ONE Championship 4.12 マニラ:猿田洋祐、パシオとの再戦は衝撃KO負け。和田竜光、DJとのフライ級GP準決勝へ
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ONE Championship「ONE: ROOTS OF HONOR」
2019年4月12日(金)フィリピン・マニラ:モール・オブ・アジア・アリーナ
レポート:井原芳徳 Photos by ONE Championship
第14試合 メインイベント ONEフェザー級(70.3kg)チャンピオンシップ 5分5R
○マーチン・ヌグエン[ニューイェン](ベトナム/王者)
×ジャダンバ・ナラントンガラグ(モンゴル/挑戦者、元王者)
2R 1’07” KO (右ローキック→飛び膝蹴り)
※ヌグエンが防衛
第13試合 コー・メインイベント(セミファイナル) ONEストロー級(56.7kg)チャンピオンシップ 5分5R
×猿田洋祐(和術慧舟會HEARTS/王者、修斗世界王者)
○ジョシュア・パシオ(フィリピン/挑戦者、元王者)
4R 2’43” KO (右膝蹴り)
※パシオが王者に
両者は1月19日のジャカルタ大会のメインイベントのタイトルマッチで対戦し、猿田が判定2-1で勝利し、パシオから王座を奪取。修斗との二冠を達成した。試合では猿田が圧力をかけ続けてテイクダウンも度々決めて大半の時間を支配したが、ONEの採点で重視されるフィニッシュに近づく攻撃も乏しかったため、判定が割れ、パシオの地元フィリピンでダイレクトリマッチが用意された形だ。
敵地に乗り込んだ猿田は、忍者風のコスチュームで入場。1R、1分過ぎにパシオの左フックに合わせて、猿田がタックルを仕掛け一発でテイクダウンに成功する。パシオは下から首を抱え、猿田がハーフからパスガードを狙うが、パシオはブリッジでスタンドに戻す。しばらくお見合いが続くが、3分半過ぎに猿田がパシオの右ミドルに合わせて右ストレートを当ててダウンを奪う。そこから上になろうとするが、パシオはスタンドに戻す。
2Rもお見合いが続き、攻めあぐねる展開。3R、序盤から猿田がタックルで倒すが、パシオがギロチンで捕まえたため、猿田は体をひねって脱出し、スタンドに戻すことに。中盤、パシオがバックスピンキックをヒットする。終盤はお互い決め手の無い展開に戻る。
インターバル中、セコンドの大沢ケンジ氏から「このままじゃダメだ。前に行かないと」と言われた猿田。4R、開始すぐこそ胴タックルを仕掛けて押し込むが、突き放されると、お見合い状態に戻ってしまう。すると中盤過ぎ、猿田が大振りの右フック、パシオが右ハイをほぼ同じタイミングで放つと、パシオの膝が猿田の側頭部にクリーンヒット。猿田は前のめりでマットに突っ伏して倒れ、すぐさまレフェリーがストップ。再戦は突然の衝撃的な結末となり、パシオが地元でリベンジと王座奪還を果たし、場内は大盛り上がりとなった。
第13試合 ONEフライ級(61.2kg)GP一回戦Aブロック 5分3R
○和田竜光(フリー/DEEPフライ級王者)
×グスタボ・バラート[Gustavo Balart](キューバ)
判定3-0
和田は3月31日の両国国技館大会でGP一回戦を予定していたが、対戦相手のイヴァニルド・デルフィーノ(ブラジル)の怪我により、大会1週間を切った時期に試合が中止となっていた。
デルフィーノの代役となるバラートは87年2月10日生まれの32歳。12年のロンドン五輪レスリング・グレコローマン55kg級に出場。キューバから米国に亡命し、MMAに転向しフロリダのATTで練習。15年にプロデビューし戦績9戦8勝(1KO)1敗。2戦目以降は全てタイタンFCで、最近では1月の試合で1R KO勝ちしている。今回の試合の勝者は、3月31日の一回戦で若松佑弥にギロチンで一本勝ちした元UFC同級王者・デメトリアス・ジョンソンと準決勝で対戦することになる。
1R、バラートはサウスポー。和田より20センチ身長が低く、和田は少し低めのスタンスにならざるをえなくなる。スタンドの攻防が続き、バラートが圧力をかける時間が長く、時折左フックを強振する。和田はクリーンヒットこそもらわないものの、押されるような形でスリップすることもあり、若干印象が悪い。
2Rもスタンドの展開が続くが、バッティングが多く、頭から突っ込むバラートに2度注意が入る。攻めあぐねる和田だが、終盤に右ミドルのヒットを増やし、流れをつかみかける。
3Rも和田が右ミドル、右テンカオを当て、右ストレートも絡めるが、バラートも左ミドル、左ストレートを返し、主導権を譲らない。3分過ぎ、バラートがタックルから抱え上げてテイクダウンを奪い、場内を沸かせる。終盤、疲れの見えてきたバラートに和田は右ミドル、右テンカオを当てる。バラートの左ローがローブローとなり一時中断。最後はバラートも少しパンチを返して終える。
記者採点は打撃とタックルで倒す場面を何度か作ったバラートとしたが、バラートには反則が多く、2R終盤から和田が巻き返したため、判断は迷った。ジャッジ3者とも和田を支持し、和田がDJの待つ準決勝に駒を進めた。
Japanese superstar Tatsumitsu Wada punches his ticket into the ONE Flyweight World Grand Prix semifinals with a unanimous decision win over Gustavo Balart! @tatsumitsu13 #WeAreONE #RootsOfHonor #Manila #MartialArts pic.twitter.com/YFSwv1njLQ
— ONE Championship (@ONEChampionship) 2019年4月12日
第3試合 ムエタイ フライ級(61.2kg) 3分3R
×MOMOTARO(OGUNI GYM/元WBCムエタイ・インターナショナル・フェザー級王者)
○ルーシラー・プーケットトップチーム[Lerdsila PhuketTopTeam](タイ/元ルンピニー認定スーパーフライ級・フライ級・スーパーバンタム級王者)
判定0-3
MOMOTAROは3月8日のミャンマー大会でONEに初参戦し、ケニー・ズィー(中国)に判定勝ち。早速組まれた2戦目の相手・ルーシラーはラジャダムナンの階級を制した過去もある38歳の大ベテランで、日本でも試合をしたことがあり、近年は中国を主戦場にしていた。ONEには昨年6月と11月に上がり、いずれもSok Thy(カンボジア)に判定勝ちしている。
MOMOTAROはサウスポーに構え、ルーシラーはオーソドックスに構え、ミドル主体の攻防を続けていたが、2Rからルーシラが首相撲からの膝、肘で次第にMOMOTAROを追い詰めるように。3Rは前蹴りと崩しで翻弄し完勝した。
Muay Thai legend Lerdsila turns in a striking masterclass to clinch a unanimous decision victory over Kohei "Momotaro" Kodera! #WeAreONE #RootsOfHonor #Manila #MartialArts pic.twitter.com/lV1uh61GxH
— ONE Championship (@ONEChampionship) 2019年4月12日
第1試合 MMA ストロー級(56.7kg) 5分3R
×藤沢彰博(心技道場)
○ラモン・ゴンザレス[Ramon Gonzales](フィリピン)
1R 1’19” フロントチョーク
Filipino superstar Ramon Gonzales kicks off ONE: ROOTS OF HONOR by submitting Akihiro Fujisawa via guillotine choke at 1:19 of Round 1! #WeAreONE #RootsOfHonor #Manila #MartialArts pic.twitter.com/UJaMCB922u
— ONE Championship (@ONEChampionship) 2019年4月12日