UFC 10.7 ラスベガス(レポ):村田夏南子、2年半ぶり復帰戦は元LFA王者デモプロスの下からの攻めに手を焼き判定負け
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UFC Fight Night: Dawson vs. Green
2023年10月7日(土/現地時間)米国ネバダ州ラスベガス:UFC APEX
レポート:井原芳徳
第3試合 女子ストロー級 5分3R
○ヴァネッサ・デモプロス[Vanessa Demopoulos](米国)
×村田夏南子(リバーサルジム新宿Me,We/元インヴィクタ女子ストロー級王者)
判定3-0 (29–28/29–28/29–28)
村田はMMA 14戦12勝(2KO/4一本)2敗の30歳。レスリングで2012年の全日本選手権・アジア選手権で優勝し、16年にRIZINでMMAデビュー。19年11月にはインヴィクタ女子ストロー級王座を獲得。20年11月のUFC初戦ではランダ・マルコスを寝技で圧倒して判定勝ちしたが、21年6月の2戦目ではランカーのビルナ・ジャンジロバに圧倒され、2Rに左ストレートを出した際に脱臼し、ラウンド終了時にTKO負けとなっていた。それ以来2年4か月ぶりの試合となる。
デモプロスはMMA 14戦9勝(1KO/4一本)5敗の34歳。米国のLFAで試合を重ね女子ストロー級王者となり、21年のUFC参戦後は5戦3勝2敗。ジン・ユ・フレイ、マリア・オリベイラ相手に3連勝していたが、今年5月にカロリーナ・コバルケビッチに判定負けしている。
1R、村田はサウスポーで構えて、細かく出入りし、左ミドルを当てる。だがまた左ミドルを出すと、デモプロスが蹴り足をつかんで、村田を金網に押し込みながら右膝をボディに当てる。村田は押し返し、テイクダウンを奪うと、金網際で押さえる。だがデモプロスはその先を許さず、スタンドに戻す。中盤、デモプロスは右ミドルを随所で的確に当てる。村田も左インロー、ストレートを返し、五分に近い状態を維持する。だが村田はパンチやミドルを放った後に、デモプロスに押されてスリップする場面が2度あり、印象を悪くする。残り40秒、デモプロスが右ミドルを当て、村田が蹴り足をつかむと、デモプロスは自ら飛びついて引き込んで足を登らせる。デモプロスは三角絞めやオモプラッタは防御されるものの、下から右肘とパウンドを当て、積極性を印象付けて終える。記者採点はデモプロス。
2R、デモプロスが右ハイ、ボディストレート、膝を当てるが、村田は組んで倒してハーフガードで押さえる。中盤、デモプロスは潜ろうとしたり、下から腕をつかんで十字を狙ったり、足を登らせラバーガードを狙ったりと、下からの仕掛けが多彩だ。村田はパウンドを時折出したり、尊敬する桜庭和志のような両手でのチョップ(モンゴリアンチョップ)を出すものの、軽い当たりのものが大半で、なかなか好印象を作れない。終盤、デモプロスも下から攻めあぐねるものの、右肘を時折連打し、1R同様に積極性を印象付けて終える。村田は頭の生え際あたりから出血する。記者採点はデモプロス。序盤のスタンド含め、デモプロスが打撃をしっかり当て、サブミッショントライも多く好印象だ。
3R、2点差をつけられた村田は、またもデモプロスの右ミドルをつかんで倒すと、今度は右のパウンドを一発顔面にヒットし、先手を取る。だがデモプロスは下から密着し、両足のガードの中に村田を入れ、追撃を許さない。それでも村田は突き放し、左のパウンドを連打して好印象を作る。下のデモプロスは金網に足の指を引っかける反則をしながら横向きになると、腕十字を狙うが、村田は対処してトップに戻す。
残り1分、ようやく村田に逆転のフィニッシュチャンスが訪れる。村田はデモプロスの登って来た足を押して丸めた状態にすると、デモプロスの立つ動きに合わせバックを取り、鉄槌を落とす。だがデモプロスは体を起こしながら村田を振り落とし、サイドに近い状態で上になる。村田は金網際で座ったまま上体を起こしてアームロックを狙う形になるが、極めには至らない。最後は立ち上がったデモプロスの背後に村田がしがみつき、抱え上げて倒し、上になったところで時間切れに。記者採点は村田。合計29–28でデモプロス。ジャッジ3者も同じ採点で、デモプロスが判定勝ちし、村田は2連敗となってしまった。勝ったデモプロスは絶叫して大喜びし、勝利者インタビューでは「トップコントロールしていたのは彼女ですけど、試合をコントロールしていたのは私でした」と話した。
第10試合 メインイベント ライト級 5分5R
×グラント・ドーソン(10位)
○ボビー・グリーン
1R 0’33” KO (左ストレート→グラウンドパンチ)
第9試合 コーメインイベント ミドル級 5分3R
○ジョー・パイファー
×アブドゥル・ラザク・アルハサン
2R 2’05” 肩固め
第8試合 ウェルター級 5分3R
×アレックス・モロノ
○ホアキン・バックリー
判定0-3 (27-30/27-30/26-30)
第7試合 ライト級 5分3R
○ドリュー・ドーバー
×リッキー・グレン
1R 2’36” TKO
第6試合 フェザー級 5分3R
×アレクサンダー・ヘルナンデス
○ビル・アルジオ
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
第5試合 女子ストロー級 5分3R
○カロリーナ・コバルケビッチ(15位)
×ディアナ・ベルビタ
判定3-0 (30–27/30–27/30–27)
第4試合 フライ級 5分3R
○ネイト・マネス
×マテウス・メンドンサ
1R 4’40” TKO
第2試合 バンタム級 5分3R
○アオリチロン
×ジョニー・ムニョス
判定3-0 (29–28/29–28/29–28)
第1試合 女子フライ級 5分3R
×モンタナ・デ・ラ・ロサ
○J.J.アルドリッチ
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)