Bigbang 11.13 横浜武道館(レポ):山際和希、野村太一&FUMIYAに勝利しウェルター級トーナメント優勝。城戸康裕、ジョージを圧倒しKO。石田勝希、勝次に判定勝ち
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
中野駅徒歩3分。平日7~23時、年中無休営業。入会金&月謝2ヶ月分無料!
ビッグバンプロモーション主催「スーパービッグバン2022」
2022年11月13日(日)横浜武道館
レポート&写真:井原芳徳
20年11月にビッグバン10周年記念興行・谷山ジム35周年記念興行としてTDCホールで開催されたスーパービッグバンの第3弾。普段の後楽園ホール大会よりも大きい会場で開催され、今年も昨年大会同様、谷山ジムの地元でもある神奈川の横浜武道館で開催された。
ウェルター級1DAYトーナメント、山際和希が野村太一&FUMIYAに勝利し優勝
第9試合 Bigbangウェルター級Explosionトーナメント一回戦 3分3R(延長1R)
○山際和希(谷山ジム/元Bigbang&Krushウェルター級王者)
×野村太一(K.Bスポーツジム)
判定2-0 (少29-29/椎名29-28/和田29-28)
大会の目玉は4選手参加の「Bigbangウェルター級Explosionトーナメント」。優勝者には100万円の賞金が授与される。谷山ジムの主力の一人、山際は前回9月11日の後楽園大会で都木航佑にTKO負けしており、今回のトーナメントで挽回したいところ。野村は6月大会で山際と対戦しプロ6戦目で初黒星を喫したが接戦で、早くも借りを返すチャンスが巡ってきた。
1R、野村が序盤から右ストレート、ミドル、左フックを積極的に放ち先手を取る。だが山際も中盤から右ミドルを返すと、少しずつ手数を上げ、終盤には右フックで野村をふらつかせ好印象を残す。記者採点はイーブンだが山際につく可能性もある。
2R、お互い右ミドル、パンチのヒットを増やすが、一歩も譲らない状態が続く。その中で山際は打ち終わりにクリンチする場面が多く、やや印象が悪い。記者採点はイーブン。
3Rも山際は組み付きが多いが、離れれば右ミドルを度々ヒット。逆に野村は攻撃が減ってしまう。記者採点は山際。合計30-29で山際。ジャッジ1者はイーブンとしたが、2者は山際を支持し、山際が判定勝ちで野村を返り討ちにしつつ決勝に駒を進めた。
第10試合 Bigbangウェルター級Explosionトーナメント一回戦 3分3R(延長1R)
×小川健晴(T.G.Y(谷山ジム大和支部)/Bigbangウェルター級王者)
○FUMIYA(ポゴナ・クラブジム)
4R 2’48” TKO (レフェリーストップ)
3R 判定1-0 (椎名29-28/西村29-29/和田29-29)
小川とFUMIYAも再戦で、1月のウェルター級王者決定戦で戦い、小川が3R左ハイキックでKO勝ちしている。だが今回、前日計量で小川は500gオーバーしてしまい、グローブハンデと罰金のペナルティが科される。減点は無し。王者でありトーナメントの試合でもあるため、計量クリアできなかったのは残念だ。
1R、小川がサウスポー、FUMIYAがオーソドックスで構え、お互い蹴り主体の攻防が続く。その中でFUMIYAは左右のカーフキックを小川の右の前足で時折当てる。まだ小川は崩れない。記者採点はイーブン。
2RもFUMIYAが随所で左右のカーフキックをヒット。変わらず小川は崩れないものの、パンチ、ハイはかわされ続け、自分の攻撃を返せず、やや印象が悪い。記者採点FUMIYA。
3R、小川は足を引きずり気味ながらも、意を決したように前に出て、FUMIYAをコーナーに詰めると、左ストレートを立て続けに当て、FUMIYAをひるませる。小川はパンチ、左ハイを何発も当て、度々FUMIYAをスリップさせ、ダウン寸前まで追い詰める。FUMIYAはなんとか耐えて終える。記者採点は10-8で小川。小川の攻めはダウン相当と判断した。合計29-28で小川。ジャッジ2者はイーブンとし延長へ。
