新極真会 10.18-19 東京体育館(レポ):カザフスタンのアンジェイ・キンザースキー、渡辺和志を決勝で42秒右顔面膝蹴りで沈め外国人初の全日本大会優勝。女子は鈴木未紘が4年連続優勝

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全世界空手道連盟 新極真会「骨髄バンクチャリティー 第57回オープントーナメント 全日本空手道選手権大会」
2025年10月18日(土)、19日(日)東京・東京体育館
レポート&写真:井原芳徳 中継:J SPORTS 3(11月3日 19~21時)
フルコンタクト空手界の大手・新極真会の年1回開催している全日本大会で、組手・型の両方でトーナメントが行われた。
組手の男子は昨年王者の多田成慶が不在となり誰が優勝しても初優勝となる。昨年準優勝の遠田竜司、3位の岡田侑己、4位の前田勝汰らが日本勢の有力選手で、5月のWFKO全世界フルコンタクト空手道選手権の男子軽重量級を制した渡辺和志も無差別日本一を目指す。だが今回、カザフスタンの20歳、アンジェイ・キンザースキーが波乱を巻き起こすことに。
女子は鈴木未紘が22年と昨年の全日本だけでなく、23年の世界大会、昨年のJFKO・KCC、今年春のWFKOでも頂点に立ち続けている。昨年準優勝の目代結菜、3位の藤原桃萌、4位の網川来夢といったライバル達が鈴木の独走を止めるのか注目が集まる。
男子は82名、女子は36名がエントリー。2日に渡って争われ、初日は男子2回戦・女子3回戦まで行われ、2日目は決勝まで行われた。男子は6~7試合、女子は5~6試合を勝たなければ優勝できない。試合時間は男子は4回戦以上は本戦3分。それ以外のラウンドは2分。男子は4回戦から、女子は準々決勝から再延長以降あり。
トーナメントの全ての結果は新極真会公式サイト参照。(型のトーナメントは初日の18日に行われた)
男子
4回戦
○岡田侑己(和歌山支部/2024全日本3位、2024 KCC優勝、2023世界5位)
×堀之内陽逞[ようた](福岡支部)
体重90.4kg-102.2kg 再延長1-0 延長1-0 本戦2-0
19歳の堀之内相手に優勝候補の岡田が苦戦する事態に。本戦で岡田は左足を痛めた様子で、動きに精彩を欠く。体格で勝る堀之内は互角の打ち合いを続け再延長へ。堀之内が右ロー、左右の膝を的確に叩き込み、やや優位に進めていたが、審判の評価は厳しく体重判定となり、規定の10kg以上の差があり、体重の軽い岡田の勝利となった。
4回戦
×鈴木皓大(大阪神戸湾岸支部)
○塚本慶次郎(世田谷・杉並支部/2025 WFKO中量級準優勝、2024全日本5位)
体重105.2kg-86.3kg 再延長0-2 延長1-0 本戦0-1
4回戦
×吉澤穂高(東京城南川崎支部/2024 JFKO中量級準優勝)
○多田大祐(白蓮会館東大阪南支部/2024 KCC 3位、2024 JFKO重量級優勝)
本戦0-3
4回戦
×落合奏太(栃木支部)
○渡辺和志(世田谷・杉並支部/2025 WFKO軽重量級優勝、2024 JFKO軽重量級準優勝)
本戦0-3
4回戦
×前田勝汰(和歌山支部/2025 JFKO国際軽重量級優勝、2024全日本4位、2016全日本3位、2017全日本3位)
○金岡陽大(川崎東湘南支部/2025 WFKO軽重量級3位、2024 JFKO軽重量級優勝)
本戦0-5
4回戦
○アンジェイ・キンザースキー[Anjey Kinzerskiy](カザフスタン支部/2024全アジアフルコン空手軽重量級優勝、2023 KWU(極真世界連合)世界大会優勝)
×髙橋耕介(世田谷・杉並支部/2024全日本8位、2025 JFKO国際重量級3位)
本戦5-0
4回戦
○渡辺優作(世田谷・杉並支部/2024全日本6位、2024 KCC 3位、2023世界8位、2023 JFKO重量級優勝)
×後藤光乃介(東京城南川崎支部)
本戦5-0
4回戦
×湯川智仁(群馬支部)
○遠田竜司(東京江戸川支部/2025 JFKO国際重量級3位、2024全日本準優勝、2023世界7位)
本戦0-5
