DEEP 9.20 後楽園ホール:牛久絢太郎、弥益ドミネーター聡志に判定勝ちしフェザー級王者に。大島沙緒里、にっせーを1Rで下し女子ミクロ級王者に
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skyticket Presents DEEP 97 IMPACT
2020年9月20日(日) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第8試合 メインイベント DEEPフェザー級タイトルマッチ 5分3R
×弥益ドミネーター聡志(team SOS/王者)※2度目の防衛戦
○牛久絢太郎(K-Clann/挑戦者)
判定1-4 (橋本28-28○/五十嵐29-28/豊永28-29/福田28-29/松宮28-29)
※牛久が王者に
5月の後楽園大会で組まれていた王座戦が、コロナの影響で延期し、4か月を待ってようやく実現した。弥益は昨年5月、DJ.taikiに逆転KO勝ちし初防衛に成功して以来1年4カ月ぶりの試合。16年5月以降8連勝中だ。対する牛久はパンクラスの元ランカーで、昨年からDEEPに参戦。昨年5月にザック・ベナベンテ、9月に横山恭典を下し、DEEP 3戦目で王座に挑戦する。
1R、牛久が序盤と終盤にテイクダウンを奪い、スタンドでも積極的にパンチ、左ミドルを当てる。グラウンドでその先の攻めになったり、打撃でひるませたりというほどではないが、優位は維持している。記者採点は牛久。DEEPのタイトルマッチは5人のジャッジが採点するルールで、4者が順当に牛久につけたが、五十嵐智子ジャッジのみ弥益につけている。
2R、牛久がサウスポーから左ミドルを当て続け、左フックでダウンを奪う。弥益は下になってからアームロックを仕掛けつつ脱出。その後もスタンドで牛久の優位が続いたが、終盤、弥益が顔面への膝蹴りを当ててダウンを奪い、サッカーボールキックやパウンドのラッシュで追い詰め反撃する。記者採点は弥益。ジャッジ全員が弥益につけたが、橋本貴ジャッジのみ10-8と点差を広げている。
3Rは牛久が序盤からテイクダウンを奪う。弥益はまたも下からのアームロックで抵抗するが、牛久はなかなか返させず上をキープする。中盤、弥益が脱出し、猪木アリ状態から踏みつけを連打するが、スタミナの消耗が激しいせいか力が入りきらずにいると、牛久が両足で弥益の足をはさんでから倒して、またも上に。終盤は牛久がトップキープし、最後はバックを奪って追い詰め終了する。記者採点は牛久。合計28-29で牛久。
ジャッジは過半数の4者が順当に牛久を支持し、牛久が判定勝ちで新王者となった。ベルトを巻いた牛久は「弥益選手が相手だからここまで盛り上がったと思います。ありがとうございます。横田(一則)先生の巻いたベルトを持ち帰れてうれしいです。引き継いでもっと強くなりますので、これまらも応援お願いします」とアピールした。
第6試合 セミファイナル DEEP女子ミクロ級(44kg)王座決定戦 5分3R
×にっせー(フリー)
○大島沙緒里(AACC)
1R 2’09” アームロック
※大島が王者に
しなしさとこが昨年12月の大田大会でTKO負けした相手・にっせーを相手に防衛戦を行う予定だったが、しなしがコロナの影響で練習が減ったことを理由に王座を返上し、にっせーと大島の間で王座が争われた。
大島は3歳から柔道を習い、14年全日本ジュニア柔道体重別選手権大会優勝。結婚、出産の後、昨年4月からMMAをはじめ、9月のアマ修斗全日本選手権で優勝し、今年1月に修斗でプロデビュー。5月の修斗での女子初代スーパーアトム級(50kg)王座決定トーナメント準決勝では黒部三奈に敗れたものの、7月にDEEP JEWELSに初参戦し、さくらと49kg契約で対戦し、2Rアームロックで勝利している。
試合は柔道エリートの大島の強さが、ベスト体重の44kgリミットで存分に発揮される展開に。1R開始すぐ、大島がタックルで倒すと、すぐにサイドを奪い、袈裟固めでガッチリ押さえる。にっせーは跳ね返すことができず、大島が何発も鉄槌を落とし続ける。最後は大島が両足でにっせーの腕を挟みながらアームロックを極めて身動きを取れなくしつつ、鉄槌を連打したところでレフェリーがストップした。
