ONE 11.29 ルンピニー(レポ):スック・ワンキントーン王者・辻井和奏、ONE初戦はタイ人選手に判定負け。力斗はウズベキスタンの選手に惜敗
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ONE Friday Fights 89
2024年11月29日(金)タイ・バンコク・ルンピニースタジアム
レポート:井原芳徳 写真提供:(C)ONE Championship
スック・ワンキントーン王者・辻井和奏、ONE初戦はタイ人選手に判定負け
第2試合 ムエタイ 女子アトム級 3分3R
○タンタン・スアンサンアンダジム[Tangtang Suansunandhagym](タイ)
×辻井和奏[わかな](BRING IT ON パラエストラAKK /スック・ワンキントーン女子フライ級王者)
判定3-0
辻井は8戦7勝(2KO)1分の20歳。昨年10月のスック・ワンキントーン後楽園大会でKOKOZに判定勝ちし女子フライ級王座を獲得(上写真)。タイのローカル大会で試合を重ね、今年2月のラジャダムナンでのRWSではタイ人選手を圧倒し判定勝ち。168cmの長身を活かした蹴り技が持ち味で、6月のスック・ワンキントーンではカンボジア人選手に右の顔面前蹴りでTKO勝ちしている。対するタンタンも同じ20歳だが80戦近いキャリアがあり、ホームのタイでの声援にも後押しされ、終始優位に試合を運ぶことに。
1R、サウスポーの辻井に対し、タンタンはオーソドックスで構え、序盤から前に出て、積極的にパンチやミドルを放ち、組めば膝を当てる。辻井も同じようにパンチ、ミドル、膝を返すが、後手に回っている感は拭えず、距離も詰められてリーチを生かした攻めができない。最後、タンタンが組んでからの崩しも決め、差を印象付ける。記者採点はタンタン。
2R、辻井がタンタンの蹴り足をつかむと、つかまれたままタンタンは左ストレートを連打する。中盤にはタンタンが右ボディと顔面へのストレートを連打し、辻井は嫌そうな表情を浮かべる。辻井は右の顔面前蹴りを当てる場面もあるが単発止まり。終盤、タンタンは細かくステップして距離を取りつつ、自分のパンチを随所で当て、反撃を封じる。記者採点はタンタン。
3Rもタンタンがステップで距離を取り、前蹴りも出しつつ、パンチを辻井のボディと顔面に細かく当て続け、主導権を維持する。辻井は大きくダメージを負わないが、反撃の糸口をつかめないまま終了する。記者採点はタンタン。合計30-27でタンタン。ジャッジ3者ともタンタンを支持し、タンタンが判定勝ちした。辻井は9戦目でプロ初黒星を喫した。
力斗はウズベキスタンの選手に惜敗
第3試合 キックボクシング バンタム級 3分3R
○ウザイル・イスモイルジャノフ[Uzair Ismoiljonov](ウズベキスタン)
×力斗(TEAM PREPARED/元大和フェザー級王者)
判定2-1
力斗は大分出身で福岡のPREPAREDに所属する23歳。K-1福岡大会、RIZIN佐賀大会、福岡でのKPKBに上がり、最近では9月のKNOCK OUT福岡大会で韓国の選手を1R KOし、今回ONEフライデーに初出場した。対するイスモイルジャノフはONEフライデー1戦1敗
1R、サウスポーで体格で勝るイスモイルジャノフに対し、力斗がプレッシャーをかけて随所で右インローを当てる。イスモイルジャノフも左ミドルを強打するが、力斗は物怖じせず前に出続け、執拗に右インローを当てる。記者採点は僅差だがイスモイルジャノフ。左ミドルの的確性とヒット数の差を評価した。
2Rも1R同様な構図で試合が進む。お互いなかなか崩れず、はっきりした差は無いものの、イスモイルジャノフの左ミドルがやや目立つことは変わらない。力斗は右インローだけではなく右ストレートや左ローを絡めるが、やや攻撃が少ない。記者採点はイスモイルジャノフ。
3R、力斗は左カーフを当て続けるが、イスモイルジャノフはひるまず、変わらず左ミドルを当て続ける。イスモイルジャノフの攻撃が減るものの、基本的な構図は変わらないまま終了する。記者採点は僅差だが力斗。合計29-28でイスモイルジャノフ。3Rとも僅差のためジャッジは割れたが、2者はイスモイルジャノフを支持し、イスモイルジャノフが判定勝ちした。キックルールとはいえ、大会自体がムエタイ主体のため、ジャッジが左ミドルを高く評価する傾向は強く、そこも意識した戦い方が日本の選手は必要だろう。