K-1 vs. RISE、再び。K-1 3.12 代々木第一で玖村将史×鈴木真彦、斗麗×安本晴翔、寧仁太・アリ×實方拓海、RISE 3.26 有明アリーナで白鳥大珠×佐々木大蔵、門口佳佑×新美貴士、南原健太×愛鷹亮
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K-1とRISEの合同記者会見が2月10日、東京で行われ、K-1 K’FESTA.6 3月12日 代々木第一体育館大会、RISE ELDORADO 3月26日 有明アリーナ大会で、両団体の選手同士による対抗戦が3試合ずつ、計6試合が行われることが発表された。会見には伊藤隆RISE代表、中村拓己K-1プロデューサー、試合の決まった12選手が出席した。両大会の模様はABEMAで無料生中継される。
RISEとK-1の交流は昨年6月、那須川天心 vs. 武尊をメインイベントとして行われたTHE MATCH 2022東京ドーム大会以来となる。THE MATCHでは16試合が行われ、K-1対RISE等非K-1の対抗戦の勝敗は、9勝7敗で非K-1勢の勝ち越し、RISE対K-1は6勝5敗でRISEの勝ち越しに終わった。
THE MATCHの2か月前のカード発表会見では、RISEのYA-MANが「俺たちが黒船です」とK-1勢を挑発し、K-1の中村プロデューサーは「スタンスは変わらないです。今回は特別です」と話し、今回限りの“開国”と明言していた。だがTHE MATCHでRISEの鈴木真彦に判定負けしたK-1の金子晃大は、9月のK-1での試合後「鈴木選手にリベンジしたい」と発言し、交流の継続を希望していた。また、THE MATCHに出場した武尊、安保瑠輝也、芦澤竜誠らがK-1を離れ、K-1を巡る状況も変化した。RISE側も武尊戦を最後に天心がボクシングに転向し、前日の9日にプロテストに合格したばかり。K-1もRISEも、長年団体の顔となってきた選手たちがいなくなった状況では共通する。
対抗戦第2弾はK-1 3.12 代々木、RISE 3.26 有明で全6試合
THE MATCH 2022はK-1・RISE・RIZINの3団体が共同で中立の舞台を作る形だったが、今回の対抗戦はTHE MATCHの枠組みではなく、RIZINは関与せず、RISEとK-1の大会の中で3試合ずつ行うホーム&アウェー形式となる。K’FESTAはK-1の主力選手の大半のカードが決定済のため、王者対決は無いものの、THE MATCHで実現していてもおかしくなかったような顔合わせが並んだ。
ルールは各大会の通常ルールが採用される。肘無しでは共通するが、RISEの場合はつかんでからの攻撃が1回まで可能となるため、K-1勢の対応具合が気になるところ。6試合とも3分3R(延長1R)で、K-1は延長Rはマスト判定となる。
◆K-1 K’FESTA.6 3月12日 代々木第一体育館大会
スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス/元Krushスーパー・バンタム級王者)
鈴木真彦(山口道場/RISEバンタム級(55kg)王者、元WBCムエタイ日本&ホーストカップ日本同級王者)
フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
斗麗[とうま](WIZARDキックボクシングジム)
安本晴翔[はると](橋本道場/RISEフェザー級(57.5kg)6位、WPMF世界・WBCムエタイ日本フェザー級王者、元KNOCK OUT-REDフェザー級王者、元INNOVATIONスーパーバンタム級王者、元REBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王者)
ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
寧仁太[アニンタ]・アリ(ガーナ/K-1ジム総本部チームペガサス/Krushウェルター級王者)
實方[さねかた]拓海(TSK Japan/RISEウェルター級1位、元WMC日本・ルンピニー日本・J-NETWORKスーパーライト級王者)※実方拓海から表記変更
◆RISE ELDORADO 3月26日 有明アリーナ大会
スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
