DEEP JEWELS 10.31 ニューピアホール:前澤智、青野ひかるに逆転一本勝ちし王者のまま引退
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skyticket Presents DEEP JEWELS 30
2020年10月31日(土) 東京・ニューピアホール
レポート&インタビュー写真:井原芳徳 試合写真提供:DEEP事務局
第8試合 DEEP JEWELSアトム級タイトルマッチ 5分3R
○前澤 智(リバーサルジム立川ALPHA/王者)
×青野ひかる(ストライプル新百合ヶ丘/挑戦者)
3R 0’57” フロントチョーク
※前澤が2度目の防衛
2012年にJEWELSでプロデビューし、RIZINでハム・ソヒ、浜崎朱加とも戦った32歳の前澤智が今大会をもって引退する。試合前の紹介映像では、今までの試合では負けたら悔しかったが、8月のRIZINの浜崎戦では負けた後に楽しかったと思い、辞め時だと感じたことを明かす。最後はレスリング全日本学生選手権・社会人選手権で優勝経験もあり、7月の新宿大会でリオンを1R KOした新鋭・青野ひかるを相手にアトム級王座の2度目の防衛戦を行った。
1R、青野が開始すぐのタックルでテイクダウンを奪う。前澤が立った後も組み付いて倒し、ハーフかサイドで押さえ、肩固めを狙う。青野はこの展開を何度も繰り返し終始主導権を維持する。
2R、前澤が軽く右ハイを振るうと、青野は片足タックルを仕掛けて倒し、素早くバックに回り込む。前澤は脱出しかけるが、青野は許さず上になって押さえる。
すると終盤、ようやく前澤が脱出。再び青野に倒されるが、トップキープを許さず、すぐ返して上になって、鉄槌を連打し反撃に転じる。さらにバックマウントを奪い、最後は下になりながらも腕十字を狙って、チャンスを切らさない。
ポイント五分で迎えた3R、青野がタックルを仕掛け、前澤は柔道仕込みの投げで応戦しようとするが、青野は耐えて金網に押し込む。すると前澤は飛びついて組み付き、ギロチンを仕掛けそのまま引き込むと、これが見事に極まり、青野がタップ。前澤が劇的な逆転勝ちで有終の美を飾った。
試合後には引退セレモニーが行われ、ハム・ソヒ、浜崎、浅倉カンナ、黒部三奈、SARAMI、富松恵美ら過去に戦った選手たち、5月に防衛戦で戦う予定だったパク・シウらのメッセージ映像が流され、DEEPの佐伯繁代表が花束を贈呈した。
前澤は「青野選手、本当に強くて、内心焦っていました。試合前は色々言ったんですけど、渡部(修斗)選手と支え合う二人三脚がうらやましかったです。これからRIZINに上がり、JEWELSを引っ張る選手になって欲しいです」と青野にエール。そして「勝ったから言うんですけど、RIZINでもう一回やりたかった気持ちもありました」と話すと、セコンドで師匠の金原正徳から「撤回しろ」とヤジが飛び、場内に笑いが起き、「ウチのジムの教えは勝ったら何を言ってもいいので、RENAちゃんとかとやりたかったんですけど…忘れてください」と話して苦笑した。
そして「ここからは真面目にやります」と話した後、「私の選手生活は死ぬために生きている感じでしたが、これからも生きたいと思わせてくれた旦那に感謝します。格闘技が私にとってたった一つのもので全部でした。格闘技は楽しいことも苦しいことも教えてくれました。奪ってはそれ以上のものを与えてくれました。金原さんに『作文か』と言われそうですが。これからの人生という戦いの場で、時にファイターとして 時に誰かのセコンドとして頑張っていきたいです。これからも人間・前澤智をよろしくお願いします。ファンの皆さんとこれからも心は一緒に生きていきたいと思います」とメッセージを残し、引退の10カウントゴングを聞いた。
前澤のMMAプロ通算戦績は25戦14勝(2KO/3一本)11敗。結婚について公表したのは今日が初で、元々は5月の防衛戦で発表予定だったが、コロナ禍の影響で延び、既に入籍しているという。なお、新王者を決めるトーナメントは、来年3月と5月に計画していると佐伯代表は話している。次回DEEP JEWELSは12月19日(土)に新宿フェイスで開催される。
第7試合 フライ級 5分2R
×アミバ(AACC)
