NO KICK NO LIFE 7.9 豊洲PIT:勝次「対峙しないとわからない大月晴明のトリックを味わいたい」×大月晴明「肘で斬って勝つ美学の選手はうれしいのか?斬りに来たら斬り返して三枚におろす」
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NO KICK NO LIFE(7月9日(日) 東京・豊洲PIT)のメインイベントで対戦する勝次と大月晴明のインタビューが主催者から届いた。試合順も発表されている。
第7試合 メインイベント 63kg契約 3分5R
勝次(藤本ジム/WKBA世界スーパーライト級王者、元新日本ライト級王者)
大月晴明(NEXT LEVEL渋谷/元Krushスーパー・フェザー級(60kg)王者、元全日本ライト級王者、元WPKCムエタイ世界ライト級王者)
勝次は2月のNO KICK NO LIFEで髙橋聖人と5R引き分け、5月21日のINNOVATION 岡山ジム主催 豊洲PIT大会では浅川大立に判定勝ちしている。勝次は2Rに2ダウンを奪ったが、その後は浅川に追い上げを許し、5R判定まで持ち込まれてしまった。
大月は49歳の大ベテラン。過去にも小野寺力氏プロデュースのNO KICK NO LIFEと旧体制のKNOCK OUTに度々出場していた。近年は古巣のKrushに上がり、21年1月には明戸仁志にKO勝ちし、昨年11月には東本央貴に延長判定負けしている。今回はK-1 GROUPからの派遣でNO KICK NO LIFEに上がる。
勝次
――5月の浅川大立戦に続いて試合が決まりました。
勝次 前回は結構激闘だったんですけど、自分的にダメージは全く残っていなく、今は練習に集中できています。この歳になってまさか1カ月くらいのスパンで試合をやるとは思ってなかったんですけど、10代の時ぶりの試合間隔かもしれないです。
――前回は激闘の展開で試合中は楽しかったですか?
勝次 リング上で殴り合って拳で会話した選手同士にしか分からないような感情が絶対にあったと思うんですよ。試合が終わった瞬間、2人ともめっちゃ笑顔だったじゃないですか。5Rの途中も浅川選手はアドレナリン全開で笑顔になっていて、『向こうが笑ってるんだったら俺も笑おう』と思って無理やり笑い、試合後はやり切ったので爽快でしたね。
――浅川選手はイメージ通りの選手でした?
勝次 気持ちが圧倒的に強かったですね。試合が終わって浅川選手に「すごいスタミナですね」と聞いたら、「いや~気持ちだよ」って言われたんですよ。気持ちであんなスタミナは持つのかなと。しかも2回目のダウンを取った時は凄く倒した感触も良かったので試合は終わったなと余裕ぶっこいていたんですけど、ちょっと振り返ったらもう立っていて(苦笑)、その後の猛攻が想像以上でした。
――あの試合を通して何か得たものはありました?
勝次 やはり僕は激闘タイプの選手だなと再確認でき、ああやって打ち合うと強いんだなと思いましたね。
――まさに今回も打ち合い必至の一戦が決まりました。
勝次 そうですね。大月選手も長年ずっと会場を沸かせるような試合を続けてきた選手で、僕もそれなりに何試合も激闘をしてきた選手なので、両選手がリング上で向かい合って本気で倒しに行ったら絶対に激闘になりますよね。
――対戦が決まって大月選手の昔の映像とかを見たりはしていました?
勝次 そうですね。ハイライトとかたまに見ましたけど、どんな試合をしていたのかと再確認して、右手とか左手とかを多く上下に広げる構えや目線のフェイントとかあれは何なんだろうなと。それらの意味は対峙してみないと分からないので、リング上で味わえるのが今から楽しみです。
――リング上でその謎を解くと。
勝次 絶対に対峙した相手にしか分からないようなトリックがあると思うので、それを体験してみたいというのも、この試合に向けてのモチベーションの1つです。
――勝次選手は新日本キック、大月選手は全日本キックから現在はKrushを主戦場にしていますが、いつかやるんじゃないかと思っていました?
