Krush 8.18 後楽園ホール:不可思「ここ2~3年は考え過ぎてた。今回はキャリア一番の仕上がり」×塚本拓真「勝ってケンカを売りたい相手が1人いる」
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Krush.164(8月18日(日)後楽園ホール)でセミファイナル、スーパー・ライト級・不可思 vs. 塚本拓真の両選手のインタビューがK-1 GROUPから届いた。(写真提供 (C)K-1)
第7試合 セミファイナル スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
不可思[ふかし](クロスポイント吉祥寺/元KNOCK OUT・REBELS-MUAYTHAI・WPMF日本スーパーライト級王者、元RISE・Bigbangライト級王者)
塚本拓真(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
不可思は33歳。昨年3月のKNOCK OUT代々木大会でバズーカ巧樹にKO勝ちし、7月のK-1ではジン・シジュンと戦ったが、3Rにバッティングでシジュンが出血し、負傷判定の結果ドローに終わっていた。11月のKNOCK OUTではオープンフィンガーグローブ着用・肘有りのルールで、不可思同じくK-1 GROUPに出場しているタイ人のデンサヤームと対戦し判定負けしている。今年はこれが初の試合となる。
塚本は26歳。今年1月に近藤魁成から2度のダウンを奪って判定勝ち。4月の当日綱引き抽選決定マッチでは、元K-1&Krushライト級王者・ゴンナパーとの一戦を引き当て、2ダウンを奪われ判定負けしたものの、最終Rの反撃で評価を高めた。
不可思
―― 今回の対戦オファーは、最初から「Krushの後楽園で塚本選手と」という形だったんですか?
不可思 そうですね、最初からそういう話で来ました。塚本選手がゴンナパー選手とやった後で、いい試合をしてたんですよね。自分もちょっと試合間隔が空いてる中で話をもらって、タイミング的にもそろそろ試合したいなと思ってるところだったので、ちょうどいいタイミングで来たなという感じでしたね。
―― では、塚本選手がいい試合をしていたのを見たので、相手として不足ないと思ったと。
不可思 はい。試合は負けましたけど、いい相手だなって思いましたね。
―― 対戦相手として、塚本選手への印象は?
不可思 背が高くて距離が長くて、攻撃のパターンが何パターンかあって、気持ちが強いっていう感じですね。いくつか、向こうの戦いのパターンは分析していて、いくつか気をつけるポイントみたいなものは自分の中でピックアップしています。
―― Krushも久しぶりですが、試合自体も久しぶりですよね。その中でどういう試合をしたいと思っていますか?
不可思 Krushだからとか、そういうのはあんまりないんですけど、とにかく今回、本当に自分のキャリアでも一番じゃないかなっていうぐらいにいい仕上がりができてるんですよ。本当に調子も感覚もメチャクチャいい感じに作れてきていて、絶対にいい戦いを見せられるという自信があるので。はい。とにかく楽しみですね。
―― SNSでは、同じジムに重森陽太選手が入って、いい練習ができているという投稿もありました。クロスポイント吉祥寺の選手は多方面で活躍していますが、練習環境の充実は大きいですか。
不可思 はい、本当に練習環境がよくて。その重森君もですし、いい相手といい練習をさせてもらっていますね。今度の相手も背が高いですし、重森君も背が高くて似ているところもあるので、スパーリングとかもいっぱいやってもらってます。そんな感じで練習相手とかも含めて本当にいい環境なので、今、いい仕上がりができていると思います。ジムでは新しいタイ人のトレーナーも増えましたし。
―― 今回は試合間隔が空いているということもありますが、「不可思選手らしい試合」をここしばらく見ていない気がします。
不可思 そうなんですよね。何かこのところずっと、「どうやったらいいか」とかって考えすぎちゃったりしてたのは確かですね。それまでは逆に全然考えずにやってきてて、ちょっと前……ここ2~3年ぐらいですかね、ちょっと考えるようになって、それが逆に考えすぎちゃってるみたいな状態で、マイナスな部分も大きかったなって、今は思うんですけど。ただ、今はそういうところもなくなって、すごくいい感覚が掴めているんですよ。頭で考えるんじゃなくて、もっと感覚的なところが掴めているので、とにかく本当に今度の試合で見せたいですね。試合前にあれがこうとかどうとかって言うよりも、とにかく試合で見てもらいたいです。
―― 確かに不可思選手の試合は、考えるよりも感覚を大事にしているという印象があります。
不可思 そうですね。もちろん考えるのも大事なんですけど、今は頭で考えるよりも、体の感覚的なものを大事にするようになって、それでメチャクチャいい仕上がりになってるので、それを試合で見せられる自信があります。
―― 今回はKrushでの試合ですが、勝ってその先というのは、頭にありますか?
