ONE Championship 9.24 シンガポール:猿田洋祐、パシオとの王座戦は「4~5R、バックチョークでタップを狙います」、内藤大樹、元王者ペッダム戦は「左ミドルを多少受けても気にしない」
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ONE Championship「ONE: REVOLUTION」(9月24日(金) シンガポール・インドアスタジアム)に出場する猿田洋祐、内藤大樹のインタビューが、ONEから届いた。大会の模様はABEMA 格闘チャンネル2で24日午後7:30より放送される。内藤は20:30頃、猿田は22:40頃登場の模様だ。(写真 (C) ONE Championship)
猿田戦、内藤戦の見所
第9試合 ONE MMA ストロー級タイトルマッチ 5分5R
ジョシュア・パシオ(王者)※3度目の防衛戦
猿田洋祐(1位)
第4試合 ムエタイ フライ級 3分3R
ペッダム・ペッティンディーアカデミー(元ONEキック・フライ級王者)
内藤大樹(ONEキック・フライ級4位)
今回のONEはMMAライト級王者・クリスチャン・リー、キック・バンタム級王者・カピタン・ペッティンディーアカデミー、MMAストロー級王者・ジョシュア・パシオの3王者の防衛戦が主軸となり、日本勢では猿田洋祐がパシオの王座に挑戦する。
猿田は19年1月のONE 2戦目で当時の王者・パシオに判定2-1で勝利し王座を奪取した。だがその3か月後、パシオの地元フィリピンでのダイレクトリマッチで、4Rに猿田の右フックのカウンターでパシオが右ハイをクリーンヒットしTKO勝ちし、ベルトを奪還した。
その後、猿田は19年10月の両国大会でパンクラス王者の北方大地にTKO勝ちし、昨年10月のRoad to ONE渋谷大会で猿田同様元修斗&ONE王者の内藤のび太に判定勝ちし2連勝。ランキング1位の座を守り、ベルト奪還の機会がようやく巡って来た。パシオも19年11月にレネ・カタラン、20年1月にアレックス・シウバ相手にベルトの防衛に成功し2連勝中だ。しかし両者ともコロナ禍の影響で、上記の試合からブランクがあり、この間の成長や試合勘が気になるところだ。
また、日本からは内藤大樹(ONEキック・フライ級4位、元シュートボクシング日本スーパーバンタム級(55kg)王者)も出場し、元ONEキック・フライ級王者の強豪・ペッダム・ペッティンディーアカデミー(タイ)と、オープンフィンガーグローブ着用・肘有りのムエタイルールで対戦する。内藤は4月にキック・フライ級4位のワン・ウェンフェンとキックルールで対戦し、ローキックを効かせ判定勝ち。キック・フライ級のランク入りを果たした。ペッダムは現在、ONEのランキングに入っていないものの、内藤がムエタイルールでも存在感を示す絶好のチャンスとなる。
猿田洋祐「見ている人の感情を揺さぶるような試合をしたい」
― ファイトウィークに入りました。メンタル面、フィジカル面で調子はいかがでしょうか。
猿田「無事に入国できて安心しています。ファイトキャンプが終わって一週間がすぎて、疲労もだいぶ抜けてきました。体調もメンタルも、すごく良いです。」
― 試合に向けてのキャンプはどのように過ごしましたか。
猿田「タイトルマッチに向けて一ヶ月半くらい練習してきて、怪我なく良い調子で終えました。細かい怪我とかは練習していれば必ずあるんですけど、試合に支障の出る大きな怪我をしないように、身体をケアしながらやってきました。ここ15年間の中で一番強度の高い練習をしています。新しい挑戦というか、疲労も溜まるしリスクもあるけど、それくらいの練習をしないと勝てないと思うので、新しい挑戦をしています。
― 新しい挑戦とは具体的にいうとどんなことでしょうか。
猿田「試合形式のハードなスパーリングを、タイトルマッチに向けた5ラウンドのスパーリングを今までは週に一回やっていたんですけど、それを週2回に増やしてやっています。5ラウンドのスパーリングって怪我のリスクもありますし、MMAだけじゃなくてレスリングやグラップリング、打撃だけのスパーリングなど他の練習もある中でやるのは、体力的にも結構大変なんですよね。その中で、今回初めて週2回やっています。」
