ONE 9.8 ルンピニー:日本から2選手初参戦。鈴木真治「自分らしい試合をすれば、ONEに求められるような激しい試合になる」、大田拓真「ONEでは魅せなければいけない試合になる」
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ONE FRIDAY FIGHTS 32(9月8日(金)タイ・バンコク・ルンピニースタジアム)に出場する鈴木真治、大田拓真の日本勢2選手のインタビューがONEから届いた。大会の模様はABEMAにて8日21:30より放送され、大田は22時台後半頃の第5試合、鈴木はその後の第6試合に登場を予定している。
第6試合 ムエタイ バンタム級(65.8kg) 3分3R
スーブラック・トープラン49(タイ)
鈴木真治(フジマキックムエタイジム/ROAD TO ONE JAPANスーパーライト級(63.5kg)ムエタイ日本トーナメント’23優勝、スック・ワンキントーン・スーパーライト級王者、元J-NETWORK同級王者)
鈴木は36歳。日本人初のラジャダムナン王者・藤原敏男氏が代表だった藤原ジム出身で、全日本キックではライト級2位に。全日本の解散後はウィラサクレックジム主催のM-1、J-NETWORK、REBELS等に参戦し、近年はムエタイ大会のスック・ワンキントーンで王座を獲得。BOM主催のROAD TO ONE JAPANスーパーライト級ムエタイ日本トーナメントに参戦すると、12月の一回戦で八尋開人を、4月の決勝でKJヒロシを、いずれも2RでKOし優勝した。ONEムエタイのOFGでの戦いに慣れていることは強みとなるだろう。元々9月1日の大会でONEルンピニー初登場予定だったが、相手の負傷で1週間延びた。
対するスーブラックは今年6月にONEルンピニーに初参戦して以来2戦連続KO勝利中で、パフォーマンスボーナスも連続で獲得している実力者だ。
第5試合 ムエタイ 126ポンド(57.15kg)契約 3分3R
ジェルテ・ブロマート(ベルギー)
大田拓真(新興ムエタイジム/IRON FISTムエタイ世界スーパーフェザー級(58.98kg)王者、元WBCムエタイ日本統一フェザー級(57.15kg)王者、元S1ジャパン-55kg王者)
大田は24歳。NJKFの主力として活躍し、WBCムエタイ、S1の日本王座を獲得。昨年はKNOCK OUTで小笠原瑛作に判定負けし、Krushで佑典に判定勝ち。今年5月にはメキシコに渡り地元の選手に2R TKO勝ちし、メキシコのIRON FISTの王座を獲得している。最近では7月9日の新日本キックで瀬戸口勝也に判定勝ちしている。今回ONE初登場だ。
藤原イズム継承“打倒ムエタイ”の鈴木真治「激しい打ち合いになるが、最後は僕が勝つ」
―― ONEルンピニー参戦が決定した時の心境は
鈴木「はい、やはり緊張と嬉しさが同じぐらい、ばーっと来た感じでした。」
―― ONEに対するそれまでのイメージは
鈴木「世界規模でやっている、凄くプロフェッショナルなスポーツの世界だなっていう印象でした。」
―― ONE参戦については以前から興味がありましたか
鈴木「そうですね。以前から出たいなとずっと思っていました。(その理由は)自分は強い選手と戦って1番になりたいっていう気持ちを持って、ずっとこの競技をやってきたので、ONEはこのムエタイの競技でも世界中の強い選手が集まっている、事実上、世界トップレベルの選手達が集まっている団体だと僕は思っています。そこで戦って、自分の強さを証明したい。」
―― タイ現地での調整の具合は
鈴木「お陰様で、ホテルも含めてしっかりした環境を準備して頂き、問題なく調整できています。衣食住というか、トレーニングもしっかりできる環境を揃えてもらっているので、安心して最終調整を行っています。本当に有難いです。」
―― 元々、タイでの練習経験はあるのですか
鈴木「はい、あります。練習もそうですが、試合もしたこともあります。初めてタイに行ったのは、もう20年弱ぐらい前です。」
―― 改めて、コンディション・準備は万全ですか
鈴木「体調とかはともて良い感じで、コンディションは仕上がっています。あとは、思いっきりやるだけですね。」
―― 対戦相手変更になったが、その事について不都合はありましたか
鈴木「元々決まっていた選手と比べると、スタイル的にちょっと違うタイプで、構えも違う。しかし、それもしっかり対応できるようにしています。キャリアを重ねて練習や試合をしているので、そここは余り気にしてないです。」
