ONE Championship 10.13 両国国技館(2部):青木真也、ビビアーノ、ロッタン、ペトロシアン、V.V Meiが勝利。修斗×パンクラスは2勝2敗
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ONE Championship「ONE: CENTURY 世紀 第2部」
2019年10月13日(日) 両国国技館
レポート&写真:井原芳徳 【→第1部の記事はこちら】
第10試合 コー・メインイベント MMA ライト級(77.1kg) 5分3R
○青木真也(イヴォルブMMA/元ライト級王者)【→事前インタビュー記事】
×ホノリオ・バナリオ(フィリピン/元フェザー級王者)
1R 0’54” ダースチョーク
前回3月の両国のメインイベンター・青木は、5月のクリスチャン・リーとの防衛戦で敗れて以来の試合。バナリオは旗揚げ当時からONEに参戦している選手。今年に入りローエン・タイナネス、パク・デソンに連敗中だ。
1R開始すぐ、青木は片足タックルを仕掛け、組みついて足を掛け簡単にテイクダウンを奪うとハーフガードに。バナリオを動かして立たせると、がぶりの体勢からダースチョークを仕掛け、そのまま絞め上げてタップを奪った。
危なげなく完勝の青木は「36歳になって、家庭壊して、好きなことやって、どうだお前らうらやましいだろう?とにかく、いい物を作るために、クリエイティブなライバルに勝つために生き続けます」とアピールした。
第11試合 メインイベント ONE MMA ライトヘビー級(102.1kg)チャンピオンシップ 5分5R
○アウンラ・ンサン(ミャンマー/王者)
×ブランドン・ベラ(フィリピン/挑戦者)
2R 3’23” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※ンサンが防衛
場内はミャンマー人、フィリピン人の観客の大歓声に包まれる中ゴング。1Rはスタンドの打撃戦。ンサンが右ロー、ベラが左ミドルを当てるが、まだ均衡は崩れない。2R、ンサンのカーフキックも織り交ぜた前足狙いの左右のローが効き目を発揮。ベラは足が流れ、下がる状況が続く。ンサンは右のバック肘、右ストレートで追い詰め、ベラを倒すと、金網際で上になってパウンドをまとめたところでレフェリーがストップした。
第9試合 コー・メインイベント ONE MMA バンタム級(65.8kg)チャンピオンシップ 5分5R
○ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル/王者)
×ケビン・ベリンゴン(フィリピン/挑戦者)
2R 2’16” 裸絞め
※ビビアーノが防衛
両者4度目の対決。1R、ビビアーノが序盤からテイクダウンを奪うと、金網際で上になり続け、終了間際に立ってサッカーボールキックを当てて攻勢を印象づける。
2R、ベリンゴンは右のカーフキックを連打するが、ビビアーノは蹴り足をすくって倒す。ビビアーノが1Rと同じように金網際でトップキープしてから、じわじわとサイド、バックと動き、裸絞めを極めてタップを奪った。
第8試合 コー・メインイベント ONE ムエタイ フライ級(61.2kg)チャンピオンシップ(オープンフィンガーグローブ) 3分5R
○ロッタン・ジットムアンノン(タイ/王者)
×ウォルター・ゴンサルベス[Walter Goncalves](ブラジル/挑戦者)
判定2-1
※ロッタンが防衛
1R、ロッタンが左ミドル、左ストレートを強打するが、ゴンサルベスは蹴り足をすくって右フックを当ててから倒すなどして、ロッタンに流れを作らせない。
2R、ロッタンは圧力をかけ続け、左ミドルを何発もヒット。終盤には胸を叩いたり、ガッツポーズでアピールする、恒例の興奮モードに突入する。終了間際にもゴンサルベスも蹴り足をすくって倒し、ラウンドが終わると胸を叩いて、ロッタンに負けじとアピールする。