延長R、小川は攻め疲れた様子で前に出なくなり、逆にFUMIYAが出返すように。小川は右まぶたを出血し、ドクターチェックが入る。少レフェリーはパンチによる有効打と判断する。再開後もFUMIYAが前に出続け、右ミドル、ロー、ボディストレートを着実にヒット。小川は下がり続け、意識朦朧とした様子となったところでレフェリーがストップ。FUMIYAの逆転TKO勝ちで小川へのリベンジと決勝進出を果たした。
第8試合 Bigbangウェルター級Explosionトーナメント・リザーブマッチ 3分3R(延長1R)
×細越智己(RED STAR)
○梅村直希(湘南格闘クラブ)
1R 2’19” KO (左ストレート)
第19試合 メインイベント2 Bigbangウェルター級Explosionトーナメント決勝 3分3R(延長1R)
○山際和希(谷山ジム/元Bigbang&Krushウェルター級王者)
×FUMIYA(ポゴナ・クラブジム)
判定2-0 (椎名29-29/和田29-28/少30-28)
※山際が優勝
両者は過去2度対戦し、いずれもFUMIYAが勝利しているが、今回はFUMIYAが大きなダメージを負った状態での戦いとなる。1R、山際が圧力をかけ、やや積極的に攻め、右ミドル、ハイを随所で当てる。だがFUMIYAももらいっぱなしにならず、自分の左ミドル、右ロー等を返し、はっきりした差はつけさせない。記者採点はイーブンだが山際につく可能性はある。
2Rも蹴り主体の攻防。山際は右ミドルを主体に、右ハイ、左ミドルをヒット。FUMIYAは左ミドルを当てつつ、左の奥足狙いのローやインローも増やす。どちらも一歩も引かない接戦に。記者採点はイーブン。
3R、山際は変わらず右ミドル、ローをヒット。だがこれまでよりは威力が落ちる。しかしFUMIYAもさすがに疲れて来たか、2Rまでのように蹴りを返せなくなり、少し印象が悪い。記者採点はイーブンだが山際につく可能性はある。記者採点は30-30でイーブン。ジャッジは1者がイーブンとしたが、2者は僅差でも山際につけ、山際の判定勝ちとなった。山際は優勝賞金の100万円を獲得した。
優勝した山際は「こんな大きい会場のメインで試合ができるのは幸せです。Bigbangウェルター級は僕から始まったと思っているので、優勝できてうれしいです。来年もBigbangを僕が引っ張っていきます」とアピール。表彰式では先輩の城戸康裕が祝福した。
城戸康裕、ジョージを圧倒し2R KO
第18試合 メインイベント1 70kg契約 3分3R
○城戸康裕(谷山ジム/元Krush・WBKF世界スーパーウェルター級王者、元MA日本ミドル級王座)
×ジョージ(T.G.Y(谷山ジム大和支部)/Bigbangスーパーウェルター級王者)
2R 2’25” KO (パンチ連打)
谷山ジムのエース・城戸は6月に白須康仁の復帰戦の相手を務め判定勝ちして以来の試合。ジョージは昨年のスーパービッグバンで松下大紀に判定勝ちし、Bigbangスーパーウェルター級王座を獲得。6月大会では喜多村誠と引き分けている。
1R、ひたすら前進するジョージに対し、サウスポーはの城戸は左回り主体でかわしつつ、自分の左ミドル、左ストレートを度々当て、前蹴りでも吹き飛ばして圧倒する。記者採点は城戸。
2R、城戸は左ミドルを当て続け、左テンカオも効かせ、ジョージを後退させる。城戸が左ミドルを引き続き当てていると、ジョージは受けていた右腕を痛そうにするように。終盤、城戸はジョージをロープに詰め、左ミドルとパンチを連打し、ジョージがブロックして防戦一方になったところで西村レフェリーはダウンを宣告する。ジョージはすぐに膝立ちとなり、ダメージが大きいと判断したレフェリーはダウンカウント中にストップした。
