RISE GIRLS POWER 11.8 新宿フェイス:紅絹「現役の時には絶対バトンを渡さない」、寺山日葵「大学の友達には恥ずかしくてキックをやっていることを言っていないんですよ」
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RISE GIRLS POWER(11月8日(金)新宿フェイス)のメインで対戦する寺山日葵(TEAM TEPPEN/RISE QUEENミニフライ級(49kg)王者、J-GIRLSミニフライ級王者)と紅絹(NEXT LEVEL渋谷/RISE QUEENアトム級(46kg)王者、元J-GIRLSミニフライ級王者)のインタビューがRISEクリエーションから届いた。両者は昨年2月のJ-GIRLSミニフライ級次期王者挑戦者決定戦で対戦し、寺山が判定勝ちしたが、寺山が尊敬する紅絹との再戦を希望し、RISE女子王者対決が実現する。大会の模様はAbemaTVで生中継される。
紅絹「体重が一緒だったら平等でしょ」
RISE初の女子大会『RISE GIRLS POWER』で初代RISE QUEENミニフライ級王者・寺山日葵との現役王者対決を実現させる同アトム級王者・紅絹(NEXT LEVEL渋谷)。女子キックを深く愛する大ベテランの言葉は胸にズシリと響く。(聞き手:布施鋼治)
――10月18日の記者会見でプロデビュー戦は女子だけの大会だったと言っていましたね。
紅絹 そうなんですよ(2006年10月29日、J-NETWORK&日本女子ボクシング協会合同興行「女祭り」で関友紀子と対戦。3-0の判定勝ち)場所は今回と同じ新宿FACEでした。私は女子だけの大会に出場することが普通だったので(J-NETの女子興行「J-GIRL」の主力だった)、今回のような大会の方がしっくり来ますね。
――裏を返せば、女子キックの栄枯盛衰を肌で感じているともいえますよね。
紅絹 客観的には見ていないけど、私はずっとそこを背負ってきました。やっぱり問題は(男子との)レベルの差かな?私がデビューした時には(寺山のように)上手くなかったし、パンチとローしかできないのに10戦くらい負けなかったんです。あの頃はそれで通用していました。中には強い選手もいたけど、2分3Rの中で魅せられる試合をしていた選手は少なかったと思います。
――魅せられる選手だけが生き残った?
紅絹 かもしれないですね。あとは選手のモチベーションだったり。いまの選手の方がモチベーションは高い。正直今回の会見に出席しているメンバーを見て、「来年もいるな」と思いました。
――言わんとしていることはよくわかります。過去を振り返ってみると、モチベーションや恋愛が原因で、突如消えてしまう女子選手も結構いましたからね。
紅絹 そうなんですよ。パッと来て、パッと来なくなる選手が多い。そういうのがすごく多かったんです。「フィットネスの延長?」と聞きたくなりましたよ。「本気じゃないけど、スポットライトを浴びたかったから来た」という感じだったんですかね。私はキックボクシングが大好きなので、軽く見られることは悲しい。でも、いまの女子選手たちにはいい意味で自分たちの主張がある。だからこそ見ていて面白いですよね。
――RISE GIRLS POWERには十代の選手が多数参戦します。頼もしく映った?
紅絹 選手としての私は終わりの方に近いので、若い子がいるのは嬉しいです。私は本当に終盤にかかっています。マラソンに例えると折り返し地点なんかとっくの間に過ぎて、もうゴールの方が近い。今回の会見にはあれだけ10代の子が集まって、実力も華もあるとなると安心します。
――安心して、そのまま世代交代という意味でのバトンを渡す勢いですね。
紅絹 いや、現役の時には絶対バトンを渡さない。引退したら、好き勝手にどうぞと言いたいですけどね。負けてもいいやと思ったら、すぐ辞めた方がいいですよ。
――今回も7月の王座決定戦で那須川梨々選手を倒したように、寺山日葵選手との王者対決も制して「女王は私」という部分を見せつけたい?
紅絹 そうですね。ただ、私が勝つというと、若干の差になってしまう。そんなに大差をつけられるような相手ではないと思っています。
――自分を知っているからこその発言だと思います。逆に強さを感じてしまう。
紅絹 倒し切るというイメージはいまだにないんです。後輩に「ダウンをとるって何だろう?」と聞いているくらいで。
――それでも生き残って王者にもなっている。それは自分の形を持っているからでしょう。
紅絹 自分の試合を見せて、お客さんを満足させているかどうかはちょっと微妙ですね。やっぱりダウンをとったり、見せ場がある方が見ていて楽しいじゃないですか。その部分では、まだまだだと思っています。
――前戦の那須川梨々戦といい、現在の紅絹選手は飛ぶ鳥を落とす勢いのTEAM TEPPENの壁になっている感があります。
紅絹 そうですね。潰しに来ていますね。でも、潰されたらいけないと思っています。
――TEPPENという大波もへっちゃらの防波堤になる?
