ジャパンキック 10.8 後楽園ホール(レポ):馬渡亮太、ラジャダムナンのメインイベンターに肘で切られ2R TKO負け。ウェルター級王者の大地・フォージャー、ミドル級王者の光成を左ジャブでKO
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ジャパンキックボクシング協会「WARRIOR」
2023年10月8日(日)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
馬渡亮太、ラジャダムナンのメインイベンターに肘で切られ2R TKO負け
第8試合 ダブルメインイベント 58.06kg契約 3分5R
×馬渡亮太(治政館/WMOインターナショナル・スーパーバンタム級王者)
○ビン・リアムタナワット(タイ)
2R 1’09” TKO (ドクターストップ:左肘打ちによる額のカット)
馬渡は昨年、5戦5勝3KOの好戦績を残し、ジャパンキックの年間表彰で最優秀選手賞(MVP)・KO賞・最高試合賞の3冠を達成した。BOMで行われたRoad to ONE JAPANフェザー級ムエタイ日本トーナメントでは、4月の決勝で吉成士門に判定負けした。だが5月にタイに渡り、ペッティンディー主催興行で5月と6月に試合をし、いずれも判定勝ちしている。
ビンはROCK ONからの情報によると、タイのラジャダムナン、オームノーイスタジアムのメインイベンターも務める選手で、9月13日のラジャのメインイベントの試合をキャンセルし、今回の馬渡戦に臨むという。通常はスーパーフェザー級(130ポンド)で戦っている選手で、今回は馬渡のベストのフェザー級(126ポンド)との中間の58.06kg(128ポンド)で対戦する。
馬渡は試合前の紹介映像の中で「そろそろ有名になりたいです。RIZINの梅野(源治)選手と肘有りでやりたいです」と話していた。だが試合は肘で切られる展開に。
1Rはお互い静かな立ち上がり。馬渡はサウスポーのピンに右ローを当て、右の膝をボディに突き刺し、左の前蹴りでピンを吹き飛ばす場面もあり、鋭さを印象付けるが、まだ攻撃は少ない。
すると2R、馬渡は圧力をかけるが、ロープを背にしたピンは左ミドル等の蹴りと肘を矢継ぎ早に放ち、馬渡に攻めさせない。すると逆にピンは前に出て、馬渡をロープ際に詰めると、左の縦肘を額にクリーンヒットする。馬渡は大量に出血し、ドクターチェックが入ると、傷は深かったようでストップがかかった。
ウェルター級王者・大地・フォージャー、ミドル級王者・光成をカウンターの左ジャブでKO
第9試合 ダブルメインイベント 70kg契約 3分5R
×光成(ROCK ON/ジャパンキック・ミドル級王者)
○大地・フォージャー(誠真ジム/ジャパンキック・ウェルター級王者)
2R 1’17” KO (左ジャブ)
光成は5月の岡山ジム主催大会に参戦し、INNOVATIONスーパーウェルター級王者で岡山ジム所属の馬木樹里に判定負けして以来の試合。今回は所属ジムのROCK ONの主催興行のメインイベンターを務める。大地は7月の新宿大会で土屋忍に3R TKO勝ちし、今回は上の体重での王者対決に臨む。
1R、光成が低めの構えから左ジャブを度々当て、大地は随所で右ローを返す。終盤、光成は左ジャブのヒットを増やし、やや優位で終える。
2R、光成が変わらず左ジャブを当てていたが、大地はカウンターで左ジャブストレートを当てると、これがクリーンヒットし光成はダウンする。光成はなんとか立ったがダメージが大きく、再び同様に大地が左ジャブを当てダウンを奪うと、光成は動けず、すぐさま少レフェリーがストップした。
浅井春香×MARIAのタイトルマッチは2戦連続ドロー
第7試合 セミファイナル ミネルヴァ・スーパーバンタム級タイトルマッチ 3分3R
△浅井春香(KICK BOX/王者)
△MARIA(PCK大崎/Team Ring/1位)
判定1-1 (松田29-28/少29-29/勝本29-30)
※浅井が3度目の防衛
浅井とMARIAは3月のミネルヴァGENスポーツパレス大会での王座戦で対戦し、挑戦者のMARIAが1票を獲得する内容でのドローとなり、浅井が防衛を果たした。それから半年を経て、浅井のホームリングで再戦が組まれた。
