KNOCK OUT 3.13 後楽園 一夜明け:小笠原瑛作のビッグイベント案に宮田P「やりましょうか」。龍聖出場のBLACKフェザー級王座決定T開催へ。鈴木千裕「俺をメインにしたら神興行」
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KNOCK OUT ~The REBORN~ 3月13日 後楽園ホール大会の勝利選手による一夜明け会見が14日、東京都内で行われた。
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無しキックルール
第8試合 メインイベント KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級(55kg)王座決定戦(トーナメント決勝) 3分5R(延長1R)
○小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/ISKA K-1ルール世界バンタム級王者、WPMF世界スーパーバンタム級王者)
×KING強介(京都野口ジム/Team fight bull/元REBELS-MUAYTHAIスーパーバンタム級王者)※Team fight bullから所属変更
3R 1’24” KO (左ストレート)
※瑛作が王者に
瑛作は「本当だったら兄弟対決だった決勝戦に(兄の裕典が辞退した代わりに)KING選手が上がってくれて、タイトルマッチができたので、KING選手には感謝したいです。2年前に判定勝ちしたKING選手を今回はKOできて、成長を見せられて良かったです」と試合を振り返った。
王者になっての今後については「これからはKNOCK OUTを大きくして恩返ししたい」「他団体のチャンピオンと戦うのはもちろん、KNOCK OUTを大きくして、他団体のチャンピオンが上がって僕とやりたいと思う場にしたい」と発言。さらに「コロナ禍の影響で難しいと思いますが、今年の年末か来年にKNOCK OUTのビッグマッチをやって欲しいです。宮田さん、お願いします」と、隣に座った宮田充プロデューサーに要請した。
すると宮田氏は「12月の大会は開催日を未定にしていたり、どうしようか日々(スタッフで)話し合っているのですが…やりましょうか。11月までの後楽園大会の発表していますが、そこ(の規模)を飛び出してですよね。こうやってファイターからアピールがあったり、ファンから後押しされるのが一番いいと思うので、今年の年末か来年早々、大会場に打って出るのはいいと思うので、早速(準備に)取り掛かりたいです」と前向きに回答した。
この発言の半日前、宮田氏は「興行が終わって、ずーっと高ぶっている。今日のファイター、みんな勇敢だったなあ。この感じ、この感触… 全日本キックが無くなって、コツコツKrushやってた中で『ん!?いけるかも!』って感じたときに似ている。『KNOCK OUT』のメンバーで、さらに上を目指していく」とツイート。瑛作の発言が、宮田氏にとっても「上を目指していく」上で後押しとなった模様だ。
第5試合 REDルール スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム/元ルンピニージャパン・バンタム級王者)
×古村 光(FURUMURA-GYM)
判定3-0 (和田30-29/山根30-29/少30-29)
瑛作と同じREDスーパーバンタム級では壱が勝利したが、一夜明け会見では「つまんねえ試合したなって」と第一声。「勝って当たり前で、内容を求められていたのに、できなくて。僕が追いかけている瑛ちゃんがメインでKOで決めて、そこで差があるなと思い落ち込みました」とのこと。「今、瑛ちゃんとやっても誰も盛り上がらないでしょうね。トップ戦線で瑛ちゃんと同じぐらい名のある選手とやりたいです」と今後について話した。
第7試合 セミファイナル REDルール フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○安本晴翔(橋本道場/REBELS-REDフェザー級王者)
×ペットシラー[Phetsila]・FURUMURA-GYM(タイ/FURUMURA-GYM/元プロムエタイ協会スーパーバンタム級王者、TOYOTA HI-LUX REVOスーパーバンタム級トーナメント2016優勝)
2R 1’18” KO (右バックスピンキック)
大会セミでは去年のKNOCK OUTとREBELSのMVPを獲得した安本がKO勝ちし、連勝を9、連続KO勝ちを3に伸ばした。安本は「最初に蹴りが来た時に、よけたつもりが当たって、蹴りを出しても蹴り返されて、中に入り辛かったです。バックスピンは練習もしなかったですし、違う技で倒そうとやっていました。前回それで倒したんで、もう1回やれば倒れるんじゃないかとひらめいて出したら当たった感じです」と試合を振り返った。
