KNOCK OUT 11.1 常葉アリーナ(レポ):UNLIMITED -60kgトーナメント開幕、中国のタン・フォンが51秒KO勝ちしHEARTS平川蓮斗との12.30 代々木の準決勝へ。新田宗一朗も1R KO勝ちし準決勝は町田光と

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THE KNOCK OUT FIGHTER.6
2025年11月1日(土)福島・KNOCK OUT常葉アリーナ
「優勝賞金200万円 THE KNOCK OUT FIGHTER UNLIMITED -60.0kgトーナメント」は8選手が参加し、11月1日の常葉大会で準々決勝(一回戦)4試合、12月30日の東京・代々木競技場第二体育館大会で準決勝と決勝が行われる。優勝者は現在、倉本一真が保持するKNOCK OUT-UNLIMITEDスーパーフェザー級(60kg)王座への挑戦権と賞金200万円を獲得する。
レポート&写真:井原芳徳
KNOCK OUTオリジナルのUNLIMITEDルールは、オープンフィンガーグローブ着用・肘有りキックルールの「REDルール」をベースとしつつ、倒してからの打撃も有効で、サブミッションは禁止。グラウンド状態での打撃攻撃が途切れると、ムエタイ同様、すぐブレイクがかかる。キックボクシングとMMA、どちらの選手でも参加しやすいのが特徴だ。
KNOCK OUTではUNLIMITEDルールのワンマッチだけでなくトーナメントも積極的に開催しており、4月の61kgトーナメントではMMA選手の山野邉嵐(TRIBE TOKYO MMA)が、7月のの66kgトーナメントではK-1ファイターの石田協(K-1ジム相模大野KREST)が、9月の57kgトーナメントではパンクラスの王座挑戦経験もある有川直毅(K-PLACE)が優勝した。
これまでのトーナメントの優勝賞金は100万円だったが、今回の60kgトーナメントは200万円に倍増した。さらに年末の代々木大会出場、王座挑戦という今後の道のりも示されている。
だが準々決勝の目玉カードとされていた、栗秋祥梧 vs. 町田光が、栗秋の「重大なコンプライアンス違反」による「無期限試合出場停止処分」で中止になることが、大会3日前の29日に主催者から発表された。町田は不戦勝で12月の準決勝に進出する。
準々決勝の他の3カードは平川蓮斗 vs. オルベン・キンジ、松本飛雅 vs. 新田宗一朗、瑠夏 vs. タン・フォンとなっている。
優勝賞金200万円 THE KNOCK OUT FIGHTER UNLIMITED -60.0kgトーナメント準々決勝(4) 3分3R
×栗秋祥梧(KNOCK OUTクロスポイント吉祥寺/元KNOCK OUT-BLACKフェザー級王者)
○町田 光(飯伏プロレス研究所/元REBELS 60kg級王者、元INNOVATION&MA日本スーパーフェザー級王者)
不戦勝 (栗秋が欠場)
第6試合 優勝賞金200万円 THE KNOCK OUT FIGHTER UNLIMITED -60.0kgトーナメント準々決勝(1) 3分3R
×瑠夏(フリー)
○タン・フォン[Tang Feng](中国/長沙鋭景ファイティングクラブ/CFP)
1R 0’51” TKO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)
瑠夏はRISEやKROSS×OVERに参戦していた新潟出身のキックボクサー。NEXUSや新潟の越後風神祭りでMMAの試合を3戦経験しているが未勝利で、UNLIMITEDルールで活路を見出そうとして、一般枠からオーディションに参加し選ばれた。
タンはKNOCK OUTでも活躍するチュームーシーフー同様、CFP推薦で中国から初参戦した22歳。今年MMAデビューしたばかりで4月と9月19日の試合でいずれも勝利している。シュアイジャオという中国古式レスリング、キック、ムエタイの経験もあるという。
試合はタンが今回の準々決勝で最もインパクトを残す。1R、瑠夏が左ハイ、右ローを放ちつつ、前に出て左の膝蹴りを出すと、タンは足をつかんでタックルを仕掛けて、担ぎ上げてから背後に豪快に投げ倒し、場内をよどめかせる。タンは下になり、瑠華がマウントになりかけるが、すぐにタンは引っ繰り返して上になる。
この後すぐに膠着しブレイクとなったが、打撃戦でもタンは強さを発揮し、瑠夏の右のパンチのカウンターの右フック一撃でダウンを奪うと、すぐさま倒れた瑠夏を押さえつつ肘とパウンドを連打し、瑠夏が防戦一方になったところでレフェリーがストップ。わずか51秒だった。
タンは「このルールと福島が大好きになりました。継続参戦したいです」と話した。
