KNOCK OUT 7.18 後楽園ホール:10カ月ぶり再戦、スアレック「僕のパンチの破壊力を楽しんでもらいたい」、重森陽太「肘有りの市場は空いている。KNOCK OUTで面白さを伝えたい」
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KNOCK OUT 2021 vol.3(7月18日(日) 後楽園ホール)で、KNOCK OUT-REDライト級(62.5kg)王者のスアレック・ルークカムイ(タイ/STURGIS新宿ジム)が重森陽太(伊原道場稲城支部/WKBA世界ライト級王者)を相手に初防衛戦を行う。
昨年9月、「創世のタイガ GP KNOCK OUT-RED 61.5kg初代王座決定トーナメント」決勝戦で同じ相手に勝利してタイトルを獲得したという事実は、スアレックにとってどう影響しているのか? そして前戦でKO負けしている影響は? 10ヵ月を経ての再戦に臨む重森は、どんな心境なのか?(記事提供:KNOCK OUT)
スアレック・ルークカムイ「重森を僕のパンチで失神KOに追い込んで、大会で一番目立ちます!」
――2月の前戦、シュートボクシングでの笠原弘希戦は残念な結果(KO負け)でした。あの試合の敗因と、負けたことで見直したところはどこですか?
スアレック 敗因は、準備期間が短かかったことです。オファーから試合までの期間が短かったので、十分な準備をすることができませんでした。あの負けを経験したことで、相手のことをもっと勉強するようにしました。
――今回の挑戦者、重森選手とは昨年9月に対戦して勝利していますが、そのときはどういう印象でしたか? 重森選手が強いと思った部分、自分の方が勝っていると思った部分を教えてください。
スアレック 重森選手は蹴りが強いと思いましたね。逆にパンチ力やアグレッシブさでは自分が勝っていたと思います。それで勝つことができました。
――重森選手は前回負けているので、より気合いを入れてくると思います。そこについてはどう思いますか?
スアレック 全く問題ないです! 気持ちだけじゃ試合には勝てないですからね(笑)。
――今回のように一度勝っている相手との試合というのは、気持ちとして楽なものですか? それともプレッシャーがある?
スアレック やったことがあると、相手がどういう選手で、どういう技を持っているかが事前に分かるから、楽です。
――今回は、試合に向けての準備はどうしていますか? 相手の研究や対策は綿密にする方でしょうか。
スアレック この前の負けもあるので、今回はやります(笑)。
――ほう。どれぐらいやっているんですか?
スアレック 2回ぐらい、相手の動画を見ました!
――ガクッ(笑)。それでもスアレック選手とすれば、すごく多いということなんですね。当日はどういう試合をして、どういう勝ち方をしたいですか?
スアレック パンチで倒します。失神KOさせて勝ちたいですね。
――当日は他にも王座決定戦が2試合あって、他の階級のチャンピオンもたくさん出ます。他の試合よりいい試合をしたいという気持ちはありますか?
スアレック いろんなチャンピオンが出るのは知っています。楽しい試合をして、大会の中でも一番目立ちたいですね。
――『KNOCK OUT』のベルトには、どういう思いがありますか? ベルトは普段から大事にしていますか?
スアレック 『KNOCK OUT』のベルトはトーナメントを勝ち抜いて獲得したこともあって、すごく大切なものだと思ってますよ。家では、奥さんがベルトを置く場所を作ってくれているので、そこにちゃんと飾ってあります。今回も防衛して、またそこに戻したいです。
――日本で、特に『KNOCK OUT』で活躍するようになって、変わったことはありますか?
スアレック チャンピオンになってファイトマネーが上がりました。どんどん勝って、もっとお金をもらえるようにしたいです。
――頑張ってください(笑)。当日、お客さんに特に見てもらいたいところは?
スアレック 僕のパンチの破壊力を楽しんでもらいたいですね。ぜひ会場で味わってください。
重森陽太「デビューして10年、今がベスト。しつこく攻めてベルトを奪います」
――今回、スアレック選手とのタイトルマッチですが、前回はワンデー・トーナメントの決勝戦でした。「ワンマッチなら」という思いはありますか?