1R、序盤は慎重な幕開けで、中盤から浅井が首相撲からの膝蹴りのヒットを増やしやや優位となる。だが終盤、MARIAが前に出て右フックを強打し、巻き返して終える。
2R、浅井は膝、MARIAは右フックを当てる同様の構図。MARIAは右のバックハンドを時折出し、手首や肘が当たる場面もあるが、レフェリーから注意は入らない。ジャッジの中間集計は三者三様で、膝を取るかパンチを取るかの評価で割れているようだ。
3R、浅井が膝蹴り、パンチのヒットを増やしつつ、左ハイも随所でヒットし好印象を作る。MARIAも時折パンチと膝を返すが、攻撃が減ってしまう。ジャッジは三者三様でドロー。2戦連続ドローで浅井が防衛を果たした。ドローだったせいか、記念撮影の後の浅井はマイクを持つことなくリングを降りた。
内田雅之が引退セレモニー
第7試合の前には、内田雅之(KICK BOX/元新日本キック・フェザー級王者、元ジャパンキック・ライト級2位)の引退セレモニーが行われた。鴇稔之トレーナー、勝次ら、藤本ジム時代の同僚も登壇した。
内田は「デビューして19年、山あり谷あり、谷のほうが多かったかもしれません。今まで応援してくれた人たちのおかげでここまで来られたと思います。ありがとうございます。リング上でマサユキコールを受けたことを忘れず、次の舞台で活躍したいです」と話し、10カウントゴングを聞いた。
第6試合 フライ級 3分3R
×西原茉生(治政館/ジャパンキック・フライ級2位)
○シンイチ・ウォーワンチャイ[渡邊愼一](ウォーワンチャイプロモーション/WMC日本フライ級1位)
判定0-3 (少28-30/松田28-30/中山29-30)
1R、サウスポーに西原に対し、シンイチが右ストレートを当ててひるませると、組んでの膝、右の縦肘等で優位に進める。
2R、シンイチが右ミドル、組んでの膝等を当て主導権を維持する。西原ももらい続けることは無いものの、自分の攻撃が返せず印象が悪い。
3R、シンイチが膝を当て、前に出る西原をかわしながら随所で右ミドルを当て、優位を維持し判定勝ちした。
第5試合 フェザー級 3分3R
○皆川裕哉(KICK BOX/ジャパンキック・フェザー級2位)
×チャット・ロックオンジム(タイ/ROCK ON/元ルンピニー認定ミニフライ級7位)
1R 2’06” TKO (ボディへの左膝蹴り)
1R開始すぐから皆川が右ローを連打して先手を取ると、その後も右ミドル等を当て続けてチャットを圧倒し、コーナーに詰めての右テンカオ一撃でマットに沈めた。
第4試合 56kg契約 3分3R
×樹[いつき](治政館/ジャパンキック・バンタム級4位)
○前田大尊(マイウェイジム/INNOVATIONフェザー級3位)
判定0-3 (椎名28-30/中山29-30/勝本28-30)
前田は7月のINNOVATION山梨大会で一航からハイキックでダウンを奪い判定勝ちした18歳の新鋭。
1R、前田は左ミドル等の蹴り主体。樹も蹴り返しつつ、終盤には左右のフックも当てるように。まだ均衡は崩れない。
2R、樹は右ローを増やしつつ、ミドルの打ち合いを繰り広げ、左右のストレートも当てる。前田も左右のミドルを蹴り続け、終盤には左ボディを立て続けに当て、若干優位で終える。
3R、樹が首相撲からの膝、崩しで若干優位になるが、前田が捕まる時間は短く、離れれば左右のミドルを当て続け、攻撃数でややや上で終える。接戦だったが、ジャッジ3者とも前田を支持し、前田が判定勝ちした。
第3試合 ウェルター級 3分3R
×山内ユウ(ROCK ON/ジャパンキック・ウェルター級3位)
○細見直生(KICK BOX)
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
第2試合 ライト級 3分3R
×貴雅(治政館/ジャパンキック・ライト級3位)
○デーシング・ロックオンジム(タイ/ROCK ON/元ラジャダムナン認定ミニフライ級2位)
判定0-3 (28-30/29-30/29-30)
第1試合 バンタム級 3分3R
×ストロベリー稲田(治政館)
○九龍悠誠(誠真ジム)
3R 1’59” TKO