第7試合 優勝賞金200万円 THE KNOCK OUT FIGHTER UNLIMITED -60.0kgトーナメント準々決勝(2) 3分3R
×松本飛雅[ひゅうが](パラエストラ広島)
○新田[あらた]宗一朗(KNOCK OUTクロスポイント吉祥寺/元INNOVATIONスーパーフェザー級王者)
1R 2’30” TKO (レフェリーストップ:左ストレート→グラウンドパンチ)
MMA選手の松本はUNLIMITED 3戦全勝で、8月の後楽園大会でのUNLIMITEDマッチで西村虎次郎を1R左フックでKOし、主催者推薦で60kgトーナメントにエントリーした。
新田は栗秋同じくクロスポイントに所属する、元INNOVATION王者のキックボクサー。試合前のインタビューによると「3月に他団体(ムエタイオープン)でタイトルマッチを組んでもらったのに、変な試合をして負けてしまったのが一番大きくて、試合をさせてもらえなかったので、もうヤケクソになってた」ことから、試合機会を求め、山口元気代表に内緒でトーナメントに応募して選ばれ、今回しっかり結果を出すことに。
1R、新田が左ミドルを当てると、松本が組み付いて倒し、上四方で押さえ、頭に膝を連打する。攻撃が途絶えると、レフェリーはブレイクする。その後も松本はタックルを仕掛けるが、新田は次第に切って対処するように。
すると新田は前に出てパンチと蹴りを当て続けて下がらせ、ロープ際に詰めて左ストレートをクリーンヒット。ダウンした松本に対し、新田がパウンドを連打したところで、レフェリーがストップした。
マイクを持った新田は「ハイサイ。沖縄から来た新田宗一朗です。久しぶりのKNOCK OUTで、結構練習頑張って、報われたと思っています。12月30日、優勝してベルトを取ります」とアピールした。
第8試合 優勝賞金200万円 THE KNOCK OUT FIGHTER UNLIMITED -60.0kgトーナメント準々決勝(3) 3分3R
○平川蓮斗(和術慧舟會HEARTS)
×オルベン・キンジ(K-PLACE)
判定2-1 (内田29-28/橋本28-29/長瀬29-28)
大沢ケンジ氏率いるHEARTSに所属するMMA選手の平川蓮斗は、4月の61kgトーナメントの一回戦で敗退したが、6月の代々木大会では優勝者の山野邉嵐を2R右フックでKOし、今回主催者推薦でエントリーした。
オルベンは9月の57kgトーナメント優勝者の有川直毅と同じK-PLACEに所属する。日本人とフィリピン人のハーフの父と、フィリピン人とスペイン人のハーフの母の元で生まれ、現在23歳。アマ14戦のキャリアがあるが、プロデビュー前で、ギャンブルの借金返済のために賞金200万円トーナメントに参戦した。
1R、平川はプレッシャーをかけ続け、右のパンチ主体でやや積極的に攻める。オルベンはサウスポーで構えつつ時折スイッチするが、ロープを背負いがちで、カウンター狙いで攻撃が少なく、右のカウンターを当てる場面もあるが、やや消極的な感が否めない。記者採点は平川だがジャッジは割れても不思議ではない。
2R、平川が変わらず前に出て、右ストレート、ボディを当てて優位に進める。オルペンはタックルを繰り返し、1度テイクダウンを奪うが、その先に持ち込めず。オルペンは1R同様に右のパンチを当てる場面もあるが、攻撃の少ない状態が続く。記者採点は平川。
3R、平川がこれまで同様に前に出て、右ストレート、ボディ主体で優位をキープする。オルベンのセコンドの有川からは「200万」という声も飛ぶが、オルベンは反撃に持ち込めず終わる。記者採点は平川。ジャッジはオルベンのカウンターを評価するジャッジもおり、割れたものの、2者が積極性と有効打数で上回った平川を順当に支持し、平川が判定勝ちした。マイクを持った平川は「不細工な試合してすみません。準決勝、決勝は倒して勝つんでまた頑張ります」と話した。
準決勝3試合終了後、試合の無かった町田もリングに上がり、12月30日の代々木第二大会の準決勝の組み合わせ決定抽選会が行われた。準決勝2試合の赤コーナーまたは青コーナーの計4枠のいずれかが書かれた紙の入った封筒を選手が引く形式で、勝利タイムの短い順に封筒を引く。不戦勝の町田は最後に引いた。その結果、第1試合は町田×新田のキックボクサー対決、第2試合は平川×タンのMMA選手対決という構図になった。1日で決勝まで行われる。
◆町田光「居合パンチで世界変えられると信じています。このトーナメント、人生を懸けて優勝します」
◆新田宗一朗「町田さんはキックボクシングから知っている選手なので、面白い試合になると思います」
◆平川蓮斗「準決勝は中国の強いファイターが相手で、激しい殴り合いが出来そうです。12月30日は僕がぶっ倒します」
◆タン・フォン「誰が相手でもエキサイティングなパフォーマンスを見せ、いい試合をします」