白鳥大珠(TEAM TEPPEN/RISEライト級(63kg)1位・元王者、RISE -61kgトーナメント2019優勝、RIZIN KICK -61kgトーナメント2021優勝)
佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元Krushスーパー・ライト級(65kg)&ライト級(62.5kg)王者)
フェザー級(57.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
門口佳佑(EX ARES/RISEフェザー級王者)
新美貴士(名古屋JKファクトリー/元Krushフェザー級王者)
90kg契約 3分3R(延長1R)
南原健太(極真会館/RISEヘビー級3位、極真会館・真正会共催全日本体重別2022男子軽重量級(90kg)優勝)
愛鷹 亮(力道場静岡/元Bigbangヘビー級王者)
RISE伊藤氏「昨年10月から話し合い年明けに決まった」、K-1中村氏「ファンと選手の熱が自分の思いを動かした」
会見冒頭、両団体の首脳が交流戦再開の経緯について説明した。RISEの伊藤氏は「THE MATCHの後、選手やファンの思いをたくさん聞いて、そこから数か月考えました。THE MATCHをジャンボジェット機に例えると格納庫に入り整備されている状況です。この日(=3月)から滑走路に向かって動き出します。昨年10月、ブロンコスの関(巧)さん、シュートボクシングの緒形(健一)さんと話し合い、その後、12月25日のRISE(とSB)のイベントに武尊選手に来場していただいた経緯もあります。対抗戦は年明けに決まりました。3月に両大会で3試合ずつやる流れになりました。3月の大会でTHE MATCH 2に向けて滑走路に並びます。そこからどれぐらい距離があるかはわかりません。早ければ来年かもしれないですし、数年後になるかもしれないですが、皆さんと盛り上げてTHE MATCHというジャンボジェットを大空に飛ばしたいです」と、ジャンボジェット機に例えて話した。関氏はK-1の映像を制作するブロンコスの代表で、草創期のRISE、現在のK-1の運営にも深く関わってきた人物。武尊は10月いっぱいでK-1を離れたが、12月のRISEとSBの合同大会に武尊が来場した際にも関氏が付き添っていた(下写真左からピーター・アーツ、武尊、関氏)。
続けてK-1の中村氏は「年が明けてから伊藤さんたち、関さんと話し、対抗戦の話が出てきました。僕自身、THE MATCHを開催した時の記者会見で、こういった試合は一回限りだと発言していました。終わった後もその気持ちは正直変わらなかったんですけど、ファンの皆さんの声や選手の色んな思いや声を聞いていて、対抗戦への熱を感じていました。正直、ファンと選手の熱が自分の考えとか思いを動かしたのが、対抗をやろうと決めた大きな理由です。3月の同じ時期に(K-1とRISEの)ビッグマッチが行われることもそうですし、伊藤さんたちと話し合いをしたことも含めて、また一回対抗戦をやるのはこのタイミングで、やれと言われているのではと思いました。ファンの見たいものを提供するのはプロモーターとしてやるべき仕事だと思うので、対抗戦を実現することになりました。THE MATCHは結果の上では1つの差ですが負け越したのは無茶苦茶悔しかったので、やる以上は絶対やり返そうと思っていますし、対抗戦の話が来れば『やるならやるよ』って気持ちは変わらないので、やると決めました」と話した。
会見後の個別の囲み取材で、今後の対抗戦の継続について、K-1の中村氏は「まだ考えていないです。対抗戦の結果・内容を含め何が生まれるか見てから、その後の展開が見えて来ると思います」と話し、慎重な姿勢は崩さなかった。RISEの伊藤氏も「先はどうなるかわからない」としつつも、冒頭の話同様、「THE MATCH 2に向けて温めるスタートにしたい」「中堅どころの選手で熱を作り、その熱を上に上げて盛り上がるようにしたい」との考えを繰り返し述べた。
さらに伊藤氏は「もっと若手や女子が交流してやってもいい」「今回YA-MANは怪我をしていて出られないですけど、今後は(THE MATCHのYA-MAN×芦澤竜誠のような)オープンフィンガーグローブでの対抗戦があっても面白いし(K-1には)YA-MANに勝てる選手を送り込んで欲しい」と、対抗戦の図式の幅を広げることにも意欲的だった。特に女子は男子よりも選手が少ないため、同じ試合が繰り返し組まれる割合が高く、選手のモチベーション低下の一因にもなっている。MMAでは近年、修斗・パンクラス・DEEP JEWELSが女子選手の交流を促進させており、キック界でも交流が増えれば、選手のモチベーション、レベル、選手層のアップにもつながるだろう。
