K-1新プロデューサーに須藤元気氏就任「選手はワンマッチ契約でいい。僕がK-1に忖度したらやる意味がない」。宮田充氏はKrushプロデューサーを継続

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宮田充氏がK-1プロデューサーを退任することを9月3日の東京都内での記者会見で発表した。宮田氏は2020年にK-1 GROUPからKNOCK OUT(REBELS)に移った後、23年8月にKrushプロデューサーに復帰し、昨年12月からカルロス菊田氏からK-1プロデューサーも引き継ぎ両シリーズのプロデューサーを兼任していたが、K-1プロデューサーは9か月で退任することになる。宮田氏は引き続きKrushのプロデュースを務め、K-1の大会もサポートする。
K-1プロデューサーには新たに、ゼロ年代の旧K-1とHERO’Sで活躍した須藤元気氏が就任する。会見で須藤氏は、試合数の削減、専属契約による選手の拘束の緩和、日本人トーナメントの充実、旧K-1のいわゆる“モンスター路線”の再開、MMA部門のHERO’Sの単独の大会開催といった改革案を述べている。
元参院議員の須藤氏は昨年12月の菊田氏の辞任前にプロデューサー就任のオファーを受けていたが断り、今年7月の参院選で落選後、改めてオファーを受けて引き受けたと明かす。宮田氏も「僕はワンポイントリリーフ(=中継ぎピッチャー)。誰かが表に立たなきゃいけない、という中で。新しいプロデューサーもパパッと決まったわけではなく、前々から話はあった」と説明。今後について宮田氏は「新プロデューサーがやりやすいように脇で支えるのが僕の立場」と話し、須藤氏も「宮田元プロデューサーも含め、皆さんの力を借りながら形にしていきたいです」と語る。
近年のK-1においては専属契約が以前より緩和され、シナ・カリミアンやディアン・ターザンといった旧K-1時代を彷彿とさせる個性派の積極起用、9月大会からのHERO’Sの再開発表といった布石は打たれていた。須藤氏の改革案もその路線の延長線上にあり、団体の「顔」を一般の知名度の高い須藤氏に変えるのは、人気選手の離脱や契約問題等のネガティブな話題の多かったK-1のイメージを一新することが狙いだと考えられる。
だが須藤氏は7月の参院選前、国民民主党から比例区で擁立される際、過去の反ワクチン発言を撤回・謝罪し、多方面から批判を浴び、アンチを増やした。実際、プロデューサー就任後のファンの反応も批判的な声が多く、諸刃の剣と言える状況だ。
9月と11月のK-1は-70kgの世界トーナメントが主軸となるため、須藤氏のカラーが本格的に反映されるのは来年からとなる。厳しい船出の中、須藤氏は「内向きだったK-1を一度ぶち壊し、とにかくオープンにして、格闘王国日本を取り戻し、世界で戦えるK-1にしていきたい」というビジョンを実務で示し、ファンの信頼を勝ち取れるか?その手腕に今後も注目したい。
会見は冒頭に宮田氏が登場して辞任を発表し、質疑応答を終えると一旦退席し、その後に須藤氏が登場し、新プロデューサー就任の挨拶と質疑応答を行った。以下は会見内容の要約。
宮田充 前K-1プロデューサー「僕はワンポイントリリーフ」
去年の12月にカルロス菊田・前プロデューサーから引き継ぐ形で私がK-1プロデューサーを務めさせていただきましたが、本日9月3日付けをもちまして、K-1プロデューサーの座を退任させていただくことになりましたことを、ここに発表させていただきます。後任の新しいプロデューサーもこの後発表させていただきます。短い間でしたが、この9ヶ月弱K-1プロデューサーとして立たせていただきました。ご支援ご協力いただきました関係の皆様、私を推してくださった矢吹(満)オーナー、そして盛り立ててくれたK-1スタッフの皆さんに、この場を借りて深く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。今後なんですけど、K-1実行委員会のメンバーであることは変わりありませんので、新しいプロデューサーを下支えする立場に変わっていくのかなと思います。
―― K-1プロデューサーは退任されるとのことですが、Krushのプロデューサーはどうなりますか?