不可思 K-1チャンピオンになるという目標は、もちろん変わらないです。今、いい感覚を掴んでいて、チャンピオンになれるという自信もメチャクチャありますし。正直、いい戦いがなかなかできないことが続いて、自分でも自信を失いそうになった時もあったんですけど、今は絶対にチャンピオンになれるっていう自信を取り戻せていますね。
―― この間に、K-1自体もいろいろ変わったりして、スーパー・ライト級では前王者の大和哲也選手が王座を返上したりもしてますよね。はい。そのあたりの変化はどう見ていますか?
不可思 自分も、「どうなっていくのかな」っていう感じなんですけど。でもK-1のベルトを獲るという、掲げた目標をしっかり達成したいなというのは変わらないですね。
―― それから今回は後楽園ホールでの試合です。そこについては?
不可思 後楽園の雰囲気は好きなんですよ。やっぱり、新しくてデカい会場とはまた違う、後楽園にしかない雰囲気というものがあるので。その後楽園を、今回は熱くさせる自信があります。しかも今はまた宮田プロデューサーになって、Krushにも面白い風が吹いてるなというのもありますし。
―― 塚本選手のいい試合も、宮田プロデューサーならではの「綱引きマッチ」から生まれているわけですから。そういうものを全部引き寄せて勝つという感じですね。
不可思 はい、もう今は本当に、格闘技だけじゃなく全部がすごくうまくいってて。自分が何か心身ともに充実してるというか、試合が近づいているこの時期もナーバスというか、ピリつくみたいなところもあんまりないんですよ。いい意味でいつも通りにやって、いい戦いが見せられるだろうなと思ってます。期待してもらいたいですね。
―― 最終的に、どう勝ちたいという考えはありますか?
不可思 もちろん倒したいですけど、全てに置いて自分が優っているというのを見せたいですね。
―― では最後に、改めてこの試合への“決意”を教えていただけますか?
不可思 見てくれる人がメチャクチャ熱くなる試合を見せます。
―― 分かりました。ありがとうございました!
塚本拓真
―― 改めて、4月のゴンナパー・ウィラサクレック戦を今振り返ると?
塚本 やっぱり、勝たなきゃいけない試合でしたよね。自分ではあんまり受けているわけではないですけど、「負けたけど評価が上がった試合」にはなってると思うんですよ。それってやっぱり、自分とゴンナパー選手の試合が決まった時に、周りからは「塚本は100%勝てるわけない」みたいな評価だったのが、ああいう試合になったからこそ……負けたけど評価されたっていうのはそういう意味だと思うんですね。そういう、評価された後の自分が、不可思選手とやるってなった時に、やっぱりまたどんなにいい試合をしても、結局そこで勝たなきゃ意味がないことになっちゃうと思うんで、本当に今回は勝ち切らないとなと思ってます。
―― あのゴンナパー戦がいい試合だったと評価されたのは、一つには塚本選手の、勝ちたい、負けたくないという気持ちがすごく見えた試合だったというのがあると思います。そういう部分で何か掴めたものはありますか?