―― 対戦相手のスーブラック選手についての印象は
鈴木「ONEでの以前の試合を観たが、一言で言うと、危険な相手ですよね。1発1発の攻撃力が重いというか、攻撃が重い。ヒジ、ストレート、ハイキックとか一発で相手を仕留められる威力があるので、危険な選手であるっていうのが1番の印象です。」
―― その上で特にどのあたりを警戒していますか
鈴木「さっき言ったヒジ、蹴り、ストレート。その辺りは、彼が今までの試合でビッグヒットさせて、相手をドーンと倒しているので、それ以外も危険な技を持っていますが、特にその辺りを警戒しています。」
―― 警戒点は対処可能なものですか
鈴木「過去にも素晴らしい選手達と試合をさせて頂いたので。今までやってきた選手も凄いし、今回のスーブラック選手も凄いんですけど、ずっと強い相手は変わらない。やっぱり危険なのは危険です。」
―― 理想とする試合イメージは
鈴木「多分、激しくて厳しい試合になると思います。 激しい打ち合いになりますが、最終的には僕が勝つ、そんな試合にしたいなと思います。」
―― “近距離での打ち合い上等”な感じですか
鈴木「そうですね、相手もヒジとかストレートとか、近距離での強力な武器を持っているし、僕もそれは得意な距離なので、先にビッグヒットした方に勝敗が傾くような序盤から激しい試合になると思います。」
―― 初っ端から勝負を仕掛ける試合について
鈴木「思い返してみると沢山あると思います。特に日本では3ラウンドの試合が多かったので、お互い最初から仕掛ける展開が多かった。その点では今回もいつも通りの戦いです。」
―― オープンフィンガーグローブについて
鈴木「ROAD TO ONEの試合に出て初めて使いましたが、普通のグローブとはちょっと違う技術というか、普通のグローブだったら、ブロックできたり処理できていたものが、出来なかったり。逆に掴みやすいので、掴む技術が必要になったりと、そういう違いは感じています。」
―― 自身のファイトスタイル的に戦いやすいですか
鈴木「やってみるまでは、どうかなと思っていましたが、やってみたら、自分もそう思うのですが、周りの先生やコーチ達から、結果的に自分のスタイルに合っていると言って貰いました。自分のスタイルに合っていると思います。」
―― オープンフィンガーでの至近距離でのヒジの攻防戦などはいかがですか
鈴木「とても危ないと思います。特にグローブが小さいので。外側から見ると危険を感じるのですが、自分自身が試合をやる側になると、そのことを忘れるくらいに夢中になるので、あまり考えないです。」
―― 元々、肝が座っているタイプ、それともアドレナリンが上がってスイッチが入るタイプですか
鈴木「僕は後者だと思います。最初から余裕しゃくしゃくな感じではないですね。」
―― ルンピニー大会では、これまで以上に一皮向けた姿を出せそでしょうか
鈴木「そうですね。そうなればいいですね。会場のルンピニースタジアムの雰囲気とか、強い相手とやるっていうことで、さらにこう自分が伸びていければいいなと思います。」
―― 今回の試合のテーマは
鈴木「先ほど話した部分と重なりますが、自分らしい試合をする。そうすれば、結局はONEに求められるような激しい試合、倒し合いの試合になると思います。自分らしい試合をした上で最後に自分が立っている、そういうイメージです。」
―― それは尊敬している藤原(敏男)先生への想い、藤原イズム継承の気持ちが強いのでしょうか
鈴木「自分と一緒にするのは生意気かもしれないですけど、藤原先生はこういうアウェイというか、このタイの雰囲気の中で、当時の超トップの選手としのぎを削っていたんだなと思います。藤原先生に過去アドバイスを頂いたことが、今になってこういうことかと、より身に染みて実感しています。いかに自分を信じて、自分を出せるか、自分のスタイルを出せるか。藤原先生のスタイルはタイのスタイルとは違います。自分のスタイルを作ることができたので、自分も、ムエタイではなく自分のスタイルでやろうと思います。」
―― “打倒ムエタイ”を掲げる中で、ONEで戦いたい相手は
鈴木「以前、日本で試合をして負けたポンシリ選手にやり返したい。後はノンオー選手、ジョナサン・ハガティー選手と戦いたいです。そこを倒すことができたら、名実ともに世界トップというのは間違いないので。ただ、ONEには自分が知らないだけで、とんでもなく強い選手が沢山いるので、いつも驚いています。」
