K-1 3.21 さいたまスーパーアリーナ【ワンマッチ】:平本蓮、ゲーオをKO。城戸康裕・木村ミノル・KANAら勝利
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K-1 WORLD GP 2018 JAPAN ~K’FESTA.1~
2018年3月21日(水/祝) さいたまスーパーアリーナ
レポート&写真:井原芳徳
(※K’FESTA.1の記事はスーパー・フェザー級王座決定トーナメント、6階級タイトルマッチ、ワンマッチと別々のページでお届けします)
ワンマッチ
第16試合 スーパー・ライト級(-65kg) 3分3R(延長1R)
×ゲーオ・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/元K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者/64.7kg)
○平本 蓮(K-1ジム総本部チームペガサス/K-1 WORLD GP初代ライト級(-62.5kg)王座決定トーナメント’17準優勝/64.9kg)
2R 2’18” KO (左ストレート)
ゲーオは昨年6月に野杁正明に惜敗し3度目の王座防衛に失敗したが、その後は2連勝し好調を維持。19歳の新星・平本にとってゲーオは子供の頃からの憧れの存在。少年時代にムエタイのジムで基礎を教わった平本は今回のテーマを“鏡”だと語り、あえて「ゲーオと同じリズムで戦う」ことで牙城を崩すつもりだ。
1R、ゲーオはいつも通りサウスポーに構え、左ミドル、ローを強打。平本はロープを背負い、似たようなリズムの中で右ミドル、右ローを返す。両者パンチを振るうが、よく見えており、お互いかわしてはっきりしたヒットは許さない。だが終盤に平本がロープに詰めてパンチを連続で放ち、若干好印象を残す。記者採点は10-10。
2Rも同じような構図となったが、平本が右のローを当てていると、ゲーオは少しバランスが悪くなる。平本はこの隙を逃さず、ロープにゲーオを詰めてパンチラッシュ。何発か放つうちに当たり、左右の連打でついにゲーオがダウン。立ち上がるがダメージは大きく、平本が連打の中で左ストレートを当てて、再びダウンを奪い、ゲーオが立とうしてもフラついたところで水谷レフェリーがストップした。
対日本人無敵を誇り、木村ミノル、野杁正明にしても判定勝ちがやっとだったゲーオを完璧に沈めた平本は大喜び。マイクでは「今回は言うことを何も考えていなかったです。お父さん、お母さん、(ジムの会長の梶原)龍児さん、彼女(モデルの中野恵那さん)、そして応援してくれる人たちに感謝を伝えたいです。これから僕が本物のスターになって、K-1を世界最大のイベントにしたいです」とアピールした。
試合後のインタビューでは、ゲーオについて「僕からしたら『なんでみんなこう戦えないんだ?』って感じでした。やりやすかったです」と余裕さえ感じさせるコメント。「ゲーオもゴンナパーは間合いが遠いので、1R目は待って、リズムが狂い始めたら勝負だと思いました。インローをもらったらゲーオがニヤけていたんで、そうしたらゲーオは面倒臭がってパンチで来ると思っていて、実際そうなって、一発効いたら一気に攻めようと思って、作戦通りでした」と展開を振り返った。
第15試合 ウェルター級(-67.5kg) 3分3R(延長1R)
○城戸康裕(谷山ジム/元Krush -70kg王者/67.5kg)
×イッサム・チャディッド [Issam Chadid](スペイン/RGファイターズ/メジロジム/67.3kg)
判定3-0 (水谷30-27/梅木30-28/山根30-28)
城戸は昨年6月のスーパー・ウェルター級王座決定トーナメント決勝でチンギス・アラゾフに敗れ、続く11月の試合ではウェルター級に階級を落とし、木村“フィリップ”ミノルに敗れたが、今回は同級での初白星を狙う。対するチャディッドは初来日だ。
1R、城戸はサウスポーに構え、チャディッドの圧力を回ってかわす。城戸は右ローを放つが、チャディッドが左フックを合わせ、少しひるむ場面もあったが、その後は持ち直し、左の奥ローを連打し挽回する。記者採点は10-10。