塚本 たぶん、ゴンナパー選手は自分のキャリアの中でも一番、知名度、実績も実力もある相手だったんですよね。大会前、誰と対戦するか決まってなかった時点では、僕も「ゴンナパーとやりたい」とか言ってたんですけど、当日、いざ対戦が決まった時には、やっぱり怖さとかはすごくありましたし、このレベルの選手と、今、自分が戦ってどうなんだっていう、自分自身分からない部分もあったんですね。でもやってみて、通用するところがあったというのは、自分の中では一つ自信にはなりました。まあ負けた今、そういうところをプラスに考えるしかないんですけど。
―― そこが今回の不可思戦にもつながったと思うんですが、本当に王座決定トーナメント、ゴンナパー戦、不可思戦と、立て続けにビッグチャンスが来てますよね。これだけ続けてというのは、実際どうですか?
塚本 運で引き寄せたとか、そういうのももちろんいろいろありますけど、でも自分自身ではやっぱり“持ってる選手”というか、いろんな選手がいる中でも俺は選ばれてる選手だと自分で思ってるので。だからそういうチャンスも降ってくるんだと思いますし。でも、そこでチャンスをモノにできる選手とできない選手ではその先の道が分かれると思うので、今度はそれをモノにできる選手にならないとなと思ってます。
―― 改めて、不可思選手への印象は?
塚本 俺とはキャリアが4倍ぐらいあるのかな? それで実際に勝ち続けて、僕が見てた頃から今までトップに居続けている選手なので、そういう面で強い選手だなというのは、もちろん思ってます。ゴンナパー選手とかとも同じぐらいのレベルの選手だと僕は思ってるんですけど、ただ、実際この間もゴンナパー選手と手を合わせてみて、自分はトップの選手と全然やれるっていう手応えは本当に掴んだんです。だからこそ、本当にここは絶対勝たないとなっていうところですね。
―― 塚本選手と不可思選手では、だいぶスタイルが違うと思うんですが、そこについては?
塚本 得意にしている武器とか、戦い方のスタイル自体はもちろん違うところはあると思いますけど、でもお互いに一番武器としているものは気持ちとか根性とかで、似てるというか、たぶん同じところだと思うんですよね。自分は本当に気持ち一つで戦ってるファイターだからこそ、不可思選手の怖さとかも分かりますし、本当にキツい展開になった時でも、たぶん不可思選手は気持ちとか折れずにどんどん前に来ると思うので、そういうところの怖さとか、逆に楽しみだなというワクワク感とか、そういうのはすごく持ってますね。
―― その気持ちという面では、このところのチャンスが続いているところでも、より鍛えられた部分はあるのでは?
塚本 それはあると思います。この前の試合も、当日まで対戦相手が分からないという緊張感のある中で、大一番であるゴンナパー選手を引き当てたので。結果的には負けましたけど、そういう面からも気持ちが鍛えられてるなというのは思います。
―― それだけに、ノってる感みたいなものも?
塚本 それは自分自身、すごく感じます。あとシルバーウルフはチャンピオンの選手とかもいっぱいいたんですけど、いろいろ選手がジムを辞めていったりとかして、チャンピオンは(菅原)美優ちゃんだけだし、年齢的には一番上なのが自分になるんですよ。だから、別にかっこいいセリフを言うとかじゃないですけど、先輩として後輩たちに背中を見せていかないとなっていうのもありますし、大宮司(進)さんも、いつも自分の熱に熱で返してくれる、本当に熱い人なので、大宮司さんのもとにシルバーウルフとしてベルトを絶対持って行きたいなというのもありますし。連戦どうこうよりも、そういう方が自分の中ではデカいかもしれないです。
―― 改めて、どう戦ってどう勝ちたいですか?
塚本 この相手だからこそというのももちろんありますけど、Krushらしい試合をして、最終的には……よくみんな、「どっちかが倒れてるような試合」みたいなことを言いますけど、俺は絶対相に手をぶっ倒すつもりでいるので。相手がリングで沈んでるという試合を、最後には必ず見せようと思います。
―― その先のことは、ここで勝ってからという感じですか?
塚本 あ、メッチャいい質問してくれました!
―― あ、そうでしたか(笑)。というと?