宮田 「全部降りろ」っていう人もいるかもしれないですけど、Krushの方はしっかりやらさせていただきたいなと思ってます。元々こうやって表に立たせてもらってるんですけど、メンバーと合議しながら進めていってますんで、そういう部分は変わりありませんし、Krushは月1、2回、東京以外でもイベント展開して、来年も東京以外の大会も整いつつあるんで、そこはしっかりやっていきたい。僕の仕事はジムさんだったりファイターたちとの向き合いがメインなんで、そこは変わりないですね。Krushをしっかりやっていこうと思います。ただK-1は出入りしないとかじゃなくて、もちろん連動しているんで、そこも引き続きやっていきます。
―― ABEMAの選手発掘企画はどうなるのでしょうか?
宮田 結構ファイターに殴られたりハイキックで蹴られたりするんで、ダメージが蓄積してるんですよね。首がちょっと回んなくなったりとかするんですけど(笑)。さっきもABEMAさんと話して、あれは「宮田プロデューサー」じゃなくて「化け物を探すハンター宮田」なんで、その企画はそのままで行こうと言っていただいたんで、まだ首を切られずに続投になると思います。
―― 退任は健康上の理由ではない?
宮田 そういうことじゃないですね。ただ、これから紹介される新しいプロデューサーによって、間違いなくK-1はまた良い方向に、ガラッと変わっていくと思います。その部分でファンの皆さんには楽しみにしていてもらえればと思います。僕は今までと変わらず、K-1が良くなるようにやっていくことに変わりないです。
―― 約9ヶ月の在任期間で、特に記憶に残っていることはありますか?
宮田 K-1プロデューサーという立場は、何やるにつけても何かとやっぱり言われる立場で、これは人気商売というか、結構ひどい言われようもあるんですけど、そういうのも言われなくなるようだったら本当にダメだと思うので。結構ガクッとくることもありましたけど、リングが今非常に盛り上がってきてるので、いい時期にやらしてもらったなと思いますね。次の9月7日の代々木大会も、試合順をああいう形にしたのも新しい実験ですし、それは続いていく。そういう意味では僕の9ヶ月弱は、まあ、前のプロデューサーをやらせてもらった時もそうですが、僕は興行の人間なので、そういうプロデューサーでしたけど、今度はちょっと違うプロデューサーになりますんで。
―― やり残したことはありますか?
宮田 (K-1は)変わらず続いていくので、特にありません。
―― レオナ・ペタス選手に何か言いたいことは?
宮田 まあそうですね、レオナ・ペタス選手は「ざまあみろ」って言うのかもしれないですね。「やっと俺が引きずり下ろした」って言うんであれば、彼が喜ぶんであれば喜んでもらえればと思います。
―― この後、まさかご本人が登場することは?
宮田 いや、ないですね。ただ、K-1のメンバーであることが変わりないんで、ある部分、抗争は続いていくのかなと思いますけど。まあ彼の出方次第ですね。
―― 新プロデューサーにはどのような言葉を送りたいですか?
宮田 ないな、期待しかないですね。今までも接点はポツポツあったんですけど、こうやってがっちり仕事させてもらうのは初めてなんで、新プロデューサーがやりやすいように脇で支えるのが僕の立場かなと。思いっきりやってほしいですね。僕ができなかったこと、僕ができないことをできる力を持ってる人なので、もうめちゃくちゃ期待してます。ファンの人もめちゃくちゃ期待してほしいなと思います。
―― プロデューサーをやる上での注意点などあれば。
宮田 例えば会見で余計な発言をしないとかですね。まあでも面白くなりますよ。僕は未来明るいと思います。少なくとも僕より若いですし、突き進んでくれるんじゃないですか。だからもう会見とか僕なんかより全然上手だと思いますし、期待しかないです。ファンの皆さんも大きな期待を持って迎え入れてもらえればと思います。
―― この大会直前のタイミングでの発表になったのはなぜでしょう?
宮田 そうですかね。まあ昔ある人が言った「一寸先はハプニング」というか、大会前だから後にしようとかっていうのはあんまりK-1実行委員会は考えなくてですね、いつも何が起きるか分からない。別になんか深い意味もなく、新しくなったというのを早く皆さんにお披露目しようということです。だからそんなに、特に何か意味はないかな、と。
―― トップ交代には何らかの理由があると思いますが、ご自身の評価や目標達成度についてはどうお考えですか?