2Rも城戸が回り続ける展開で、左の奥ローを連打する場面もあるが、若干攻めあぐねている感があり、終盤、チャディッドが右フックを連打した後に右ハイをヒット。城戸は印象を悪くする。記者採点は9-10でチャディッドとしたが、10-10か悩むところだ。
3R、城戸は左ローを当てるが単発で、チャディッドの前進を止められず、右フックを時折もらってしまう。だが終盤30秒を切り、城戸は左の奥ローを放った後、左ハイをクリーンヒットしダウンを奪取。苦しみながらも勝利をもぎ取ると、安堵の笑顔を浮かべた。
城戸は「ウェルター級に慣れたわ。なんで階級下げたかというと、チンギス強いわ。日菜太君強いけど、やっぱり俺の言ってたこと間違いない。今日は勝ちましたから久しぶりに物真似やっちゃいます?いつもクールだけど、コールされると怖い顔をする野杁正明」と話し、ロープにもたれるところから真似をして観客を笑わせ、「俺、去年チンギスからダウン取ったんで。調子いいんで、久保君、1時間後できませんかね?じゃあ、6月待ってます」と、6月大会での王座挑戦を希望した。(※右下写真は恒例の城戸監督の紹介VTRのオチのシーン)
第14試合 ウェルター級(-67.5kg) 3分3R(延長1R)
○木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス/67.5kg)※Team Philip/GSA/WSRから所属変更
×平山 迅(ROYAL KINGS/67.5kg)※センチャイムエタイジムから所属変更
1R 2’50” KO (左フック)
開会式から5時間半が経過し、大会2度目の休憩時間明けは、疲労感を吹き飛ばすようなKO決着に。平山が中央からじわじわ圧力をかけようとするが、木村は左手のガードを下げて誘いつつ、左フックを2度当て、平山をひるませると、左フックを空振りさせてから右フックを当ててダウンを奪う。平山はダメージが大きく、なんとか立ち上がるも、木村が左フックでマットに沈めた。
木村は「いきなり久保選手に挑戦させてくれとは言わないんで、みんながわかるような奴に勝ってから挑戦させてください。どんだけヤバい奴が来てもこうしてやる。K-1最高。俺以外全員カスだから」と、謙虚さと傲慢さの入り混じったアピールを展開した。
第9試合 スーパー・ライト級(-65kg) 3分3R(延長1R)
○中澤 純(TEAM Aimhigh/Krush -65kg王者、元INNOVATION&MA日本ウェルター級王者/64.8kg)
×左右田泰臣(K-1ジム・シルバーウルフ/元RISE王者/64.9kg)
判定2-0 (西村29-28/豊永28-28/梅木29-28)
両者は昨年8月のKrush -65kgタイトルマッチで対戦し、王者・中澤が延長判定2-1で接戦を制す。その後、中澤は11月のK-1に上がったが、大和哲也の左フックで沈んでいる。
1R、前に出てパンチを当てたい中澤に対し、左右田は左に回ってかわしながら、左ジャブを度々ヒット。中澤の右まぶたは少し腫れる。はっきりした差は無いが、左右田が主導権を握る。記者採点は10-10。
だが2R、開始すぐから中澤が圧力をかけて左右田をロープに詰め、右フックでダウンを奪うことに成功。その後も右アッパー等のパンチを当てるが、左右田も左ボディ等を返す。ダメージはさほど無い様子だが、10-8と差がついたのは痛い。
3R、左右田も右ストレートで中澤をのけぞらせる場面を作るが、中澤は大崩れせずパンチを随所で返し終了。記者採点は9-10で左右田で、合計29-28で中澤。1者は1Rと3Rの左右田の攻めを評価したが、2者は片方のRのみを評価し、中澤がダウン分の差で判定勝ちし、返り討ちに成功した。
第8試合 スーパー・バンタム級(-55kg) 3分3R(延長1R)
○軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス/Krush -53kg王者/55.3kg→55.0kg)
×登坂 匠(HALEO TOP TEAM/54.5kg)
判定3-0 (豊永30-28/西村30-28/水谷30-29)