塚本 今は言わないすけど、今回勝って、リングの上からケンカを売りたい相手が1人いるんですよ。だからしっかり勝って、お客さんとか運営の方々がいる前で、自分の口で言おうと思ってます。でもまずは、先を見てるとかじゃなくて、本当に不可思戦に集中してます。それを実現するためにも。
―― ノってるだけじゃなくて、気合いも相当入ってそうですね。
塚本 そうですね。自分はいつも目の前の試合に集中するって言って、あんまり先は見ないタイプだったんですけど、もう格闘家としての年齢は決して若くはないですし、そう見た時に、自分の頭ん中にはそういうビジョンがあるので、そこに行くためには、目の前の試合だけじゃなくて、ちゃんと先のことを自分の中で思い描いて、それを口にしたりとかしていかないと夢も逃げちゃうなと思うんですよね。だから本当に不可思選手をナメてるとかじゃなくて、今後の理想に近づくプランとして、しっかり勝ってマイクで言おうと思ってます。
―― それも楽しみですね。では最後に、改めてこの試合への“決意”を教えていただけますか?
塚本 記者会見の時に宮田プロデューサーも、「前回のゴンナパー戦の頑張りを評価して、この試合を組んだ。塚本くんには4月の続きを見せてほしい」ということを言われたんですよね。やっぱり、周りのファンの人は「不可思!」「不可思!」って騒ぐと思うんですけど、自分としては、この試合で試されてるのって自分の方だと思ってるんです。だからそういう期待に応えたいし、やっぱり自分自身本当に懸けている思いというのがあるし、勝ちを見せたい人もたくさんいるし、そういう人たちのためにも、自分のためにもしっかりKOで勝とうと思っているので、応援よろしくお願いします。
―― 分かりました。ありがとうございました!
対戦カード
第8試合 メインイベント 第5代Krushスーパー・ウェルター級(70kg)王座決定トーナメント・決勝戦 3分3R(延長1R)
小田尋久[じんく](TEAM3K)
璃久[りく](HIGHSPEED GYM)
第7試合 セミファイナル スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
不可思[ふかし](クロスポイント吉祥寺/元KNOCK OUT・REBELS-MUAYTHAI・WPMF日本スーパーライト級王者、元RISE・Bigbangライト級王者)
塚本拓真(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
第6試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
里見柚己(team NOVA/元Krushライト級王者)
永澤サムエル聖光(林商店/WMOインターナショナル・ライト級王者、元WBCムエタイ日本統一&ジャパンキック同級王者)※ビクトリージムから所属変更
~休憩~
第5試合 第試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
西京佑馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元Krushスーパー・フェザー級王者、K-1甲子園2016 -60kg優勝)
加藤 港[ごう](ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪)
第4試合 クルーザー級(90kg) 3分3R(延長1R)
谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
RUI(K-1ジム福岡チームbeginning/KPKBヘビー級王者)
第3試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
覇家斗(K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER/元UKF日本ライト級王者)
立基(K-1ジム目黒TEAM TIGER)
第2試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
三宅祐弥(Hacker GYM)
松本和樹(T-GYM)
第1試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
海斗(LEGEND GYM)
田上“DARUMA”健太(K-1ジム蒲田チームアスラ)
プレリミナリーファイト第3試合 フライ級(51kg) 3分3R
海凪[みなぎ](team NOVA)
上遠野寧吾[かとうの ねいご](POWER OF DREAM)
プレリミナリーファイト第2試合 ライト級(62.5kg) 3分3R
佐野純平(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1カレッジ2017 -65kg優勝)
井上修一(K-1ジム川口TEAM SIRIUS)
プレリミナリーファイト第1試合 バンタム級(53kg) 3分3R
小川蓮武(ウィラサクレック・フェアテックス西川口)
玲志(拳心会)
概要
大会名 Krush.164
日時 2024年8月18日(日) 開場・17:00 プレリミナリーファイト開始・17:15 本戦開始・18:00
会場 後楽園ホール
中継 ABEMA(生放送)、U-NEXT(生放送|2,189円/月)
チケット料金 SRS席 20,000円 RS席 15,000円 S席 10,000円 A席 7,000円(完売) ※当日券500円アップ。16時より販売 ※小学生からチケットが必要
チケット販売 K-1.CLUB グッドルーザー 出場選手・所属ジム
お問い合わせ グッドルーザー 03-6450-5470 https://www.k-1.co.jp/krush/