修斗 5.21 ニューピアホール(レポ):齋藤奨司、須藤拓真の足関節技封じ判定勝ち。田中半蔵&児山佳宏、41歳の両ベテランが判定勝ち
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プロフェッショナル修斗公式戦 PROFESSIONAL SHOOTO 2023 Vol.3
2023年5月21日(日)東京・ニューピアホール
レポート:井原芳徳
齋藤奨司、須藤拓真の足関節技封じ判定勝ち
第10試合 メインイベント バンタム級 5分3R
×須藤拓真(X-TREME EBINA/世界4位)
○齋藤奨司(FIGHT FARM/世界7位)
判定0-3 (福田28-29/田澤28-29/松根28-29)
須藤は今成正和に憧れて柔術を始め、20年のMMAデビューから5戦連続で足関節技で一本勝ちし、昨年4月のRIZINでは渡部修斗に判定勝ちした。8月にFighing NEXUSバンタム級王者・河村泰博に挑戦し2R一本負けしプロ初黒星を喫した。昨年11月に修斗に初参戦し、後藤丈治に2Rヒールフックで一本勝ちしインパクトを残した。対する齋藤はボクシング出身で、須藤は今回もストライカータイプの選手との試合が続く。
1R、須藤は組みに行くと、引き込むようにして、得意とする下のポジションを取る。齋藤は金網際で上から密着し、須藤の下からの仕掛けに対処する。中盤、須藤が三角絞めを仕掛けかけると、齋藤は解いたが、サイドに回りかけると、須藤もその動きに合わせて回り、齋藤の足をつかんで得意の関節技を狙う。だが齋藤はあっさりと足を引き抜いてスタンドに戻す。齋藤はしっかり須藤対策ができている様子だ。終盤、須藤はマット上を転がって今成ロールで足を取りに行く動きを繰り返すが、齋藤が対処し、猪木アリ状態が繰り返される。ジャッジ3者とも齋藤。齋藤も目立った打撃を返せず終わったラウンドで、試合を展開を作っているの須藤ではあるが、主導権は取れなかったため、今のMMAの世界的な評価基準に沿えば、齋藤につくのが妥当なところだろう。
2R、須藤はまたも片足タックルを仕掛けて、そのまま下のポジションになり、足関を狙うが、齋藤は上体を起こして防御しながらパウンドと肘を当てて抵抗する。それでも須藤は執拗に齋藤の足をつかんで関節技を狙う。終盤、須藤は足関を解き、齋藤が上から押さえ、須藤は足を登らせるが、その先に持ち込めず終わる。ジャッジ3者とも齋藤。
3R、須藤は変わらず足関狙いで、序盤から座って猪木アリ状態を繰り返す。中盤、須藤は右フックを振りながらタックルを仕掛けて倒すと、上を長時間キープし、時折足関を狙う展開を繰り返す。終盤、須藤は今成ロールを繰り返しては失敗を続け、最後は首相撲からの膝を連打するがブロックされ終了。ジャッジ3者とも須藤。須藤は1ポイント取り返すに留まり、齋藤が点差を守り切る形で判定勝ちした。
田中半蔵、グスタボと同門のネイトの反撃耐え判定勝ち
第9試合 セミファイナル フェザー級 5分3R
○田中半蔵(FUN’S/世界5位)
×ロイベ・デ・オリベイラ・ネイト(ブラジル/エヴォルサオ・タイ/世界8位)
判定3-0 (豊永29-28/田澤29-28/松根29-28)
ネイトはRIZINで活躍するルイス・グスタボと同門でMMA 9戦6勝(2一本/3KO)3敗。1月大会で修斗に初参戦すると、63kg契約でバンタム級ランカーの加藤ケンジと対戦し、打撃で圧倒した末に2RにパウンドでKO勝ちした。今回はベスト体重のフェザー級に上げて再来日した。
対する田中はパンクラスの上位戦線でも活躍していた41歳のベテラン。昨年約5年ぶりに修斗に戻りランキング入りした。