1R、両者ともパンチ主体の攻防。軍司は少し蹴りも織り交ぜる。打ち合いはあるが、まだ大差はない。2R、登坂も右ローを当てるが、パンチ主体は変わらず。軍司は終盤にかけて右ロー、左ローを増やす。まだ登坂も持ちこたえているが、少し印象は悪いか。
3R、両者接近戦でのボディと顔面へのパンチの打ち合いが増え、ローブローとバッティングも時折入り、山根レフェリーが注意する。バッティングの影響で登坂は左まぶたが腫れ、終盤にはドクターチェックを受ける。再開後、お互い差をつけようと足を止めて激しく打ち合い、場内は沸きあがる中、軍司は不意打ちの左ハイを当て、登坂をぐらつかせ終了。軍司がトータルな巧さで差をつけ勝利した。
第7試合 女子-50kg契約 3分3R(延長1R)
○KANA(K-1ジム・シルバーウルフ/Krush女子-50kg王者/50.0kg)
×ポリナ・ペトゥホーヴァ [Polina Petukhova](ロシア/チュヴァシ共和国キックボクシング協会/49.9kg)
判定3-0 (豊永30-26/梅木30-26/水谷30-26)
KANAは12月、宿敵メロニー・ヘウヘスにリベンジし、Krush 女子-50kg王座を奪還後、K-1参戦を熱望。新生K-1で女子戦が組まれるのは今回が初だ。対するペトゥホーヴァは初来日だ。
1R序盤からKANAが右ロー、右フック等をヒットし主導権。KANAの体の厚みが上で、一発一発もらうだけでペトゥホーヴァの動きが止まる。2R、ペトゥホーヴァも少し接近戦でパンチを連打で返すようになるが、威力は不十分で、KANAが主導権を維持し、終了間際に左ハイでダウンを奪取する。
3RもKANAが右ロー、左ミドル、顔面とボディへのパンチを効かせ、終盤には左ハイも当て圧倒。ペトゥホーヴァも打たれ強く、倒れなかったが、はっきり差をつけKANAが完勝した。
プレリミナリーファイト第4試合 スーパー・フェザー級(-60kg) 3分3R
×闘士(池袋BLUE DOG GYM/60.0kg)
○覇家斗(K-1ジム・ウルフ/59.9kg)
1R 2’27” KO (3ダウン:左フック)
1Rスタートから覇家斗がじわじわと圧力をかけ、膝蹴りも絡めつつパンチを当て、3ダウンを奪い完勝した。
プレリミナリーファイト第3試合 ライト級(-62.5kg) 3分3R
×原 翔大(極真拳武會さいたま中央/62.2kg)
○近藤魁成(大成会館/K-1甲子園’17 -65kg優勝/62.5kg)
1R 1’23” KO (左フック)
1R開始すぐから魁成がパンチの連打からの左フックでダウンを奪取。原は少し持ち直したものの、魁成の攻勢は止まらず、左フックを効かせると、ひるむ原にパンチを連打し再びダウンを奪うと、山根正美レフェリーがすぐさまストップ。魁成がインパクトを残した。
プレリミナリーファイト第2試合 ウェルター級(-67.5kg) 3分3R
×加藤虎於奈(TEAM TOP ZEROS/67.5kg)※バンゲリングベイ・スピリットから所属変更
○瑠久(K-1 GYM横浜infinity/K-1甲子園’17 -65kg準優勝/67.3kg)※K-1ジムYOKOHAMA TEAM TORNADOから所属名変更
判定0-2 (岡田29-30/梅木29-29/山根29-30)
お互い慎重なファイトとなったが、圧力をかける時間が長いのは瑠久で、3Rにパンチの連打、バックスピンキック等で見せ場を作り判定勝ちした。
プレリミナリーファイト第1試合 ライト級(-62.5kg) 3分3R
○佐野純平(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1カレッジ’17 -65kg優勝/62.4kg)
×松村英明(K-1ジム・シルバーウルフ/AbemaTV「格闘代理戦争」-65kgトーナメント優勝/62.5kg)
3R 2’09” KO (3ダウン:右ローキック)
AbemaTVが昨年秋から放送したリアリティ番組で魔裟斗氏に推薦され4人トーナメントを制した松村のデビュー戦。1R序盤こそ威勢よくパンチで攻め込んだが、防御がまだ甘く、松村の右ローをもらううちに失速し、3Rに右ローで3ダウンを喫しKO負けに終わった。
(※K’FESTA.1の記事はスーパー・フェザー級王座決定トーナメント、6階級タイトルマッチ、ワンマッチと別々のページでお届けします)