重森 そうですね、ただ「ワンマッチなら勝てる」というんじゃなくて、「ワンマッチだからこそ100%をぶつけ合える」という感覚ですかね。あと今回は5Rできるということで、私の中で安心感があります。
――それで言うと、前回決勝に進んだ時点で、重森選手は何%の状態だったんでしょう?
重森 準決勝で小川翔選手と対戦した時に、トーナメントなので、若干流しちゃったんですよ。たぶん前蹴りの数が多かったと思うし、ディフェンスが多めで、コカしたりもして、できるだけ攻撃しないようにしてて。後から見直して「よくないな」とは思ったんですけどね。その中で前蹴りを多用していたので、左足の裏がすごく痛くなって。大丈夫かなとも思ったんですけど、右を蹴る時には軸足になるじゃないですか。左を蹴るのも痛いし。実際に蹴ったんですけど、けっこうしんどかったかなというのはありました。
――カード発表会見ではその試合でのスアレック選手の印象を「ファイターの印象だったが、テクニックもすごくあった」と語られていました。アグレッシブ一辺倒だと思ったら違った?
重森 試合後、シャワーでスアレック選手と会ったんですね。彼は準決勝の相手が高橋一眞選手で、あまり前に出ていなかったので、「どうしてだったんですか?」って聞いたら「トーナメントでスタミナが心配だったから、セーブしてた」っていう答えだったんです。準決勝はどちらも延長だったんですけど、私は延長Rにかなり前に出る形になったので、その時点でだいぶ差が出ていたんだなと思ったんですよね。
――そうなんですか。試合の組み立てもトーナメント全体を考慮して、しっかり考えていたと。
重森 あとポイントの取り方もすごくうまいですしね。印象がよくなるように、まとめるところはまとめるし、休むところはしっかり退いて休むし、という感じで。そういう部分にムエタイならではのうまさを感じました。今回の試合に向けて、直近の試合だけじゃなくて、彼が以前のリングネームでラジャダムナン・スタジアムで戦った試合も見てみたんですけど、やっぱりテクニックがありますね。普通のタイ人選手ですよ。日本向けにああいう戦い方をしてますけど、ベースは普通のムエタイ選手です。
――ああ、そうなんですね。根底にはムエタイの技術があると。そういう面を引き出して、競り合ってみたいという思いもありますか?
重森 前回もそうだったように、部分部分では出してくると思うんですよ。ただスアレック選手が私に勝とうとするなら、アグレッシブに来ると思うんです。実際、前回はガンガン来るところにやられているので。私自身、意地になっているところもあるので、そこを攻略して勝ちたいと思っています。
――その反省点を踏まえて練習している?
重森 ちょっとずつなんですけど、アグレッシブに来る相手に対する練習は、ずっとやってたんですよ。それがかなり形になったというのを見せるのが、今回の試合だと思います。小川選手もすごくガンガン前に来る選手だったと思うし、6月に対戦した健太選手も前に出る選手だったので、スアレック選手と前回やってからあまり時間は経ってないんですけど、その間にいろんな選手とやってイメージもつきましたし、実際に動くこともできているので、落ち着いて対応できるんじゃないかと思います。
――ちょうど名前が出ましたが、6月に健太選手、7月にスアレック選手と連戦って、かなりなものですよね(笑)。問題はないものですか?
重森 そうですよね(笑)。でもケガもないし、全く問題ないです。先にスアレック戦が決まっていたんですけど、間に1試合挟んだ方が動きがよくなるんじゃないかということで、「1ヵ月前だけど出てみようか」という話になったんです。そういう場合、調整試合というと失礼ですけど、そういうカードが組まれるのかなと思うじゃないですか。そしたら、あの大会で一番ハードな相手を持ってこられて(笑)。でも、自分としてはあの試合をしたのはすごくよかったですね。タイプも体格もわりと似ていましたし。
――そうですか。本当にいい調整になったわけですね。
重森 なったと思います。試合では、スアレック選手と私の試合勘の差という形で出るんじゃないですか。
――前の試合という意味では、スアレック選手の前戦は2月のシュートボクシングで、笠原弘希選手にKO負けでした。そこは気になりますか?