紅絹 いまにも崩れそうな防波堤なんですけどね(苦笑)。でも、絶対食い止めます。ちょっと水漏れは起こしているけど、食い止めることはできたみたいな感じでいいんです。私は大きく勝つことが目標ではない。そこはやっぱり自惚れることはできないです。
――キッチリ寺山対策を立てている?
紅絹 う~ん、対策はもちろん立てているけど、具体的に立てるかといえば立てない。私、練習は理論的にやりたいけど、闘っている時には理論的ではなく感覚になっているんです。瞬時の判断を下したり、いまどう動くかという部分では感覚の方が合っています。だからザックリは決めるけど、細かくは決めないですね。
――いつも直面する体格差の問題は?
紅絹 そうですね。他団体でメロニーとやって倒れなかったから大丈夫です(身長163cmのメロニー・ヘウヘスに挑戦する形で行なわれた17年4月のKrush女子タイトルマッチは-50kg契約)。体格差はもちろん気にしないし、もともと47.5kgという体重でやってきたので、そこも関係ない(今回の契約体重はお互いのリミットの間をとって47.5kg)。白築杏奈選手のような大きな選手ともやって問題なく闘えたので、「体重が一緒だったら平等でしょ! 」という気持ちはありますね。
――最後にメッセージを。
紅絹 どんな感じ方でもいいけど、「あっ、紅絹は違うな」というのは見せたいです。
――尻尾がついている以外のところで?
紅絹 そこだけなら完全に見た目だけになってしまう(苦笑)。試合を見て「やっぱりチャンピオンは違うんだな」というのを見てもらえたらいいですね。
寺山日葵「男子の中の女子だったらある程度目立つ。でも女子の中の女子だったら、何か個性がないと目立たない
9.29「RISE134」で佐藤レイナを破り、RISE QUEEN初代ミニフライ級王者についた寺山日葵(TEAM TEPPEN)。その勢いでRISE初の女子大会11.8「RISE GIRLS POWER」では現アトム級王者の紅絹との現役王者対決に挑む。 (聞き手:布施鋼治)
――RISE初の女子だけの大会で紅絹選手との現役王者対決が決定しました。
寺山 正直、この大会で決まるとは思っていなかったです。ワンクッション置かれるかなと思っていたので、受けてくれた紅絹選手には感謝しかありません。
――9.29「RISE134」でRISE QUEENミニフライ級王座を奪取したばかり。波に乗ってますね。
寺山 試合が終わった週の金曜には練習を再開したので、モチベーションは維持したままです。休んだのは4日くらいだけですね。
――闘いが終わったらノーサイド。王座を争った佐藤レイナ選手と一緒に食事に行った写真をSNSで見ました。
寺山 試合前のサイン会とかで結構話す機会もあったけど、やはり次に闘う相手だったのでお互いピリピリしたものはありました。それがなくなったので本当に良かったです。
――試合後だったら分け隔てなく話せた?
寺山 ハイ、普通に。試合の話もしたし、「あの時、こんな選手も出ていたよね」という昔話もしました。
――そのまま出世した選手もいれば、消えてしまった選手も?
寺山 当時ものすごく強かった子でもポッといなくなったり。ただ、もうレイナちゃんとはお互いやりたくないという話をしました。共に成長した上でプロとして試合ができたことは嬉しかったですけど。
――成長を感じた?
寺山 感じました。昔は私もそうだったけど、どっちともガチャガチャだったので(苦笑)。そういう要素はなくなってきた気がします。
――最大の勝因は?
寺山 5Rまで体力が持ったことがひとつですね。周りから「体力がない」と指摘されていたので、結構不安でした。あと結構見てくれる人には「パンチがうまくなった」といわれました。まだまだだとは思うけど、練習してきたことが少しは出せたかなと思います。
――TEAM TEPPENという恵まれた環境で練習できていることも大きかった?
寺山 環境がいいだけで強くなれるかといったら、そうではないと思います。大学に入るまでTEPPENに来るのは週1度で、あとは地元で父親と弟(11.4「RISE135」でデビューした寺山遼冴)と一緒に自宅や地元(群馬県)の体育館でやっていました。やっぱり家族間でやると気持ちに浮き沈みがあるけど、3人で練習してきたことは身になっていると思います。TEPPENは志の高い選手ばかりなので、私も高い意志を持たなければならないと思いながら練習しています。
――寺山選手もひとりの人間。疲れなどが原因で時にはジムには行きたくないという日もあるのでは?
寺山 受付の由美子さん(那須川天心や梨々の母)もトレーナーも笑顔で迎えてくれるし、乗せられてしまいますね(微笑)。だからジムに行くと、私の気持ちも必然的に上がります。
――ところで今回対戦する紅絹選手にはJ-NETWORKで一度勝っています。その分、アドバンテージはあると思いますか?
