修斗 COLORS 6.14 新宿フェイス(レポ):宝珠山桃花、AACCの17歳・高田暖妃に判定勝ち。高本千代、悲願のMMA初勝利。THE BLACKBELT JAPAN沖縄の18歳・徳本望愛、デビュー戦は一本勝ち
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プロフェッショナル修斗公式戦 COLORS Produce by SHOOTO Vol.5
2025年6月14日(土)新宿フェイス
レポート:井原芳徳 写真提供:(C)SUSTAIN 中継:ツイキャス
宝珠山桃花 AACCの17歳・高田暖妃に判定勝ち
第9試合 メインイベント 女子ストロー級 5分2R
○宝珠山[ほうしゅやま]桃花(赤崎道場A-SPIRIT/世界2位)
×高田暖妃[あつひ](AACC/2023全日本アマ修斗選手権女子ストロー級優勝)
判定3-0
(鍋久保20-18/豊島20-18/渡辺20-18)
修斗の女子大会COLORSは昨年12月以来半年ぶりの開催となる。全9試合中、プロ修斗公式戦が3試合組まれ、メインイベントは経験で勝る宝珠山に17歳・2戦目の高田が挑む構図となった。
宝珠山は福岡在住、MMA 13戦5勝6敗2分の30歳。藤野恵実、杉本恵といった上位勢に連敗していたが、昨年5月、地元福岡大会で吉成はるかに判定勝ち。昨年8月の高本千代戦は2Rドローに終わっている。
高田は禅道会で空手を習い、MMAの女子の強豪が多数在籍するAACCに入り、23年の全日本アマ修斗女子ストロー級で優勝。昨年12月のCOLORSでのプロデビュー戦では韓国のチョン・チャヒョンから1R開始早々右ハイでダウンを奪うが、2Rに反撃されドローに終わっていた。
1R、前に出る宝珠山に対し、高田は回りつつ左ハイを放つが、後ろにスリップしてしまう。宝珠山が上になり、上体を上げて時折パウンドを当てる。終盤、高田が宝珠山の胸側に足を入れて腕十字を狙い、高田は上から潰して防御する。残り1分、高田は三角絞めに切り替えようとしたが、宝珠山はトップに戻し、押さえ続けて終える。記者採点はコントロール時間の長かった宝珠山。高田の腕十字は形に入りきる前に防御されており、評価が低いと判断した。ジャッジ3者も宝珠山を支持する。
2R、宝珠山は開始すぐから前に出てコーナーに押し込み、足を掛けて倒して、高い状態でハーフで押さえ、足を抜いてマウントを取る。宝珠山は高い状態でのマウントをキープしパウンドを連打する。高田は体をひねってマウントを解除し、下から腕をつかむが、宝珠山は潰し、サイドを取って、肘を高田の脇腹に連打する。残り1分を切り、宝珠山がトップに移ると、高田は下から腕十字で逆転を狙うが、宝珠山は防御して終える。記者採点は宝珠山。合計20-18で宝珠山。ジャッジ3者も同じ採点で宝珠山を支持し、宝珠山が判定勝ちした。
マイクを持った宝珠山は「10カ月空いて、私も色々ありました。格闘技に向き合う時間が多くなって、MMAを極めていきたいです。今日の試合、懸けてたんですけど、2Rまで行ってしまったんで、もっと強くなります」と話した。さらに「7月21日(修斗世界女子ストロー級王座戦の)藤野さんとパク(・ボヒョン)選手を見届けたくて(飛行機の)チケットを取っちゃいました。おこがましいんですけど、もしよろしければ、観戦チケットください」とアピールし、主催のサステインの坂本一弘代表が承諾すると「やった!」と笑顔で喜んだ。
高本千代、悲願のMMA初勝利
第8試合 インフィニティリーグ2025 女子スーパーアトム級 5分2R
○高本千代(高本道場/リーグ初戦→勝ち点3)
×嶋屋 澪(SISU MMA&BJJ/リーグ初戦)
判定3-0 (鍋久保20-18/豊島20-18/渡辺20-16)
インフィニティリーグ2025女子スーパーアトム級は5月18日のニューピアホール大会で開幕し、erikaが村上彩を相手に体格差も活かしつつ寝技を封じて打撃で追い詰め判定勝ちした。
高本はMMA 5戦3敗2分。パンクラスで重田ホノカ、KARENに判定負けし、修斗に主戦場を移してからは古賀愛蘭に判定負けし、宝珠山桃花と杉本恵とは引き分けている。修斗の2R制の影響でドローが続いているが、ずっと格上の選手との試合と戦い続けており、このリーグ戦をきっかけに勝ち星を重ねる可能性も十分あるだろう。嶋屋も昨年12月の大阪大会でのプロデビュー戦ではFukkyと引き分けに終わっており未勝利だ。
1R、両者サウスポーで構え、高本が積極的にパンチやミドルを振う。中盤、高本が嶋屋を押し込むと、テイクダウンを奪い、ハーフで押さえる。高本はパウンドを当てつつ、終盤にはマウントに移り、パウンドを連打し、腕十字を極める。クラッチは切れたが、嶋屋は耐え続ける。レフェリーによって判断の分かれそうな状態で、片岡レフェリーはストップせず時間切れに。記者採点は10-8で高本。