準々決勝
○岡田侑己(和歌山支部/2024全日本3位、2024 KCC優勝、2023世界5位)
×塚本慶次郎(世田谷・杉並支部/2025 WFKO中量級準優勝、2024全日本5位)
本戦5-0
塚本慶次郎は96年・11年の世界大会を制した塚本徳臣氏の長男で19歳。両者4回戦で再延長まで戦っており、ダメージやスタミナロスもあってか、2分経過まであまり攻めない展開が続く。岡田はその中でもバックスピンを当てて印象を作り、手を出し懐を深くして塚本に入らせない。残り1分、岡田が積極性を増し、膝やローを増やしやや優位で終了。差は小さいかと思われたが、審判全員に支持され準決勝に残った。
準々決勝
×多田大祐(白蓮会館東大阪南支部/2024 KCC 3位、2024 JFKO重量級優勝)
○渡辺和志(世田谷・杉並支部/2025 WFKO軽重量級優勝、2024 JFKO軽重量級準優勝)
体重102.4kg-85.9kg 再延長1-0 延長2-0 本戦0-0
体格で勝る多田が膝、左奥ローを的確に当て、やや優位に進める。終盤、多田が膝を増やすが、渡辺兄弟の弟・和志も突きを増やし、手数差を縮め延長へ。延長も似たような展開となり、多田が若干優位も、3者以上に評価されない。再延長、序盤からお互い積極的に攻め、差が乏しいまま終わり、ここでも決着つかず体重判定へ。10kg以上差があり、軽い渡辺の勝ちとなった。
準々決勝
×金岡陽大(川崎東湘南支部/2025 WFKO軽重量級3位、2024 JFKO軽重量級優勝)
○アンジェイ・キンザースキー[Anjey Kinzerskiy](カザフスタン支部/2024全アジアフルコン空手軽重量級優勝、2023 KWU(極真世界連合)世界大会優勝)
本戦0-5
21歳の金岡は4回戦で32歳のベテラン前田勝汰を撃破しベスト8へ。20歳のキンザースキーは23年の世界大会では四回戦で多田成慶に敗れ、昨年7月のKCCでは一回戦でエヴェンタス・グザウスカスに判定負けしたが、今回の全日本大会では進化を見せつける。193センチの長身を活かした左の膝、ハイを駆使し、海外勢でただ一人ベスト16、ベスト8と勝ち上がった。
準々決勝の本戦でも、キンザースキーは接近戦で膝を駆使し、離れれば左ミドル、ハイを当てる。終盤には膝の数を増やして差を広げ、審判全員から支持され準決勝に進んだ。
準々決勝
○渡辺優作(世田谷・杉並支部/2024全日本6位、2024 KCC 3位、2023世界8位、2023 JFKO重量級優勝)
×遠田竜司(東京江戸川支部/2025 JFKO国際重量級3位、2024全日本準優勝、2023世界7位)
本戦4-0
渡辺兄弟の兄・優作が本戦序盤から胸への突きを積極的に当て、中盤からじわじわとヒットを増やし、膝も絡め優位に進める。19歳の新鋭・遠田は4回戦までにダメージが蓄積していたか?攻撃の少ない状態のまま終了。優作が本戦を制し準決勝に進んだ。
準決勝
×岡田侑己(和歌山支部/2024全日本3位、2024 KCC優勝、2023世界5位)
○渡辺和志(世田谷・杉並支部/2025 WFKO軽重量級優勝、2024 JFKO軽重量級準優勝)
延長0-5 本戦0-0
本戦序盤から和志が積極的に攻め、中盤から岡田も攻撃を増やす。途中、和志の右ローの連打で岡田はバランスを崩すが、なんとか持ちこたえ、攻撃を続け延長へ。だが和志が開始すぐから右ローを連打すると、岡田はバランスを崩して下がって場外に出てしまい、和志に技有りが入る。その後、岡田は必死に反撃したが、技有り以上を奪えず、和志の判定勝ち。兄・優作の決勝進出を待つ立場となる。
準決勝
○アンジェイ・キンザースキー[Anjey Kinzerskiy](カザフスタン支部/2024全アジアフルコン空手軽重量級優勝、2023 KWU(極真世界連合)世界大会優勝)
×渡辺優作(世田谷・杉並支部/2024全日本6位、2024 KCC 3位、2023世界8位、2023 JFKO重量級優勝)
本戦5-0
