RISE 11.14 後楽園ホール:大﨑一貴、SB川上叶との王者対決制し53kgトーナメント&名古屋大会実現を熱望
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
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RISE 143
2020年11月14日(土)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第10試合 メインイベント スーパーフライ級(53kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
○大﨑一貴(OISHI GYM/RISEスーパーフライ級王者)
×川上 叶(龍生塾/シュートボクシング日本バンタム級(52.5kg)王者)
判定3-0 (豊永30-29/和田29-28/佐藤30-28)
名古屋のOISHI GYMに所属する大﨑兄弟の兄・一貴は、タイ・ルンピニースタジアムやKNOCK OUTで活躍後、今年2月からRISEに参戦し、風音、政所仁を撃破。9月の後楽園大会で田丸辰の保持する王座に挑戦し、2Rに左フックでダウンを奪って王座を奪取し、2戦連続でRISEのナンバーシリーズのメインイベンターとなる。
対する川上は大阪の龍生塾に所属する11戦7勝(5KO)4敗の20歳。昨年11月に佐藤執斗にKO勝ちしシュートボクシングの王座を獲得。今年4月のRISE大阪大会で石井一成との試合が組まれたが、コロナ禍の影響で流れていた。満を持してのRISE初参戦においても、王者・大﨑との王者対決が用意されたことからも、RISE側の期待の大きさもうかがえる。
1R、サウスポーの川上が序盤から積極的に左ミドルを放ち、左フック、左ストレートも絡める。大﨑は中盤から右ミドル、右ボディフック、ボディストレートのヒットを増やし、五分の印象に戻す。
2R、大﨑は距離を詰めると、左ボディのヒットを増やし、終盤以降は左ボディから左の顔面狙いのフックにつなげる場面も見せ、やや優位に。
3Rも大﨑が同様にロープに詰め、右インローも絡めつつ、度々左右のボディをクリーンヒットし、川上を苦しめる。顔面へのパンチにも随所でつなぎ主導権を維持。3Rのポイントを確実に取り判定勝ちした。
大﨑は「チャンピオンとしての初戦ですけど、これじゃ全然ダメです。来年、RISEの53kgのトーナメントをやってくださるということで、このままじゃ僕は選ばれないので、もっと強くなって、大﨑の試合は面白いと言ってもらえるようになります。あと名古屋でRISEをやって欲しいので、そこも検討をお願いします」と、内容は反省しつつも2つのお願いをしっかりアピールした。
RISEの伊藤隆代表は大﨑について「ムエタイからスタイルを変えているところで、これから伸びしろがあると思います」と評し、2つのお願いに関しては「大﨑が出るかはまだ判断できないが、53kgのトーナメントは実行したいです」「来年は大阪に上半期と下半期で2回行きたいです。名古屋の選手が頑張り、盛り上がるマッチメイクができるなら名古屋でもやりたいです」とコメントした。
また伊藤氏は「那須川天心と志朗の再戦は、来年2月28日(日)に関東の1万人以上の規模の会場で行います。会場は来週には発表できると思います」と話している。
第9試合 セミファイナル RISEスーパーライト級(65kg)次期挑戦者決定戦 3分3R(無制限延長R)
×タップロン・ハーデスワークアウト(タイ/ハーデスワークアウトジム/RISE 2位、元WMC世界フェザー級王者)
○実方拓海(TSKjapan/RISE 6位、WMC日本&ルンピニー日本スーパーライト級王者)
判定0-3 (佐藤28-29/小川28-30/豊永27-30)
1R、長身の実方がサウスポーからの左ミドルを随所で当てるが、タップロンもフェイントやカウンターや蹴りの後にうまくパンチを当て続ける。
2R、実方もパンチのヒットを増やし、左ミドルを効かせるが、タップロンも右フックを随所で返し、はっきりした差をつけさせない。
すると3R、実方が左テンカオを効かせると、コーナーに詰めてのボディと顔面へのパンチラッシュでダウンを奪う。タップロンは前日計量の1回目で失敗した影響もあるようだ。その後も実方がパンチを当て続け主導権を維持し判定勝ちし、王者・山田洸誓への挑戦権を獲得した。早ければ来年1月30日の後楽園大会で王座戦が組まれる模様だ。
第8試合 スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○北井智大(チームドラゴン/RISEライト級(62.5kg)3位)
×吉沼大樹(フリー)
判定3-0 (秋谷28-27/佐藤28-27/小川28-27)
10月11日の横浜大会で秀樹に判定負けした北井が、同門の森香津眞の欠場の代役を引き受け、約1か月間隔での試合となったが、前戦のダメージが残っていたか?よもやの大苦戦に。
1R、開始すぐから吉沼がサウスポーに構えてプレッシャーをかけ、北井をコーナーに詰めると、右ジャブのフェイントからの左ストレートでダウンを奪い、その後もパンチを当て主導権を維持する。