なお、今回の会見の前日、武尊がTwitterに「こうして一つ形になったのは嬉しい。格闘技界が更に発展して大きくなる為の第一歩。THE MATCHが終わっても格闘技界は終わらない」と投稿した。K-1の中村氏は「武尊選手と天心選手の試合を組むことからTHE MATCHが実現しましたし、今は武尊選手はK-1を離れていますけど(交流の)きっかけを作ったので、こういうカードが実現して思うところはあると思います」とコメントした。また、対抗戦3試合が追加され、K’FESTA.6の全カードが揃ったことも明かしている。
K-1 3.12 代々木:玖村将史「鈴木真彦選手はRISE勢で一番K-1ルールに向いている」
スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス/元Krushスーパー・バンタム級王者)
鈴木真彦(山口道場/RISEバンタム級(55kg)王者、元WBCムエタイ日本&ホーストカップ日本同級王者)
◆玖村
去年のTHE MATCHでK-1は負け越しましたが 借りを返せる最高の機会だと思います。K-1は素晴らしいファイターたちが作り上げた舞台なので、他団体の選手には簡単に乗り込めると思うなよという気持ちです。でも対外的に挑戦したいのも先人のファイターたちの思いだと思うので、K-1を代表して、K-1の強さを見せて圧倒的に勝ちたいと思います。
(鈴木の印象)大阪にいた時からトップで活躍していて、ガツガツ前に出てパンチが上手くて、打ち合っても冷静に判断できて強いファイターで、RISEファイターの中でも一番K-1ルールに向いていると思います。ガツガツ来てくれたら、打ち合いの中のテクニックは僕の方が上なので、一瞬の隙を突いて倒そうなかと思います。大阪出身同士で、昔からいつかやると思っていたので楽しみですね。
(ライバルの金子がTHE MATCHで鈴木に負けたが、金子の敵討ちをしたい?それとも金子との差を見せたい?)K-1のチャンピオンの敵を討ちたい気持ちもありますが、僕が鈴木選手に勝ったらK-1に戻って金子選手が逃げられない状況になると思います。僕はK-1のタイトルを目指しているんで、金子選手や志朗選手よりも差を見せて勝って、K-1のタイトルマッチを今年中にやりたいです。
◆鈴木
まさかこのような試合が組まれると思わなかったですし、K-1に乗り込む形なのでめっちゃ燃えています。このカードはファンの皆さんも見たいカードやったと思うし(THE MATCHで)玖村選手は志朗選手にも勝っているので、絶対負けられない思いもあります。僕はRISEの王者なので、RISEの看板を背負って、K’FESTA、格闘技界を盛り上げたいです。
(玖村の印象)僕とは違ったタイプの強さというか、巧い選手やなとは思っていましたね。K-1のお祭りの舞台なので、しっかり盛り上げて、K-1ファン、RISEファン関係なく、格闘技ファンが盛り上がるような勝ち方をしたいです。
フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
斗麗[とうま](WIZARDキックボクシングジム)
安本晴翔[はると](橋本道場/RISEフェザー級(57.5kg)6位、WPMF世界・WBCムエタイ日本フェザー級王者、元KNOCK OUT-REDフェザー級王者、元INNOVATIONスーパーバンタム級王者、元REBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王者)
◆斗麗 このリングでこの試合が決まった意味を理解しています。知名度はどうでも良くて、世界一になるため、K-1が世界一だと証明するため戦っています。安本選手を尊敬しつつ、叩き潰します。
◆安本 RISE代表としてK-1に出させてもらうんですけど、K-1にRISEの強さを見せつけられるよう全力を尽くします。K-1ルールはキャッチが無いぐらいなので、そこはなんとかやります。
ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
寧仁太[アニンタ]・アリ(ガーナ/K-1ジム総本部チームペガサス/Krushウェルター級王者)