2R、高本が背後からしがみつき、序盤からテイクダウンに成功し、マウントに移る。嶋屋のセコンドからは「十字三角来るぞ」と声が飛ぶが、高本のセコンドの父の裕和氏からは「パウンドで終わらせよう」と指示が飛び、高本はパウンドを連打し追い詰めるが、コーナー際の動きにくい場所のため、バランスが崩れ下になってしまう。嶋屋もパウンドを少し返すが、すぐに高本は下からタックルを仕掛けて返して上になる。終盤、高本はサイドを取り、またも腕十字を狙い、クラッチを切って伸ばす場面もあるが、最後は嶋屋が防御を続けて終わる。記者採点は10-8で高本。合計20-16で高本。高本の腕十字の評価のジャッジの濃淡はあったが、順当に3者とも高本を支持し、高本が判定勝ちした。勝ち点としては3止まりだったが、高本の寝技は他のリーグ戦の選手にとっての脅威となりそうだ。
マイクを持った高本は「まずは今日、勝てたことがうれしいです。私の初勝利として記念すべき日になったと思います。極めきれなかったのが反省点で、しっかり直して次戦に挑みたいです」と話した。
THE BLACKBELT JAPAN沖縄の18歳・徳本望愛、デビュー戦は一本勝ち
第7試合 女子アトム級 5分2R
×ヒヤマNFC(NFC)※檜山美樹子 改め
○徳本望愛[のあ](THE BLACKBELT JAPAN沖縄/2024全日本アマ修斗選手権女子ストロー級優勝)
2R 3’16” 腕ひしぎ十字固め
18歳の徳本は全日本アマ修斗優勝を経て今回がプロデビュー戦。1R、スタンドの攻防で、徳本が距離を支配し、随所で右ローを当てやや優位に進める。終盤、徳本が脇を差してコントロールしつつ、右膝を当ててから倒して上になる。ヒヤマは足を登らせ、腕十字を仕掛けるが、徳本はクラッチを切らせず脱出し、その隙にサイドと取る。最後は立ち、ヒヤマがロープに押し込む。記者採点は打撃で優位だった徳本。ジャッジ3者も徳本を支持する。
2R、徳本がヒヤマをコーナーに押し込むと、右肘を当ててから離れる。その後もコーナー際の展開で右膝をヒットする。徳本は両脇を差した状態でコントロールすると、3分経過のタイミングでテイクダウンに成功する。すると徳本はそのままサイドを奪うことに成功する。徳本がニーオンザベリーになると、ヒヤマは体を起こすが、ヒヤマの腕を抱えていた徳本は、両足をヒヤマの胸の上に挟みいれて腕十字を仕掛けて伸ばし、すぐさまタップを奪った。
マイクを持った徳本は「KOで勝ちたかったんですけど、一本取れてうれしいです。これから強くなって、上の選手と戦っていきたいんで、応援お願いします」と話した。
第6試合 トライアウトルール 女子バンタム級 3分2R
×te-a[ティーエー](AACC)
○鈴木 舞(寒天ファイトスピリットジム)
判定0-2
(渡辺18-20/豊島19-19/片岡18-20)
第5試合 トライアウトルール 女子ストロー級 3分2R
×安田詠美(BURST)
○深井志保(N★TRUST)
判定0-3 (片岡18-20/鍋久保18-20/豊島18-20)
第4試合 グラップリング 女子54kg契約 8分1R
×植田 咲(AACC)
○奥田愛加[まなか](N★TRUST)
4’12″アームロック
第3試合 グラップリング 女子51kg契約 8分1R
○平田彩音(BURST/修斗女子アトム級6位)
×井上智子(ストライプル茨城)
判定3-0
(片岡10-9/渡辺10-9/豊島10-9)
藤井惠氏の教え子で3月の韓国のBLACK COMBATでLIBBYにTKO勝ちした平田彩音が、柔術黒帯のベテラン・井上智子とのグラップリングマッチで出場した。普段の女子アトム級の47.6kgよりも3kg以上重い契約体重で、体格で勝る井上に挑んだ。
井上は開始すぐから寝転び、足関節技を狙う展開を繰り返す。膠着状態が続くと、鍋久保レフェリーがブレイクし、両者に攻撃を促して再開する。
井上は平田の腕をつかんでグラウンドに引き込んだが、た平田はサイドを取ると、カウンターで腕十字を仕掛ける。一瞬クラッチが切れかけたが、井上はすぐ組み直す。平田が下になったところで、井上が脱出する。井上は足関を狙い続けるが、極めの形を作れないまま終わる。
ジャッジは3者とも平田を支持し、平田の判定勝ちとなった。平田はサブミッショントライは少なかったものの、腕十字でチャンスを作ったことが評価された模様だ。
マイクを渡された平田は「凄い格上の選手とやらせていただいてありがたいです。井上選手、凄く強かったです。ありがとうございました。次は総合でできたらいいなと思います」とコメントした。
第2試合 ジュニア MMA 52kg契約 3分2R
×遠藤ジュリアン桜(リバーサルジム立川ALPHA)
○金 美來[きむ みく](OOTA DOJO)
1R 0’52” 裸絞め
第1試合 キッズ グラップリング 37kg契約 3分1R
○杉本 越[こゆる](AACC)
×大橋美歩(OOTA DOJO)
判定3-0