準決勝でもキンザースキー旋風が止まらない。序盤から優作を右ハイでひるませる。優作も時折右の突きを胸に当てるが、キンザースキーは攻撃を切らさず、バックスピンキック等も絡め優作を翻弄。終盤には膝蹴りを連打し優作を後退させ、差を印象付けて終了し、5者全員に支持され決勝に進んだ。優作は和志との決勝での兄弟対決とはならなかった。
3位決定戦
×岡田侑己(和歌山支部/2024全日本3位、2024 KCC優勝、2023世界5位)
○渡辺優作(世田谷・杉並支部/2024全日本6位、2024 KCC 3位、2023世界8位、2023 JFKO重量級優勝)
不戦勝
準決勝までにローキックで大きなダメージを負った岡田はドクターストップがかかり、優作が不戦勝で3位となった。
決勝
×渡辺和志(世田谷・杉並支部/2025 WFKO軽重量級優勝、2024 JFKO軽重量級準優勝)
○アンジェイ・キンザースキー[Anjey Kinzerskiy](カザフスタン支部/2024全アジアフルコン空手軽重量級優勝、2023 KWU(極真世界連合)世界大会優勝)
0’42” 一本 (右上段膝蹴り)
※キンザースキーが優勝
和志が接近戦でボディに突きを連打するが、長身のキンザースキーは両手を広げて受け続けた後、和志のボディに左膝蹴りを連打してから、顔面を突き上げる右膝蹴りをクリーンヒット。和志が倒れ、一本勝ちとなり、キンザースキーが優勝を果たした。新極真会での外国人選手の全日本大会優勝はこれが初となった。キンザースキーは技能賞も獲得した。
優勝:アンジェイ・キンザースキー(カザフスタン支部)
準優勝:渡辺和志(世田谷・杉並支部)
3位:渡辺優作(世田谷・杉並支部)
4位:岡田侑己(和歌山支部)
5位:遠田竜司(東京江戸川支部)
6位:金岡陽大(川崎東湘南支部)
7位:塚本慶次郎(世田谷・杉並支部)
8位:多田大祐(白蓮会館)
敢闘賞:後藤光之介(東京城南川崎支部)
技能賞:アンジェイ・キンザースキー(カザフスタン支部)
新極真会の緑健児代表は大会後の総評で「私たち第1回極真会館時代から、そして新極真会に刷新し、男子においては56回まで日本人が王座を守ってきました。今回57回においてアンジェイ・キンザースキー選手が、今までの長い歴史の中に彼の名前が刻まれるということは、本当に彼の今回の強さにおいて賞賛に値する戦い方だったと思います。改めて彼の優勝をおめでとうと言いたいと思います。日本の選手たちも本当に頑張って戦いましたが、歴史を変えてしまったという悔しさ、責任感を非常に感じていると思います。しかし、これを乗り越えてまた進んでいかなければいけないので、2年後の世界大会に向けて、この結果をしっかり現実として受け止め、この悔しさをバネに新極真会支部長一丸となって選手育成を頑張っていきたいと思います」と話した。
キンザースキーの技術について「彼の長身を活かした稽古をしっかり積んできたと感じます。間合いを詰めていくと決勝のように接近戦での上段膝蹴りがあります。離れるとまたリーチのある前蹴り、横蹴り、そして上段回し蹴りがあります。パンチも強いです。ですから2年後はもっともっと怪物のような強さになって、世界から挑んでくるのではないかと感じました。精神的にも非常に強いんじゃないですかね。1年前のKCCに出た時はまだ少し線が細いなという感じでしたが、今回は本当に地力もあって打たれ強さもありました。1週間前にカザフスタンの大会があったそうで、その大会でも90kg超級で優勝していると聞いて、怪我はなかったのかなと思いましたが、そういう積極性もあって、若さの勢いがある選手だと感じました」「ヨーロッパにエヴェンタス・グザウスカス選手がいますが、彼は本当にパワーがあります。一方、キンザースキー選手は今回テクニックで試合をコントロールしていました。これにパワーがついてくると、もっと強い選手になっていくだろうなと思います」と高く評価しつつ「しかし、日本選手の1番強いところは、あきらめない、投げ出さないという心の部分です。延長、また延長となり、スタミナが切れてスピードがなくなってきた時に、日本選手の持ち味が出ると思います。彼と戦う時は、延長までなんとか持っていく、そういう練習も必要だと思います」と日本勢による対策を分析した。
女子
準々決勝