無傷で完勝の大島は「育児しながら格闘技は大変ですけど充実しています。これまで50kg、49kg、全部違う階級で戦い、今回44kgでベルトを取れました。もっと強くなりたいですし、皆さんに色んな景色を見せたいので、これからも応援お願いします」とアピール。ケージを降りると、子供たちを抱きしめた。
第5試合 ライト級 5分3R
○中村大介(夕月堂本舗/元DEEP王者)
×長倉立尚(フリー)
2R 0’16” KO (右フック)
6月で40歳になった元DEEPライト級王者・中村大介が4年ぶりにMMAに復帰。1R、序盤から中村が左ハイでひるませるが、長倉も右ローを当ててからの左ストレートを効かせて挽回。中村は苦しむが、終盤、長倉の左ストレートのカウンターで右ストレートを当ててダウンを奪い、長倉にアームロックを仕掛け再度反撃する。すると2R開始すぐ、再びカウンターの右フックを当て、一発で見事KO勝ちした。長倉はダメージが大きく、意識は戻ったものの担架で運ばれた。
中村は「久々のMMAで凄く怖くて、長倉選手も強かったですけど勝てて良かったです。本当はグラップリングで勝とうと思ったんですが、違う展開になりました。今、QUINTETというグラップリングの大会に出ていて、来月(10月27日に)後楽園ホールでやりますので、ぜひよろしければお願いします」とアピールした。
第4試合 キックルール 女子63kg契約 3分3R
×KINGレイナ(K-Clann)
○熊谷麻理奈(ウィラサクレック・フェアテックス札幌)
判定0-3 (和田26-30/松宮25-30/福田26-30)
8月23日のニューピア大会でキックルールで対戦したレイナと熊谷が早くも再戦。前回はレイナが判定2-1で勝利したが、パンチ主体で攻めたレイナに対し、蹴り主体で攻撃の多かった熊谷が優位だったという声も多く、レイナも試合後すぐに再戦を希望していた。
ところが今回の計量でレイナが1.5kgオーバーし、減点2からのスタートとなり、熊谷が勝った場合のみ公式記録となる。レイナはアマチュア時代に一度計量オーバーし、昨年10月のDEEP JEWELSのダイヤモンドローズ・ザ・ロケット戦の前日計量でも63kg契約を2.3kgオーバーし失格となった前科がある。
1R、熊谷が圧をかけ、右ストレート、左膝を度々当て主導権。キックボクシング、ムエタイの試合を普段あまり採点しないジャッジもいることを意識してか、前回のムエタイスタイルから一転し、今回は前回よりもパンチの比重を上げ、圧も強めている。終了間際、レイナやようやく右フックを連打するがヒット差は大きい。
2R、レイナが圧を増し、パンチを振り回すが、大半を熊谷がよけ、左ジャブ、右ストレートを随所で的確に当て、若干優位。だが熊谷はインターバルにコーナーに戻る際はしんどうそうな様子を見せる。
3R、ホールディングが増え、豊永レフェリーから注意1が出される。その合間に熊谷が随所でパンチの連打をまとめ好印象。レイナは終盤に右フックを一発クリーンヒットするが、他に目立つ当たりは乏しいまま終了。記者採点は1Rと3Rに熊谷につけ、レイナの減点2も追加し、26-30で熊谷。ジャッジ3者も4~5点差をつけ、再戦はレイナの計量失敗抜きでも熊谷の完勝に終わった。
騒動続きのレイナ戦だったが、熊谷はマイクを持つと「KINGレイナ選手、戦ってくれてありがとうございます。大丈夫です。一緒に頑張りましょう」とレイナに爽やかにエールを送った。
第3試合 フライ級 5分2R
×ランボー宏輔(パラエストラ千葉)
○藤田大和(リバーサルジム新宿Me,We)
2R 0’31” TKO (レフェリーストップ:左フックでダウン後)
1R、藤田が左フックでランボーからダウンを奪い、スタンド勝負で優位に進める。終盤にはグラウンドでバックを奪い、裸絞めを狙って寝技でもチャンスを作る。2Rも藤田は左フックを当て続け、最後も左フックでダウンを奪ったところでレフェリーがストップした。
第2試合 ウェルター級 5分2R
○米田奈央(フリー)
×泰斗(高本道場)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)
第1試合 バンタム級 5分2R
○原 虎徹(CAVE)
×日比野“エビ中”純也(ISHITSUNA MMA)
判定3-0 (○19-19/20-18/20-18)