KNOCK OUT 1.16 渋谷 TSUTAYA O-East:橋本悟、ハチマキにKOリベンジ。大崎孔稀、タネ♡ヨシキを粉砕し2.11 大田でのタネヨシホ戦へ
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
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ROAD TO KNOCK OUT vol.3
2019年1月16日(水) 渋谷 TSUTAYA O-East
レポート&写真:井原芳徳
第6試合 63.5kg契約 3分5R
○橋本 悟(橋本道場/MuayThaiOpenスーパーライト級王者、元INNOVATIONライト級王者)
×北川“ハチマキ”和裕(PHOENIX/元REBELS-MUAYTHAIライト級&スーパーライト級王者)※ハチマキ 改め
2R 2’24” KO (3ダウン:右ストレート)
橋本は10月のREBELSでは丹羽圭介に判定負け。ハチマキは8月のREBELSで1年9か月ぶりに復帰したが翔・センチャイジムにKO負けし、11月には中国でもKO負けしており、今回はリングネームに本名を混ぜた名に改め再起を図る。両者は12年10月のMAキックで対戦し、ハチマキが橋本から2ダウンを奪い判定勝ちしている。
1R、お互いミドル、ロー主体で、距離は遠く、やや慎重なファイトだが、若干ハチマキの蹴り数が多い。オープンスコアリングでハチマキにつけたジャッジもいたため、2Rが始まると、ハチマキは蹴り数を上げてそのまま流れをつかもうとする。橋本も右ローをコツコツ返し大差はつけさせない。そして中盤、ハチマキが縦肘を放ってから組み付くが、橋本が突き放してからの右ハイキックでダウンを奪う。不意を打たれたハチマキは、ロープの外に頭が出るほど飛ばされる。ハチマキはダメージが溜まっており、橋本がコーナーに詰めての右ストレートで2ダウンを重ねて試合を終わらせた。
橋本は「リベンジできました。僕とハチマキ選手は勝ったり負けたりで、強いか弱いかわからない選手で、那須川天心選手や石井一成選手みたいじゃないですけど、試合では必ず感動させるので、僕やハチマキ選手も応援してください。去年散々だったので、今年は巻き返したいです」とアピールした。
第5試合 51.5kg契約 3分3R
○大崎孔稀(OISHI GYM/WMC日本&J-NETWORKスーパーフライ級王者)
×タネ♡ヨシキ(直心会/INNOVATIONフライ級6位)※多根嘉輝 改め
2R 1’48” KO (3ダウン:左フック)
10月の後楽園でのフライ級トーナメント準決勝で孔稀の兄・一貴とヨシキの弟・タネヨシホが対戦し、一貴が勝利。その後、孔稀とヨシキがSNSを通じて対戦を呼びかけあい、今回の一戦が組まれた。
孔稀は昨年9月に片島聡志に肘でKO勝ちしWMC日本王座を、10月に松崎公則に判定勝ちしJ-NETWORKのタイトルを獲得している。ヨシキはジュニア時代から活躍し、16年の敗戦後休業していたが、昨年3月に復帰し、8月にはルンピニースタジアムで2R KO勝ちしている。試合は実績で上回る孔稀が圧倒する内容に。
1R、お互い蹴り主体の攻防で、孔稀が前蹴り、ミドル、ロー、ハイを矢継ぎ早に打ちつつ、崩しも絡めやや優位だが、ヨシキもロー、前蹴りを返し、終盤にはパンチも増やし、大差はつけさせない。
だが2R、孔稀が前蹴り、右ストレート、膝蹴りを効かせると、コーナーに詰めての左右のストレートの連打でヨシキをKOする。ヨシキのダメージは大きく、孔稀は上段回転蹴りといった大技も絡めつつ、左フックで2ダウンを重ねてヨシキを沈めた。
試合後マイクを持った孔稀は「2月11日の大田区総合体育館大会、ヨシホ選手、僕とやりましょう」とアピール。ヨシホもリングに入ると「2月、しばき回したるからな。俺、ヨシキより強いから」と言い返し、対戦を快諾した。小野寺力プロデューサーも両者の対戦を正式に承認し、翌17日には53kg契約3分5Rとなることも発表されている。
第4試合 エキシビションマッチ 3分1R
―石井宏樹(RIKIX/元ラジャダムナン認定スーパーライト級王者、元新日本キック日本ライト級王者)
―小林 聡(ゴールデングローブ/元WKAムエタイ世界・WPKCムエタイ世界・全日本・NJKF・K-Uライト級王者)
勝敗無し