宮田 そうですね、組織で決めたことで、僕も命を受けてプロデューサーをやらせてもらい、「変わるよ」ということになったので。例えて言うなら、僕ってなんかワンポイントリリーフだと思うんですよね。誰かが表に立たなきゃいけない、という中で。新しいプロデューサーもパパッと決まったわけではなく、前々から話はあったので、たまたまこのタイミングになっただけです。だからあんまりネガティブに捉えてもらうよりも、K-1がまた面白い方向に進んでいくんだな、と感じてもらえれば。僕自身、その人がやった方が面白くなるなと100%受け止めているので。
須藤元気 新K-1プロデューサー「選手はワンマッチ契約でいい。僕がK-1に忖度したらやる意味がない」
本日お集まりいただきありがとうございます。K-1プロデューサーに就任いたしました須藤元気でございます。
まず初めにお伝えしたいこと、私がプロデューサーとしてやるべきこと、それは「今あるK-1をぶち壊し、そして新しい風を吹き込むこと」です。私がやっていた頃、昔話をしてもあれですが、今のこのK-1に必要なのって、ワクワク感や高揚感、そして格闘技に対する「幻想」だと思っております。そういったものを取り戻すために、私にはいくつかの提案があります。
まず一つ目は、試合数を少なくしたい。 昨年、K-1 MAXのアンバサダーとして久々に会場へ行ったのですが、楽しかったということもあるんですが、見終わった後、そして解説もさせてもらって感じたのが、「ちょっと疲れた」んですよね。それなんでかなと思ったら、やっぱり試合数が多いんです。僕が現役時代の時って10試合とかそこら辺で、12試合とかそのぐらいだったと思うんです。この「疲れた」って感覚を終わりにしたい。選手もそうですし、見ているファンの方も長いと思うんですね。
格闘技っていうのは、映画と同じように、見終わった後に食事でもしながらその感想を話し合ったりするのと同じように、K-1を見に行った後、ちょっと飲んだりして「あの選手強かったね」とか「あの試合しょっぱかったね」みたいな会話をする、そういう一つのパッケージとして僕は作りたい。試合で終わらせるのではなく、終わった後に余韻に浸ってもらう。そのためにはやはり試合数を少なくして、選手一人ひとりによりフォーカスできる仕組みをしたいなと考えております。
今、20何試合もあるとパンフレットに名前がずらっと並んで、どの選手を見ればいいのか分かりにくい。今、フレッシュマンの人とK-1のトップ選手が同じリングにちょっと立ってるんですね。それはそれで悪くはないんですが、ちゃんとKrushやアマチュアといったヒエラルキーの構造がある中で、K-1というトップの興行は、本当に「こいつは華があってスター性があって世界で戦える」と思った選手だけが出られる場所にしたい。より厳選した大会にすることで、K-1というステータスとブランディングを確立できると思っています。
次にK-1は契約が厳しいと聞きますが、僕としてはもうこの契約、本当ワンマッチでいいんじゃないかなと思ってます。この内向きのK-1から外向きに、かつてのような世界で戦えるリングを作りたい。選手を「K-1に出たら他には出られない」と拘束するのではなく、基本的にはワンマッチ契約でいい。「出たいやつ、出てこいや」みたいな形を、オープンな契約で作っていきたいと考えています。
オープン化に関連してやりたいのが日本人トーナメントの開催です。来年、僕は日本人トーナメントを開催したいと思っています。自分も昔K-1 MAXの日本人トーナメントに出させてもらいましたが、あの時は本当に団体の壁を越えて、すごいワクワク感があったじゃないですか。あれをもう一度取り戻したい。日本のキックボクシング界全体をみんなで盛り上げる形を取りたい。WORLD MAXで日本人がなかなか勝てないのは、この日本人トーナメントがないからだと思うんです。日本人選手同士って、評価が入れ替わってしまうのであまり戦いたくない。でも、そのすごいプレッシャーの中で勝ち上がったからこそ、当時は魔裟斗選手も世界チャンピオンになれた。世界で戦える選手を育てるためには、このトーナメントは欠かせません。
次は多様なキャラクターと「モンスター路線」の復活です。今の選手は少し個性の面が見えにくい。かつてあった「モンスター路線」ももう一度やりたいな、と。分かりやすい例で言えばボブ・サップ選手とか、ああいう「こいつは何者なんだ」という選手が、今のK-1には足りない要素なのかなと。昔のK-1が立ち上がった時も結構めちゃくちゃだったじゃないですか。佐竹雅昭さんとウィリー・ウィリアムスさんがやるような、そういう「なんじゃこりゃ」というマッチメイクも、王道がある中に入れていきたい。華があって「こいつなんじゃ」という選手を発掘していきたいです。
最後に、HERO’Sの単独興行をやっていきたいです。今回HERO’Sの試合が組まれますが、僕は年末などの特別なイベント以外は、立ち技は立ち技、寝技は寝技の興行に分けた方が分かりやすいのかなと思うので、来年からはHERO’S単体の大会・興行もやっていきたいと考えています。RIZINさんとの対抗戦ができたりとか、そういった展開も考えていきたいです。
そういった形で、内向きだったこのK-1を一度ぶち壊し、とにかくオープンにして、格闘王国日本を取り戻し、世界で戦えるK-1にしていきたい。私も随分格闘技界を離れていて浦島太郎的な部分もありますが、そういう客観的な視点が必要だと思っていますので、ベストを尽くして盛り上げていきたいと思います。
―― プロデューサー就任の話があったのはいつ頃ですか?
