UFC 3.22 ロンドン(レポ):ブレイディ、元ウェルター級王者エドワーズを寝技で圧倒し4Rギロチン葬。アルバーグ、元ライトヘビー級王者ブラホビッチとの接戦制し8連勝
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
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UFC Fight Night: Edwards vs. Brady
2025年3月22日(土/現地時間)イギリス・ロンドン/O2アリーナ
レポート:井原芳徳
ブレイディ、元ウェルター級王者エドワーズを寝技で圧倒し4Rギロチン葬
第13試合 メインイベント ウェルター級 5分5R
×レオン・エドワーズ(1位/元王者)
○ショーン・ブレイディ(5位)
4R 1’39” フロントチョーク
エドワーズはジャマイカ出身で英国のバーミンガム在住。昨年7月の英国マンチェスター大会でベラル・ムハマッドに判定負けし、ウェルター級王座の3度目の防衛に失敗し、連続無敗が13でストップし、今回も引き続き英国大会に登場し、再起戦に臨んだ。
ブレイディも22年10月にムハマッドと対戦し2R TKO負けし、プロデビュー以来の連勝が15で止まった過去があり、その後はケルヴィン・ガステラム、ギルバート(ジルベルト)・バーンズ相手に2連勝している。今回は1か月前に試合が発表されたが、見事チャンスをものにすることに。
1R、エドワーズがサウスポー、ブレイディがオーソドックスで構え、打撃戦とクリンチが繰り返される。お互い攻撃が少ないが、随所でブレイディが右のストレート等のパンチを当て、最後は足を掛けて倒してハーフで押さえ、好印象で終える。
2R、ブレイディが開始早々タックルを仕掛け、背後からしがみついて倒してから、すぐにハーフで押さえ、バックに回り込みバックマウントをキープする。ダニエル・グレイシー認定の柔術黒帯のスキルを発揮する。ブレイディは鉄槌を当てつつ、裸絞めを執拗に狙う。終盤、ブレイディは体勢を変え、首を抱えつつハーフガードに移る。エドワーズはバックとハーフを行き来し、パウンドを当てて主導権を維持する。
3R、ブレイディがタックルを仕掛け、首を抱えつつ倒す。ブレイディはハーフ、マウント、バックと自在に動き、パウンドを当て続け、裸絞めを狙い、元王者を圧倒する。
4R、ブレイディはスタンドの展開でも強気に前に出てパンチを振い、40秒過ぎにまたもタックルから倒す。ブレイディは高い位置でハーフガードで押さえながら、ギロチンチョークを極め、最後はエドワーズがタップ。エドワーズのファンが大多数の会場は静まり返った。
◆ブレイディ
「最高の気分だ。妻と生まれたばかりの赤ちゃんを連れて病院を出たその日に、この試合に挑んだ。この試合ならそれができると分かっていた。この階級の誰に対してもそれができると分かっている。最近、最も権威のあるチャンピオンの一人を相手にそれを証明したばかりだ。月曜日か火曜日にはランキング1位になるだろう。」
アルバーグ、元ライトヘビー級王者ブラホビッチとの接戦制し8連勝
第12試合 コーメインイベント ライトヘビー級 5分3R
×ヤン・ブラホビッチ(3位、元王者)
○カーロス・アルバーグ(6位)
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
ブラホビッチは21年10月、グローバー・テイシェイラに敗れライトヘビー級王座から陥落。22年12月、ブラホビッチとマゴメド・アンカラエフで王座決定戦が行われたが、引き分けで王座空位のままに。23年7月にはミドル級から階級アップした元同級王者のアレックス・ペレイラに判定1-2で惜敗し、勝ち星から遠ざかる状況が続いている。今回は1年8か月ぶりの試合で、今年2月で42歳になった。
アルバーグは34歳。21年3月のUFC初戦こそ敗れたが、以降は7連勝で、最近では昨年11月にヴォルカン・オーズデミアに判定勝ちし、着々と順位を上げている。

LONDON, ENGLAND – MARCH 22: (L-R) Carlos Ulberg of New Zealand kicks Jan Blachowicz of Poland in a light heavyweight fight during the UFC Fight Night event at The O2 on March 22, 2025 in London, England. (Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC)
1R、スタンドで両者慎重に探り合う中で、お互い右カーフ、左インローを時折当て、差の乏しい状態が続く。中央に立つ時間が長いのはアルバーグだが、ブラホビッチの右カーフで少し崩れる場面が数度あり、少し印象が悪い。記者採点は迷ったがブラホビッチ。ジャッジはやはり割れ2者がブラホビッチ、1者がアルバーグにつける。
2R、まだお互い慎重だが、少し動きが増え、中盤にはブラホビッチが右ストレートを当てれば、アルバーグも首相撲からの膝蹴りをお返しし、これまでと少し違う局面も見られるように。その中でアルバーグは細かくジャブやミドルを当て、威力は乏しいが手数では上回る。ブラホビッチの右カーフで少し足が流れるが、前に出る状態は変わらない。記者採点は迷ったがアルバーグ。ジャッジは手数を重視したか?3者ともアルバーグにつける。
3R、アルバーグは右ボディ、左ジャブ、右ストレートを立て続けにヒットし、ようやくパンチがつながるように。だがブラホビッチも左膝とストレートを連続で当て、接戦をキープする。アルバーグが左インローを当てていると、ブラホビッチの足も少し流れる。ブラホビッチは最後、前に出てパンチを振るい、積極性を見せるが、強打は打てず終わる。記者採点はこのラウンドも迷ったがアルバーグ。ジャッジは割れ1者がブラホビッチ、2者がアルバーグにつける。記者採点もジャッジも合計28-29で一致し、アルバーグの判定勝ちとなり、連勝を8に伸ばしたが、王座挑戦に向けてのインパクトは乏しい試合となってしまった。
第11試合 ウェルター級 5分3R
×グンナー・ネルソン
○ケビン・ホランド
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
第10試合 女子ストロー級 5分3R
×モリー・マッキャン
○アレクシア・サイナラ
1R 4’32” 裸絞め
第9試合 ライト級 5分3R
×ジョーダン・ブチェニク
○クリス・ダンカン
2R 3’42” フロントチョーク
第8試合 フェザー級 5分3R
○ナサニエル・ウッド
×モーガン・シャイエー
判定3-0 (30–27/30–27/30–27)
第7試合 ライト級 5分3R
×ジャイ・ハーバート
○クリス・パディーヤ
判定1-2 (29–28/28–29/29–28)
第6試合 フライ級 5分3R
○ロニー・カヴァナ
×フェリペ・ドイス・サントス
判定3-0 (29–28/29–28/29–28)
第5試合 ヘビー級 5分3R
○マルチン・ティブラ(8位)
×ミック・パーキン(13位)
判定3-0 (29–28/29–28/29–28)
第4試合 ミドル級 5分3R
○クリスティアン・リロイ・ダンカン
×アンドレイ・プリャエフ
判定3-0 (30–27/30–27/30–26)
第3試合 女子ストロー級 5分3R
○ショーナ・バノン
×プジャ・トマル
2R 3’22” 腕ひしぎ十字固め
第2試合 バンタム級 5分3R
×ネイサン・フレッチャー
○ケイラン・ロクラン
判定3-0 (29–28/29–28/28–29)
第1試合 ライト級 5分3R
×グラム・クタテラゼ
○カウエ・フェルナンデシュ
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)