DEEP JEWELS 12.19 新宿フェイス:大島沙緒里、パク・シウに判定負け。伊澤星花、プロ2戦目で王者・本野美樹に勝利
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skyticket Presents DEEP JEWELS 31
2020年12月19日(土)新宿フェイス
レポート&写真:井原芳徳
第7試合 アトム級 5分3R
×大島沙緒里(AACC/DEEP女子ミクロ級(44kg)王者)
○パク・シウ(韓国/TEAM MAD)
判定0-3 (和田28-28○/橋本28-28○/福田27-28)
大島は9月のDEEP後楽園大会でにっせーに1R一本勝ちしDEEP女子ミクロ級(44kg)王者となった。これまで修斗等では上の階級でも戦っており、次回来年3月7日(日)後楽園ホール大会でDEEP JEWELSアトム級(47.6kg)GP 2021が開幕することから、今回は階級を上げて戦う。
シウはハム・ソヒの妹分で、昨年12月のDEEPで青野ひかるに1R TKO勝ちしているストライカー。5月のDEEP JEWELSで前澤智のアトム級王座に挑戦予定だったが、コロナ禍の影響で中止に。秋に韓国からの渡航制限も緩和され、1年ぶりに日本での試合に臨む。
大島は完全に寝技狙いの戦い。1R開始すぐからタックルを繰り返し、30秒ほどで上になると、中盤には膝十字固めを仕掛ける。シウは防御すると立ち上がり、猪木アリ状態となりブレイク。その後もシウは大島のタックルを切り続ける。途中、シウが大島の後頭部に肘を当ててしまい、植松レフェリーから注意を受ける。記者採点は大島。
2Rも大島がタックルを繰り返すが、中盤、大島のグラウンド状態でシウが左の蹴りを頭に当て、減点1が宣告される。その後も大島がタックルを仕掛け、シウが切り、猪木アリ状態となりブレイクがかかる展開の繰り返し。シウはスタンドで左ミドルを強打する場面も。終盤、大島がシウの蹴り足をつかんで倒すが、シウはコーナー際で切って対処し、鉄槌を落とす。
3Rも大島のタックルをシウが切り続け、タックル際に左のミドルを顔に当てたり、しがみつく大島にパウンドを連打し、ダメージを与える。大島はタックルを繰り返した影響で、右膝が赤く内出血している。記者採点はシウ。合計28-28でマスト判定でシウ。ジャッジ3者もシウを支持し、シウの判定勝ちとなった。
インタビュースペースでシウは「来年は日本でもっと試合がしたいです。3月にアトム級GPに参戦し、5月の決勝で優勝して、RIZINに出場したいです」と話した。
第6試合 ストロー級(ノンタイトル戦) 5分3R
×本野美樹(AACC/王者)
○伊澤星花(高本道場)
判定0-3 (福田27-30/橋本28-29/植松28-29)
7月の新宿大会での赤林檎とのDEEP JEWELSストロー級暫定王者決定戦で1R TKO勝ちした本野美樹が出場。10月のニューピア大会でのプロデビュー戦で勝利したばかりの伊澤星花と対戦した。
伊澤は中学時代にレスリング全国中学生選手権で優勝し、高校時代に柔道でインターハイ3位に入賞。ARAMIとのプロデビュー戦ではグラウンドで圧倒し、2戦目で早くも王者との試合が組まれた。本野も東海大柔道部出身で、伊澤との寝技勝負が見もの。なお、魅津希がDEEP JEWELSストロー級王座を返上し、暫定王者だった本野が正規の王者となっている。
1Rはスタンド勝負。本野がサウスポーに構えて、伊澤の圧力をかわし続ける。お互い明確なヒットが乏しい状態が続くが、終盤、伊澤が右ミドルを当ててから組み付き、テイクダウンを狙い、本野が耐える構図に。伊澤が若干好印象を残す。
2Rもスタンドの攻防が続き、伊澤が右ミドルを随所でヒット。本野も中盤には前に出てパンチを狙うが、伊澤はうまくかわす。終盤、本野のパンチも当たるが、伊澤が連打から詰めて組み付くと、終了間際にはテイクダウンを奪い好印象を最後に残す。
3Rも打撃戦の後、序盤から伊澤が片足タックルで組み付きテイクダウンを奪う。本野はすぐ立ち、伊澤をコーナーに詰めてパンチを連打し、ようやく好印象を残す。だがその先は続かず、終盤には伊澤が左フックを立て続けに当て、最後は右ミドルを当てて終了する。記者採点は27-30で伊澤。ジャッジ3者も伊澤を支持し、伊澤がプロ2戦目で金星を奪った。
伊澤は「2戦目で現チャンピオンとやらせていただいて勝つことができてうれしいです。次はタイトルマッチを組んでもらって、勝って、DEEP JEWELS最速の3戦目でチャンピオンなります。それからはDEEP JEWELSを引っ張って、世界最高峰の格闘家になれるよう頑張ります」とアピールした。