大会後のインタビューで、新田は「町田さんが相手なので、先輩の尻ぬぐいをします」と、栗秋を皮肉るようにコメントし「倉本さんにうちの先輩2人がやられているんで、そこまでやります」と、優勝の先の見据えて語った。
平川は優勝候補となりそうなタンとの準決勝について「ヤバいのはヤバいですけど、勝負してくれるんで、今日みたいに不細工な試合にならないと思います。僕は行きます」と力強くコメントした。
タンは今回出した投げ技について「お客さんも喜ぶと思って出しました」とのこと。準決勝は東京の都心の代々木体育館だが、今回の常葉アリーナの山中の会場は、試合だけに集中できる環境が気に入ったと関係者に話しており、評判が他の中国人選手にも伝われば、他の選手たちの呼び水にもなりそうだ。
山口元気代表も優勝候補はタンと予想。「常葉で1年やってきて、UNLIMITEDで1興行やれて、成果が少しずつ現れてきた。お客さんを呼ばない選手育成という意味で、ここ(=常葉)は大事。12月30日も楽しみですし、来週の(常葉での)クンクメールとの5対5の対抗戦も注目してほしいです」とコメントしている。
ワンマッチでは石田協、中村悠磨、河崎鎧輝ら勝利
第5試合 UNLIMITED 68kg契約 3分3R
○石田 協[かの](K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/THE KNOCK OUT FIGHTER UNLIMITED -66kgトーナメント優勝)
×梅津ガブリエル(K-PLACE)
判定3-0 (豊永29-28/内田29-28/橋本30-27)
1R、石田がサウスポーからの左インカーフを的確に当てるが、梅津は組むと膝を当てる。梅津はテイクダウンを奪えないが、終盤には右ストレートで下がらせ、強打で印象を作る。記者採点は梅津。
2R、石田が自らタックルでテイクダウンを奪い、パウンドを当て、MMAスキルの成長を見せる。スタンドに戻ってからも、石田が左インロー、ロープ際に詰めての左右のボディの連打で、梅津を苦しめる。記者採点は石田。
3R、石田が前に出続け、梅津が回って攻めない状況が続くと、石田は「来いよ」と挑発しつつ、自分のパンチとローを当てる。最後はまたも石田がテイクダウンを奪い、パウンド、サッカーボールキックで攻め、差を印象付け終了する。記者採点は石田。合計29-28で石田。ジャッジ3者も石田を支持し、石田が判定勝ちした。大会後、山口代表も「石田選手、良かったですね。このルールに合っている。継続参戦して欲しいです」とコメントしている。
第4試合 UNLIMITED 63kg契約 2分3R
○中村悠磨(和術慧舟會HEARTS)
×三浦健人(パラエストラ広島)
1R 2’00” TKO (レフェリーストップ:右ストレート)
1R、スタンドの打撃戦の中で、中村が右ストレートを当ててダウンさせると、パウンドで追い詰める。三浦は立つが、中村が変わらずパンチを顔面とボディに当て、膝と肘も絡めて追い詰めると、最後は右ストレートで再び倒したところでレフェリーがストップした。
マイクを持った中村は「たぶん怪我ないんで、12月30日、山口さんお願いします」とアピールした。
第3試合 BLACK スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○河崎鎧輝[かいき](真樹ジムオキナワ)
×MAKURI(VLOS)
1R 2’54” KO (左前蹴り)
今大会ではUNLIMITEDルール以外の試合は1試合のみ行われた、BLACKルールは肘無し・ワンキャッチワンアタックのキックルール。
1R、河崎が左ミドル主体で若干優位に進めていると、終盤、右バックハンドブローを当てると、ひるんだMAKURIに左の前蹴りを2連打して倒してダウンを奪う。MAKURIは立つが、10カウントまでにファイティングポーズを取れず、河崎のKO勝ちとなった。マイクを持った河崎は「11月5日生まれで、そろそろ誕生日です。18歳最後、いい締めくくりができて良かったです」と勝利を喜んだ。
第2試合 アマチュアUNLIMITED 57kg契約 2分3R
×安達優心(BRAVE FIGHT CLUB)
○岡田悠希(KNOCK OUTクロスポイント吉祥寺)
2R 終了時 TKO (コーナーストップ)
第1試合 アマチュアUNLIMITED 58kg契約 2分3R
×長谷川柊哉(和術慧舟會HEARTS/AXGYM)
○石渡寛崇(Fired Up Gym)
2R テクニカル判定 橋本18-20/内田18-20/長瀬18-20))
※石渡の偶発的なローブローにより長谷川が試合続行不可能


