須藤 実は一度、(昨年12月に)カルロス(菊田)さんが辞められる時にもお話はあったのですが、その時はまとまらず、今回改めてお話をいただきました。僕自身が今K-1に忖度したらやる意味がない、とにかく壁を壊してオープンにして面白いことをやりたい、という僕の考えに、「自由にやっていいよ」という後押しをいただいたので、今回プロデューサーをやらせていただくことになりました。
―― これまでの軽量級中心だったK-1の路線についてはどうお考えですか?
須藤 それすらも全部崩したいって感じですね。軽量級が日本人選手が勝ちやすいのはありましたが、やはり海外にコンテンツとして出ていくためには、例えばこないだのように日本人選手だけでトーナメントを勝ち上がるようでは、外国の方はなかなか(PPVを)買って見てくれない。55kgは55kgであっていいですが、重量級だったりヘビー級ももう一度取り戻してやっていきたい。階級は関係なく、華があってスター性があって、視聴率が取れる選手に光を当てていきたいです。
―― 「強い」だけでなく「スター性」を重視するということでしょうか。
須藤 そうですね。先ほども言いましたけど、今格闘技に必要なのって「幻想」なんですよ。「なんだこいつ」とか、その面白さが今足りない。昔はテレビ格闘技でしたが、今は僕は「スマホ格闘技」だと思っています。ショート動画とかが強い中で、K-1は少しメディア戦略が弱いと思う。その辺りも強化していくべきです。競技ではあるけれど、エンターテイメントとして、見ている人の感情を揺さぶって本物の強さを見せていかないと、UFCのような巨大なマーケットには勝てません。BreakingDownさんとかは、あれってもう幻想売ってるじゃないですか。街で絡まれたら嫌だなって思うような人が、実際の試合ではしょっぱかったりして、それを見た人が「俺らと変わらないんだ」とカタルシスを感じる。そういう面白さがあると思います。1分間で勝負するというショートの見せ方も上手ですし、K-1はアプローチが全く違いますが、そういった見せ方や発信の仕方も力を入れていきたいですね。
―― 方針転換で、今の軽量級の選手たちは不安に思うかもしれません。彼らに向けてメッセージはありますか?
須藤 これは不安というか、逆に僕はチャンスだと思うんですよね。今やはりちょっと内向きじゃないですか。20数試合もあって、これって興行っていうより「発表会」に近いと僕は感じてしまっている。そうじゃなくて、厳選された試合の中に自分が食い込んでやる、というハングリー精神が必要です。デートに誘うにも、今の7時間とかある興行では終わった後が大変じゃないですか。3時間くらいで終わって、その後飲みに行けるような、そういう格闘技に興味ない人も巻き込める形にしたい。そうなれば、選手はもっと有名になれるチャンスを掴めるはずです。
―― 海外の選手に対しても同じような考え方ですか?
須藤 そうですね。海外の選手はキャラが立っている人もいますし。今必要なのは、(ゲーリー・)グッドリッジみたいな感じなんですよ。「やるか、やられるか」みたいな。そういう選手って見てて面白い。実力もあって華があるというのは、プロとして大切な要素です。ただ「頑張ります」で終わる選手じゃなくて、自分をアピールできるプロ意識をみんなに持ってもらいたいですね。
―― 9月7日の大会は前半が日本人、後半が外国人選手という構成ですが、どう見ていますか?