―― 最後にファンにメッセージを
鈴木「日本のファンの皆様、いつも応援ありがとうございます。普段から会場に足を運んで、応援してくださり、また他の形でたくさん応援して頂き、本当にありがとうございます。 皆様の応援のお陰で、今回ONEの世界の舞台に立つことができます。普段、皆様に見て頂いているものは世界でも通用する、世界レベルのものだっていうのを証明 するようにしっかり頑張っていきます。応援よろしくお願いいたします。」
日本で“三冠王者”大田拓真、初のONEマッチに「やるしかない、積極的にガツガツいく」
―― ONEルンピニー参戦の経緯を教えてください
大田「2ヶ月くらい前に(新興ムエタイジムと交流のある)ゲッソンリットジムの会長からお声かけいただきました。」
―― ONEに対するそれまでのイメージは
大田「ムエタイで1番でかい大会だと思っていました。正直、自分が出て大丈夫なのかなっていう気持ちもありましたが、格闘技をやっている以上、世界でも戦っていきたい気持ちがあったので出てみようという決意に至りました。(ONEに対するイメージは)ムエタイで凄いトップクラスの選手達が出ているっていうイメージがすごい強いです。」
―― 参戦について、どのような感情を持っていますか
大田「すべてが楽しみです。会場もそうですし、雰囲気もそうですし、あとオープンフィンガーも初めてなので。」
―― タイには馴染みはありますか
大田「中学生の頃、凄いよく行っていて、最後行ったのも4、5年前ぐらいです。今回は久々になります。ルンピニースタジアムにもよく観戦に行きました。(自分がそのリングに上がることについて)嬉しいですね、すごく。」
―― 現在コンディションはいかがですか
大田「コンディションは大丈夫だとは思います。でも、タイで久々に調整しているので、日本とは違う感じです。その辺はちょっと大丈夫なのかな?っていう気持ちはありますけど、練習は凄いできています。」
―― 対戦相手のブロマート選手の印象
大田「ONEの試合映像は見ていませんが、それ以前の試合のものを見て、パンチや蹴りも全部使うイメージがあります。回し蹴りも使っていました。スタイルはムエタイだと思いますが。」
―― イメージする試合展開は
大田「ONEは激しいのが好きなイメージなので。自分も積極的にガツガツ行かなきゃなっていう気持ちでいます。」
―― オープンフィンガーグローブ(OFG) 初試合についての対策は
大田「いや、対策はそんなにしていないです。(装着しての練習は)ちょっとだけしましたが、練習はほぼ全部(通常の)グローブで行いました。」
―― 通常グローブとOFGの違いを余り意識しないのでしょうか
大田「自分はしているつもりですけど、タイの先生達が、OFGでやると練習しっかり強く打てないから、グローブで打てって言われて。(練習で)思いっきり打つためにグローブ使えって言われているんですよね。でも、OFGは全然使っていないので、大丈夫なのかなって気持ちもありますけど。(ライトスパーでも)OFGは装着していないです。」
―― 大田選手は恐怖心をあまり感じないタイプですか
大田「いえ、結構、恐怖心あります。大丈夫かなという気持ちが強いので、練習とかもずっと確認作業をしてしまうタイプです。でも、海外戦はあまり緊張しないです。特に海外戦は相手のことがよく分からないので、試合が始まってから、来る感じで、やることを決めるという感じで、作戦とかもあまり練らないです。」
―― 今回のONE初戦のテーマは
大田「日本だと消極的な試合が多いのですが、ONEでは魅せなければいけない試合になると思います。なので、自分からどんどん行けるような戦いにしたいです。」
―― ONEでの将来的な目標は
大田「一戦一戦、勝つことしか考えていないです。強豪しかいないので。自分がいて大丈夫かなと思う位のハイレベルなので。」
―― その強豪の中で戦いたい選手、尊敬する選手はいますか
大田「(戦いたい選手は)いないですけど、スーパーレック選手だったり、ロッタン選手だったりが、やっぱりすごく強いなと思います。」
―― 最後に日本ファンへのメッセージを
大田「初参戦ということで、分からないことだらけなんですけど、結構しっかりタイで調整してきたので、当日ABEMAで見てもらえれば嬉しいと思います。頑張ります。」