DEEP 12.12 ニューピアホール(レポ):RIZINとの2冠・牛久絢太郎、神田コウヤに判定勝ちしDEEP王座防衛。19日後の大晦日出場は「ないですね。僕も人間なんで」
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2021年12月12日(日)東京・ニューピアホール
レポート&写真:井原芳徳
牛久絢太郎、DEEP王座防衛「もっとDEEP見に来てください。大舞台の試合も楽しめると思います」
第11試合 メインイベント DEEPフェザー級タイトルマッチ 5分3R
○牛久絢太郎(K-Clann/王者、RIZIN同級王者)
×神田コウヤ(パラエストラ柏/挑戦者)
判定4-1 (松宮29-28/和田28-29/田澤30-27/福田30-27/柴田29-28)
※牛久が2度目の防衛
牛久は6月に中村大介に判定勝ちしてリベンジすると共に、DEEPフェザー級王座の初防衛に成功。10月24日のRIZINではRIZIN初参戦ながら斎藤裕のRIZINフェザー級王座に挑戦し、2R終盤に左飛び膝蹴りで斎藤の右まぶたを切り裂き、ドクターストップでTKO勝ちし、DEEPとRIZINの2冠王となった。
神田は大東文化大学レスリング部出身で天皇杯ベスト8に入った実績もある25歳。18年6月にDEEPでMMAデビューし戦績11戦8勝(5KO)3敗。昨年8月のRIZINでZST王者の関鉄矢に2R TKO負けしたが、その後はDEEPで鬼山斑猫、DJ.taiki、平田直樹に3連勝し、王座に初挑戦する。
今回、1か月半という短い試合間隔でDEEPに凱旋し、なおかつ半年という短い間隔でDEEP王座の2度目の防衛戦に臨む牛久。試合前の紹介映像で「この間、RIZINのチャンピオンになったんですけど、今回はDEEPのタイトルマッチなので、RIZINのことは何も考えていないです」「DEEPで育ち、DEEPに愛があるので、若くて勢いのある神田選手とこのタイミングでできることは凄く楽しみにしています」と話す。
最前列席でRIZINの榊原信行CEOも見守る中ゴング。1R、両者サウスポーに構え、パンチが交錯した後、神田が押し込むが膠着ブレイク。牛久は左右のカーフを弱めながらもコツコツ当て続けた後、右ストレートをヒット。神田も詰めて左ストレート、テンカオをお返しする。最後は組み合ってから、離れて終了。まだ大差はないが、手数で上回る牛久がやや好印象か。記者採点は牛久。
2R、牛久が左フックを当てるが、右ミドルを放つと、神田が蹴り足をつかみつつ左ストレートを返す。中盤、牛久がタックルを仕掛けるが、神田が押し込み膠着ブレイク。その後も神田は牛久のタックルを切るが、自分からの攻撃がなかなか出せない。終盤には牛久が左フックを当てると神田は手を広げ効いていないとアピールするが印象が悪い。終了間際は牛久が右のローとミドルを連打。試合後半にきっちりと好印象を作るあたりはキャリアの差か。記者採点は僅差だが牛久。
3R、お見合いが続く中で、牛久がこれまで出さなかったバックスピンキックの奇襲を決める。すると神田は焦ったか?自分から組みに行くが、牛久は潰して上になることに成功する。その先の攻めは乏しく、立った神田は押し込み膝を当てるが膠着しブレイク。終盤、牛久は細かくインローを当て、ミドルもヒット。神田も右ミドルを当てるか攻撃が少なく、最後は雄たけびを上げ己を鼓舞するものの、打開できず終了する。記者採点は牛久。合計30-27で牛久。DEEPのタイトルマッチはジャッジ5人によって採点され、ジャッジは1者のみ神田を支持したが、4者は牛久を支持し、牛久の判定勝ちと2度目の王座防衛となった。
ベルトを腰に巻き、マイクを持った牛久は「RIZINでベルトを取ると、そっちに目が向きがちですけど、僕は第10代DEEPフェザー級チャンピオンです。これからもDEEPフェザー級代表として大舞台で活躍していきますので応援よろしくお願いします。DEEPにも強くていい選手がまだまだたくさんいます。もっとDEEP見に来てください。大舞台の試合も楽しめると思います」と、戦前の談話同様に終始DEEP愛をアピールした。
試合後のインタビューで牛久は「3R目のテイクダウンがキーポイントでした。バックスピンは『いつもやっている技を出してみろ』と(セコンドについたPOWER OF DREAMの)古川(誠一)会長に言われて出しました」と試合を振り返った。次の目標を聞かれると「この試合で想像つくと思いますけど、今はゆっくりしたいです」と回答。マスコミから「もう一丁と言われるんじゃないですか?」と聞かれると「ないですね。ごめんなさい。僕も人間なんで」と話して苦笑し、RIZIN大晦日大会はオファーがあっても断る考えを明かした。
DEEPの佐伯繁代表は「牛久は斎藤戦の足の怪我があったので、どこまでやれるのかというのがありました。どっちに転んでもおかしくない試合で、神田に攻める気持ちがもうちょっとあれば変わったかもしれないですよね。(これまで牛久と王座を争った中村)大介も弥益も僅差の部分で印象の差があったんじゃないか」と試合を振り返った。
