)
判定3-0 (岡田30-26/出合30-27/田澤30-27)
関口は昨年3月、新井丈に判定負けし、7月には内藤頌貴に判定勝ちしている。ヤックルは昨年4月の沖縄大会で宮城友一をKOしたが、7月に山内渉に70秒でKO負けした。
1R、スタンドの打撃戦が続き、お互い慎重でほとんど差はないが、若干関口の左ストレートのヒットが上回り、最後に関口がタックルで倒して押さえて、いい形で終える。
2Rも差の乏しい打撃戦が続き、中盤に関口がタックルで倒して上で押さえる。終盤、ヤックルが下から関節技の機会を伺うが、関口は対処し、最後はパウンドを連打し、またもいい形で終える。
3R、序盤から関口がタックルで倒し上になる展開を繰り返す。終盤、脱出したヤックルがバックを取るが、関口は落として上になると、パウンドを落とし終了。3Rともポイントを取り関口が判定勝ちした。
第7試合 フライ級 5分3R
×宮城友一(キックボクシングDROP/世界2位)
○鈴木崇矢(格闘DREAMERS/J-MMA Rookies CUP 2023 フライ級優勝)
1R 0’04” KO (レフェリーストップ:左飛び膝蹴り)
鈴木は昨年GRACHANが主催した7団体合同の「J-MMA Rookies CUP」で3勝し優勝した19歳の新鋭。準決勝・決勝は1R KO勝ちしており、初の修斗でいきなりインパクトを残す。
ケージに入り、中央でレフェリーがルール説明した後、両者はグローブタッチして離れる。1R、開始すぐに宮城は前に出ながら右手を出しタッチを求めるが、鈴木はタッチに応じず、素早く前に詰めると、驚いた様子で真っすぐ下がった宮城のアゴに、左の飛び膝蹴りをクリーンヒットする。伸びた状態で後ろに倒れた宮城に、鈴木が追撃のパウンドを当てたところで、福田レフェリーがストップ。わずか4秒での決着だった。宮城は担架で運ばれた。
マイクを持った鈴木は「こんにちわ。未来のUFCチャンピオンの鈴木崇矢です。まずは世界2位にも関わらず僕の修斗デビュー戦の相手を受けてくれてありがとうございます。修斗に出させていただきありがとうございます。僕、修斗大好きです。先輩とか世界で活躍してきた選手が修斗の舞台を出て、世界で戦える日本人を証明してきました。まず今年ベルトを取りに行きます。ぜひ見ていてください。ありがとうございました」とアピールした。
第6試合 バンタム級 5分2R
○永井奏多[かなた](TRIBE TOKYO MMA)
×HAMMER KATU(有永道場Team Resolve)
判定3-0 (片岡20-18/福田20-18/出合20-18)
第5試合 2023年度新人王決定トーナメント決勝戦 フライ級 5分2R(延長1R)
―亮我(ゴンズジム)
―永留惇平(MMA Rengers Gym)
中止
※永留が計量前に体調不良となり試合は中止。計量クリアした亮我がフライ級新人王に
第4試合 2023年度新人王決定トーナメント決勝戦 フェザー級 5分2R(延長1R)
×松浦真実也(トップティア)
○ネイン・ディネッシュ[Nain Dinesh](MMA Rengers Gym)
2R 0’14” KO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)
※ディネッシュがフェザー級新人王に
第3試合 2023年度新人王決定トーナメント決勝戦 バンタム級 5分2R(延長1R)
△JAM(THEパラエストラ沖縄)
△磯城嶋[しきじま]一真(MMA Rengers Gym)
3R 判定1-2 (9-10/10-9/9-10)
2R 判定0-1 (福田18-20/二瓶19-19/出合19-19)
※延長Rにジャッジに支持された磯城嶋がバンタム級新人王に。公式記録は2Rまでの結果によりドロー
第2試合 2023年度新人王決定トーナメント決勝戦 ストロー級 5分2R(延長1R)
○根井博登(パラエストラ柏)
×麻生Leg Lock祐弘[よしひろ](有永道場TeamResolve)
1R 2’06” KO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※根井がストロー級新人王に
第1試合 2023年度新人王決定トーナメント決勝戦 ライト級 5分2R(延長1R)
○グ・ジユン[Ku Jiyoon](修斗GYM神戸)
×嵯峨“ゴーレム” 健史(TKエスペランサ)
判定3-0 (福田20-18/二瓶20-18/田澤20-18)
※グがライト級新人王に