ゼロ年代に新日本キックと全日本キックという異なる団体のエースとして活躍した両者のエキシが実現した。石井はKNOCK OUTの解説者を務め、ROAD TOでは昨年5月に那須川天心と、7月にDykiとのエキシを経験済だ。両者とも入場曲は現役時代と同じ。小林のセコンドには弟子の森井洋介、石井のセコンドには勝次、緑川創、第2試合で負けたばかりの加藤有吾がつく。小林はいつも森井の試合開始前に森井に気合入れのビンタをするが、今回も戦う側のはずなのに森井にビンタをし、観客を楽しませる。
石井が開始すぐからパンチからハイ、ローにつなげる素早いコンビネーションを度々決め、現役選手顔負けの高いスキルを見せつける。小林も手数では押されるものの、随所で鋭い左ボディ、左フックを叩き込み、石井に鼻血を出させ、現役時代を思い出させる殺気をみなぎらせていた。
小林は「石井選手、強かったです。3日前に(野良犬祭でのプロレスで)パイルドライバーを食らってしまい(ダメージがあり)ました。これからもKNOCK OUTという素晴らしいリングで、森井と二人三脚で天下を取りたいです。森井洋介、よろしくお願いします」と師弟愛をアピール。石井は「本日で40歳になりました。今まで生きて来て40年で一番痛い誕生日プレゼントを小林さんにいただきました」と笑顔を浮かべ「男の生き様を見させていただいた小林さんとエキシビションで拳を交えることができて光栄です。ありがとうございました。これからも解説者としてKNOCK OUT盛り上げるよう精進します」と宣言した。
第3試合 64kg契約 3分3R
×杉本卓也(ウィラサクレック・フェアテックスジム/元J-NETWORKスーパーライト級王者)
○松本芳道(KICK-DIET吉野町/元新日本キック・ライト級王者)
判定0-2 (大成29-29/北尻28-30/和田29-30)
杉本は9月の大阪大会でKNOCK OUTに初参戦したが、山口侑馬に4R TKO負け。松本は10年5月のK-1 WORLD MAX 63kg級日本トーナメントでは大月晴明からダウンを奪い判定勝ちし、番狂わせを起こした。12年にボクシングへ転向し12戦10勝(8KO)2敗の好成績をおさめ、16年に引退していたが、今回キックに戻って現役復帰した。
1R、杉本が左ミドル、ハイ主体で攻め、松本は時折スイッチしつつ、右ローを散らしながら、左右のフック、ストレートを当てる。終盤には松本が右ストレートのヒットを増やし、前に出続けて若干攻勢の印象を残す。
2Rも松本がパンチを的確に当て続け優位を維持する。蹴りとの使い分けも防御も問題無い様子だ。3R、中盤過ぎからようやく杉本もパンチ戦に応じ、バック肘、右ハイも当てて挽回する場面もあったが、松本も随所でパンチの連打で杉本を下がらせ、差を付けさせない。記者採点は2Rが松本で29-30で松本。ジャッジ2者も順当に松本を支持し、松本がキック復帰戦を白星で飾った。
第2試合 55.5kg契約 3分3R
○竹内将生(エイワスポーツジム/MA日本スーパーバンタム級王者、元WPMF日本&J-NETWORKバンタム級王者)
×加藤有吾(RIKIX)
2R 1’31” TKO (ドクターストップ:左まぶたのカット)
竹内は昨年4月の川崎大会で鈴木真彦にKO負けして以来となるKNOCK OUT出場。加藤は最近では10月のBOMでJ-NETWORK新人王のMAIKI・FLYSKYGYMに判定勝ちしている。
1R、竹内が右ロー、加藤が左ボディと左フック狙いの構図となり、終盤、竹内の右ローのタイミングで加藤の左フックが当たり、竹内はダウンする。だが2R、竹内の攻撃で加藤が左まぶたを切る。1回目のドクターチェックでストップがかかり、竹内の逆転勝ちとなった。
第1試合 ウェルター級 3分3R
×中尾 満(エイワスポーツジム/元新日本キック日本ライト級暫定王者)
○番長兇侍(Hard worker/INNOVATIONウェルター級3位)※習志野ジムから所属名変更
2R 1’18” KO (左フック)
サウスポーの中尾が左ミドル、オーソドックスの番長が顔面とボディ狙いのフック主体の構図。中尾のセコンドからも度々「ボディから顔面来るよ」という注意が出ていたが、2R、番長が中尾をロープ際に詰め、左ボディストレートを当てた後、左フックを顔面にクリーンヒットすると、中尾はコーナーを背にしたまま立ち上がれず、見事番長が持ち味を発揮しKNOCK OUT初戦をKOで飾った。