AbemaTV「格闘代理戦争 3rdシーズン」準決勝。平田樹、MIOを絞め落とす。古瀬美月、下馬評覆しあいを撃破。12/29(土)の決勝はマッハ×青木真也代理戦争に
AbemaTV「格闘代理戦争3rdシーズン 300万円トーナメント準決勝」
2018年12月1日(土) 東京・フジテレビ湾岸スタジオ
新旧のトップ選手が未来のエースの原石を発掘し争わせるAbemaTV主催「格闘代理戦争」。9月に始まった3rdシーズンでは女子MMAを舞台に、ONE Championshipとのプロ契約(契約金1000万円)と300万円の優勝賞金が争われる。8選手によるトーナメントの一回戦が10月27日の生放送で行われた。今回は準決勝戦となる。過去の番組と試合映像はAbemaTVのサイトで視聴できる。
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レポート:井原芳徳(写真提供:(C)AbemaTV)
準決勝第1試合 5分2R
×あい(KRAZY BEE/KRAZY BEE推薦)
○古瀬美月(Y&K MMA ACADEMY/青木真也推薦)
1R 4’49” 腕ひしぎ十字固め
古瀬もあいも一回戦は1Rに腕ひしぎ十字固めで一本勝ちした点では共通する。レスリング世界学生選手権3位の実績のあるあいの方が下馬評が上だったが、古瀬が青木直伝の関節技で覆すことに。
1R、あいが右フックを当てて押し込むが、古瀬は背後に回りつつ、下に落ちながら腕十字を狙う。あいは外し、パウンドを落とすが、下から古瀬は腕十字を執拗に狙い続ける。あいは3分過ぎにハーフガードになり、マウントを狙いつつ、パウンドを当てる。
残り1分、古瀬はクロスガードに戻し、三角絞めを仕掛ける。古瀬はそこから足を入れ替えて腕十字に移行し、あいが持ち上げて外そうとするが、腕が伸びたところで高本レフェリーがストップした。あいはストップに少し不満げだったが、試合はあくまでアマチュアのカテゴリーのため、安全に配慮すれば妥当な判断だろう。
勝利の直後、古瀬はセコンドの青木と抱き合って大喜び。古瀬は泣きながら勝利者インタビューを受け「こんな大きい会場で、大勢の人の前でこうやって勝って、自分を表現できて凄くうれしいです。家族とか青木さんとかのおかげです。決勝も辛いと思いますけど、一生懸命戦っている姿を見せて、みんなに勇気を与える存在になりたいです」と話した。続けて「言いたいことがあって。ラッキーでした」と話し、あいが準決勝決定直後に言った「ラッキーです」という言葉を、勝ってそのままお返しした。
準決勝第2試合 5分2R
×MIO(シーザージム/シュートボクシング日本女子ミニマム級(48kg)王者/佐藤ルミナ推薦)
○平田 樹(K-Clann/桜井“マッハ”速人推薦)
1R 2’36” 裸絞め
平田は小学1年生から柔道を習い、高校で全国大会に出場。RIZINを見てMMAに興味を持ち、今年の春の卒業後に元DEEP王者の横田一則のジムの門を叩き、プロデビューを目指していた選手だ。一回戦では秋山推薦のパク・ボヒョンと何度も投げ飛ばし、2Rに腕十字を極め完勝した。対するシュートボクシングのトップ選手・MIOは最終的に得意の打撃で勝ったものの、梅原拓未のテイクダウンと寝技に1Rは苦しめられた。平田優位との予想が有力で、平田がその通りの強さを発揮する。
1R、MIOは回って距離を取りながら右ローを当てるが、平田は圧力をじわじわ強め、MIOの右フックのタイミングで胴タックルを仕掛けてテイクダウンを奪う。平田は金網に押し込んで両足でMIOの足を挟んで捕獲しながら左のパンチを連打する。MIOは金網を背にして耐え続けるが、平田は両脇を差し、中盤に倒してそのまま背後に回り、裸絞めを極める。MIOはタップしようとするが、1回叩いただけで、外そうとする動きにも見えたため続行し、MIOの意識が飛んだところで高本レフェリーがストップした。
ガッツポーズで笑顔を浮かべ喜んだ平田は「今だけじゃなく、もっと先のことを考えて打撃の練習とかをしてたので良かったです」と貫禄たっぷりに話した。マッハは「100点だな。決勝は120点取ってもらって、世界に行く一歩手前にしてもらえれば」と話した後、上機嫌に自分の指導の成果をアピールしたが、平田は「自分のスタイルがあるので、それを貫き通して師匠(横田)の話を聞いて頑張りたいと思います」と、マッハのアピールをいなした。
これにより、12月29日(土)の決勝戦は青木推薦・古瀬 vs. マッハ推薦・平田に決定した。青木とマッハは前回のシーズン2から舌戦・乱闘を繰り返しており、決勝という最高の舞台で“代理戦争”が実現する。
古瀬は「やっとスタートラインに立てそうなところに来たので、ここまで来たからには立ち止まらず、青木さんと走って行きたいと思います」と話し、青木は帽子を脱ぎ「決勝は尊敬する偉大な先輩の推薦選手と戦えることを光栄に思います。平田さんのマッハさん直伝の“首投げ”を警戒しております」「無駄な“首投げ”火事の元」と、マッハに対して皮肉を込めて語った。
対する平田が「まだまだ先は長いんで、もっと先を見て頑張りたいです」と話すと、マッハは「古瀬さんみたいに『マッハさんと一緒に頑張ります』と言えよ。やり辛いよ」と平田に苦言を呈した。強い結束力の古瀬&青木、不協和音が隠せない平田&マッハの、残り4週間の準備・関係の変化・舌戦の行方が楽しみだ。
また、12月29日の放送では、決勝戦の前に数試合のスペシャルバウトを予定している。2ndシーズン優勝者のユン・チャンミン、今回のトーナメント1回戦で敗退した梅原拓未(菊田早苗推薦)が出場する。対戦相手は後日発表される。