實方[さねかた]拓海(TSK Japan/RISEウェルター級1位、元WMC日本・ルンピニー日本・J-NETWORKスーパーライト級王者)※実方拓海から表記変更
◆寧仁太 今回勝って自分の名前を日本中に知らしめたいです。實方選手は技術が凄くあるんですけど、それに勝る身体能力が僕にはあると思っています。僕はKrushのベルト持っているので、Krush・K-1とRISEの差を見せつけたいです。
◆實方 Twitterが荒れますね。このそうそうたる並びで、僕はパンチが弱いと思うんですけど(苦笑)、「お前誰だ?」という心ない誹謗中傷がいっぱいあると思いますけど、期待値が低ければあとは上がるだけです。この試合が終わった後、僕のことを知らない人が誰もいなくなると思うので、楽しみにしてください。
RISE 3.26 有明アリーナ:白鳥大珠「K-1ファンにも自分の強さを見せつけたい」
スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
白鳥大珠(TEAM TEPPEN/RISEライト級(63kg)1位・元王者、RISE -61kgトーナメント2019優勝、RIZIN KICK -61kgトーナメント2021優勝)
佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元Krushスーパー・ライト級(65kg)&ライト級(62.5kg)王者)
◆白鳥
K-1には借りがあって、THE MATCHではゴンナパー選手に1Rでぶっ倒され、あの時の悔しい気持ちが今も残っています。K-1に対して借りを返すというか、白鳥大珠はこんなもんじゃないぞというのをK-1に見せつけたいです。
(佐々木の印象)ずっと昔から知っている技巧派で、強い選手を倒してきている強豪ですけど、ここを食っちゃえばもっと強いK-1選手との対抗戦が組まれると思うので、K-1ファンにも自分の強さを見せつけたいです。強い選手ですが、突出してズバ抜けたものは無いと思うので、穴を見つけて倒したいです。
(RISEの中でK-1の選手を迎え撃つプレッシャーは?)負けたら伊藤代表に合わせる顔が無いんで(苦笑)、プレッシャーはありますけど、自分を追い込めるので楽しみです
◆佐々木
K-1代表としてRISEに送り込まれたことを理解し、自分の強さ、K-1の強さをRISEのリングでアピールしたいです。(RISEルールへの対応について)僕はいつも色んな技を使いながら試合を進めるんですけど、RISEルールではできることが増えるので、どういったアート作りができるか楽しみです。
フェザー級(57.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
門口佳佑(EX ARES/RISEフェザー級王者)
新美貴士(名古屋JKファクトリー/元Krushフェザー級王者)
◆門口
新美選手のことは、K-1に凄い熱い選手がいると前から思っていて、試合したらどうなるか頭にあったので楽しみにしています。(RISEの中でK-1の選手を迎え撃つプレッシャーは?)負けられへんプレッシャー、エグいっす。
◆新美
RISEはルールが違うんですけど、K-1で培ったKOを狙う動きをRISEでも見せつけ、しっかりKOで勝てるよう頑張ります。(RISEルールへの対応について)K-1と全然違うものなのですけど、うちのジムには“首相撲ニキ”がいるんで。(新美が話している途中、横から門口が「僕、ワンキャッチできないんでで安心してください」と話し、新美や来場者を笑わせた。)
90kg契約 3分3R(延長1R)
南原健太(極真会館/RISEヘビー級3位、極真会館・真正会共催全日本体重別2022男子軽重量級(90kg)優勝)
愛鷹 亮(力道場静岡/元Bigbangヘビー級王者)
◆南原
ずっとK-1のヘビー級の選手と戦いたいと思っていたのでワクワクしています。蹴り倒してKO決着で相手を沈めたいです。RISEの土俵なので負けるわけにはいかないです。RISEルールなのでキャッチも使いますが、それよりも、大きい選手を倒す姿を見せたいです。
◆愛鷹
最近の僕のK-1で戦績からすると、対抗戦に出てどうなのかと思われるかもしれないですが、愛鷹が出て良かったと思わせる試合にします。今年34になるんですけどまだまだチャレンジします。(RISEルールへの対応について)K-1と違いますが、自分のスタイル的には気にするタイプじゃなく、ぶん殴って倒すだけなので問題ないです。