ONE Championship 女王アンジェラとの再戦を狙うV.V Mei「燃え尽きるからこそ、次へ続けていける」
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ブラックサバスの“IRONMAN(アイアンマン)”の爆音が鳴り響く中、空手着姿で華麗な“体捌き”から気合の“正拳突き”。颯爽と戦場へ向かうのが山口芽生 (V.V Mei)の入場スタイルだ。日本の女子総合格闘技界を牽引する山口は“グローバル・ステージ”のONEチャンピオンシップでレジェンドとしての地位を確立した。2018年5月に女子アトム級世界王者のアンジェラ・リーに敗れて以来、4連勝と波に乗っていたが、今年2月のシンガポール大会で新鋭のデニス・ザンボアンガに惜敗した。コロナ禍からのイベント再開前、山口は何を思うのか。電話取材した。(記事提供:ONE Championship 写真:(C)ONE Championship)
山口にとって“コロナ自粛”は横に置いていた大事なことに集中できた時間だったという。「自粛が解除される6月の初めまでジムには一回も行かず、一人で体を動かしました。空手の基本動作や体重移動、パンチを打つ時の重心チェックなど。シンプルな動きをゆっくりとやって、正確に動いているか確認していました。本来は一番大事だけどあまり時間をかけていなかった事に集中しました。一人でも伸ばせることはある。要は考え方次第。とても良い時間を過ごしました」
コロナ自粛で不安な気持ちと戦っている選手が多い中、“不動心”とも言える山口のこの姿勢は、昔から師事する武道の先生の“ある言葉”を大切にしているからだという。「日野晃先生のセミナーに通っているのですが、先生から昔に頂いた言葉を大切にしています。『エネルギーは無限大にあるのに自分自身がそれを止めている。試合では燃え尽きなさい。自分の全てを出し切りなさい。燃え尽きて空っぽになったら、観客の応援やパワーが全て自分に入ってくる。エネルギーを循環させなさい。そうすれば、次へ続けていける』と。だから、今やっている事に全力で向かい合います。他人に対しても、色々と感情的に思うことがあっても、そのエネルギーを溜めずにぶつける。全力だと必ず返ってくるものはあるんです。でも、良い循環にするには自分の考えや視野を広く持つことが大切ですね。コロナも“こんな事で悩んでいる場合じゃないだろ”って思えるようになります。日野先生の考え方を聞くと、悩んでいたのが馬鹿らしくなるんですよね。そういう先生の考えやマインドをいつも聞かせてもらっているので、あまり気持ちがブレることがないのかもしれません」
注目されているアンジェラとの再戦を尋ねると、「決まればすぐに受けたいですが、上位の選手との対戦後になると思います。彼女とは戦いの相性が良い。実現すれば、動きのあるエキサイティングな試合になるはず。アンジェラは打撃でガンガンくるけど、グラウンドに持ち込めばそこでも勝負してくるし、私とは手が合うんです。アンジェラは(最後に試合をした)2年前と比べると強くなっていますが、苦手な部分はまだあるようですね。ション・ジンナンと対戦した時もボディでダウンしているし、心が折れることもまだあるみたい。若いから伸び代があるけど、自分が対戦するとしたらピンポイントで弱点を狙う。太刀打ちできる可能性は十分あると思います」
最後に、山口にどこまで現役生活を続けるか尋ねると「まだ取り組んでない部分があるかなと思う限りは続けます。自分でそこを確認し、観客やファンの皆様に喜んでもらえる試合がしたい。自分が完全に納得ができたら、パッとやめてもいいかなって思ったりします」