寺山 いや、あれから私も紅絹さんもチャンピオンベルトを獲得しているので、お互い置かれている状況が違います。しかも紅絹さんは経験がたくさんあるので、前回と同じような試合はさせてくれないでしょう。油断は全くできないですね。
――しかも、今回は寺山選手にとっては初となる女子だけの大会でメインを張ることになります。
寺山 いつもとは違いますよね。男子の中の女子だったらある程度目立ちます。でも女子の中の女子だったら当たり前なので、何か個性がないと目立たない。盛り上がる試合をして目立てるように頑張りたいです。
――でも、気負いすぎは禁物です。
寺山 そうなんですよ。気負いすぎたら空回りしてしまうので。だから試合前は試合直前まで周りと話をしたり、好きな音楽を聴いてリラックスするようにしています。岡本トレーナーはテーピングを変なところに張り付けたりしてくれるのでクスッとさせてくれます。
――今回は同門の那須川梨々選手や村上悠佳選手も一緒に出場します。お互い刺激しあいながら調整に励んでいる?
寺山 もちろん。私がメインだとしたら、二人が(白星で)繋げてくれるでしょう。同じジムの選手が勝てば嬉しい。反対に負けたりしたら、「自分が頑張らなきゃ」と思います。ここ1年くらい、同じ大会に同じジムの女子選手が出ることが増えたことは本当に心強いです。
――大学の友達の間でも話題になっている?
寺山 それが大学の友達には恥ずかしくてキックをやっていることを言っていないんですよ。別に隠しているわけではないんですけど。でも、今はSNSの普及がすごいので、中学や高校の友達からは連絡がきます。この間の試合は中学の時の男の同級生が見に来てくれました。私がベルトを獲った姿を見て、「すげぇ。明日から俺も仕事を頑張るよ」と言っていました。
――知人・友人の励みになるなんて、いい話ですね。ところで紅絹戦のイメージは?
寺山 ある程度は固まっています。でも、それを試合に出さないと意味はないです。
――どんなところに注目してほしい?
寺山 私の得意技は蹴り。対照的に紅絹さんはパンチなので、蹴りVSパンチの構図になると思いますね。前回やった時以上にパワーアップした私を見せられたらと思います。
対戦カード
第7試合 メインイベント 女子47.5kg契約 3分3R(延長1R)
寺山日葵(TEAM TEPPEN/RISE QUEENミニフライ級(49kg)王者、J-GIRLSミニフライ級王者)
紅絹(NEXT LEVEL渋谷/RISE QUEENアトム級(46kg)王者、元J-GIRLSミニフライ級王者)
第6試合 セミファイナル 女子アトム級(46kg) 3分3R(延長1R)
百花(魁塾/ミネルヴァ・アトム級王者)
那須川梨々(TEAM TEPPEN/2017年KAMINARIMON全日本女子-45kg級優勝)
第5試合 女子アトム級(46kg) 3分3R(延長1R)
平岡 琴(TRY HARD GYM)
佐藤レイナ (team AKATSUKI/ミネルヴァ・アトム級1位)
~休憩~
第4試合 女子50kg契約 3分3R
聖愛(魁塾/ミネルヴァ・スーパーフライ級2位)
後藤まき(RIKIX/ミネルヴァ・ライトフライ級4位)
第3試合 女子58kg契約 3分3R
村上悠佳(TEAM TEPPEN)
ウー・ユティン[Woo Youtin](台湾/2018年台湾全国散打女子-52kg級準優勝)
第2試合 女子ミニフライ級(49kg) 3分3R
AKARI(TARGET/2018年KAMINARIMON全日本女子-52kg級優勝)
宮﨑若菜(TRY HARD GYM/2019年KAMINARIMON全日本女子-52kg級優勝)
第1試合 女子アトム級(46kg) 3分3R(延長1R)
松谷 綺(VALLELY KICKBOXING TEAM/NJKFアマチュア-46kg王者、BigBangアマチュア-45kg王者)
宮﨑小雪(TRY HARD GYM/2019年KAMINARIMON全日本女子-47kg級優勝)
概要
大会名 RISE GIRLS POWER(ライズ ガールズ パワー)
日時 2019年11月8日(金) 開場・18:00 オープニングファイト開始・未定 本戦開始・18:30
会場 新宿フェイス
中継 AbemaTV
チケット料金 SRS 10,000円 カウンター席 10,000円 S席 6,000円 A席 5,000円(完売) ※当日ドリンク代500円別途必要 ※未就学児は保護者膝上に限り無料
チケット販売 チケットぴあ
お問い合わせ RISEクリエーション 03-5319-1860 http://www.rise-rc.com/