― タイトル戦に向けての準備で新しい視点などはありましたか。
猿田「自分の今回のテーマが“自分で苦しい展開、楽な道を選ばず、苦しい道を選んでいくと最終的にベルトが自分の手に入る”そういうテーマを持ってやっているんで、今までよりもきつい練習をするというのを取り組んでいます。デビューした当時とかは、試合に勝つことだけを考えて、どんな試合内容でも、つまらない試合をしても必ず勝つという気持ちだけで上がってきて、日本で修斗のチャンピオンになって、ONEチャンピオンシップと契約して、徐々に自分を知ってくれる人が増えたので、出来れば勝つだけじゃなくて、そういう人たちに何か伝えられるような試合をしたいという思いで、新しいことに挑戦しています。」
― 今回のパシオ戦についてはどう捉えていますか。
猿田「パシオ選手とは3回目の試合で、今は一勝一敗。一戦目は自分が勝ってチャンピオンになって、2回目は防衛戦で負けてベルトを奪われてしまって。今回3回目ということで、自分の中で決着戦というか、ずっと待ち望んでいた試合がやっと組まれたなという気持ちが強くあります。」
― ジョシュア・パシオは少し前のインタビューで猿田選手の名前を挙げて、再戦したいとコメントしていました。それについてどう思いますか。
猿田「ONEストロー級って選手が増えて、強いメンバーがたくさんいる中で僕を指名してくれたことは嬉しいですし、指名したのを後悔させてやろうと思っています。ランキングで自分が一位なので、パシオ選手に負けてからも、日本の団体・パンクラスのチャンピオンである北方大地選手、内藤のび太選手、そういう強い選手を相手に倒してきたので、このマッチアップは当然だなと思います。 」
― 今回のタイトルマッチ、ただのタイトルマッチではなく、1勝1敗で迎える3度目の対戦です。勝った方が勝ち越しとなりますが、その分プレッシャーを感じますか。
猿田「プレッシャーは特にないと思います。どちらかというと、ベルトを取ってその後に自分がやりたいことに意味があるので、3回目というより、この試合で勝って次のステージに行きたいなと思います。自分がパシオ選手と戦いたい理由は、もちろん前回負けたからっていうのもあるんですけど、彼が現チャンピオンだからっていうのもあります。チャンピオンじゃなかったらやりたいとは思っていないです。ONEのベルトをまた奪い取る、奪還するっていう目標があって、それを持っているのがパシオ選手なので、そのパシオ選手と戦いたいっていう気持ちです。」
― お互い意識することもあると思いますが、ライバル意識はありますか?
猿田「自分がONEのベルトを巻いた時も、パシオ選手が持っていて、それを自分が勝って巻いたベルト。それをまた取られてしまったという気持ち、悔しい気持ちはあります。その後も、彼は防衛して実力を示しているので、現ストロー級ではナンバーワンの実力だと思っていうるので、その選手を倒してチャンピオンになりたいと思います。」
― ジョシュア・パシオ選手は、2020年1月に最後に戦って、約2年のブランクがあります。猿田選手は、昨年Road to ONEで内藤選手と対戦しました。このブランクの差は試合に影響すると思いますか。
猿田「彼の得意な蹴り、回転系の蹴り技は一発でKOする威力があるので気をつけなければなとは思いますが、ほかは特にないです。」
― この試合はどういう試合にしたいですか。
猿田「前回は、自分が思っているようにアグレッシブには攻められなかったので、そこをパシオ選手が思っている以上に前に詰めて、アグレッシブに攻めたいですね。自分はいつも「深海に引き摺り込む」というんですけど、苦しいところに相手を引き摺り込んで、そこで我慢比べというか我慢勝負で、最後は自分が競り勝ちたいと思っています。」
― 試合はどのように終わると予想しますか。
