Bigbang 1.22 後楽園ホール(レポ):一航、愛瑠斗を圧倒しスーパーバンタム級王座初防衛。板橋武留、萩原秀斗からダウン奪いバンタム級王者に。星龍之介、坂本英則を左ジャブで粉砕。山際和希、プライチュンポンに完敗
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Bigbang 統一への道 其の44
2023年1月22日(日)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
一航、愛瑠斗を圧倒しスーパーバンタム級王座初防衛
第11試合 メインイベント2 Bigbangスーパーバンタム級タイトルマッチ 3分3R
○一航(新興ムエタイジム/王者、元WBCムエタイ日本・WMC日本・NJKFスーパーバンタム級王者)
×愛瑠斗[えると](健成會)
判定3-0 (西村30-28/和田30-28/松田30-27)
※一航が初防衛
9月大会で鬼山桃太朗に判定勝ちしBigbangスーパーバンタム級王座を獲得した一航が、愛瑠斗を相手に初防衛戦を行う。愛瑠斗は6戦4勝(2KO)2敗の20歳。Krushを主戦場としつつ、11月のBigbang横浜武道館大会にも上がり、蘭丸に判定勝ちしている。
試合は経験豊富な一航がレベルの違いを見せつける内容に。1R、一航がプレッシャーをかけ、右のミドル、ローを随所でヒットし主導権。愛瑠斗はスイッチしていたが、序盤にカーフキックをもらうと、中盤以降はサウスポーに固定する。蹴りを返す場面もあるが、一航の蹴り数が勝る。記者採点はイーブン。まだ一航が愛瑠斗に与えたダメージが小さいためそう判断した。
2R、一航は左ボディの強打を増やし、左右のミドル、ローも自在に当て続ける。愛瑠斗は序盤はオーソドックス、中盤からサウスポーに固定するが、流れは変わらず、ボディをもらうと顔しかめるように。記者採点は一航。
3R、一航は左右のミドルを度々当て、組めば膝を当て、崩しを再三決め愛瑠斗を圧倒する。終盤には左フックのヒットも増やし、主導権を維持する。記者採点は一航。合計30-28で一航。ジャッジ3者も順当に一航を支持し、一航が判定勝ちし王座防衛を果たした。
公約通りのKOとはならなかった一航は「今回も倒せずダウンを奪えずしょっぱい試合をしてすみません。練習して倒せる選手になって帰ってきます」と謙虚にアピールした。
板橋武留、萩原秀斗からダウン奪いバンタム級王者に
第10試合 メインイベント1 Bigbangバンタム級王座決定戦 3分3R(延長1R)
×萩原秀斗(K-1ジム総本部チームペガサス)
○板橋武留(健成會)
判定0-3 (松田27-29/西村27-30/少27-30)
※板橋が王者に
萩原は昨年4月に大夢にTKO負けし、11月のBigbangで小寺雄太に判定勝ち。板橋は愛瑠斗と同じく健成會に所属する5戦4勝(1KO)1敗の21歳で、9月のKrushで松本陸に判定負けしプロ初黒星を喫して以来の試合となる。
1R、お互い蹴り主体でパンチが時折交錯し、中盤まで均衡状態が続いたが、少しずつ板橋のパンチのヒットが増え、終盤の打ち合いでは板橋が右フックを的確に当て続け、萩原をひるませて終える。記者採点は板橋。
2R、板橋が1Rから時折当てていた右のカーフキックが効き目を発揮し、カーフをもらった萩原は一瞬スリップする場面も。だが萩原が圧力を強めると、板橋のヒットは減る。終盤には萩原が右ミドルを連打して巻き返す。記者採点はイーブン。
3R、その流れで萩原が左右のミドル、パンチを当て続け主導権を維持する。板橋は口が開き疲れが目立つが、萩原の勢いも次第に落ちて来ると、終盤、板橋も少しずつパンチのヒットを増やして巻き返す。すると終盤、板橋が右ストレートを当て、萩原はダウンする。萩原は立ち上がるが、その後も板橋が攻め続け終了。板橋が最後に点差を広げて判定勝ちし、初のベルトを巻いた。記者採点合計27-30で板橋。
板橋は「チャンピオンの自覚はないですけど、このベルトを取ったからには負けられないんで、もっと上に行きます。メインで愛瑠斗が勝つんで、最後まで見てください」とアピールした。
城戸康裕、ヘビー級の実方宏介とのエキシで観客楽しませる
第9試合 エキシビションマッチ 2分2R
―城戸康裕(谷山ジム/元Krush・WBKF世界スーパーウェルター級王者、元MA日本ミドル級王者)
―実方宏介(真樹ジムAICHI/元Bigbangヘビー級王者)
勝敗無し
谷山ジム所属の城戸は11月のBigbangでジョージにKO勝ち。12月16日にK-1との契約が終了し、12月25日に40歳になった。エキシ前日の1月21日には、皇治がプロデュースする選手発掘イベント「NARIAGARI」の2月5日の第1回大会に出場することが発表されていた。
エキシは巨漢の実方が前に出て続け、オープンブローや胸に向けてながらも右フックを度々強打し、城戸は逃げ回る構図となり、時には和田良覚レフェリーにも襲い掛かり、観客を楽しませた。
城戸は「筋はいいと思うよ、強くなる。…いや、50kg以上差あるから無理。グラングラン効いてるから。2度と組まないでください」と話し、観客を笑わせた。今後の活動への言及は無かった。