坂本英則、愛鷹亮に勝利しBigbangヘビー級王者に
第17試合 Bigbangヘビー級王座決定戦 3分3R(延長1R)
×愛鷹 亮(力道場静岡/元Bigbangヘビー級王者)
○坂本英則(修実館/元J-NETWORK&KROSS×OVERヘビー級王者)
判定0-3 (少29-30/西村29-30/椎名29-30)
※坂本が王者に
実方宏介が返上したヘビー級王座を懸けた一戦。愛鷹は4連敗中。坂本も8月のK-1福岡大会で丸山公豊にKO負けしており、揃って再起戦となる。両者は17年6月のBigbangで対戦し、愛鷹がKO勝ちしている。
1R、愛鷹が圧をかけ、右フック、右ローをやや多めに放つ。坂本も時折右ロー、フック、左ミドル、ハイ等を返すが、愛鷹は多くをかわし、終了間際には右フックでひるませ好印象を作る。記者採点は愛鷹。
2R、愛鷹は変わらず圧をかけ、随所で右フックを当てる。クリーンヒットにはなかなかつながらないが、積極性を印象付けるには十分だ。坂本はローやカーフを当てる場面もあるが、なかなかヒットが増えない。記者採点は僅差だが愛鷹。
3R、坂本は序盤から右カーフ、左インローをヒット。クリーンヒットとはならないが、愛鷹が少し焦った様子で前に詰めると、坂本は左ジャブで迎撃する。愛鷹が前に出れば、坂本はステップでかわす。記者採点は坂本。合計29-28で愛鷹。ジャッジは3者とも1・2Rの愛鷹の若干ながら優位だった攻めにポイントを振らず、29-30で坂本を支持し、坂本が判定勝ちでベルトを巻いた。
石田勝希、勝次に判定勝ち
第16試合 62kg契約 3分3R
×勝次(藤本ジム/WKBAスーパーライト級王者)
○石田勝希(RKS顕修塾/元MA日本スーパーライト級王者)
判定0-3 (西村28-30/和田29-30/松田29-30)
両者ともBigbang初参戦。勝次は新日本キックやKNOCK OUT、石田はK-1 JAPAN GROUPを主戦場としてきたため、交わるのは異例だ。
1R、お互い慎重に見合う状況が続き、終盤、石田が右ストレートを当てるが、勝次は左アッパーをすぐにお返しする。勝次は右ローも当てるが、まだ石田も崩れない。記者採点はイーブン。
2R、石田はパンチを振りつつ、右のカーフとローキックのヒットを増やすと、左ミドルもよく当たるように。勝次が前に出ればステップでかわす。勝次も右のカーフを返すが、なかなか手数が上がらず受けに回りがちになってしまう。記者採点は石田。
3R、石田は左ボディのヒットを増やしつつ、左ミドルもヒット。ガードの上からでもパンチを連打し、手数多く攻める。終盤、勝次も打ち合いで左フックを当て、少し石田をひるませるが、石田はすぐ持ち直し、手数で巻き上げ終了する。記者採点は石田。合計28-30で石田。ジャッジは1~2点差で石田を支持し、石田が判定勝ちした。
第15試合 56kg契約 3分3R
○小巻海斗(真樹ジムAICHI)
×梅田将成(KFG URAWA)
2R 2’31” KO (左ボディフック)
1R、序盤から小巻が右ロー、右ストレート等を当て続け圧倒すると、右フック、右ハイキックで2ダウンを奪う。後ろ上段廻し蹴りも当てて倒すが、少レフェリーはダウンとみなさず続行する。2Rも攻め続けると、終盤に左ボディでダウンを奪ったところでレフェリーがストップした。完勝の小巻は「スーパーバンタム級のベルトを狙っているんで、一航選手、覚悟していてください」とアピールした。
第14試合 53kg契約 3分3R
△鈴木太尊(谷山ジム小田原道場)
△橋本裕也(K-1ジム五反田チームキングス)
2R 0’35” テクニカル判定 (19-20/20-20/19-19)
※偶発的なローブローにより鈴木が試合続行不可能に
第13試合 Bigbangスーパーライト級タイトルマッチ 3分3R
△増井侑輝(真樹ジム AICHI/王者)