猿田「バックチョークです。バックチョークでタップアウトを狙います。イメージでは、4ラウンドか5ラウンドでフィニッシュしたいと思っています。苦しい試合になるし、早いラウンドでフィニッシュはできないと思っていますので、苦しい場面でも何度もトライして、最後は必ず勝つっていうトレーニングをしています。相手の体力を削るために、自分の体力も削られますけど、自分から苦しい場面に持っていく、それで相手がついてくる。自分が楽して相手を削らせるのではなくて、自分が苦しいことをして相手についてこさせて削っていくイメージです。」
― 次の対戦に勝ったら、ベルトを手にするということですね。日本にベルトを持って帰る絶好のチャンスですが、そのことはご自身にとってどれだけ重要ですか。
猿田「ベルトを取ることってそんなに難しいことではないと思っていて、今回、普通にベルトを持って帰ることが自分に与えられた最低限の役割だと思っています。自分のやりたい対戦相手とか、次のステージに行くとかすることで日本の格闘技が盛り上げっていく、そういうイメージです。」
― ONEには各国からストロー級の強豪が集まっています。その階級で世界一になるということについてはどう捉えていますか。
猿田「メジャー団体でストロー級があるのはONEだけなので、色々な国のストロー級のチャンピオンがここに集まってくる、その中でナンバーワンを決める、本当の世界一が決まる舞台だと思っています。いろんな階級があると思うんですけど、日本のファイターが世界で通用するんだよというのを、このストロー級で見せたいなと思いますね。」
― 気持ちも身体もベストな状態でしょうか。
猿田「パシオ選手と2回目のタイトルマッチをやってから、自分も15年間やってきて怪我をしたり肘を手術をしたりとか、今年もいろんなことをやってきたのですが。そういう今まで不安な部分を改善して、今は体がベストな状態ですし、気持ちも前を向いていますし、テクニックの部分も前回の試合よりもレベルアップしているので本当に今回の試合が楽しみです。自分の中でも、自分に期待しています。今までにない気持ちというか、今までは試合に向けて頑張ります、勝ちます、そういう言葉を発してきたのですが、そのレベルにはいないかなと思います。そういうレベルではやっていない、仕事として頑張るとか勝つとかは当たり前の話で、それ以上のことを求められていると思うので、試合を見てさらに応援してくれる人が増えたり、この試合を見て何かを感じてもらえるような、感動してもらえるような、見ている人の感情を揺さぶるような試合をしたいと思っています。」
― その強い気持ちの源はなんでしょうか。
猿田「18歳で格闘技を初めて、今34歳で、ずっと同じ気持ちで格闘技をやってきました。始めた頃と同じ気持ちのままやってきました。大人になるとやらなきゃいけないことが増えたり、そういう頃の気持ちを忘れがちなんですけど、周りのサポートや自分の家族にサポートをしてもらったり、本当に感謝しています。自分が試合すること、勝つこと、世界一になることで、周りの人の喜ぶ顔が見たいなって思います。」
― 最後に一言、ファンの方へメッセージはありますか。
猿田「今回、三度目の戦いでパシオ選手とは最後の試合、最終決着戦だと思っています。注目度も高いと思いますので、この試合でしっかりフィニッシュして世界中の人に感動や希望を与えたいです。多くの人にこの試合を見てもらって、何か感じてもらえたり、心を揺さぶるような試合をできればと思います。楽しみにしていてください。」
内藤大樹「海外に出て世界の強豪たちの中で取った時には、胸を張って“世界一”って言える」
― ジョナサン・ハガティー戦についてお伺いします。あの試合での敗因、そして学んだことはどんなことでしょうか。
内藤「自分のゲームプランの上をハガティーに行かれてしまって、その時の対処が遅れてしまったというか、すぐに自分の作戦を切り替えることができなかったことが間違いだったと思っていますね。日本人と海外の選手のパワーの差を感じたので、その辺は今後に生かせるというか、良い勉強になったと思います。」
― フィジカルを強化したこともあり、それが前回のワン・ウェンフェンとの試合で出た感じですか。
内藤「そうですね。それは見せられたと思います。周りからも力が強くなったとか言われましたし、あの試合を見て効果は出ていると思います。」
― ハガティー戦は “自分がもっと強く、良いファイターにならないと”と思わせる経験でしたか?