重森 いえ、全然気にならないですね。彼が引きずってくれればいいですけど(笑)、まあないでしょうね。
――重森選手はこれまで4敗しかしていなくて、そのうちの一人、ラジャダムナンで敗れたタイ人のターレーグン・ポー.アーウタレーバーンサレー選手とだけリベンジマッチをして、勝っていますよね。今回、リベンジマッチという点ではいかがですか?
重森 リベンジマッチが少ないというのもあるんですけど……ターレーグン選手の時は、最初私がタイに試合をしに行って、現地ですごく持ち上げてもらったんですよ、TVマッチだったし。でも負けちゃって、日本に帰ってくるじゃないですか。「このままジムには帰れないな」と思って、途中で床屋さんに行って丸坊主にしたんです。それでジムに行ったら、メチャクチャ怒られました(笑)。自分自身、一つの負けとかリベンジマッチとか、あまり気にしてないようで、実は気にしてるんだと思います。だから今回も気持ちが入るんじゃないですかね。実際、今も練習の仕上がりがよくて。勝負は来週からだと思うんですけど、今の時点ですごくいいので。今年でデビューして10年なんですけど、仕上げ方とか気持ちの作り方とか、今までで一番いいと思います。
――試合のカギを握るのは何になると思いますか?
重森 どうですかね……自分の中では、「しつこさ」かなと思ってます。自分はわりと手数が少ない方の選手だと思うんですけど、今回は攻撃の手を休めないようにしたいです。しつこさが大事かなと。
――しつこく攻めて勝ちをもぎ取ると。
重森 できればそういう展開になる前に勝ちたいんですけど、そうなるプランも考えてます。
――会見やここまでの言葉もお聞きしていると、5Rじっくり使って勝とうという感じに聞こえるんですが。
重森 まあ、最終的にはそうなるんじゃないかなと思ってはいます。欲を言えば、1R、2Rとかで決めたいですし、常に狙ってもいるんですけど、相手も相手なので(笑)、そうなるんじゃないかなと。
――勝てば『KNOCK OUT』のチャンピオンということになります。これまでのタイトルマッチと、気持ちの上で違う部分はありますか?
重森 一番大きな違いは、『KNOCK OUT』では2回失敗してるというところですかね。1回目はアジアトーナメントだったんですけど、そこでボルドバートル・アルタンドルグーン選手に負けていますし、王座決定トーナメントではスアレック選手に負けているので。私は、『KNOCK OUT』以外ではタイトルマッチで失敗したことがないんですよ。
――確かに。
重森 それまでは全部、必ず1回で獲ってきましたからね。『KNOCK OUT』のベルトだけは、すごく苦労してるなあという感じですよ(笑)。最初のタイトル(新日本バンタム級)はデビューして2年目、プロ10戦目で獲っていて、気づいたらベルトがあったという感じだったんです。だから、苦労してないわけじゃないんですけど、チャンピオンになる覚悟ができるより先に獲っちゃった感じがするんですね。でも今回は完全に、「獲る」という気持ちが出来上がって、練習もしっかりできて、チャンピオンとしての実力も備わってるなという自覚もあって、その上でのタイトルマッチになるので、やっぱり気持ちは入りますね。
――もう一つ、会見では「ヒジありキックボクシングの魅力をもっと伝えたい」という言葉が印象的でした。そこにこだわりがあるんだなあと。
重森 そうですねえ……。今、主流と言える団体っていくつかありますけど、ヒジありではそういう団体がないじゃないですか。そこの市場は空いてるんじゃないかなと思うし、現に世界ではヒジありって人気があるし注目もされてるじゃないですか。『KNOCK OUT』はメディアに対しても活動的だと思うので、自分の中でもチャンスだなと思ってるんです。だから『KNOCK OUT』を通じて、ヒジありキックボクシング、ムエタイの面白さを広めていきたいなというのは、すごく思ってますね。
――今回も、その面白さが伝わるような試合をしたい?