△加藤 港(ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪/挑戦者)
判定0-1 (椎名28-29/松田29-29/少29-29)
※増井が防衛
増井は1月大会で昇也を下して王座を奪取し、今回が初防衛戦。1R、サウスポーの増井が左ミドル主体で攻めるが、加藤は右ボディストレート、右フックを随所で当て、終了間際に右フックで増井をふらつかせて好印象を残す。増井は右まぶたを腫らす。記者採点は加藤。
2R、増井が加藤を詰める時間が増え、左ミドル、インローのヒットを増やす。とはいえ加藤ももらいっぱなしにはならず、随所で右ボディ、フック、ミドルを返し、はっきりした差をつけさせない。記者採点はイーブンだが増井につく可能性はある。
3R、加藤は右足の甲から出血していたためドクターチェックが入るがすぐ再開する。増井は変わらず左ミドルを当て、左テンカオ、ボディストレートも当てる。加藤も時折右フック等を返すが、手数が伸びず、増井の攻撃をもらった後にクリンチする場面もあり、やや印象が悪い。記者採点は増井。合計29-29でイーブン。ジャッジは1者が加藤につけたものの、2者は記者同様に29-29とつけ、増井のドロー防衛となった。
第12試合 Bigbangフェザー級王座決定戦 3分3R(延長1R)
○龍斗(team NOVA)
×水津空良(優弥道場)
判定3-0 (西村30-26/少30-26/松田30-25
※龍斗が王者に
稲垣澪が返上したフェザー級王座を懸けた一戦。1R、サウスポーの水津が右ジャブ、アッパー、左ロー、三日月蹴りをヒット。龍斗も右ストレート、三日月蹴り、ハイを返し、お互い一歩も引かない。記者採点はイーブン。
2R、水津がパンチの連打で前に出るが、耐えた龍斗は連打で挽回すると、水津をロープに詰め、右の膝を当て、水津はうずくまる。ローブローに見えたが、和田レフェリーはボディへの有効打と判断し、ダウンを宣告する。記者採点は10-8で龍斗となるが、ダウン裁定の正否に関しては確認が必要だ。
3Rも龍斗の攻勢が続き、中盤、龍斗がパンチの連打からの左ハイで水津を倒し、今度は正真正銘のダウンを奪う。その後も龍斗が攻め続け終了する。記者採点は10-8で龍斗。合計30-26で龍斗。ジャッジも龍斗を支持し、龍斗が判定勝ちでベルトを巻いた。
第11試合 55kg契約 3分3R
×蘭丸(team AKATSUKI)
○愛瑠斗[えると](健成会)
判定0-3 (西村29-29/和田28-30/松田28-30)
第7試合 63kg契約 3分3R
×河北光生(K-1ジム五反田チームキングス)
○小出龍哉(TEAM TEPPEN)
2R 0’49” テクニカル判定0-3 (17-20/18-20/18-20)
※偶発的なローブローにより小出が試合続行不可能に
第6試合 55kg契約 3分3R
△堀井海飛[かいと](空手道柔拳)
△若原 聖(TEAM TEPPEN)
判定0-1
第5試合 特別試合 2分2R
○相馬勇悟(G-1 TEAM TAKAGI)
×Ruler(務所族)
2R TKO
第4試合 51kg契約 3分3R
○萩原秀斗(K-1ジム総本部チームペガサス)
×小寺雄太(谷山ジム)
3R KO
第3試合 57.5kg契約 3分3R
×神田賢吾(ウィラサクレック・フェアテックス幕張)
○竹添翔太(インスパイヤードモーション)
判定
第2試合 54kg契約 3分3R
○井上海山(POWER OF DREAM)
×翼(レベルIV)
2R KO
第1試合 60kg契約 3分3R
○渡邉 陸(POWER OF DREAM)
×石崎優佑(BATTLE FIELDチームJ.S.A)
1R TKO
オープニングファイト アマチュア 65kg契約 2分2R
○谷津公一郎(インスパイヤードモーション)
×甘田岳之(ファイティングラボ大宮/トイカツ道場)
判定3-0