内藤「無駄な負けではなく、本当にその通りだと思います。負けは良くないんですけど、今後に生かせる負けかなと思います。」
― 前回の相手は、元ONEフライ級キックボクシング世界タイトル挑戦者のワン・ウェンフェンでした。判定3-0で勝利しましたが、連敗を避けるため、キックボクシングでの初勝利を取るためなど、前回の試合での勝利はご自身にとって、どれほど重要な試合でしたか?その理由も教えてください。
内藤「エナッシ選手に挑戦している試合も見たことがありますし、彼と良い勝負をしていたので、自分がこの試合で差を見せて勝てればタイトルに近づくのかなと試合が組まれた時にそう思いました。そういった意味でも内容にこだわりましたし、何が何でも勝たないといけないと思いました。」
― 内藤選手は現在、フライ級キックボクシングで4位にランクインしています。自分の上のランカーたちについてどう思いますか。
内藤「すごいファイターたちが自分の前にはいますし、本当に誰とやっても厳しい戦いが待っていると思いますけど、いつ誰とでもやる準備はできているので、これからが楽しみです。」
― その中のキックボクシング選手で目をつけている方はいますか。
内藤「ボルター選手は強いと思うんですけど、まだONEで1度も勝ったことがないと思うので、見下しているという訳ではないですが、彼と試合をしたいとは強く思っていないです。スーパーレック選手やロッタン選手は、今キックの方でチャンピオンではないですけど、日本の格闘技ファンからの知名度も高いと思うので、そういった選手とやって勝てば認めてもらえると思うので、戦いたい気持ちはあります。」
― 次の大会、ONE: REVOLUTIONでは再びムエタイの試合に挑みますね。ペッダムとムエタイルールで戦うことは内藤選手にとってどうですか。彼との対戦はキックボクシングの方が良いでしょうか。
内藤「ペッダムはムエタイの選手なので、キックボクシングのルールの方が自分はやりやすいと思います。ですが、彼はムエタイの選手で当然、肘があった方が得意だと思うので、相手の得意なルールで勝ちたいという思いが強いです。今回、ムエタイのルールで戦うことは自分的にも良かったかなと思います。」
― 内藤選手は相手の最も得意とする武器に真っ向から臨み、勝つことを信条としているということですね。
内藤「そこは強く思っていますね。」
― ペッダム選手はケージ、リングの外ではダンスをしたり、ひょうきんで、ユーモアのある性格をしています。インスタグラムなどで彼の動画を見たことがありますか。それについてどう思いますか。
内藤「ペッダムのソーシャルメディアはフォローしていないんですけど、ONEのインスタでチェックしています。面白いのでほぼ見てると思います。(自分と)仲良くなれそうな性格をしていますね。自分はダンスとかしないんですけど、普段は結構ふざけたりする性格なので、言葉がちゃんと通じれば普通に仲良くなれそうですね。リングで戦うとかじゃなければ全然仲良くなれそうなタイプかなと思います。それに、プロだなと思いますね。戦い以外でもお客さんにしっかり見せたりだとか、入場前も盛り上がっていますし、その辺はプロフェッショナルだと思いますね。」
― ペッダム選手はどんなファイターだと思いますか。ファイトスタイル、彼の強みや弱みなど、どのように分析していますか。
内藤「“ペッダム=左ミドルキック”の印象が本当に強くて、皆んな分かっていると思うんですけど、それでも皆んなもらっちゃっているので、それなりのものがあると思います。本当にペッダムの武器だと思います。あとはテクニックとかもそうですけど、何よりも気持ちが強い選手だと思っています。以前のロッタン戦手とのタイトルマッチも見ましたけど、引かずに打ち返したりとか、熱い部分というか気持ちの強さを感じたので本当に良い選手だと思っていますね。」
― ペッダム選手の伸び代はどんな点だと思いますか。
内藤「強いて言えばボクシングテクニックというかパンチの細かい技術はまだ試合でそんなに出て来ていないので、そこはこっちの方が強いんじゃないかと思っていますね。」
― この試合で自分にアドバンテージがあると思うのはどんな部分でしょうか。