3Rもロッタンが圧力をかけ続け、時折左ミドルを当て、中盤過ぎには金網に詰め、パンチの打ち合いになると、右ストレートを当ててダウン気味にスリップさせる。その後も前に出続けゴンサルベスを圧倒する。
4Rもロッタンが左フックを当て、ダウン気味にスリップさせる。ロッタンがこのラウンドも圧をかけ続け主導権を維持する。
5R、ゴンサルベスが右ハイ、右バックスピンキックを当て、見せ場を作るが、ロッタンはひるまず終了。記者採点は3Rと4Rにロッタン、5Rにゴンサルベスにつけ49-48でロッタン。意外にもジャッジは割れたが、ロッタンが順当に2票獲得し判定勝ちした。
第7試合 コー・メインイベント ONE キックボクシング フェザー級(70.3kg)ワールドGP決勝 3分3R
○ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)
×サミー・サナ(フランス)
判定3-0
※ペトロシアンが優勝
1R、ペトロシアンはいつものようにサウスポーに構え、左ミドル、ローを当てる。長身のサナは右のテンカオで応戦し、五分で渡り合う。
2R、ペトロシアンの左の奥足狙いのローが効き目を発揮し、左ストレート、アッパー、ミドル等のヒットが増える。終盤、サナも右のテンカオ、パンチの打ち合いでの右ストレートをお返しし挽回する。
3R、お互い攻撃を出し、サナもパンチを当てるが、ペトロシアンはクリーンヒットを許さず、随所で左ミドル、ハイを強打し好印象を残す。
記者採点は2Rにペトロシアンにつけ30-29でペトロシアン。ジャッジ3者もペトロシアンを支持し、ペトロシアンが優勝し、100万米国ドル(約1億円)の賞金を獲得した。
第6試合 MMA ヘビー級(120.2kg) 5分3R
×マウロ・セリーリ(イタリア)
○アルジャン・ブラー(インド)
判定0-3
第5試合 MMA 女子アトム級(52.2kg) 5分3R
○V.V Mei[山口芽生](RIKI GYM/和術慧舟會GODS/HybridFighter/Team Teppen)【→事前インタビュー記事】
×ジェニー・ファン[Jenny Huang](台湾)
判定3-0
17年6月の対戦ではMeiが2R裸絞めで一本勝ち。ファンはその試合含め4連敗中。Meiは3連勝中だ。1R、ファンの右ミドルをつかんで、Meiが倒すと、トップをキープして、度々パウンドを当てて主導権を維持する。
2RもMeiがテイクダウンを奪いトップキープする場面があるが、ファンは長い間下にならずスタンドに戻し、右ローのヒットを増やす。Meiの左の太ももが赤く腫れる。
3Rもファンが右ローを執拗に当てるが、Meiはもらった後に蹴り足をすくってテイクダウン。Meiはすぐサイドポジションを奪うと、鉄槌や頭への膝で攻め込み好印象を残す。サブミッションに持ち込めず最後はスタンドに戻るが、ファンに反撃を許さず終了。記者採点は1Rと3Rに追い詰めたMei。ジャッジ3者もMeiを支持した。
Meiは「判定じゃなく一本できなかったので、力が及ばずごめんなさい。(ONE代表の)チャトリさん、アトム級タイトルに挑戦させてください」と、一人で英語と日本語の両方を駆使してアピールした。
第4試合 修斗×パンクラス対抗戦 MMA ストロー級(56.7kg) 5分3R
○猿田洋祐(和術慧舟會HEARTS/修斗世界王者、元ONE王者)
×北方大地(パンクラス大阪稲垣組/パンクラス王者)
2R 0’59” KO (グラウンドパンチ)
1R、開始すぐから猿田が押し込み、タックルで倒し、金網際でハーフをキープしてコツコツとパウンドを当て続ける。終了間際に北方が立ち上がるが攻めはできない。
2R、北方がパンチと左ハイを当てるが、猿田は蹴り足をつかんで倒して上に。猿田がトップポジションからパウンドを当てると、左の一発がアゴをとらえて効き目を発揮。北方の動きが止まると、猿田は連打をまとめて一気にフィニッシュした。ダメージの大きい北方は担架で運ばれた。