1R、田中がサウスポーで構え、ネイトが右の蹴りを放ったタイミングでタックルを合わせ、序盤からテイクダウンに成功する。田中は中央付近でトップをキープする。田中は頭をネイトの胸に密着する時間が長く、パウンドを落としても与えるダメージは小さい。ネイトも下から肘を当て抵抗するが、なかなか立てず印象が悪い。ジャッジ3者とも田中につける。
2R、ネイトのプレッシャーをかわし、田中が片足タックルを仕掛け、中盤に倒すことに成功し、金網際で押さえる。立とうとしたネイトを潰してハーフガードに移る。トップに戻されても上をキープ。終盤、ネイトが下から腕十字を狙うが、田中は防御する。最後はスタンドに戻るが目立つ攻防は無く終わる。から肘を当て抵抗するが、なかなか立てず印象が悪い。
3R、田中は組みたいところだが、タックルのタイミングでネイトに膝を合わされ、入れない状態に陥る。ネイトは左の前手を突きながらプレッシャーをかけ続け、随所で右のストレートやフックやアッパーを当て、ようやく主導権を握ることに成功する。田中は右まぶたから出血する。2点差があり勝つにはフィニッシュしかないネイトは最後、パンチのヒットを増やすが、田中は耐え終了。田中が点差を守り切る形で判定勝ちした。
第8試合 フェザー級 5分2R
○齋藤 翼(津田沼道場・FIGHT FARM)
×岡田達磨(SAI-GYM)
2R 1’43” 裸絞め
齋藤はバンタム級で2連敗し、フェザー級に階級を上げての再起戦。1R、岡田が開始すぐから脇差の状態で押し込み、足を掛けてテイクダウンを狙う。中盤、岡田が一度テイクダウンを奪うが、すぐ齋藤は立ち元の状態に戻る。終盤、岡田が倒してバックを取りかけるが、齋藤は脱出する。お互いサウスポーで、齋藤が左のカーフキックを連打すると岡田は少しバランスを崩し、岡田のタックルも潰して、膝立ちの岡田にパンチも当て挽回する。記者採点は岡田。ジャッジは割れ、豊永氏と松根氏は岡田、片岡氏は齋藤につけ、評価が割れたが、齋藤の反撃を考えれば割れることも納得できる。
2R、齋藤が左フックを振った後、岡田が左の飛び蹴りを仕掛けるが、齋藤は岡田の蹴り足を抱えて、テイクダウンに成功する。齋藤は金網際で中腰の状態でスペースを作ってから、左右のパウンドをヒットし、着実にダメージを与える。そして齋藤はパスガードを狙うと、岡田が上体を起こした隙を逃さず、背後に回りながらすぐさま裸絞めを仕掛け、これがガッチリと極まり岡田はタップ。齋藤が一本勝ちを果たし、連敗を2で止めると涙を流した。
第7試合 フェザー級 5分2R
○児山佳宏(パラエストラ松戸/元環太平洋王者)
×YOKOSAI(SAI-GYM)
判定2-0 (豊永20-18/福田19-19/田澤20-18)
児山は41歳のベテラン。21年に4年ぶりに復帰し勝利したが、昨年7月の復帰2戦目では木下カラテに1R KO負けして以来の試合となる。
1R、児山が序盤からタックルでテイクダウンを奪うと、金網際でトップをキープする。児山が時折パウンドを当てるが、YOKOSAIは多くの時間、下から密着して脇を抱える等して防御し、時折肘やパウンドを返す。記者採点は児山。ダメージとアグレッシブさの差は無く、主導権で児山と判断した。ジャッジは割れたが、2者が順当に児山につける。
2Rも児山が序盤から倒して上になって金網際で押さえ続け、時折パウンドを当てる。YOKOSAIは1Rほど下から返せず守勢が続く。終盤、YOKOSAIが三角絞めを狙うが、あっさり児山は解き、トップキープしてコツコツパウンドを当て続け終了。児山がらしさを貫き、このラウンドのポイントを確実に取り判定勝ちした。
