RISE 2.12 新宿フェイス(レポ):宮﨑若菜、erika♡に判定勝ちし寺山日葵の王座挑戦熱望も伊藤代表は厳しい評価。平岡琴、KOKOZ、大倉萌、山科直史ら勝利
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
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RISE EVOL.10 & GIRLS POWER.6
2022年2月12日(土)新宿フェイス
レポート&写真:井原芳徳
RISE GIRLS POWER.6
第9試合 メインイベント 女子ミニフライ級(49kg) 3分3R(延長1R)
×erika♡(SHINE沖縄/RISE 1位、ミネルヴァ・アトム級王者)
○宮﨑若菜(TRY HARD GYM/RISE 3位)
判定0-2 (佐藤28-29/北尻28-28/長瀬27-29)
※2R、組んでからの攻撃の連打の反則でerika♡に減点1。3R、度重なるホールディングでerika♡に減点1
erika♡は12月の後楽園大会で当時1位のAKARIに延長判定勝ち。宮﨑姉妹の姉・若菜は昨年8月に大倉萌に判定勝ちしている。王者・寺山日葵への挑戦に向け両者とも勝ちたい試合だ。
1R、両者サウスポーに構え、開始すぐから体格で勝るerika♡が、組んでの膝、左フックを度々当てて主導権。RISEルールは組んでからの攻撃は1回までだが、中盤、膝を2連発してしまい、秋谷レフェリーからイエローカードをもらう。だがその後は対処し、パンチと膝を当て続ける。若菜もミドルやパンチを返すが単発止まりだ。右ミドルのカウンターでパンチをもらう場面も多い。記者採点はerika♡。
2Rもerika♡がパンチ、組んでの膝で優勢。中盤、またも組んで膝を2連打してしまい、レフェリーからレッドカード(減点1)をもらう。イエローカードの2枚累積でレッドカードとなった形だ。その後、足を止めた打ち合いが増え、若菜のパンチと膝も増えるが、まだ数はerika♡が上だ。erika♡がやや優位だが記者採点はイーブン。減点があるため9-10で若菜。
3Rもerika♡がパンチ、膝を当てるが、首相撲でつかまえる時間が長いことが理由で、秋谷レフェリーは再びレッドカードを出し、またも減点1に。若菜もパンチと右ミドルを返す場面があるが、erika♡が左ストレートで数度ひるませインパクトは上の印象だ。記者採点は僅差でerika♡だが減点があるため9-9。合計28-28でイーブン。ジャッジは1者のみ記者と同じ採点だが、他の2者は若菜の細かく返した攻撃を評価し、なおかつerika♡のクリンチを厳しく見た模様で、若菜の判定勝ちとなった。
マイクを持った若菜は「今日はerika♡選手に勝ったので寺山選手、私とベルトを懸けて対戦してください」とアピールした。試合後のインタビューで「寺山と今やっても勝てる自信は?」と聞かれると「正直、今だと厳しいと思います。巧いですし、自分のスタイルを貫いて、足を使う相手にも前に出る相手にも勝てる、不動の王者だと思うんですけど、私が目指しているのはベルトなので、後楽園大会で飾られている妹(=女子アトム級王者の宮﨑小雪)のバナーの隣には私が並びます」と最後は強気に語った。
RISEの伊藤隆代表は大会後の総括で「若菜がタイトルマッチと言っていましたが(相手の)減点2でタイトルマッチをお願いしますは違うだろうと思います。この階級は混とんとしてきたのでもう一回考えます」と話し、王座挑戦者決定を保留した。怪我の療養中の寺山の復帰時期は未定だという。
第8試合 セミファイナル 女子アトム級(46kg) 3分3R(延長1R)
○平岡 琴(TRY HARD GYM/RISE女子アトム級2位)
×田渕涼香(拳聖塾/RISE女子フライ級1位)
判定3-0 (秋谷30-29/長瀬30-29/佐藤30-29)
1R、両者オーソドックスで、田渕は時折スイッチし、ロー主体の蹴りの攻防が続き、均衡は崩れない。記者採点はイーブン。
2Rも同様だったが、次第に平岡の右ロー、左ミドルと右テンカオの連打といった攻撃が目立つように。田渕は口が開き、少し苦しそうな様子を見せ、攻撃も減ってしまう。記者採点は平岡。
3R、序盤こそ田渕が左右のストレートを当てて挽回したが、平岡がローを当てていると、田渕が度々スリップするように。平岡はパンチ、膝も効かせ、最終的には好印象で終える。記者採点は平岡。合計30-28で平岡。ジャッジは3者とも1点差で平岡を支持した。
試合後のマイクで平岡は、同門の後輩の小雪の持つ女子アトム級王座への挑戦を希望した。RISEの伊藤代表は「まずは(同級1位の)小林愛理奈がタイトルマッチをやるべきだと思います」とコメントしている。
第7試合 女子フライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
×聖愛(魁塾/RISE 4位、元ミネルヴァ・スーパーフライ級王者)
○KOKOZ[ここぜっと](TRY HARD GYM/RISE 5位、スック・ワンキントーン女子ミニフライ級王者)
