チャクリキ 藤原祭 4.27 後楽園ホール(レポ):安本晴翔&花岡竜、タイ勢に1R KO勝ち。森井洋介、ロムイーサン・REONに延長判定負け。吉成名高エキシ登場
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ドージョーチャクリキ&藤原祭実行委員会主催「日本骨髄バンクチャリティ CHAKURIKI 15 帰ってきた藤原祭」
2022年4月27日(水)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第10試合 ダブルメインイベント2 キックルール 58kg契約 3分3R(延長1R)
○安本晴翔(橋本道場/KNOCK OUT-RED・WPMF世界・WBCムエタイ日本フェザー級王者)
×ヨーパースー・ソンニンタイ[Yoparsue Songninthai](タイ/MAXムエタイ・パタヤ58kgトーナメント優勝)
1R 1’06” KO (3ダウン:パンチ連打)
1978年にタイ人以外で初のムエタイ・ラジャダムナンスタジアム王者となった藤原敏男氏の主宰するキック大会「藤原祭(ふじわらまつり)」。2003年に全日本キックの大会として初開催され、以降9年間12月の恒例行事として定着。14年の3年ぶりの大会から約8年ぶりに、ドージョーチャクリキとの共同主催で復活した。
安本はジュニア時代から160戦勝率9割以上、24タイトル奪取など活躍し、「All Japan Jr. Kick藤原敏男杯」でも3度優勝。プロデビュー後も25戦22勝(12KO)1敗2分の快進撃を続け、昨年は4戦全勝、現在12連勝中。大晦日のRIZINでの那須川天心の対戦相手の候補にも挙がっていた。昨年11月のKNOCK OUTの角田泰盛戦で判定勝ちして以来5カ月ぶりの試合だ。現在21歳。
ヨーパースーはタイの3R制ムエタイ大会・MAXムエタイのパタヤ58kgトーナメント優勝者。27歳で戦績は54戦38勝14敗2分。
試合は安本のワンサイドゲームに。1R、安本は開始すぐから右ローを当てると、ヨーパースーの右ミドルの後、右ストレートをクリーンヒットしダウンを奪う。既にヨーパースーはダメージが大きい様子で、安本がパンチの連打で2ダウンを重ねて奪いKO勝ちした。試合後は観戦に訪れたピーター・アーツが安本に記念品を贈呈した。
マイクを持った安本は「来月(5月28日)、NO KICK NO LIFEに出場するので、見に来てくれたらうれしいです」とアピールした。大会後のインタビューでは、NO KICK NO LIFEで戦いたい相手について聞かれ「森井(洋介)選手とやりたいです。今日は負けてしまったんですけど、実績もあるし、KNOCK OUTの元王者なのでやってみたいです。昔のKNOCK OUTのチャンピオンを今のKNOCK OUTのチャンピオンがぶっ倒せたらうれしいですね」と話した。安本も森井も5月のNO KICK NO LIFE出場予定選手として発表済。2階級上の相手だが安本は「パワーがついてきているので、倒せる自信があります」とも話している。
なお、観戦に訪れたNO KICK NO LIFEの小野寺力プロデューサーも「(森井のトレーナーの)小林(聡)さんとも話して、前向きに考えたいです」と話した。
第9試合 ダブルメインイベント1 キックルール ライト級 3分3R(延長1R)
×森井洋介(野良犬道場/元KNOCK OUTライト級王者、元全日本&Bigbangスーパーフェザー級王者、元WBCムエタイ&WPMF日本フェザー級王者)
○ロムイーサン・REON[LM Xisan Reon](タイ/REON Fighting Sports Gym/元ラジャダムナン認定ミニフライ級2位、元BBTV同級1位)
4R 判定0-3 (椎名9-10/和田9-10/大成9-10)
3R 判定1-0 (椎名29-28/和田29-29/大成29-29)
森井は藤原敏男氏の弟子で、17年にKNOCK OUTでのトーナメントを制しライト級王者に。近年はNO KICK NO LIFEを主戦場とし、1月大会の夜の部のメインイベントでは健太に判定勝ちしている。
ロムイーサンは93戦60勝31敗2分。昨年、スック・ワンキントーンのライト級王座決定トーナメントに出場し、6月の一回戦では津橋雅祥に判定勝ちし、10月の決勝でリク・シッソーをミドルと膝で追い詰めたが、4Rに肘で切られ逆転TKO負けしている。健太代表のREONジムでトレーナーを務めており、森井対策は万全だろう。
1R、森井が終始圧力をかけ、ロムイーサンに左右のボディ、右ローを当てる。回転肘を出す場面も。だがロムイーサンもタイミングは読めている様子で、左右のミドル、右ローを返し、はっきりした差はつけさせない。記者採点はイーブン。
2R、ロムイーサンは変わらずロープを背負うが、1Rよりも右ミドルのヒットを増やし反撃。森井は右ボディ、ローを当てるが、ロムイーサンは耐えて蹴りを返し続ける。記者採点はイーブンだがロムイーサンでも不思議ではない
3Rも基本的な同じ構図の攻防が続く。だが最後、負けられない立場の森井が、パンチとローの手数を上げ、やや優位で終える。記者採点はイーブンだが森井でも不思議ではない。合計30-30でイーブン。ジャッジは1者のみ森井を29-28で支持したが、2者は29-29でイーブンとし延長へ。
