パンクラス 11.10 ニューピアホール(レポ):中田大貴、石田陸也に1R TKO勝ちし連敗脱出。植松洋貴、高島俊哉に1R TKO勝ちしストロー級王座戦熱望。秋葉太樹が2連勝。松井斗輝、バンタム級初戦は19秒TKO勝ち
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PANCRASE 348/349
2024年11月10日(日)東京・ニューピアホール
レポート:井原芳徳
PANCRASE 349(夜大会)中田大貴、石田陸也に1R TKO勝ちし連敗脱出。植松洋貴、高島俊哉に1R TKO勝ちしストロー級王座戦熱望
第8試合 フェザー級 5分3R
○中田大貴[ひろたか](和術慧舟會HEARTS/武蔵村山さいとうクリニック/6位)
×石田陸也[りくや](DOBUITA/10位)
1R 1’47” TKO (レフェリーストップ:右ストレート→グラウンドパンチ)
中田は昨年2連勝後、7月に高木凌に1R右フックでKO負け。今年3月の立川大会では対戦相手のシュウジ・ヤマウチの計量オーバーにより試合が中止に。6月にはキム・サンウォンに判定負けし、上位進出を逃した。新居すぐるがフェザー級王座を返上し、12月15日のニューピア大会では1位の平田直樹と2位のサンウォンが王座を争う。
石田は3月の立川大会で遠藤来生に判定勝ちしランクインしたが、7月の立川大会では三宅輝砂に1R TKO負けしている。
1R、パンチが交錯した後、中田が押し込むが、すぐに石田は突き放す。中田は左フックやジャブを当て、石田は長身を活かした左右の膝蹴りを当てる。まだ静かな展開だったが、突如フィニッシュが訪れる。中田が前に出て石田を金網際に詰めると、タイミングをズラしながら右ストレートをクリーンヒット。ダウンした石田にパウンドをまとめたところで、島村レフェリーがストップした。
マイクを持った中田は「2連敗して格闘技を好きでやって来たんですけど辞めようと思っていました。あきらめたい、投げ出そうと思っている人が、僕の試合を見て、踏ん張ろうと思えてくれたら何よりです」と話し、関係者に感謝の言葉を述べた後、「絶対来年タイトル獲ります」と宣言した。
第7試合 ストロー級 5分3R
○植松洋貴[よしき](NEVER QUIT/2位、ネオブラッドトーナメント2022年同級優勝)
×高島俊哉(リバーサルジム新宿Me,We/3位、ネオブラッドトーナメント2017同級優勝)
1R 4’49” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
ストロー級では今年4月に黒澤亮平が暫定王者となり、その後、正規王者に昇格しており、2位の植松と3位の高島は次期挑戦者目指して連勝したい一戦となる。
植松は22~23年は3試合連続で勝ち星から遠ざかっていたが、今年に入り増田大河と尾崎龍紀に判定勝ち。高島は2月に若林耕平に判定負けしたが、7月に寺岡拓永に判定勝ちしている。
1R、植松がオーソドックスで構え、サウスポーの高島に右のミドルやインローを当てる。中盤、高島が左テンカオを当ててからタックルを仕掛け、倒して金網際で押さえる。終盤、植松は金網を背にして立つが、立ち際に高島は左のパンチと膝を当て、再び脇を差して倒して押さえ込む。
しかしまたも植松は立つと、一気に流れが変わることに。パンチを振って詰めて来た高島に対し、植松が右フックを当ててひるませる。高島は下がりながらも左のミドルで応戦していたが、植松が右のテンカオを合わせてボディに当てると、高島は苦しそうに金網際まで下がる。植松はさらに右ミドルと右ストレートを当ててダウンさせ、金網際で押さえてパウンドを連打し、高島が防戦一方となったところで、鶴和レフェリーがストップした。
マイクを持った植松は「マイクを持つのは初めてです。今まで知名度上がるような試合をやれてこなくて、KOできるとは思わなかったです。KOで勝てたので、次回、タイトルショット、お願いします」とアピールした。
第6試合 フライ級 5分3R