内藤「自分のローキック、足への攻撃は絶対に警戒してくると思います。100%絶対に蹴っています。ペッダムと同胞のサバス・マイケル戦も結構足に効かせていたと思うので、その辺は警戒してくると思います。」
― ペッダム選手はフィニッシャーの印象が強いです。内藤選手がこの試合で気をつけることはどんなことでしょうか。
内藤「あまり相手を評価し過ぎないことです。ペッダムはONEの元チャンピオンだったりとかムエタイの中でもすごい戦績で名前があると思うんですけど、相手を大きく見過ぎちゃうと実際に向かい合った時に意外と手が出なかったりとか、本来の自分の動きが出ないものだと思っているので、そこは自分と一緒くらいに見たいです。自分も冷静に見て負けていないと思っているので、一緒くらいの位置にいると見ています。あとは、彼は左ミドルのイメージがすごいあると言いましたが、それをもらわない考えを無くそうと思っています。恐いのは、彼の武器の左ミドルなんですけど、ペッダムの意外と危ないのは左ミドルからのパンチだったり肘などの顔への攻撃だと思います。その辺は気をつけていきたいと思います。左ミドルを多少受けても気にしない、そこは我慢だと思います。」
― この試合での勝利の鍵はどんなことだと思いますか。
内藤「お互いが距離を取りたいタイプで、どっちが我慢しきれるかだと思っていますね。向こうは左ミドルを蹴りたいし、自分はローキックを蹴りたいです。お互いが分かっていることなんですけど、絶対に当てさせないことは無理なので、そこでいかに我慢して自分のプランを進められるかが鍵だと思います。」
― この試合の展開、完璧なシナリオでの終わり方はなんでしょうか。
内藤「ノックアウトできるのが完璧なシナリオではあるんですけど、ペッダムも蹴りが得意で自分もどっちかというと蹴りが得意なファイターです。ムエタイの選手に判定でもなんでも蹴り勝つことができれば、日本人の強さを証明することができると思っています。それも完璧なシナリオかと思います。」
― このペッダム戦で勝利することは、内藤選手にとってどんな意味がありますか?このフライ級ムエタイの階級で何を示す試合になると思いますか。
「彼のONEの元チャンピオンという肩書きは素晴らしいものだと思います。フライ級は、色々な選手が出てき内藤て強豪ぞろいなので、勝つことで他の選手から意識されたり、タイトルにも近づくと思いますし、ベルトを取る上で必ず勝たないといけないです。」
― 内藤選手が国内ではなく、海外の舞台、ONEで戦う理由はなんでしょうか。
内藤「自分が海外に出てONEの舞台にこだわるのは、小さい時からの夢である世界チャンピオンになるっていう夢を叶える舞台として最高だと思っているのが一番です。誰が見てもONEのムエタイとキックボクシングは、世界から強豪な選手が集まって来ています。日本でも世界タイトルマッチはあるんですけど、その世界タイトルが本当に世界一って言えるのかという部分がプロデビューした時からありました。海外に出て世界の強豪たちの中で取った時には、胸を張って“世界一”って言えると思います。自分は知名度とかいうよりはONEのベルトにこだわっていきたいです。知名度は後から付いてくると思います。」
― 強豪ぞろいの中で戦うモチベーションは何ですか。
内藤「世界一になりたい、ということです。そして、日本人が立ち技で勝っていくことは、なかなか難しいことだと思います 。MMAは日本人が勝っていると思います。それはONEの中でもそうですね。日本人が勝てないスーパーシリーズの舞台で日本を代表して勝ち上がっていきたいのが、大きなモチベーションです。」
― 現在、キックボクシングとムエタイの両方のルールで戦っていますね。内藤選手の今後のプランは何でしょうか。どちらかに絞り集中するのか、それともムエタイでもキックでも上を目指していきますか。
内藤「それはONEのオファーに従いますし、ベルトが取れるのであればどちらでも構わないです。とにかくベルトが欲しいので、どちらでもやります。」
― まずはこの試合に集中していると思いますが、近い将来を見据えた場合、自分のキャリアを考えた場合、次に戦う相手は誰が良いと思いますか。理由も合わせて教えてください。