○栗山 葵(SMOKER GYM)
判定0-3 (松宮18-20/豊永18-20/福田18-20)
栗山は大阪でのDEEPとDEEP JEWELSに出場し、東京の大会は初登場。1R、アミバが押し込み続け、中盤に足を抱えて倒すが、栗山はすり抜けるとバックに回り込み、裸絞めを狙う。アミバは脱出して再びスタンドで押し込む。膠着ブレイク後、アミバはタックルを繰り返すが、動きが重く、栗山はかわし続ける。
2Rもアミバのタックルを栗山が切り続け、サウスポーからの左ストレートを随所でヒットして好印象を残し判定勝ちした。
第6試合 49kg契約 5分2R
×KAI(リバーサルジム立川ALPHA)
○さくら(フリー)
1R 4’40” 裸絞め
1R、高校3年生のさくらがサウスポーに構え、KAIの圧力を左回りでかわしながら、左ストレートを的確に当て続ける。中盤、さくらが押し込むと、KAIの右脇を差しながら倒してサイドポジションで押さえる。終盤、さくらは逃げようとするKAIの動きに合わせてバックマウントを取ると、裸絞めを極めてタップを奪った。
第5試合 ミクロ級 5分2R
○山崎桃子(リバーサルジム横浜グランドスラム)
×國保小枝(和術慧舟會船橋道場)
判定3-0 (豊永20-18/福田20-18/松宮○19-19)
1R、両者金網際で組み付く状態が続き、山崎が右膝を随所で当てる。グラウンドになるが、金網際のポジションで、山崎が袈裟固め気味、國保がバックマウント気味の状態で膠着する。
2R、國保が押し込み続け、離れると、國保が左右のパンチを連打し、再び押し込む。だが山崎が倒すと、上からパウンドをヒット。大差は無い内容だったが、打撃でしっかり印象を作った山崎がポイントを取り判定勝ちした。
第4試合 54.5kg契約 5分2R
×ARAMI(フリー)
○伊澤星花(高本道場)
判定0-3 (18-20/18-20/18-20)
伊澤はプロデビュー戦。中学時代にレスリング全国中学生選手権で優勝し、高校時代に柔道でインターハイ3位に入賞している22歳。
1R、開始すぐから圧をかけ、右ミドルを当ててから組み付いて押し込み、しばらくしてテイクダウンを奪う。以降もスタンドでのレスリング、倒してからのコントロール、最後のギロチンのトライで、キャリア3年のARAMIを圧倒する。
2Rも伊澤がタックルから素早くバックマウントを取ってコントロールする。ARAMIはスタンドに戻し押し込むが、息が荒く、伊澤がテイクダウンを繰り返し、主導権を維持。伊澤がMMAプロデビュー戦とは思えない流麗な動きで完勝した。
大会後、DEEPの佐伯代表は「デビュー戦でこれだけ強いと誰もやりたがらなくなりますよ」と伊澤の強さに驚きつつ、2戦目での上位勢とのマッチメイクの可能性を示唆した。
第3試合 49kg契約 5分2R
○村上 彩(フリー)
×須田萌里(SCORPION GYM)
判定3-0 (20-18/○19-19/○19-19)
両選手ともプロデビュー戦で柔術をベースとする。1R、村上が両脇を差して倒し、ハーフで押さえる。一旦立たれた後もすぐ倒し、須田が下から足関を狙うが、上から鉄槌を連打して攻勢を印象付ける。
2Rも村上が度々上になり、鉄槌を連打する。終盤にはバックマウントを取り、オンブから裸絞めも狙い、攻勢を維持し判定勝ちした。
第2試合 58kg契約 5分2R
○ミッコ・ニルバーナ(AACC)※清水美貴子 改め。T-BLOODから所属変更
×ゆりな(COOL CHAMP)
2R 2’51” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
両選手ともプロデビュー戦。1R、開始すぐからミッコがオンブになってチョークを狙い、中盤にも倒して上からパウンドを連打する。下になっても腕十字を狙い、終盤にもゆりなの投げを潰してマウントを奪い、パウンドを連打して追い詰める。2Rもミッコは攻勢を維持し、テイクダウンを奪うと、パウンドを当て続けレフェリーストップ勝ちした。
第1試合 アマチュアSPルール フライ級 3分2R
○藤田翔子(リバーサルジム新宿Me,We)
×ケイト・ロータス[Kate Lotus](KING GYM KOBE)
判定3-0 (20-18/○19-19/○19-19)