須藤 お客さんが帰っちゃうんじゃないかっていうのは、今までだって20何試合もあるんだから、僕も頭から見には行かないですよ。7時間ってしびれますもん。解説していて思ったのは「楽しかった」と「疲れた」でした。記者の皆さんも「長げえな」って思ってるでしょ(笑)。そこは忖度しちゃだめなんですよ。昔のように数時間で終わって飲みに行ける、そういうパッケージが必要なんです。
―― 日本人の強化のために、他団体へのスカウティングはご自身でやられますか?
須藤 僕が行って役に立つのであれば交渉したいですし、他団体にもちゃんとメリットを感じられる土壌を作らなければいけない。そこは、昔K-1 MAXをまとめた石井(和義)館長が本当にすごいなと思います。どうやってまとめたんですかね。僕も喧嘩するタイプじゃないので、相手にもメリットがある形で、日本の格闘技界全体で盛り上がれるようにやっていきたいと思います。
―― 魔裟斗さんにはもう話をしましたか?
須藤 この会見が終わったら連絡しようと思っています。僕の時代のK-1は魔裟斗選手が中心でしたから、彼のアドバイスもいただきながらやりたい。あの時代の仲間は結構みんな仲がいいので。宮田元プロデューサーも含め、皆さんの力を借りながら形にしていきたいです。
―― 来年からHERO’Sを独立開催するとのことですが、日本のMMAでどのような色を出していきたいですか?
須藤 これはK-1もHERO’Sも一緒ですね。プロとして試合に勝つという気概があって、ちゃんと「見せる」気持ちを持った選手を集めていけば、絶対にいい興行になる。主役は選手なので、「ここで勝負して成り上がる」くらいの気合の入った選手をマッチメイクしていきたいです。
―― 海外戦略についてはどう考えていますか?
須藤 実際に今まで海外展開をしてきたと言っても、じゃあそれがK-1の広がりに繋がっているかというと、僕は少しクエスチョンです。やはりまず、この本拠地である日本で盛り上がらないと海外には届かない。日本人が熱狂できるものを作っていくことで、結果として海外に広がっていくと考えています。海外ばかりに視点を向けてしまうとうまくいかないので、うまくバランスを取りながらやっていきます。
―― ヘビー級やMAXのトーナメントなども変わっていく可能性はありますか?
須藤 そうですね、70kgのMAXと、ヘビー級が、僕はまあ一応メインでいいのかなという気はします。外国人選手ばかりだと言っても、僕がプロデューサーとして露出を増やせるような形を作って盛り上げれば、絶対に世界で戦える日本人選手は出てくると信じています。
―― 7月に参議院選挙があって(落選し)、その後にプロデューサー就任のお話があった?
須藤 そうですね。
―― 政治活動は一旦保留?
須藤 自分自身、一度立て直さなきゃいけない部分もあるので、まずはこの格闘技を通じて、僕の現役時代からのテーマである「WE ARE ALL ONE」、世界平和を実現するのをやりたいと思います。政治でのアプローチもありますが、まずは格闘王国日本を取り戻すことを通じて、頑張っていきたいと思っています。
―― 国民民主党にはご連絡はされましたか?
須藤 まだこの発表してないので、まだ誰にもお伝えはしていない状況です。
―― 他の政党から声かかったりとかはなかったですか?
須藤 はい、ありません。
―― 今後はK-1プロデューサー専任ですか?
須藤 僕は何でも屋というか、今居酒屋を経営していたり、今日この着物を着てるのは、着物のブランドも立ち上げようかなと思って。これ着物なんですがスーツ生地なんですよね。和魂洋才ではないですけれども、日本のK-1っていう伝統文化、スポーツ、武道を意識しながら、西洋の部分も取り入れながら発信していきたい。それはK-1だからこそできることだと思うんですよね。。
―― 他の大手のUFCのデイナ・ホワイトさんとか、RIZINの榊原信行さんとか、ONEのチャトリ・シットヨートンさんとかとも今後コミュニケーション取る可能性はあるんでしょうか?
須藤 そうですね、いろんな展開ができると思うので、色々絡めるところは絡めていきたい。でもまず最初にやることは、K-1自体に新しい風を入れることなので、その後の展開ですね。
―― 最近のK-1で印象に残っている選手はいますか?
