ONE 9.6 ルンピニー(レポ):重森陽太、Friday Fights初戦で韓国の選手を2R右ストレートで一撃KOし150万円ボーナス獲得。パコーンKO負け
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ONE Friday Fights 78
2024年9月6日(金)タイ・バンコク:ルンピニースタジアム
レポート:井原芳徳 写真提供:(C)ONE Championship
重森陽太、Friday Fights初戦で韓国の選手を2R右ストレートで一撃KOし150万円ボーナス獲得
第5試合 ムエタイ 140ポンド(63.5kg)契約 3分3R
×シン・ドンヒョン[Shin DongHyun](韓国)
○重森陽太(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-REDライト級(62.5kg)王者、元WKBA世界同級王者、元新日本フェザー級&バンタム級王者)
2R 2’43” KO (右ストレート)
両者ともONE初参戦。重森は昨年2月のラジャダムナン認定ライト級王座挑戦を最後に新日本キックと伊原道場稲城支部から離れ、年の後半はKNOCK OUTで2戦し、8月にバットマンに判定負けし、11月にルンペットに2R肘でTKO勝ち。その後、クロスポイント吉祥寺に加入し、2月のラジャダムナンワールドシリーズ(RWS)後楽園大会では元ラジャダムナン認定スーパーフェザー級王者のサミンデットに判定負けした。4月のKNOCK OUTではセーンダオレックとのダウンの応酬の末に判定勝ち。6月のKNOCK OUTではレンタ・ウォーワンチャイに判定2-0で勝利した。
重森のセコンドにはデビュー当時からのムエタイの師匠のイソラサック氏、ゲーオ・ウィラサクレックがつく。1R、ドンヒョンが中央で構え、右のバックハンドブロー、ボディ都顔面狙いのバックスピンキックといった回転技を当てる。重森は右ミドルを返す。お互い攻撃が少ないが、終了間際にドンヒョンが詰めてパンチのコンビネーションの中で左アッパーを当て、やや好印象で終える。記者採点はドンヒョン。
重森陽太が絶妙なフェイントから
渾身の右ストレートをシン・ドンヒョンに叩き込む重森はONEデビュー戦で見事なKO勝利を挙げた
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— ONECHAMPJP (@ONECHAMPJP) September 6, 2024
2R、お互い慎重な攻防が続く。中盤、接近戦で重森がパンチと肘を当て、離れても右ミドルを当て、ようやく少し積極的になる。すると終盤、重森の左インローが軽めだがローブローとなり、重森は謝りつつグローブタッチする。重森は引き続き左インローを当てると、再び左インローを放って、これをフェイントにしてから、踏み込んでの右ストレートをクリーンヒットする。アゴにもらいダウンしたドンヒョンは動けず、重森のKO勝ちとなった。
勝利者インタビューで重森は「初めてのルンピニースタジアムで緊張したんですけど、日本のムエタイをタイの皆様に見せることができて非常に嬉しく思っています」と話し、フィニッシュの右ストレートについては「今は新しいですが、古いルンピニースタジアムでスーパースターだったイソラサック・コーチに、言われた通りに撃ち抜いた右ストレートです」と説明した。35万バーツ(約150万円)のボーナスが授与されることが発表されると、重森は「うれしいです。びっくりしています。日本のムエタイのレベルはどんどん上がっています。世界中に広められるようにします。また是非呼んでください」とアピールした。
パコーンは逆転KO負け
第12試合 メインイベント ムエタイ バンタム級 3分3R
×パコーン・PKセンチャイ(タイ)
○ファビオ・ヘイス(ポルトガル)
2R 2’04” KO (左ボディフック)
パコーンは34歳のベテラン。タイの第一線で活躍後、吉成名高の在籍するエイワスポーツジムのトレーナーになり、昨年のK-1では鈴木勇人、佐々木大蔵に判定勝ちしている。6月のONEで元ルンピニー王者のフランス人・ラフィ・ボーヒックに1R KO勝ちして以来2度目となるONE登場。
ヘイスはONE Friday Fights参戦当初は2連勝したが以降は3連敗中で、3月にミャンマーのソー・リン・ウーにKO負けして以来半年ぶりの出場だ。
1R、パコーンが昔から得意とする右カーフキック、ローキックを多用し、左右のボディ、左ジャブも絡め、地元の大声援を背にテンポ良く攻める。中盤までヘイスもパンチを返していたが、終盤は距離を取られ空振りが続く。
2R、パコーンは右ストレート、左ジャブといったパンチの比重を上げる。ヘイスはひるまず、中盤から右膝、ボディをヒット。さらにパンチのコンビネーション、ハイといった攻撃を立て続けに出す。空振りも多いが何発か当てると、パコーンは後退する。するとそのチャンスを逃さず、ヘイスは左ボディフックをクリーンヒット。これ一発でパコーンは横倒れになると、うずくまったまま動けず、ヘイスの逆転KO勝ちとなった。 ヘイスは35万バーツ(約150万円)のボーナスを獲得している。
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黒田直也、2連続KO負け
第3試合 キックボクシング 119ポンド(54kg)契約 3分3R
○ジョニー・ド・ルー[Gianny De Leu](ベルギー)
×黒田直也(ハーデスワークアウトジム)
3R 0’27” KO (左フック)
黒田は8月2日のONE Friday Fights 73でファジャラットに3R右フックをもらってKO負けしてから5週間しか経過していないが、早速次戦が組まれた。安全面が気がかりだ。対するド・ルーはONE初参戦。
1R、長身で体格の勝るド・ルーがサウスポーからの右前蹴り、左ストレート等を度々当てる。黒田はパンチの空振りが続く。終了間際にはド・ルーが顔面狙いの右前蹴りを当ててダウンを奪う。
2R、ド・ルーはスイッチを織り交ぜつつ、前に出ても下がっても距離を支配し、ミドル、前蹴り、膝を随所で当て主導権を維持する。終盤、ド・ルーが右バックハンドブローで黒田を倒す。後頭部に当たったためかダウンとはならない。最後はパンチと膝を連打し仕留めにかかる。
3R、黒田はダメージが蓄積しており、ド・ルーがコーナーに詰め、左フックを連打してダウンを奪ったところで、レフェリーがストップした。