フェザー級リーグ2戦目、浜松ヤマトはドローも1位キープ
第6試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2023 フェザー級 5分2R
△浜松ヤマト(T・GRIP TOKYO/勝ち点3→4)
△上原 平(リバーサルジム横浜グランドスラム/勝ち点1→2)
判定0-0 (片岡19-19/福田19-19/松根19-19)
インフィニティリーグ2023フェザー級は5選手が参加し、そのうち環太平洋ランカーは1人だけだが、1位と2位の選手同士で空位の環太平洋王座を来年争うため、参加選手にとっては大きなチャンスとなる。3月の後楽園大会で開幕し、浜松はCHAN-龍の計量オーバーによる不戦勝で勝ち点3を獲得し、上原は竹原魁晟と引き分けて勝ち点1を獲得した。
1R、浜松が序盤からタックルで倒し、立たれてもしがみついて押し込み主導権を握る。浜松はなかなか倒せず膠着気味となるが、上原は浜松の首をつかんでギロチンを狙う場面もあるため、豊永レフェリーは続行する。残り1分、ようやくブレイクがかかるが、浜松はまたも上原を金網に押し込む元の状態に戻る。自軍コーナー付近でセコンドの大塚隆史の指示を聞きながら、突き放し際に右肘を当て好印象を残す。浜松が10-9でポイントを取る。
2R、上原はタックルを繰り返すが、今度は上原が切り、立ち際に膝を当てたり、突き放してからパンチを当て好印象を作る。中盤には上原が浜松を押し返し、腕を巻きながら倒しかける場面も。だが左テンカオがローブローとなってしまい、浜松のダメージが大きく一時中断。流れが途絶えてしまう。再開後も上原が浜松のタックルを切り、パンチと膝を当て続け主導権を維持したが、フィニッシュにはつなげられず、ポイント五分に戻すに留まりドローとなった。両選手ともリーグ戦の勝ち点1を獲得している。
第5試合 epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2023 フェザー級 5分2R
○竹原魁晟[かいせい](パラエストラ松戸/勝ち点1→3)
×磯部鉄心(パラエストラ松戸/勝ち点0)
判定3-0 (片岡20-18/福田20-18/松根20-18)
3月のリーグ初戦で竹原は上原平と引き分けて勝ち点1を獲得した。磯部は今回が初戦で、パラエストラ松戸の同僚との試合となった。磯部が95年4月生まれで1学年上で、揃って21年10月にデビューしこれまで5戦と、似たキャリアを辿って来た。
1R、竹原が押し込みを繰り返し、終盤にタックルでテイクダウンを奪い、サウスポーからの左ストレートも当て優勢。2Rも同様に竹原がタックルからテイクダウンを繰り返し判定勝ちし、勝ち点2を獲得した。
リーグ戦は浜松が4戦のうち2戦を終えた時点で1位の座を維持している。
第4試合 バンタム級 5分2R
△よしずみ(リバーサルジム東京スタンドアウト)
△松下祐介(パラエストラTB)
判定0-0 (豊永19-19/福田19-19/松根19-19)
第3試合 バンタム級 5分2R
×新井拓巳(ストライプル新百合ヶ丘)
○永井奏多(TRIBE TOKYO MMA)
1R 1’13” KO (レフェリーストップ:右ストレート)
第2試合 フライ級 5分2R
○大竹 陽(HAGANE GYM)
×古賀優平(TRIBE TOKYO MMA)
2R 0’50” KO (レフェリーストップ:左膝蹴り→パンチ連打)
第1試合 フェザー級 5分2R
○國頭 武(BURST)
×青井太一(心技館)
2R 2’14” 肩固め