KNOCK OUT 1.22 後楽園ホール:鈴木千裕「RIZINの山本戦は“ただのプロの試合”。凄いなと思わせるのが本当のプロ」。タップロン「打ち合いなら負けない。必ず倒すので次はタイトルマッチを」
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KNOCK OUT 2022 vol.1(1月22日(土)後楽園ホール)のメインイベントで対戦する鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)とタップロン・ハーデスワークアウト(タイ/ハーデスワークアウトジム/元WMC世界フェザー級王者、RISEスーパーライト級(65kg)3位)のインタビューが主催者から届いた。
昨年7月にKNOCK OUT-BLACK初代スーパーライト級王者となり、9月と11月にはMMAでRIZINに参戦した鈴木にとって、今回は半年ぶりのKNOCK OUT、半年ぶりのキックルールとなる。RIZIN参戦を経て鈴木のファイトは変わるのか、どうなのか。そこに対する鈴木の目論見とは?
約2年ぶり、現体制になってからは初のKNOCK OUT出場となるタップロンは、これまで名だたる日本の強豪と戦い、確実に結果を残している実力者だ。メインで王者・鈴木を相手に高い攻撃力を見せつけるか?
鈴木千裕「倒して倒して倒して倒しまくって、今年こそ二刀流を体現!」
――ちょうど年が明けたところですが、2021年は鈴木選手にとってどういう年でしたか?
鈴木 ずっと挑戦の年でしたね。シンプルにそれだけです。
――KNOCK OUT王座も獲って、宣言通り二刀流でRIZINにも2回出場しました。現時点で、RIZIN参戦で得られたものというと何ですか?
鈴木 ありすぎて、何から言えばいいか(笑)。でもやっぱり、みんながやらないことをやることで、覚悟が決まりました。「MMAに専念した方がいい」「キックに専念した方がいい」といろんな声があって、それはもちろんその通りなんですよ。でもその声に流されないで挑戦して、二刀流でやっていこうという覚悟が決まったのは大きかったです。2戦して勝って負けて、技術面でももちろんいろんなことを学んだんですけど、気持ちの上で得たものが大きかったですね。
――前回の『KNOCK OUT』出場から今回の試合が決まるまでの期間は、練習の割合はどういう感じだったんですか?
鈴木 ジムでのキックの練習は以前と変わらずにやっていて、それに朝と午後、MMAの練習を入れたという感じでした。だからキックに専念していた時から、キックの練習自体は減らしてはいません。今はMMAの練習はしていなくて、キックの練習だけやっています。
――なるほど。
鈴木 キックとMMAでは動きのクセも違っていて、中途半端にやっていたら絶対勝てないので、今の一定期間はチャンピオンになった時と同じメニューで、キックの練習に集中しています。
――MMAの練習を加えてから、キックの練習に影響する部分はありましたか?
鈴木 フォームも戦い方も違うので、最初の頃はちょっと違和感がありました。でもMMAの試合を経験したら、どうやったらMMAとキックをシフトチェンジできるかというのが分かって、その頭の切り替えが分かるようになってからは違和感もなくなりました。
――今回は半年ぶりのキックの試合になりますが、タップロン・ハーデスワークアウト選手との対戦が決まりました。
鈴木 何か、いきなりすげえ強い人来たなって感じなんですけど、自分はそっちの方がいいんですよ。
――ほう。
鈴木 デビューした時から「強い人と戦いたい」って言ってて、それは何も変わってないので。端から見て「千裕、余裕で勝てるっしょ」と思われるような試合って、格闘技の本質から外れているというか、違うと思うんですよね。弱い相手に勝っても仕方なくて、これだけ強い相手と戦って勝つのがやっぱり格闘技だよな、と自分は思ってるんで。そういった面では気合い十分で覚悟も決まってます。こういう選手とやりたかったですね。
――タップロン選手はこれまで多くの日本人強豪選手と戦っています。意識はしていましたか?
鈴木 いや、僕は格闘技をプレイヤーとしてやるのは好きなんですけど、他の試合とかはほとんど見ないんですよ(笑)。だからタップロン選手のことも最近知ったんです。調べたらメッチャ強いし、いろんな強い選手とやってるんだと知ってからは、めちゃくちゃヤバいなと認識しました。たしか戦績が105戦70勝とかだったと思うんですけど、まあでも、その105戦の中に自分がいなかっただけなので、大丈夫です。
――タップロン選手の映像を見ての印象と、特に警戒すべき点は?
鈴木 全てが僕より上でしたね。キャリアもテクニックもあるし、ほとんどの点で上回られてるなっていうのが、正直な印象です。でもその中で、たぶん自分が勝っているのはスタミナとパワーと覚悟だと思います。その3つをちゃんと出し切れば勝てると思っているので、いけると思ってます。むしろ僕はチャンピオンのプライドがあるので、いかなきゃいけないですから。
――今回の試合も、基本的なスタイルは変わらない?