内藤「自分は現実的にキックボクシングのランキングの中に入っていると思うので、チャンピオンのエナッシ選手とやりたいです。理由は、自分はムエタイのランキングに入っていないのでキックのランカーとしてキックボクシングのタイトルを行えるのであればそっちを先にやりたいからです。」
― 今回の試合で勝利してムエタイでランキング入りした場合に考慮しますか。
内藤「自分はムエタイでロッタンと試合をしたいです。彼と日本で試合をした時には、自分も彼もまだONEではなかったです。その時から彼がやばい選手だと思っていました。こんな気持ちが強い選手と戦いたいとその当時から思っていました。そんな彼に挑戦できれば最高かなと思います。ロッタンは日本でも本当に知名度がありますし、他に彼と日本人がやるとなったら現実的になかなかいないと思います。本当はこんな状況じゃなかったら日本大会とかでメインでロッタンとやる思いもありました。けど彼と出来るのであれば、場所はどこでも日本は盛り上がってくれると思います。ONEをもっと日本の一般の方々に知ってもらい広めていきたい思いがあります。」
― ONEフェザー級キックボクシングのワールドグランプリが来月に開幕します。世界最高峰のストライカーが勢揃いのトーナメントとなっていますが、内藤選手から見てどうでしょうか。誰がトーナメントを制覇すると思いますか。
内藤「やばいな。ONEがフェザー級の選手を、本気を出して全員集めちゃいましたね。フェザー級に関しては、ONEが一番な感じなので、ファン目線で見ても本当に楽しみなカードばかりだと思います。出場する選手は、ほぼ全員知っていますし、何選手かは日本でも対戦しています。 シッティチャイは上手いので優勝候補かなと思いますけど、個人的に頑張って欲しくて応援しているのはアンディ・サワーですかね。元々自分はONEに来る前にシュートボクシングで試合をしていて、彼も何度か試合に出ています。彼は日本でも同じ大会に出た時には声をかけてくれたり、昨年のハガティー戦の時も彼も(シンガポールに)来ていて僕に気づいてくれてオランダでの練習に誘ってくれました。強いアンディ・サワーを昔から見ているので、彼に頑張って欲しいと個人的な気持ちもあります。」
― 新型コロナウィルスの感染状況が落ち着いたら、オランダに行きたいですか。
内藤「コロナが明けたら行きたいですね。アンディの元に行って練習を見てもらいたいです。」
― 最後に日本のファンの方々へメッセージはありますか。
内藤「前回のハガティ戦では期待をしていてもらいましたが、それを負けてしまいONEでの期待を一度裏切ってしまったので、今回は結果で皆さんに恩返しできればと思っているので楽しみにしていてください。」
対戦カード
【メインカード】21:30開始
第11試合 メインイベント ONE MMA ライト級タイトルマッチ 5分5R
クリスチャン・リー(王者)※3度目の防衛戦
オク・レユン(3位)
第10試合 コー・メインイベント ONE キックボクシング バンタム級タイトルマッチ 3分5R
カピタン・ペッティンディーアカデミー(王者)※初防衛戦
メディ・ザトゥー(挑戦者)
第9試合 ONE MMA ストロー級タイトルマッチ 5分5R
ジョシュア・パシオ(王者)※3度目の防衛戦
猿田洋祐(1位)
第8試合 MMA フェザー級 5分3R
マーティン・ニューイェン(1位)
キム・ジェウォン(5位)
第7試合 MMA ヘビー級 5分3R
アミル・アリアックバリ
アナトリー・マリキン
第6試合 MMA 女子アトム級 5分3R
ビクトリア・リー
ビクトリア・ソウザ
【リードカード】19:30開始
第5試合 MMA ストロー級 5分3R
リト・アディワン
ハシガトゥ
第4試合 ムエタイ フライ級 3分3R
ペッダム・ペッティンディーアカデミー(元ONEキック・フライ級王者)
内藤大樹(ONEキック・フライ級4位)
第3試合 MMA ヘビー級 5分3R
マーカス・アルメイダ
アンダーソン・シウバ
第2試合 キックボクシング バンタム級 3分3R
ペッタノン・ペットファーガス(5位)
ジャン・チェンロン(4位)
第1試合 MMA フェザー級 5分3R
ジェームズ・ヤン
ロエル・ロサウロ