猿田は「This is shooto. This is 大和魂. This is 忍者」と勝ち誇り「パウンドで勝つと言って、練習してきたことが出せて良かったです」と試合を振り返った。さらに「4月に(ONEの)ベルトを失ったんですけど、またベルトに向かって歩きだすと決めたので、タイトルマッチお願いします」とアピールした。チャトリ代表は修斗×パンクラス対抗戦で一番インパクトを残した選手に猿田をあげた。
第3試合 修斗×パンクラス対抗戦 MMA バンタム級(65.8kg) 5分3R
○佐藤将光(FIGHT BASE都立大/修斗世界王者)
×ハファエル・シウバ(ブラジル/アストラ・ファイト・チーム/パンクラス王者)
2R 4’30” TKO (レフェリーストップ:パンチ連打)
1R、ハファエルが金網に押し込み、テイクダウンを狙うが、佐藤は金網際で耐え、ハファエルの脇腹に肘を当て、パウンドもねじ込み抵抗を続ける。佐藤は打撃のヒット数で好印象を残す。
2Rもハファエルが金網に押し込んでくるが、佐藤は足を開いてテイクダウンをしのぎ、パンチ、肘をしつこく当て続け、ハファエルに着実にダメージを与える。すると終盤、ハファエルから脱出するが、佐藤が首相撲でハファエルの頭を下げさせてから、右膝を顔面にヒット。ひるんだハファエルに、左右のパンチを何発も当て続けて棒立ちにさせ、最後は右ストレートでダウンさせたところで鶴和レフェリーがストップした。佐藤は勝利者インタビューで「This is shooto.」と叫んだ。
第2試合 修斗×パンクラス対抗戦 MMA ウェルター級(83.9kg) 5分3R
×エルナニ・ペルペトゥオ[Hernani Perpetuo](ブラジル/ノヴァ・ウニオン/修斗世界王者)
○手塚裕之(ハイブリッドレスリング山田道場/TGFC/パンクラス暫定王者)
判定0-3
1R、ペルペドゥオがスピードのある右ロー、ハイ、左ミドルで脅かすが、手塚は次第に左ボディのヒットを増やして、ペルペトゥオの勢いを止める。
2Rもスタンド勝負が続く。ペルペトゥオも左ボディを当てるようになって、やや優位になるが、手塚は中盤から持ち直し、右ロー、左ミドルをお返し。終盤、お互い足を止めパンチを振り合うが、どちらもかわしクリーンヒットさせない。
3Rもスタンドの打撃戦が続き、お互い一歩も譲らなかったが、終盤、手塚がペルペトゥオの蹴り足をつかんで倒して上になる。ペルペドゥオは下から三角を狙うが、手塚は対処し、上からパウンドで必死に攻める。
記者採点は難しいところだったが、打撃は五分と判断し、テイクダウンを奪った手塚。ジャッジ3者も同じで、手塚が判定勝ちした。
第1試合 修斗×パンクラス対抗戦 MMA ライト級(77.1kg) 5分3R
×松本光史(フリー/修斗世界王者)
○久米鷹介(ALIVE/パンクラス王者)
判定0-3
1R、久米が序盤から右フックで松本をふらつかせる。久米がパンチ、蹴りでやや優位だが、おそらくバッティングで久米が左まぶたを切られてしまい、ドクターチェックが入る。すると再開後、久米はストップを警戒してか、すぐ詰めてテイクダウンを奪い、バックから裸絞めを狙い、最後は腕十字を狙って一気に攻める。
2R、今度は松本がバックを奪い、裸絞めを狙ってチャンス。3分以上この状態で攻め続ける。久米は血で顔が染まり、逃げようとするが動けない。
3R、久米はがぶりの状態で松本の頭に膝を連打してから、バックに回り、再び裸絞めを狙って追い詰める。最後、松本が上になるが、攻めきれず終了する。
記者採点は1Rと3Rに裸絞めでチャンスを作った久米。出血の評価が気になるところだったが、ジャッジ3者とも久米を支持し、久米の勝利となった。修斗とパンクラスの対抗戦は2勝2敗の引分に終わっており、今後も両団体の戦いは続きそうだ。
ONE Championship 10.13 両国国技館(1部):DJ、キンガドを圧倒。若松佑弥は辛勝。岡見勇信、連敗止める。平田樹は2連勝