鈴木 そうですね。自分もキャリアを重ねて、テクニックもついてきてはいるので、以前の勢いにプラス、知識とかテクニックがついたという感じになると思います。ただ突っ込んでいるように見えて、その中に経験と知識が組み込まれているんだよっていうのを見てほしいです。
――突っ込むこと自体は変わらないわけですね。
鈴木 はい。そこが自分の強みですし、見てる人はそういう試合の方が面白いじゃないですか。まあ、“変わらない”というよりは“変えられない”なんですけど(笑)。
――RIZIN初戦の昇侍戦では、そのスタイルで出て、敗戦しました。そこでスタイルの見直しは考えなかったですか?
鈴木 その次、山本空良戦ではスタイルを変えたんですけど、その試合をメチャクチャ反省したんですよ。本当に試合の直後からずーっと反省してて、「ああいう試合を二度としない」という覚悟を決めました。やっぱりああいう試合を見ても誰も面白くないですし、あれは“ただのプロの試合”でした。
――“ただのプロの試合”
鈴木 “プロの中のプロの試合”だったらお客さんはメチャクチャ沸くし、「すごいな!」と思わせるのが本当のプロフェッショナルだと思うんですよ。あの試合は本当にそういう要素がなかったので、そういう意味でもメチャクチャ反省しました。あと、自分らしさがなかったです。なぜ自分がRIZINに呼ばれてるのかって倒せるからなんですよね。それを生かさないで勝っても、呼ばれてる意味が分かってないってことなので。今回、僕が『KNOCK OUT』でメインを張るのも意味があると思うので、プロフェッショナルの試合をより意識したいです。
――改めてその意識が強くなったわけですね。
鈴木 昇侍戦は、あれはあれで受け入れるしかなくて、次にああならなきゃいい話なので、ファイトスタイルは何も変わらないです。
――試合結果は昇侍戦が負けで山本空良戦が勝ちですが、内容に対しての自己評価は正反対ぐらいの感じなんですね。
鈴木 はい。次の試合は倒す自分を見せることしか考えてないです。山本戦みたいな試合をすることは、二度とないと思います。
――2022年一発目の試合は『KNOCK OUT』になりました。今年、ここからどうしていきたいですか?
鈴木 今年も同じく、倒して倒して倒して倒しまくって、キックとMMA、両方のトップに乗り込んでいきたいですね。今年の目標は、二刀流を体現することです。『KNOCK OUT』では誰も倒せないチャンピオンでい続けて、“絶対王者”と呼ばれるようになります。
――実際にやり始めてみて、試合間隔のスケジューリングについてはどうですか? 二刀流だと、どうしても短い試合間隔で出場しないといけない場合もあるかと思いますが。
鈴木 そこについてはメチャクチャ思うところはあるんですけど、そこは二刀流の使命なのかなと思うので、その場で帳尻を合わせていくしかないかなと。キックの話が来たらキック、MMAの話が来たらMMAと、素早くシフトしていくしかないのかなと思ってます。あとは自分じゃなくて、山口元気会長とファンの方が決めてくれることだと思うので、それに乗っかっていきたいと思います。
――では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
鈴木 シンプルに、タップロン選手を僕がKOするところですね。しかも1RKOで決めます。
タップロン・ハーデスワークアウト「打ち合いなら望むところ。ここで倒して次はタイトルマッチ!」
――『KNOCK OUT』には約2年ぶり、3度目(2018年9月に健太とドロー、20年2月に鈴木真治選手に判定勝ち)の出場ですが、特に覚えていることはありますか?
タップロン ちょっと時期が空いたのであんまり覚えてませんが、逆に今回は『KNOCK OUT』側や観客の皆さんの記憶に残るような勝ち方をしたいですね。
――今回対戦する鈴木千裕選手についての印象は?
タップロン 最近は1Rから全開で来る印象です。ただ、僕も打ち合いなら負けない自信があるので、特に警戒するということはありません。
――では、どう戦って、どう勝ちたいですか?
タップロン 最近は練習でも調子がいいんですよ。この調子だとKOで勝てると思います。
――鈴木選手は『KNOCK OUT』の現役チャンピオンでもあります。勝てば王座へのチャンスも開けますが、どう思っていますか?
タップロン 必ず倒すので、次はタイトルマッチをお願いします。『KNOCK OUT』はスアレック選手も王座を保持したりと、タイ人選手にもチャンスがあるリングだと聞いています。勝つことだけが正義なので、リングで証明したいと思います。
――鈴木選手は昨年、RIZINで2試合、MMAの試合を行いましたが、見られましたか?
タップロン 見ました。よく1Rから出るなあと思いました。まあでも、ルールの違う試合なので今回の対戦には影響はないでしょうね。
――さて、タップロン選手ご自身のこともお聞きしたいと思います。来日してから何年になりますか?
タップロン 15年くらいです。今は広島でトレーナーをしながら試合に出ています。
――日本での生活も長いですが、いまだに慣れないことは何かありますか?