4R 判定0-3 (豊永9-10/長瀬9-10/秋谷9-10)
3R 判定1-0 (豊永30-29/秋谷29-29/長瀬29-29)
聖愛は10月のホーストカップで田渕涼香に判定勝ちしている。1R、背の高い聖愛がフェイントや散らしを駆使しつつ左右のミドルを当てれば、KOKOZも右ローを時折強打し、まだ差のつかない展開。
2R、ミドル、ローの応酬が続くが、どちらもなかなか崩れない。KOKOZは終盤少しパンチを当てるが単発止まりだ。お互いRISEルールで好印象となりがちなパンチが乏しい。
3Rも同様で、お互い途切れない蹴り合いを繰り広げるが、均衡状態のまま終わる。記者採点は30-30。ジャッジは2者がイーブンで延長へ。
延長Rも接戦が続いたが、中盤、聖愛の左ミドルの直後、KOKOZが右ストレートを当て、続けて右ローも強打すると、聖愛が少しバランスを崩す。その後もKOKOZの右ローで聖愛の足が時折流れる。記者採点は僅差だがKOKOZ。ジャッジ3者もKOKOZを支持し、KOKOZの判定勝ちとなった。
第6試合 女子フライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
○大倉 萌(大道塾 吉祥寺支部/RISE女子ミニフライ級(49kg)4位)
×エミNFC(NFC)
判定3-0 (30-28/30-27/30-27)
大倉と戦う予定だったAYA、および、エミと戦う予定だった山本知美が新型コロナウイルス陽性となり欠場。大倉が1階級上げてエミと対戦した。リング上で向き合った印象では体格差は無さそうだ。試合はテクニックの差が如実に出ることに。
1R、前進するエミを大倉は回ってかわし続け、右ストレート、右ミドルを度々ヒット。終盤には右ハイも当てて圧倒する。2Rも同様に蹴りを当て続け主導権を維持する。3Rも左ミドル、顔面とボディへのパンチ、離れ際の膝を度々当て、なおかつほとんど被弾せず完勝した。マイクを渡された大倉は「コロナで大変な中、試合できてありがとうございます」と話すと涙を流した。
第5試合 女子45.5kg契約 3分3R
×世莉JSK(治政館)
○相見梨夏(サクシードジム)
3R 1’44” TKO (ドクターストップ:パンチによる鼻の負傷)
1R、世莉が右ロー主体に攻撃が少し多いが、相見も蹴り返し、まだ崩れない。
2Rも世莉が蹴りを多く当てるが、相見が右フックを随所で返していると、世莉は鼻血を出すように。
3R序盤も相見がパンチを当てると、世莉が鼻血を出しドクターチェックが入る。再開するが、相見がパンチを当て続けると、世莉の鼻血が止まらなくなり、ドクターストップがかかった。
RISE EVOL.10
第4試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
○山科直史(極真会館)
×福島草太(MASTER JAPAN)
2R 2’17” KO (右膝蹴り)
山科は19歳。昨年プロデビューし2戦2勝で今回が3戦目。1R、福島の顔面狙いのパンチをもらう場面もあったが、右のカーフキックを効かせ、じわじわ主導権を握るように。終盤には左ボディフックを効かせてからのパンチと膝のラッシュの後、左膝を顔面に当ててひるませ、スタンディングダウンを奪う。
2Rも山科優位は変わらず、ロープに詰めてのパンチと膝のラッシュでダウンを奪取。最後もパンチと膝で追い詰め、近距離での二段式の飛び膝を当ててダウンを奪ったところでレフェリーがストップ。プロ初KO勝ちをもぎ取った。
第3試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R
○森下祐樹(SUNNY GYM/2010年RISING ROOKIES CUPスーパーフェザー級優勝)
×杉本 祥(TARGET SHIBUYA/PRINCE REVOLUTION -58kg王者)
2R 1’21” KO (左膝蹴り)
1R、足を止めてパンチを振るう森下に対し、杉本は膝とローを主体に応戦し、終盤に右ストレートでダウンを奪う。2R、森下は右ストレート、組んでの顔面への左膝を効果的に当て続け、最後は左膝で再びダウンを奪ったところでレフェリーがストップした。
第2試合 ライト級(63kg) 3分3R
×Delgermuru拳信王[けんしんはん](モンゴル/FLAT UP)
○小川悠太(誠心会館 所沢支部)
2R 1’30” KO (右フック)
サウスポーの拳信王が、2Rから左ストレート、ボディのヒットを増やすと、小川は鼻血を出すように。だが3R、拳信王の左のパンチのタイミングを読んだ小川が、カウンターの右フックでダウンを奪う。拳信王はダメージが大きく、右フックで2ダウン目を奪ったところで、拳信王が大の字で倒れ、レフェリーがストップした。
第1試合 スーパーフライ級(53kg) 3分3R
○星 憂雅(IDEAL GYM)
×旬ノ介(K-LIFE)
判定3-0 (30-29/30-29/30-28)
蹴り主体の攻防の中で、サウスポーの旬ノ介に対し、2Rから星が右のミドルとテンカオのヒットを増やし、3Rには右ストレートも増やし、主導権を維持し判定勝ちした。