×浜本“キャット”雄大(クロスポイント大泉&TEAM CAT/9位、元Fighting NEXUS王者、元WPMF日本スーパーバンタム級王者)
○眞藤源太(KINGCRAFT/10位)
判定1-2 (出口28-29/松井29-28/中島28-29)
浜本は今年5月にパンクラスに初参戦しジョセフ・カマチョに判定勝ち。眞藤は3月に大塚智貴に判定負けしたが、6月に上田将年に判定勝ち。両者連勝を目指す戦いに。
1R、眞藤がプレッシャーをかけ、浜本が左回りで距離を取る構図が続き、中盤過ぎ、眞藤の左ジャブからの右ストレートが当たり、浜本はダウンする。眞藤はパウンドで追撃するが、浜本は防御してスタンドに戻す。終盤、浜本は逆転を狙い前に出返すが、スピードのある眞藤を捕まえられない。眞藤がポイントを取るラウンドに。
2R、眞藤が右ストレート、左ジャブを当てるが、浜本が右フックをクリーンヒットし、ダウンを奪い返す。浜本は上になり、パウンドで追撃するが、眞藤は防御する。金網際で押し合う展開となり、眞藤がテイクダウンを繰り返すが、浜本が立ち続ける。残り1分、浜本はまたも右フックをヒット。眞藤は飛び膝蹴りを空振りした後、すぐに組み付いて首を抱えて引き込み、ギロチンチョークを仕掛けるが、浜本はすぐに外して反撃を許さない。浜本がポイントを取り返すラウンドに。
3R、浜本が眞藤を押し込んで右膝を連打するが、途中からローブローとなり中断する。離れてブレイクすると、眞藤は右の飛び膝を顔面に当てる。だが浜本が右ローを当てて、眞藤が少しフラつくと、組んできた眞藤に、浜本が押し込み、右の膝をボディに連打し、若干優位に。しかし眞藤が突き放しながら右肘を当てると、浜本は左まぶたをカットし出血する。最後は浜本も膝を当てるが、眞藤が払い腰で倒して終える。記者採点は明確なダメージを与えた眞藤。ジャッジは割れたが、2者が順当に眞藤を支持し、眞藤が判定勝ちした。
第5試合 ウェルター級 5分3R
○村山暁洋(暁道場/3位・元王者、元修斗環太平洋同級王者)
×川中孝浩(BRAVE/元GRAND同級王者)
判定3-0 (中島29-28/荒牧29-28/松井29-28)
第4試合 フェザー級 5分3R
×小森真誉[まよ](ロータス世田谷)
○木下尚祐[しょうすけ](リバーサルジム横浜グランドスラム)
判定0-3 (出口27-30/荒牧28-29/渋谷28-29)
第3試合 バンタム級 5分3R
×坂本瑞氣[みずき](RIGHT THING ACADEMY)
○梅原規祥[みさき](リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
3R 4’59” 腕ひしぎ十字固め
第2試合 フライ級 5分3R
○赤﨑清志朗(香取道場)
×嶺 大基(KRAZY BEE)
2R 2’14” 裸絞め
第1試合 ストロー級 5分3R
○佐々木瞬真(THE BLACKBELT JAPAN)
×田畑翔太(K-PLACE)
判定3-0 (荒牧30-27/出口30-27/渋谷30-27)
PANCRASE 348(昼大会)秋葉太樹が2連勝。松井斗輝、バンタム級初戦は19秒TKO勝ち
第7試合 メインイベント フライ級 5分3R
×大塚智貴(CAVE/3位、ネオブラッドトーナメント2021ストロー級優勝)
○秋葉太樹(パンクラス大阪稲垣組/4位)
判定0-3 (荒牧28-29/中島27-30/松井28-29)
大塚は30歳。昨年後半は松井斗輝と濱田巧相手に2連敗したが、今年は3月に眞藤源太に判定勝ちし、6月に山﨑聖哉に2R KO勝ちし2連勝中だ。
秋葉は34歳。20年にDEEPの安谷屋智弘に判定勝ちしたが、以降は韓国のRoad FCでのイ・ジョンヒョン戦の敗戦を挟み、パンクラスで小川徹、鶴屋怜、伊藤盛一郎、ムハンマド・サロハイディノフといった実力者相手に5連敗。7月の大阪大会では氏原魁星に2R TKO勝ちし、連敗を止めた。