「バックスピンキックが必殺技になりそう?」という質問には「倒せる時は倒せるんですけど、あまりこだわると倒せなくなるので、選択肢の一つにしておきたいです」と慎重に答えた。
今後戦いたい相手については「僕より強い選手はまだまだいると思うので、他団体でもいいんで、強い選手とやって、フェザー級最強を証明していきたいですね」と話した。
第6試合 BLACKルール フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○龍聖(TRY HARD GYM)
×大脇 武(GET OVER/DBS&RKAフェザー級王者、WBCムエタイ日本7位)
判定3-0 (和田30-27/センチャイ30-27/山根30-28)
安本とルールは違うが同じフェザー級で活躍する龍聖は、大脇を捕まえきれず判定勝ちに終わり、デビュー以来の連勝を7に伸ばしたものの、連続KO勝ち記録がストップした。そのことについては「悔しいですけど、KOにこだわる必要がなくなるので、そこはプラスに捉えています」とのことだが「KOの多い戦いで、自分はKOできなくて申し訳なかったです」と反省。試合内容については「練習は充実していたんですけど、殺気が足らなかったですね。逃げる相手を捕える展開が初めてで、捕えきれなかったです」と振り返った。
宮田氏は「全日本キック時代の魔裟斗さんも外国人選手を相手にして、なかなか倒せない時期がありました。相手も倒されて恥をかきたくないですから、龍聖選手もこれからの試合では簡単に勝たせてくれなくると思います。こういう経験もこれからのキャリアにつながると思います」と助言した。
さらに宮田氏は今後のBLACKフェザー級について「4月4日の新宿大会で栗秋祥梧対K-1甲子園優勝者の兼田将暉、4月25日の後楽園大会で小笠原裕典対九州3冠の銀次と、フェザー級の戦いが続きますので、龍聖選手を含め、そろそろBLACKフェザー級王座を決める戦いをスタートしたい」とコメント。龍聖も「計量の時に(他の階級の)ベルトを持たせてもらい、滅茶苦茶重くて、僕も早く欲しいのが率直な思いです。自分が獲らなきゃと思っているし、宮田さんもそう思っていると思うので、自分が獲ります」と話した。
第2試合 KNOCK OUT-BLACK スーパーライト級(65kg)王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
×与座優貴(橋本道場)
○宮越慶二郎(拳粋会宮越道場/元WBCムエタイ・インターナショナル・同日本・NJKFライト級王者)
4R 判定1-2 (少9-10/和田10-9/秋谷9-10)
3R 判定1-0 (少30-28/和田29-29/秋谷29-29)
第1試合 KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級(65kg)王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
○鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)
×久保政哉(Monolith)※フリーから所属表記変更
1R 1’25” KO (右フック)
宮越は「大変な試合でしたが、収穫も多かったので、次につなげたいです。本戦はドローだと思い、延長は気持ちのぶつかり合いだと思いました。僕はそういう試合を何回も経験しているので、そこで上回ったと思います」、鈴木は「昨日は自分らしさを出せたと思います。第1試合に選ばれ、期待に応えましたけど、課題は多かったです。久保さんが前日会見で『自分のスタイルを貫き通す』と話していて、左ミドルが来ると思っていたので、最初の(左フックでの)ダウンは狙い通りでした。効いているのを瞬時に確認し、ラッシュを仕掛けました」と試合を振り返った。
宮越と鈴木は5月25日の後楽園大会で決勝戦を行い、勝者がBLACKスーパーライト級王者になる。宮越は「(昨夜の鈴木の試合は)カーンって鳴った瞬間にダウンになって、え?と驚いたんですけど、1RでKO勝ちするとは予想していました。トーナメントが決まった時点で鈴木選手とやると思っていたので既にイメージしています」といい「僕はシーソーゲームで勝つのが得意なので、鈴木選手は前半が強いので、しっかり相手の攻撃を分析してから、3Rで仕留めたいです」と展望を語った。
対する鈴木は「お互い倒す気持ちしかないんで、噛み合う試合になると思います」「若手とベテランのぶつかり合いなので、いかに僕がベテランを越えられるかが課題なので、テクニックや経験で勝るのは難しいと思うので、絶対勝ちたい気持ちだけは上回りたいです」とコメントした。