DEEPの佐伯繁代表は大会後の総括で「3月7日の後楽園大会で本野と伊澤のタイトルマッチを組みます。アトム級GPにはシウも出ますし、タイからアム・ザ・ロケットも呼びます。青野さんやさくらやにっせーも出ます。組み合わせは1月にガチの抽選会で決めます」とコメント。また、DEEPの20周年とナンバーシリーズ100回を記念する「DEEP 100 IMPACT」を2月21日(日)TDCホールで開催することも発表し、3月にDEEP JEWELSがあることから、100 IMPACTは男子中心のラインナップとなり、12月21日に第1弾カードを発表するとのことだ。
第5試合 フライ級 5分2R
×熊谷麻理奈(ウィラサクレック・フェアテックス札幌)
○ケイト・ロータス(KING GYM KOBE)
1R 4’33” 腕ひしぎ十字固め
熊谷は8月と9月のDEEPでKINGレイナとのキックルールで連戦し、初戦は判定負けしたが、再戦では判定勝ちした。ムエタイの選手だが、18年5月に韓国のROAD FCで1試合だけMMAを経験し、韓国の選手に判定負けしている。
ロータスは伝統派空手と柔道で黒帯を持ち、10月のDEEP JEWELSでのセミプロマッチでは、既にプロデビューしている藤田翔子と対戦し、判定負けしたが、佐伯繁DEEP代表の評価も高く、今回プロデビュー戦が組まれた。
1R、ロータスが右フもックを当ててから、胴タックルで倒し上に。寝技の対処ができない熊谷にパウンドを当て、サイドを奪ってからもニーオンザベリーで押さえてパウンドを当て続ける。最後はマウント奪ってパウンドを連打してから、腕十字を極め快勝した。
ロータスは「プロ1勝目でホッとしています。まだまだ粗いので、いっぱい練習して、DEEP JEWELSのフライ級のベルトを取って、DEEP JEWELSを引っ張っていける選手になります」とアピールした。
第4試合 フライ級 5分2R
×ARAMI(フリー)
○ミッコ・ニルバーナ(AACC)
判定0-3 (福田19-19○/植松18-20/長瀬18-20)
1R中盤、ミッコが右ローの後に右ストレートを当てると、ARAMIは組み付き押し込み続け、テイクダウンを奪うが、すぐミッコはスタンドに戻す。ARAMIは引き続き押し込むが、ミッコはアームロックを狙い対処する。
2Rもミッコが右ミドル、右フックを当て、そこから組み付いて押し込む。潜り込んでの右フックも随所で当て、組んでの攻防でも優位を維持し、最後はバックを奪いかけて終了。2Rともミッコが取り完勝すると、リングネームの由来でもある仏教の「涅槃(ニルバーナ)」のポーズを取った。
第3試合 49kg契約 5分2R
○永尾音波(AACC)
×坂本美香(Fight Holic)
判定3-0 (植松20-18/和田20-18/長瀬20-18)
1R、永尾が二段式のハイ、左ミドル、右ストレート等を度々当てて主導権。中盤過ぎ、坂本が押し込むが、テイクダウンを許さない。
2R、坂本もパンチを返すようになるが、永尾もパンチ、ミドル、前蹴りを当て続け、手数ではやや上の状態を維持し判定勝ちした。
第2試合 ストロー級 5分2R
×神野あかり(総合格闘技BURST)
○渡辺あやか(パラエストラ柏)
1R 4’56” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
両者ともDEEP JEWELSのアマチュアでの勝利を経てプロデビュー戦。1R、渡辺が序盤からテイクダウンを奪うと、神野は下から足関や腕十字を狙うが、渡辺はパウンドを当て続ける。中盤、一旦スタンドに戻るが、すぐ神野は倒してグラウンドに戻すと、終盤にパウンドを当て続け、終了間際に植松レフェリーがストップした。
渡辺は「MMAをやるため愛知から上京しました。パラエストラ千葉ネットワークには(扇久保博正、浅倉カンナら)凄い強い選手がいっぱいいますけど、自分も負けないように頑張ります」とアピールした。
第1試合 アトム級 5分2R
×須田萌里(SCORPION GYM)
○ササキモエ(総合格闘技BURST) ※佐々木萌 改め
判定0-3 (五十嵐19-19○/植松19-19○/和田19-19○)
1R、須田が右ストレートを当て、中盤はグラウンドでコントロールするが、終盤にスタンドに戻されると少し攻め疲れた様子。すると2R、ササキが右フックで須田をダウンさせ、グラウンドで上からパウンドも当て挽回する。ジャッジのポイントはイーブンだが、マスト判定により、2Rにダウンを奪ったササキを3者とも支持した。
オープニングファイト アマチュアSP(セミプロ)ルール 53kg契約 3分2R
○竹林愛留[える](三村道場)
×SAKI(KRAZY BEE)
2R 1’16” 腕ひしぎ十字固め