今後の牛久については「怪我があるんで休ませてから、来年どっかでRIZINの防衛戦もあると思うんで」と話し、RIZIN大晦日出場は「現実的に無理ですね」と、牛久同様に否定的な考えだった。なお、試合翌朝にRIZINの榊原CEOも「勝った牛久選手には、しっかり休養を取ってもらってRIZINの次回タイトルマッチに備えて欲しいです」とツイートしている。
水野竜也、重量級活性化宣言
第10試合 メガトン級(無差別級) 5分3R
○水野竜也(フリー/元DEEPミドル級王者)
×誠悟(AACC)
1R 1’15” TKO (レフェリーストップ:右サッカーボールキック)
1R、水野がスタンドで少しずつプレッシャーを強めると、左ストレートでダウンを奪い、倒れた誠悟に右のサッカーボールキックを当てたところで、すぐさまレフェリーがストップした。
完勝の水野は「今、40歳で、格闘技人生の起承転結の結に入っています。ヘビー級への転向理由は一つ、DEEPメガトン級のベルトです。必ず取ります。メジャー団体が盛り上がってますけど、重い階級がフューチャーされていないので、デカイ奴らがもっと暴れまわる試合を見せます」とアピールした。
小金翔、大原戦同様に接戦も今回は勝利
第9試合 ライト級 5分3R
×悠太(ALLIANCE/元DEEPウェルター級王者)
○小金 翔(フリー/ZSTライト級王者)
判定1-2 (松宮28-29/和田29-28/福田28-29)
小金は9月の後楽園で大原樹里と接戦を繰り広げ惜敗し、再びDEEPに登場。1R、終始スタンドの打撃戦。中盤に悠太が盛り返すが、全体的には小金が手数多く左ジャブ、ボディ、前蹴り、ミドル等を当て続ける。記者採点は小金。
2Rもスタンドの打撃戦で、小金が多く当て続ける。だがこのラウンドから中盤から悠太が左ジャブ、左ボディのヒットを増やす。小金は鼻血を出すように。終盤、小金のタックルを潰し、悠太が倒して上になる場面も。記者採点は悠太。
3R、お互い左ジャブを当てるが、次第にヒットを増やしたのは小金のほう。中盤には右ストレート等を含めた連打で追い詰める。終盤、悠太もパンチを返すが、小金が左の前蹴りも絡め手数で勝った状態を維持し終了する。記者採点は小金。合計28-29で小金。ジャッジは割れたものの、2者が小金を28-29で支持し、小金の勝利となった。
石司晃一、新鋭・笹晋久から逆転一本
第8試合 バンタム級 5分3R
○石司晃一(フリー)
×笹 晋久(パラエストラ柏)
3R 1’46” 三角絞め
ビクター・ヘンリーが頂点に立つバンタム級では、赤尾セイジをKOするなど3連勝の笹晋久が、タイトル挑戦経験のある石司晃一と対戦。
1R、笹が時折サウスポーにスイッチしつつ、左ジャブを度々当て、右ストレート、アッパーも絡め、終盤には連打で石司を追い詰める。石司も時折蹴りを当てるが攻撃が少ない。
2R、笹の圧力が落ちると、距離を取る石司の右前蹴り、右ロー、左ジャブ、右ボディストレートも少しずつ当たるように。笹も左ジャブを当て、ほぼ五分の展開に。だが中盤、石司の指が笹の左目に入り一時中断する。その後も石司が多くパンチと蹴りを当て続ける。ポイントはこれで五分か。
すると3R、笹の左ローのタイミングで、石司が右ストレートをクリーンヒットし、笹がひるむ。石司はこのチャンスを逃さず、金網際まで詰めてパンチをさらに当てる。笹の苦し紛れのタックルを潰すと、バックを取り、下になって三角絞めを極めてタップを奪い、見事逆転勝ちした。
関鉄矢も新鋭・山本歩夢を撃破「年末開けときます」
第7試合 フェザー級 5分3R
○関 鉄矢(SONIC SQUAD/ZSTフェザー級王者)
×山本歩夢(パラエストラ柏)
1R 2’50” 腕ひしぎ三角固め
1R、プロ3戦全1R勝利の新鋭・山本が、開始すぐからタックルを果敢に仕掛け、右ストレートも度々当て、関を一気に仕留めにかかる。パワーもスピードも上回るが、中盤に入ると少し息切れ。すると下になった関が三角絞めを極め、そこから腕を伸ばしてタップを奪い、見事逆転勝ちした。
関は「山本選手、力強くてびっくりしました。(チームメイトの)井上直樹選手の追い込みを手伝わないといけないので年末開けときます。枠が開いているならよろしくお願いします」とアピールした。
第6試合 バンタム級 5分2R
○CORO(K-Clann)
×RYUKI(フリー)
2R 1’42” 腕ひしぎ十字固め
第5試合 メガトン級(無差別級) 5分2R
○酒井リョウ(レンジャージム)
×KENNY中村(MAXI GYM)
1R 3’22” TKO (レフェリーストップ:スタンドパンチ連打)
第4試合 メガトン級(無差別級) 5分2R
○赤沢幸典(Tristar Gym)
×大成(フリー)
判定3-0 (20-18/20-17/20-18)
第3試合 フライ級 5分2R
○本田良介(CAVE)
×駒杵嵩大(Fight Base都立大/元Fighting NEXUSフライ級王者)
2R 3’27” KO (左膝蹴り)
第2試合 58kg契約 5分2R
○ヒロヤ(トライフォース赤坂)
×日比野“エビ中”純也(ISHITSUNA MMA)
判定3-0 (○19-19/○19-19/○19-19)
第1試合 フェザー級 5分2R
×西谷大成(トライフォース赤坂)
○鬼山班猫(KRAZY BEE)
判定0-3 (18-20/19-19○/19-19○)