試合は秋葉がグラップリングの差で勝利をもぎ取ることに。1R、序盤から大塚がタックルで倒して上になり、金網際で押さえるが、下から秋葉が大塚の左腕を抱え、膠着状態が続く。大塚は何発も脇腹にパンチを入れるが、軽いため効力は無さそうだ。残り1分を切っても同じ状態だが、鶴和レフェリーは意外にもブレイクせず続行する。最後、大塚が体を起こして鉄槌を一発当てるが、すぐに秋葉は腕十字の体勢で捕まえ、右の鉄槌を顔面に連打し、大塚が振り落として終える。記者採点は秋葉。ジャッジは1人のみ秋葉を支持し、2人は大塚につける。
2R、大塚がまたも序盤、タックルで倒しにかかるが、秋葉は切って押し返すと、足を掛けてテイクダウンに成功する。中盤、大塚に立たれても秋葉は倒したりバックについてコントロールし、横三角絞めで捕まえる。終盤、大塚に金網に押し込まれるが、秋葉は柔道仕込みの払い腰で倒し、袈裟固めで押さえる。最後、大塚がようやく上で押さえてパウンドを当てるが、数発に留まる。記者採点は秋葉。
3R、大塚が序盤から倒して上で押さえるが、秋葉は首や腕を抱えて対処し、中盤にはオモプラッタ、三角絞めで追い詰める。秋葉は大塚の胸を蹴って突き放すと、すぐに起き上がって上を取り返す。終盤、秋葉は鉄槌、パウンドを当て続けて終了する。記者採点は秋葉。合計27-30で秋葉。ジャッジ3者も秋葉を支持し、秋葉が判定勝ちした。
マイクを持った秋葉は「これでまた一歩ベルトに近づいたんで、次、もっといい試合見せれるよう頑張ります」と話した。
第6試合 コーメイン フェザー級 5分3R
―シュウジ・ヤマウチ(ブラジル/チーム・ヤマウチ/7位)
―遠藤来生[らいき](Power of Dream Sapporo/8位)
中止 (ヤマウチが減量中の脱水症により救急搬送され計量欠席)
第5試合 バンタム級 5分3R
×矢澤 諒(パンクラスイズム横浜/8位)
○松井斗輝[とうき](THE BLACKBELT JAPAN/フライ級8位)
1R 0’19” TKO (レフェリーストップ:右膝蹴り→グラウンドパンチ)
松井は25歳。子供の時にグローブ空手を始め、中学からはボクシングを習い国体で3位入賞。朝倉兄弟の活躍に刺激を受けMMA転向を決意し、大学を中退。21年にプロデビューしGRACHANで4連勝、パンクラスで2連勝し6連勝していたが、12月にムハンマド・サロハイディノフに判定負け。今年2月の秋葉太樹戦の前日計量でフライ級リミットを6.8kgオーバーして失格となり、今回1階級上のバンタム級で復帰した。矢澤は昨年9月に笹晋久に判定負けし、11月に井村塁に一本負けし2連敗中だ。
試合は短時間決着に。1R開始すぐから矢澤が右フックを振って前に詰める。松井は下がりながらもカウンターでパンチを狙って応戦すると、首相撲で捕まえてから右膝蹴りを顔面にヒット。後ろに倒れた矢澤に、松井が左右のパウンドを連打し、矢澤が亀になったところで梅田レフェリーがストップした。 マイクを持った松井は「今年1年あんまいいことなくて、辛いことも多かったんですけど、たくさんの人に支えてもらって、また試合することができました。またベルト目指して頑張ります」と話した。
第4試合 第30回ネオブラッドトーナメント・バンタム級・決勝戦 5分3R
○山口怜臣[れお](タイガームエタイ/ALIVE)
×荒田大輝(パラエストラ八王子)
判定2-1 (荒牧28-29/中島29-28/松井29-28)
※山口が優勝。全階級優勝者のMVPにも選ばれる
第3試合 バンタム級 5分3R
○小原統哉(THE BLACKBELT JAPAN)
×久保達也(BRAVE)
判定3-0 (出口30-27/荒牧30-27/渋谷30-27)
第2試合 バンタム級 5分3R
○山木麻弥[まひろ](ALIVE)
×宮城成歩滝[なほる](ストライプル新百合ヶ丘)
1R 4’15” TKO (レフェリーストップ:グラウンドでの左肘打ちによる右まぶたのカット)
第1試合 バンタム級 5分3R
×宮島夢都希[むつき](KRAZY BEE)
○千種純平(パンクラス大阪稲垣組)
2R 3’18” ヒールフック