須藤 誰が、というよりは、大会全体を見ていますね。先ほど言った試合数であったり、演出の仕方であったり、そういったものをどう変えていくかという視点でまず見ています。
―― 若手選手の発掘や育成も考えていますか?
須藤 そうですね、広げ方は色々あると思います。面白い選手は絶対にいるはずです。
―― 最近、K-1から選手の離脱が相次いでいますが、ご存知でしたか?
須藤 昨日、松倉(信太郎)選手が辞めたんですよね。松倉選手とは一緒に昔練習してたんで、残念ですが、僕の方針は「いつでも戻ってきてください」という感じです。理屈じゃなく、選手が「K-1というリングに上がりたい」と思える魅力的なものにすればいい。僕は一切契約で選手を拘束するつもりはないので、どこに出てもいいですよ。その代わり、K-1に出るならファンを喜ばせることができる、華のある選手であることが条件です。僕は業界を離れていたからこそ、しがらみがなく、逆にそれが強みだと思っています。武尊選手にもぜひ出てほしいです。こことここ絡んじゃまずいんじゃないかっていうような団体同士がK-1出てくれたら面白いなって。それは言わないでくれって、始まる前に言われたから、名前出せないですけど、団体の壁を越えた「これどうなっちゃうんだろう」みたいなワクワク感を、ファン目線でどんどん作っていきたいですね。
―― これまでのK-1の契約形態を大きく変えるということですね?
須藤 そうですね。これまでは選手をしっかり囲うフェーズだったんだと思います。それは間違いではなかった。ただ、そろそろ次のフェーズに行かなければいけない。だから僕に声がかかったんだと思います。恋愛と一緒で、束縛してもうまくいかないですから。
―― K-1の選手が他団体に出るのも簡単になりますか?
須藤 はい、そこら辺は僕は全然気にしてないです。もうご自由にどうぞ、という感じです。その代わり、K-1は誰でも出られる場所ではなく、ちゃんといい試合をしないと出られない、という価値を作ります。逆にそういう風に(出たいと)思わせるのがプロデューサーの仕事だと思っています。
―― 「UFCに勝つ」という言葉もありましたが、それくらいの規模感を目指す?
須藤 やるからには、UFCというラスボスと戦うぐらいの気概がないと、ちっちゃくまとまっちゃダメだと思うんです。大風呂敷を広げるくらいの気持ちでやらないと、僕もワクワクしないので。色々試行錯誤、ルールも含めて色んなことやっていきたいなって思っています。
―― プロデューサーとしての任期は考えていますか?
須藤 期間のビジョンはないですね。基本的に年契(=年間契約)でやってますけども、自分自身がワクワクしなかったらやる必要はない。ワクワクするし、形にできる、盛り上げられると思うので、期間は考えず、まずは来年からマッチメイクなどでどんどん動いていきたいです。
―― 目指すのは、昔のように様々な団体の上にあるK-1、という原点回帰のイメージでしょうか?
須藤 おっしゃる通りです。どの団体でも出てください、という形にしたいです。
―― 来年からは1大会10~12試合くらいになる、と。
須藤 そうしたいな、と思っています。今の20何試合はもうやらないです。疲れますよね? やっぱり楽しくないとダメですよ。
―― ライバルは他の格闘技団体ではなく、サッカーや映画など、外のエンターテイメントだということですか?
須藤 おっしゃる通りでございます。K-1もかつては紅白を超えたこともあった。僕らは利権で揉めている場合ではなく、格闘技界が全体で協力して、「野球を見に行くよりK-1を見に行こうぜ」と思わせるようなムーブメントを作っていかなければならないと思っています。
―― 石井(和義)館長とはお話はされましたか?
須藤 まだしてないですね。
―― 色々ノウハウとか教えてもらったりとか。
須藤 そうですね。館長は色々とお話していきたいですね。K-1 MAXとか館長もよくまとめましたよね。うまいまとめ方があるのかな。僕も喧嘩するタイプじゃないんで、ちゃんと相手にもメリットあるような形でやっていきたいと思います。
―― オープンフィンガーのキックボクシングとかが結構今増えていますけど、K-1ルール自体も変える考えはありますか?
須藤 K-1ルール自体はK-1ルールですが、別のコンテンツとして、実験的に何か試してみたいな、という考えはあります。新しい格闘技のコンテンツもやってみたいですね。主軸のK-1がある中で、そういったカテゴリーもやってみたいです。