5月25日の大会はBLACKスーパーライト級だけでなく、BLACKスーパーミドル級でも王座決定戦(松倉信太郎 vs. 田村聖)も予定されており、この2試合のどちらかがメインイベントになる可能性が高い。鈴木が「俺をメインにしたら神興行」と豪語すれば、宮越も「いや、俺をメインにしたら神興行。REBELSでメイン2回やっているから」と言い返した。
第3試合 KNOCK OUT-BLACKスーパーミドル級(75kg)王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
×吉野友規(STURGIS新宿ジム)
○田村 聖(拳心館/元NKBミドル級王者、NKB PRIMA GOLD杯ミドル級トーナメント’19~’20優勝)
2R 2’09” TKO (コーナーストップ:パンチ連打で2ダウン後)
第4試合 KNOCK OUT-BLACKスーパーミドル級(75kg)王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
○松倉信太郎(TRY HARD GYM/WPMF世界スーパーミドル級王者)
×渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺)
1R 2’14” KO (右ストレート)
田村も松倉もピンチを脱してからの逆転勝利。田村は「1Rに初めてパンチでダウンして、焦ったんですけど、2Rに逆転勝ちして、劣勢から逆転できる自信につながる試合でした。とりあえず引いたら負けと思ったので、逃げずに向かって行こうと思いました」と試合を振り返った。
松倉は「直前の田村選手の試合が盛り上がっていて、このトーナメントを希望したのが僕なので、内容で負けられないと思いました。向かい合った時から渡慶次選手が腹を括っている感じがして、気付いたら作戦も飛んでいましたね。本当はもっとしっかり蹴ってタイミングを見て倒したかったんですけど、これからのKNOCK OUTを背負いたいと発言していたので、ああいう試合をしながらも倒せたのは良かったと思います。渡慶次選手があってのああいう試合だったと思います」と振り返った。
田村は松倉について「渡慶次選手と打ち合いに応じていたので、気持ちの強い選手だと思いました。打ち合いの後でも三日月蹴りを蹴ったり、巧さがある選手なので、今は勝つとははっきり言えないですけど、これから2カ月、勝つ準備をしたいです」とコメント。対する松倉は「今、技術が高まっていますけど、お客さんは究極、倒し合いを見に来ていると思うので、気持ちの部分が大事だと思います。昨日、帰った後にKNOCK OUTの配信を全部見て、田村選手はローを効かせ、足の甲じゃなくスネで毎回蹴っていましたし、下に振ってからパンチで倒すという、キックボクシングの王道の技術で勝っていたので、まぐれじゃないと思います。そういう選手と戦えるのは楽しみです」と話した。
メインイベントを希望するかという質問が、上記のスーパーライト級の鈴木×宮越同様に飛び、田村は「メインでやればモチベーションも上がりますし、結果にもつながると思いますし、お客さんも盛り上げられると思います」と意欲的なコメント。松倉は「『メインにしてください』と自分で言うのはしょうもなくて、お客さんや周りの人が求めてメインになるものと思います。ファイトマネーや試合順について、僕も元々言っていた方で、今も文句を言う人達がいますけど、それもその選手の現状の価値だと思います。昨日のKNOCK OUTは全試合メインのような試合が組まれていましたし、もちろんメインがいいですけど、自分から『メインにしてください』と言うほど落ちぶれてはいないです」と、自信をのぞかせつつコメントした。
宮田氏も「松倉対渡慶次は、年間ベストバウトが出たと思いましたね。闘魂のぶつかり合う、5年に1回の名勝負で、胸に込み上げるものがありました。松倉君はK-1甲子園の頃から見ていて、あそこで渡慶次選手を真っ向から受けて立って、成長が見えました。渡慶次選手もたいした男だと思いました」と、この一戦を絶賛していた。
なお、グラビアアイドルの来栖うさこさんが「KNOCK OUTガールズ」に就任したことで、来栖さんのファンであるプロレスラーの佐藤光留が、KNOCK OUTに出場して来栖さんに勝利者賞をもらう目標を掲げたことについても質問が飛んだ。宮田氏は「4月25日の大会と同じ日の昼に後楽園で彼が主戦場とする全日本プロレスの大会があることを、昨日ツイートしていましたけど、来栖さんはきちんとした事務所に所属していますし、何かがあってからだと遅いんで」と苦笑しつつコメント。「私はパンクラスでリングアナをさせていただいていたことがあるので、当時出ていた佐藤選手のことは知っていますし、彼の師匠にあたる鈴木みのる選手がどう考えているかも聞いてみたいですね。チケット買って来てもらう分にはいいんですけど、手段を選ばないタイプなので、警戒を強めたいです」とも話しており、今後の佐藤のアクション次第では一悶着がありそうな気配だ。