延長Rも森井が圧をかけ、ロムイーサンがロープを背負い続ける、これまで通りの構図。森井も右ロー、ストレートを当てる。だが中盤から次第にロムイーサンの左右のミドル、膝の数が上がり、森井は攻撃が減ってしまう。森井も最後に右ストレートで少しのけぞらせるが、手数差は埋められず終了。マスト判定で記者採点はロムイーサン。ジャッジ3者も同様で、ロムイーサンの判定勝ちに。森井は勝利を藤原氏に捧げることができなかった。
第8試合 セミファイナル キックルール スーパーフライ級 3分3R(延長1R)
○花岡 竜(橋本道場/KNOCK OUT-BLACKスーパーフライ級王者、元INNOVATIONフライ級王者)
×ペットソンチャイ・ソンニンタイ[Petsongchai Songninthai](タイ)
1R 1’55” KO (3ダウン:左右のボディフック)
花岡は1月のNO KICK NO LIFEで石井一成に判定勝ちし、3月13日の岡山ジム主催オープンフィンガールール着用ムエタイ53kgトーナメントではHIROYUKIと平松侑を下して優勝。この春で高校を卒業し大学に進学した。ペットソンチャイは20歳・35戦23勝11敗1分。
1R、花岡が開始すぐから軸足刈りを2度決め、さらに圧力をかけると、ペットソンチャイの右ミドルの蹴り足をつかんでから、右ボディをヒット。ペットソンチャイが早くも顔をしかめると、花岡は左ボディと右フックの連打でダウンを奪う。さらに右ボディでダウンを奪うと、最後はダメージの大きいペットソンチャイを左右のボディ打ちの連打でマットに沈めた。
花岡は「今たぶん8~9連勝していて、1月に石井選手にも勝って、日本人で相手いないと思うんで、他団体の王者の誰でも戦うんで、強い選手とどんどんやって行きたいです」とアピールした。
第7試合 キックルール 70kg契約 3分3R
×KEN山十(峯心会)
○國保“TK”友宏(FREEDOM@OZ/渋谷)
1R 1’29” KO (3ダウン:右ストレート)
第6試合 格闘技スペシャルエキシビション6人タッグマッチ(プロレス)
藤原敏男、藤原喜明、藤原国崇(国崇)
藤原あらし、藤原康平(KING皇兵)、藤原秀旺
スペシャルエキシの前、KOUMA(ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪/元WPMF日本&REBELS-MUAYTHAIスーパーバンタム級王者)の引退セレモニーが行われた。師匠のウィラサクレック・ウォンパサー会長と藤原氏が花束を贈呈。KOUMAは「刑務所を出てプラプラしている時に格闘技に出会いました。応援してくれる人たちに出会えたのは俺の宝です」等と話し、最後は10カウントゴングを聞いてリングを降りた。
第5試合 エキシビションマッチ 2分2R
―吉成名高(エイワスポーツジム/BOMフライ級王者、WBCムエタイ・ナイカノムトム・スーパーバンタム級王者、元WBC・IBF・WMCムエタイ世界ミニフライ級王者、元ルンピニー&ラジャダムナン認定ミニフライ級王者)
―サンチャイ・トーラックソーン(タイ/TEPPEN GYM/元ラジャダムナン認定ミニフライ級王者)
勝敗無し
エキシビションマッチで吉成は、崩し、スウェー、スイッチしてのミドル等のテクニックを存分に披露。観客が度々どよめく。サンチャイも崩しをやり返し、元ラジャダムナン王者としての意地を見せた。マイクを持った吉成は「自分も藤原敏男さんのように時間が経っても語り継がれる伝説のチャンピオンになりたいです」と話した。
第4試合 キックルール 64kg契約 3分3R(延長1R)
○“バズーカ”巧樹(菅原道場/KNOCK OUT-BLACKライト級王者、WMAF世界スーパーライト級王者)
×マサ佐藤(ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪/英雄伝説2016 64kg級アジア王者、元西日本統一・蹴拳・DBS・RKAライト級王者)
2R 1’17” TKO (ドクターストップ:左肘打ちによる額のカット)
1R、前に出る佐藤に対し、バズーカが左右のミドル、左ボディ、右肘等を随所でヒットしやや優勢。だがまだ佐藤も時折パンチを返す。記者採点はイーブン。だが2Rもバズーカ優勢なのは変わらず、序盤に左の縦肘を当てて佐藤の額を切り裂きドクターストップ勝ちした。圧勝のバズーカは「全然元気なんで、6月大きい大会色々あるんで、骨のある奴とお願いします」とアピールした。
第3試合 キックルール 67kg契約 3分3R(延長1R)
○峯山竜哉(ウィラサクレック・フェアテックス西川口/元J-NETWORKウェルター級王者)
×曽根修平(チャクリキ武湧会)
判定3-0 (和田30-27/大成30-27/椎名30-27)
1R、峯山がサウスポーで構え、左ミドルを度々当てて圧倒。2Rも同様で、対応できない曽根の右腕、脇腹は内出血で真っ赤に。3R、左ミドル、三日月、さらにはバック肘も効かせ圧倒し判定勝ちした。
第2試合 キックルール(肘無し) 58kg契約 3分3R
○竹添翔太(インスパイヤードモーション)
×戸上祐一(Excellent one)
1R 1’26” KO (3ダウン:右ストレート)
第1試合 キックルール(肘無し・つかんでからの攻撃は1回) 57.5kg契約 3分3R
○指田 烈[さしだ れつ](TEAM TEPPEN)
×KEN-KEN(CRAZY WOLF)
判定2-0 (大成30-28/少29-29/椎名29-28)