巌流島 5.11 舞浜アンフィシアター：ロッキー川村、チェ・ホンマンに判定勝ち。西浦ウィッキー聡生、鈴木琢仁をKO

巌流島 世界武術王決定戦 2019 in MAIHAMA – 序幕 –
2019年5月11日(土)　千葉・舞浜アンフィシアター

レポート＆写真：井原芳徳　

◆巌流島ルール概要（一般的なMMAルールとの違い）
・袖なしの道着・帯を着用。
・グラウンドは15秒以内。関節技・絞め技は立った状態のみ可能。（特別ルールで異なる場合もあり）
・直径8メートルの土俵型の試合場から相手を1Rに3回落とせば「合わせ一本」となる。一緒に落ちた場合は転落と認められないが、攻撃性が伴えば「有効」と認めらる場合もあり、2度の有効で転落1回と同等となる。
・時間切れの場合は試合内容全体で判定する。ラウンドごとに採点はつけない。
　　
　　
第8試合　無差別級　3分3R
×シビサイ頌真（倉本流武術）
○鈴川真一
2R 1’29” 一本 (転落3回)

　元・格闘技通信編集長で、元K-1イベントプロデューサーの谷川貞治氏がプロデュースする「巌流島」が昨年9月以来8カ月ぶりの大会。来年の東京五輪を意識し、巌流島でも「世界武術王決定戦」と銘打った「武術・武道のオリンピック」の開催を目指し、今回はその「序幕」の大会と位置付ける。

　メインば巌流島常連勢同士の戦い。1R、元力士の鈴川が右フックを放ってから押し出し、シビサイが右ハイを空振りした後に鈴川が押し出し、あと1回押し出せば終わりの状況に持ち込む。その後も鈴川が押し出しを繰り返すが、芹沢レフェリーは有効1回、同体2回と判断し、ギリギリでシビサイが耐える形に。
　2Rも序盤から鈴川が押し出しに2度成功して追い詰める。鈴川が3度目の押し出しを狙うが、シビサイは踏みとどまり、腰投げから押し出しに成功し、試合を面白くする。だが再び腰投げを狙うと、鈴川に潰され、そこから押し出されてしまい、合わせ一本となった。
　　
　　
第7試合　無差別級　3分3R
×チェ・ホンマン（韓国）
○ロッキー川村（パンクラスイズム横浜／元パンクラス・ライトヘビー級＆ミドル級王者）
判定0-3 (鶴和=川村/太田=川村/山崎=川村)

　谷川プロデューサー時代のK-1で人気を博した身長218cm・150kgのチェ・ホンマンが初参戦し、180cm・80kgのロッキー川村と対戦した。ホンマンは韓国相撲「シルム」の元横綱で、押し出しありの巌流島ルールでスキルをどう発揮するかが見所。川村は過去に巌流島で関根“シュレック”秀樹らと対戦した実績があり、このルールでの経験は上だ。

　前に出るホンマンを川村が回ってかわし、時折しゃがんだり、右ローを当てたり、ホンマンの腹を触ったりして下に意識を向けさせ、右フックを狙う。時折顔面に左右のフックを当てるが、その後は続かない。結局3R終了まで同じ構図で終了。お互いあと一歩踏み込めないまま終わり、パンチを随所で当て続けた川村の判定勝ちとなった。
　　
　　
第6試合　特別ルール（寝技30秒、関節技・絞め技あり）　75kg契約　3分3R
○西浦ウィッキー聡生（KRAZY BEE）
×鈴木琢仁（ブルテリア・ボンサイ／パンクラス・ネオブラッドトーナメント2016フェザー級優勝）
2R 0’25” 一本 (レフェリーストップ：グラウンドパンチ)

　元パンクラスのランカーでもある鈴木はシュレック推薦で初参戦。西浦は修斗、DREAMで活躍した選手で、巌流島には珍しく、実績のあるMMA選手同士の対戦が実現した。
　1R、西浦はサウスポー、鈴木がオーソドックスに構え、フェイントをかけ合い、お見合い状態が続く。西浦が左ハイ、右フックを当てるが、鈴木のダメージはまだ小さい様子。転落が2度あるがどちらも同体で、お互い一歩も譲らずの序盤戦に。
　だが2R、開始すぐに一気に試合が動く。“格闘猿”の異名を取る西浦が持前の跳躍力を活かす。西浦がジャンプしながら右のフックを当てるスーパーマンパンチで鈴木をダウンさせると、そのまますぐマウントポジションを奪いパウンドラッシュし試合を終わらせた。
　　
　　
第5試合　無差別級　3分3R
○星風
×舞杞維沙耶［まきいざや］
1R 2’25 合わせ一本 (転落3回)

第4試合　無差別級　3分3R
×左　禅丸
○靖仁（高久道場／K-1チャレンジ2014 Aクラス 70kgトーナメント優勝）
1R 2’07” 一本 (右フック)

　靖仁は15年9月のK-1で神保克哉と引き分けた実績もある選手。サウスポーの左に対し、靖仁が右フックを当ててひるませ、右ボディストレートも効かせると、最後は右フック一発で豪快に沈めた。
　　
　　
第3試合　無差別級　3分3R
×伊藤澄哉
○クンタップ・チャロンチャイ（タイ／BTC GYM／ムエタイ元WMC世界ウェルター級王者）
3R 2’07” 合わせ一本 (転落3回)

第2試合　無差別級　3分3R
×冨岡雅人
○小龍DATE（Team DATE）
判定0-3

第1試合　無差別級　3分3R
○今野　淳（BUDOステーション）
×大ももち［トンペー］
2R 1’05” 一本 (レフェリーストップ：転落後の右足の負傷)