重森 そうですね。ヒジありならではの、組み際の面白さも見せたいですし、今回は5Rあるじゃないですか。5Rならではの面白さというのも伝えられたらと思います。
――分かりました。最後に、ご自身で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
重森 「再戦」というのが大きいですね。今回の大会でも再戦はこの試合しかなくて、そこがかなり面白いポイントになると思うので、私が負けてはいるんですけど、前回の試合の映像を見て復習しておいていただければと思います。そこから1年間でどうなったかが分かると思いますし、戦い方や意識をだいぶ変えて練習してきて、それが現時点でもだいぶ形になってきたというのがありますので、新しい一面にも注目していただきたいと思います。
――分かりました。ありがとうございました!
対戦カード
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無しキックルール
KNOCK OUT-REDライト級(62.5kg)タイトルマッチ 3分5R
スアレック・ルークカムイ(タイ/STURGIS新宿ジム/王者、元同61.5kg王者、元REBELS-REDライト級暫定王者・元同スーパーライト級王者、元ラジャダムナン認定フェザー級7位)※初防衛戦
重森陽太(伊原道場稲城支部/挑戦者、WKBA世界ライト級王者)
初代KNOCK OUT-BLACKスーパーミドル級(75kg)王座決定トーナメント決勝 3分3R(延長1R)
松倉信太郎(TRY HARD GYM/WPMF世界スーパーミドル級王者)
田村 聖(拳心館/元NKBミドル級王者、NKB PRIMA GOLD杯ミドル級トーナメント’19~’20優勝)
初代KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級(65kg)王座決定トーナメント決勝 3分3R(延長1R)
鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)
宮越慶二郎(拳粋会宮越道場/元WBCムエタイ・インターナショナル・同日本・NJKFライト級王者)
BLACK女子48.4kg契約 3分3R(延長1R)
ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE/KNOCK OUT-BLACK 女子アトム級(46kg)王者)
sasori(テツジム/PRIMA GOLD/ミネルヴァ・ライトフライ級(48.99kg)王者)
RED 57kg契約 3分3R(延長1R)
小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級(55kg)王者、ISKA K-1ルール世界バンタム級王者、WPMF世界スーパーバンタム級王者)
大田拓真(新興ムエタイジム/WBCムエタイ日本統一フェザー級王者、S1ジャパン55kg王者)
REDフェザー級(57.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
安本晴翔(橋本道場/KNOCK OUT-REDフェザー級王者)
竹内賢一(Ten Clover Gym/Bigbangフェザー級王者)
BLACK 63kg契約 3分3R(延長1R)
バズーカ巧樹(菅原道場/KNOCK OUT-BLACKライト級(62.5kg)王者、MA日本スーパーライト級王者
康弘(ゴリラジム/九州プロキックボクシング(KPKB)スーパーライト級王者、大和KICK 65kg級王者)
BLACKスーパーウェルター級(70kg) 3分3R(延長1R)
中島弘貴(LARA TOKYO/元Krushスーパー・ウェルター級(70kg)王者)※バンゲリングベイ・スピリットから所属変更
サッシス[Saksith](カンボジア/元カンボジア・ウェルター級王者)
概要
大会名 KNOCK OUT 2021 vol.3
日時 2021年7月18日(日) 開場・17:00 開始・18:00
会場 後楽園ホール
中継 ツイキャス(生中継/3,300円~) サムライTV(7月25日(日)22~24時・再放送あり/月額1,980円)
チケット料金 SRS席¥20,000 RS席¥15,000 S席¥10,000 A席¥7,000 ※全席完売 ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料
チケット販売 KNOCK OUT OFFICIAL SHOP 出場選手・所属ジム
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