タップロン もうかなり長くなったので、ほとんどのことには慣れました。このところ、コロナの影響でタイに帰れていないので、そろそろ一度帰りたいですね。
――日本食で特に好きなもの、逆に苦手なものは?
タップロン 日本食は全般好きで、特に苦手というのはないですね。最近はオクラをよく食べます。
――自分が日本に来て変わったと思う点はどこでしょう?
タップロン キックボクシングに順応できたということですね。最初はムエタイとの微妙な違いだったり、シュートボクシングの試合にも出ていたので、ルールに少しだけ戸惑いましたが、日本での試合で自分の強さは証明できていると思います。
――確かにこれまで、多くの日本人強豪と対戦して結果を残しています。特に印象に残っている相手、「強い」と感じた相手は誰ですか?
タップロン 昨年9月の原口健飛選手との試合は皆さんも見られたと思いますが、強かったですね。でも彼から初のダウンを奪ったのは僕ですし、チャンスがあれば次は必ず倒しますよ。
――日本での試合でも常にいいコンディションを保っているように見えますが、その秘訣は?
タップロン タイにいた時も、来日してからも、試合がない時期でも食事管理などは徹底して行っています。今41歳ですが、この年齢まで第一線にいられる一番の秘訣はそれだと思います。
――では、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
タップロン まだまだ皆さんが楽しめる試合ができるので、ここで勝って『KNOCK OUT』でも活躍できるよう、目の前の相手を倒し続けます。ハーデスワークアウトジムとタップロンを必ず覚えて帰ってください。
対戦カード
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無しキックルール
第11試合 メインイベント BLACK 65.5kg契約 3分3R(延長1R)
鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級(65kg)王者)
タップロン・ハーデスワークアウト(タイ/ハーデスワークアウトジム/元WMC世界フェザー級王者、RISEスーパーライト級(65kg)3位)
第10試合 セミファイナル 初代KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級(47.5kg)王座決定戦 3分3R(延長1R)
ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE/元KNOCK OUT-BLACK女子アトム級(46kg)王者)
喜多村美紀(テツジム)
第9試合 RED ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
古村匡平(FURUMURA-GYM/大和ムエタイ・スーパーライト級王者)
髙橋亨汰(伊原道場本部/新日本ライト級王者)
第8試合 BLACK スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(延長1R)
中島弘貴(LARA TOKYO/元Krushスーパー・ウェルター級(70kg)王者)
曽根修平(チャクリキ武湧会)
第7試合 BLACK スーパーミドル級(75kg) 3分3R(延長1R)
吉野友規(STURGIS新宿)
斗吾(伊原道場本部/新日本ミドル級王者)
第6試合 RED スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム/ルンピニー日本バンタム級王者)
横野 洋(キックボクシングジム3K/元DEEP☆KICK 57.5kg王者)
第5試合 RED 54.5kg契約 3分3R(延長1R)
石川直樹(team Lit/元スックワンキントーン・スーパーフライ級王者、元ジャパンキック&新日本フライ級王者)
森岡悠樹(北流会君津ジム)
第4試合 RED スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(延長1R)
津崎善郎(LAILAPS東京北星ジム)
平塚洋二郎(チーム・タイガーホーク/大道塾仙南支部/元J-NETWORKスーパーウェルター級王者)
第3試合 RED スーパーフライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
松﨑公則(STRUGGLE/元REBELS-MUAYTHAI・WPMF日本・J-NETWORKスーパーフライ級王者、元REBELS-MUAYTHAIフライ級王者)
阿部晴翔(チーム・タイガーホーク/WMC日本フライ級3位)
第2試合 BLACK スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
小磯哲史(TESSAI GYM/元J-NETWORKライト級王者、元蹴拳スーパーフェザー級王者)
Apollo中山(GOD SIDE GYM)
第1試合 BLACK 53kg契約 3分3R
ナカムランチャイ・ケンタ(team AKATSUKI)
乙津 陸[おつ りく](クロスポイント大泉)
プレリミナリーファイト第2試合 BLACK スーパーフェザー級(60kg) 3分3R
智巳(LARA TOKYO/スピリットジム仙台)
斧田雅寛(KIBAマーシャルアーツクラブ)
プレリミナリーファイト第1試合 BLACK スーパーフライ級(52kg) 3分3R
井ノ本航希(LAILAPS東京北星ジム)
山岡由忠(クロスポイント大泉)
概要
大会名 KNOCK OUT 2022 vol.1
日時 2022年1月22日(土) 開場・17:00 プレリミナリーファイト開始・17:30 本戦開始・18:00
会場 後楽園ホール
チケット料金 SRS席¥20,000 RS席¥10,000 S席¥8,000 A席¥6,000 ※当日券500円アップ ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料
チケット販売 KNOCK OUTオフィシャルショップ チケットぴあ 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 inquiry@knockout.co.jp https://knockoutkb.com/