だがインターバルをまたぐと、2Rから北井がパンチのヒットを増やし、吉沼に鼻血を出させてじわじわ反撃。3R、右フックでダウンを奪ってポイントで逆転し、最後まで優位を維持しなんとか判定勝ちを果たした。
第7試合 スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
×川島史也(BattleNation/RISEライト級(62.5kg)7位)
○伊藤澄哉(戦ジム/RISEスーパーライト級3位)
2R 2’29” KO (右ストレート)
1R、伊藤がサウスポーを主体にしつつ、時折スイッチしてかく乱しながら、随所で左ストレートをクリーンヒットしてやや好印象を残す。2Rも序盤から伊藤が左フックを効かせ先手。打ち合いで川島の右をもらう場面もあったが、終盤、右ストレートの連打でダウンを奪い、最後はパンチの連打で川島を棒立ちにしたところでレフェリーがストップした。川島はこれで5連敗、伊藤はプロデビュー2連勝となった。
第6試合 ミドル級(70kg) 3分3R(延長1R)
○廣野 祐(フリー/元J-NETWORKスーパーウェルター級&ミドル級王者)
×中島将志(新潟誠道館/RISEミドル級5位、RISEウェルター級(67.5kg)2位)
判定3-0 (大澤30-28/秋谷30-28/長瀬30-28)
36歳・43戦目のベテラン・廣野は、J-NETWORK、Krush等を経て、08年7月以来12年ぶりのRISE登場。2R、サウスポーから右ジャブでフェイントをかけつつの左ストレートでダウンを奪う。3R、廣野の左ローがローブローとなり、廣野に警告が出される。その後もローブローのダメージの残る中島は反撃ならず、廣野の判定勝ちとなった。
第5試合 瀧谷渉太 引退エキシビションマッチ 2分1R
―瀧谷渉太(KSS健生館/元Krushスーパー・バンタム級(55kg)王者)
―寺戸伸近(Booch Beat/元RISEバンタム級(55kg)王者、元Krushスーパー・バンタム級(55kg)王者、元全日本キック・M-1・ISKA世界バンタム級王者)
勝敗無し
初代・第2代 Krushスーパー・バンタム級王者で、Krushの軽量級草創期を武尊以前に牽引した瀧谷が、近年主戦場としてきたRISEのリングで行われた。瀧谷の通算戦績は46戦32勝(14KO)13敗1分。
引退エキシの相手はかつて2度戦い1勝1敗のライバルであり、晩年の練習相手だった寺戸が務めた。途中、寺戸に攻め込まれたが、瀧谷は観客に「みんな、オラに元気を分けてくれ」と呼びかけると、蹴りのラッシュで反撃し、最後はかめはめ波と、大好きな漫画「ドラゴンボール」にちなんだネタのオンパレードで観客を楽しませた。
試合後の引退セレモニーでは、寺戸、昨年8月の瀧谷の最後の試合の相手でこの日のメインを務めた大﨑一貴、久保坂左近・KSS健生館代表、瀧谷の父親、RISEの小川清史コミッショナーと伊藤隆代表から花束等が贈呈された。
瀧谷は「今までリングでたくさんの方から元気をいただきました。格闘技で培った精神力で、社会人として皆さんに元気を与えられる存在になりたいです。今度どこで会うかわからないけど、またな」等と話し、10カウントゴングを聞いた。試合後のインタビューでは、春以降、就職活動中だと明かし「小さい頃から格闘技をやってきて、せっかく(愛知から)東京に出てきたので、これからは格闘技以外の分野に挑戦したいと思いました」と話した。
第4試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
×澤谷大樹(HAWK GYM/RISE 3位)
○門口佳佑(EX ARES/RISE 6位)
判定0-3 (長瀬28-29/大澤28-30/和田28-30)
好調の両者ともコロナかを経て冬以来の試合。1R、両者サウスポーに構え、澤谷が左右のロー、門口が右ボディ、左ミドルを効かせるが、まだ均衡状態。2R、門口が左ローを効かせると、パンチの連打からボディへの左膝につなぐコンビネーションを決め、少し澤谷の口が開いて苦しそうな様子に。3R、接近戦が増える中で、門口が左の膝とミドルとフックを随所で叩き込んで好印象を残し判定勝ちした。門口はこれで7連勝、戦績9戦8勝(2KO)1分とし、王座にグッと近づいた。
第3試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
×宮崎就斗(TARGET/RISEフェザー級4位、DEEP☆KICK -57.5kg暫定王者)
○竹内将生(エイワスポーツジム/Bigbangフェザー級王者、元MA日本スーパーバンタム級王者)
判定0-3 (豊永28-30/長瀬28-30/和田27-29)
※3R右フックで宮﨑に1ダウン
第2試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
×平野凌我(MTS/RISEフェザー級9位、英雄伝説アジアトーナメント3位)
○梅井泰成(TEAM TEPPEN)
判定0-3 (佐藤29-30/豊永29-30/和田29-30)
第1試合 56kg契約 3分3R
○山元剣心(FAITH/KAMINARIMON全日本2018 −60kg級優勝・大会特別賞)
×福井萌矢(建武館/JAPAN CUP 2019 -55kg級準優勝)
2R 0’48” KO (右フック)