実方は「K-1のリングで3連敗中ですが、このような舞台を用意してくださった関係者の皆様ありがとうございます。4月23日、名古屋国際会議場(Muaythai Super Fight)で本物のムエタイのタイ人の選手と試合が決まっているので、応援に来てください」とアピールした。
山際和希、プライチュンポンに完敗
第8試合 68kg契約 3分3R
×山際和希(谷山ジム/元Bigbang&Krushウェルター級王者、Bigbangウェルター級Explosionトーナメント’22優勝)
○プライチュンポン・YSSジム(タイ/YSSジム/IMCインターナショナル・スーパーウェルター級王者)※GTジムから所属変更
判定0-3 (椎名29-30/和田28-30/少27-30)
11月のBigbangでのウェルター級1DAYトーナメントで優勝した谷山ジム所属の山際和希は、プライチュンポンと対戦。プライチュンポンはこれまでK-1で野杁正明と安保瑠輝也に敗れ、NO KICK NO LIFEで緑川創に敗れている選手。
1R、山際がオーソドックス、プライチュンポンがサウスポーで構え、お互い見合う時間が長く続く。どちらもミドルとパンチを少し当てる程度でまだ慎重だ。
2R、山際が前に出るが、プライチュンポンは回ってかわしながら、左ミドル、フックを随所で強打し印象を作る。どちらもクリンチが多く、松田レフェリーから再三注意されるが、山際のほうがもらった後に組むことが多く、イエローカードをもらう。プライチュンポンは崩しも絡め山際を翻弄する。
3R、プライチュンポンは左ミドル、左フックを当てては組み付く、ヒット&クリンチを徹底し、山際を完封し判定勝ちした。
星龍之介、坂本英則を左ジャブで粉砕
第7試合 ヘビー級(ノンタイトル戦) 3分3R
×坂本英則(修実館/Bigbangヘビー級王者)
○星龍之介(POWER OF DREAM)
2R 1’15” KO (左ジャブ)
坂本は11月のBigbangで愛鷹亮に勝利しBigbangヘビー級王者となった。星は極真会館の19年の世界大会で6位に入賞した実績があり、昨年キックに転向するとK-1・KrushでRUIと中平卓見を圧倒しKOしており、坂本にとってはノンタイトル戦とはいえ過酷な相手となる。
1R、坂本が回って右ロー、左ジャブ等を当てるが、小柄な星が前に出続け、左ジャブ、右ストレート、右ローを当て続け、手数でも上回る。終盤には左ジャブを立て続け当て、パンチの連打でロープに詰める。記者採点は星。
すると2R、星は前に出て、打合いの展開で右のパンチを振りつつ左フックをヒット。坂本はひるみ、星がパンチラッシュの中で左ジャブをクリーンヒットしてダウンを奪う。さらにロープに詰めての左ジャブで2ダウン目を奪うと、坂本は立とうとしたがダメージが大きくレフェリーがストップした。
素質の高さを印象付けKO勝利した星だが、マイクを持つと「今年一発目で、チームとしても一発目で、気合入りすぎちゃって、倒そうとし過ぎて力んだので、反省点ばかりでした。後で会長から怒られると思います。今日はありがとうございました」とコメント。対戦相手よりも辛口の古川誠一会長のほうが怖いといった様子だった。
第6試合 60kg契約 3分3R
○林 京平(湘南格闘クラブ/元Bigbangライト級王者)
×仲川広汰(Ten Clover Gym 浜松)
判定3-0 (和田29-27/西村30-27/松田30-27)
1R、林が中盤まで右のカーフキックを的確に当ててやや優位だが、パンチの打ち合いになるとお互いひるみ、わからない流れに。だが2R、林が右のカーフを時折強打すると効き目を発揮し、終了間際に右のカーフでダウンを奪う。3R、仲川はサウスポーに切り替え、カーフを防御するようになり、林は仕留めきれなかったが、随所でカーフとローを当て、主導権を維持し判定勝ちした。
第5試合 53.5kg契約 3分3R
○矢島直弥(TSK japan/元WPMF日本フライ級王者)
×小寺雄太(谷山ジム)
2R 2’34” TKO (3ダウン:パンチ連打)
矢島も皇治主催の「NARIAGARI」に出場が決まっており、1R終盤のパンチラッシュで小寺をひるませると、2Rに左フック、アッパーで3ダウンを奪いTKO勝ち。リングサイドで見守った皇治も拍手で矢島を称えた。
第4試合 57.5kg 契約 3分3R
○知良(RBアカデミー)
×竹添翔太(インスパイヤードモーション)
判定2-0 (29-29/29-28/30-29)
第3試合 フェザー級 3分3R
○神田賢吾(ウィラサクレック・フェアテックス幕張)
×海[かい](チームOJ)
1R 2’21” TKO (3ダウン:パンチ連打)
第2試合 55kg契約 3分3R
○松下武蔵(NOPPADET GYM/スック・ワンキントーン・スーパーバンタム級3位)
×坂本侑生(ドラゴンテイル)
判定3-0 (30-25/30-25/30-25)
※1R坂本に右バックスピンキック、右ストレート2ダウン
第1試合 特別試合 2分2R
△片山大樹(フリー)
△HIRO(フリー)
判定
オープニング第2試合 アマチュア 60kg契約 2分2R
×修羅斗(谷山ジム)
○厚澤 純(ファイティングラボ大宮/トイカツ道場)
判定0-3
オープニング第1試合 アマチュア 52kg契約 2分2R
×曽我好健(治政館江戸川道場/Bigbangジュニア4階級ほかュニアキック6冠王)
○大久保祐(修徳会/Bigbangジュニア50kg級王者)
判定1-2