○目代結菜(東京城南川崎支部/2025 WFKO重量級準優勝、2024 JFKO軽重量級準優勝、2023世界3位、2022世界重量級3位)
×水谷 恋(久保田道場/2025 WFKO中量級準優勝、2024 JFKO中量級優勝)
本戦5-0
準々決勝
×宇都宮美咲(大阪神戸湾岸支部/2025 JFKO国際軽中量級優勝)
○藤原桃萌[もも](福岡支部/2025 WFKO重量級3位、2024 KCC準優勝、2024 JFKO重量級準優勝、2023世界4位)
本戦0-4
準々決勝
○網川来夢[あみかわ らむ](福岡支部/2025 WFKO軽重量級優勝、2024 JFKO軽重量級3位、2023世界準優勝)
×水谷 藍(久保田道場/2025 WFKO軽中量級優勝)
本戦3-0
準々決勝
×細谷 誉(埼玉大宮西支部)
○鈴木未紘[みひろ](厚木・赤羽支部/2025 WFKO重量級優勝、2024全日本優勝、2024 KCC優勝、2024 JFKO重量級優勝、2023世界優勝、2022全日本優勝)
本戦0-5
準決勝
×目代結菜(東京城南川崎支部/2025 WFKO重量級準優勝、2024 JFKO軽重量級準優勝、2023世界3位、2022世界重量級3位)
○藤原桃萌[もも](福岡支部/2025 WFKO重量級3位、2024 KCC準優勝、2024 JFKO重量級準優勝、2023世界4位)
延長0-4 本戦0-1
女子のベスト4は23年の世界大会、昨年の全日本と同じ顔ぶれに。本戦、目代がサウスポーで構え、序盤からやや積極的に攻めていたが、中盤から藤原も手数を上げて五分とし延長へ。すると藤原は圧を強め、突きを休まず打ち続け、目代を下がらせ好印象を作り、4者から支持され決勝に進んだ。
準決勝
×網川来夢[あみかわ らむ](福岡支部/2025 WFKO軽重量級優勝、2024 JFKO軽重量級3位、2023世界準優勝)
○鈴木未紘[みひろ](厚木・赤羽支部/2025 WFKO重量級優勝、2024全日本優勝、2024 KCC優勝、2024 JFKO重量級優勝、2023世界優勝、2022全日本優勝)
本戦0-5
接近戦で打ち合う内容となるが、鈴木が終始押し続け、突きを当てつつ左膝蹴りをしっかり叩き込んで印象を作り、5者全員から支持され、危なげなく決勝に進んだ。
3位決定戦
○目代結菜(東京城南川崎支部/2025 WFKO重量級準優勝、2024 JFKO軽重量級準優勝、2023世界3位、2022世界重量級3位)
×網川来夢[あみかわ らむ](福岡支部/2025 WFKO軽重量級優勝、2024 JFKO軽重量級3位、2023世界準優勝)
延長5-0 本戦1-0
本戦は中盤まで蹴り合い、終盤は突き合い、ほぼ差のないまま終わる。延長、目代が左ミドルを強打しつつ、突き主体でやや積極的に攻める展開が続き、目代が判定勝ちし3位となった。
決勝
×藤原桃萌[もも](福岡支部/2025 WFKO重量級3位、2024 KCC準優勝、2024 JFKO重量級準優勝、2023世界4位)
○鈴木未紘[みひろ](厚木・赤羽支部/2025 WFKO重量級優勝、2024全日本優勝、2024 KCC優勝、2024 JFKO重量級優勝、2023世界優勝、2022全日本優勝)
本戦0-4
※鈴木が優勝
本戦、鈴木が序盤からロー、膝を度々当てる。藤原も突きで応戦するが、詰め切れず手数も劣り、差をつけられる。最後、藤原もボディに突きを連打したが、鈴木は危なげなく攻撃を返し続け、審判の4者から支持され判定勝ちし、全日本3度目の優勝を果たした。(23年の世界大会を入れれば4連覇)
優勝:鈴木未紘(厚木・赤羽支部)
準優勝:藤原桃萌(福岡支部)
3位:目代結菜(東京城南川崎支部)
4位:網川来夢(福岡支部)
敢闘賞:細谷 誉(埼玉大宮西支部)
技能賞:宇都宮美咲(大阪神戸湾岸支部)
演武
型部門男子 優勝 角野将太(和歌山支部)
型部門女子 優勝 星 芽里(東京豊島支部)
組手の決勝前には、4月に交通事故に遭い左足を切断した木元正資・神奈川東横浜支部支部長が、義足をつけた状態で特別演武を披露した。

