勝次 対戦する機会は全くなく、可能性もなかったんですけど、ここに来て小野寺さんの『NO KICK NO LIFE』で実現して、さすが、小野寺プロデューサー! ですよね。小野寺Pって選手本人もワクワクするような試合を組むのが上手いので天才だなと。そのオファーにK-1グループさんも心よく承諾して大月選手を派遣するという形なので機は熟したのかなと思います。
――今までもそうですが、勝次選手を活かしてどう面白いカードにするかと練られて、毎回実現していますよね。
勝次 小野寺Pの『KNOCK OUT』の時もそうですけど、いいカードを組んでくれ、僕もかなりモチベーションが上がって試合に挑めるので、『KNOCK OUT』と『NO KICK NO LIFE』の試合でほぼ9割くらいは激闘になってるんじゃないですかね。
――ここまで次々にいいカードが組まれると休めないんじゃないですか?
勝次 そうなんですよ。ちょっと休んだ方がいいかなと思ったんですけど、次はまだ何も決まってないんで、これが終わったらゆっくりしようかなとは考えてます。その分、全力で挑もうと思っています。
――大月選手は久しぶりのヒジ打ちありの試合なんですが、ご自身が有利だと思いますか?
勝次 大月選手はここ最近はK-1ルールの3分3R、ヒジなしルールでやってきて、僕はヒジ打ちあり、3分5Rの昔ながらのキックボクシングルールをずっと70何戦やってきました。もちろん、ヒジありとしては僕が有利で、体重面に関しては63kg契約で大月選手の要望に応えたことで大月選手の“爆腕”は絶対的に有利なので、お互いに有利なところをどう活かすかの戦いになると思います。
――この試合で勝って、今後『NO KICK NO LIFE』で戦いたい相手はいますか?
勝次 この間、高橋聖人選手といい試合をした安本晴翔選手ですね。安本選手はライト級ではやらないとは言っているので実現するかは分からないですけど、僕と一度対戦している森井洋介さんは安本選手にやられて引退しましたし、そのリベンジを僕がやりたい思いもあります。
――最後に会場に来てくれるファンにメッセージをお願いします。
勝次 僕は20年やってますけど、大月選手は僕がデビューした20年前にはもうすでにチャンピオンでした。長年現役で、何度も会場を沸かせるようないい試合をしていて僕は大月選手のことを尊敬しています。試合するときに尊敬していては勝てないので、7月9日は尊敬するのを止めて全力で倒しにいこうと思います。と大谷翔平選手っぽく書いといてください(笑)。とにかく熱い戦いをするので激闘を楽しみにしてください。
大月晴明
――2022年11月26日、Krushでの東本央貴戦以来、約9カ月ぶりの試合が決まりました。
大月 いつもと変わらない感じで一生懸命練習やってます。
――ここ数年は1年に1試合のペースになっていますが、どういうタイミングで試合を決めているんですか?
大月 仕事を優先し、試合の声を掛けてもらった時のタイミングで決めています。今年は7月終わったらもう1試合やろうかなと思っています。
――以前はやりたい選手がいたら主催者に希望を言って試合が決まっていましたが、今もそのような流れで試合を決めているのでしょうか。
大月 そうですね。自分を熱くさせてくれるようなやりたい選手がいたら、『この人とこんな戦いができたら面白いんじゃないかな』と考えたりして、練習に対するモチベーションを上げています。
――今回、試合に向けて一番強化されているところはどういったところでしょうか?
大月 今回、ルールがヒジありでKrushとはルールがちょっと違うので、対応できるような練習をしています。ヒジ打ちありはずっとやってなく、5R制になったことでスタミナも付けるような練習をしています。
――2019年8月18日の丹羽圭介戦以来のヒジありルールになりますが、手応えはどうでしょう?
大月 怖いですね……。斬られて止められると、一番つまらない試合になるじゃないですか。俺からするとそうなんですよ(笑)。ヒジで斬って勝つという美学のある選手もいますけど、面白くないでしょ? そんな勝ち方をして嬉しいのか? っていつも思ってしまいます。でも、かわすよりも、ヒジ打ちを当てる方が自分は得意かもしれないですね。ヒジ打ちの練習はしていて、ケンカになった時にヒジ打ちは凄く有効なんです。だから、斬りに来られたら、逆に斬り返してやりますよ! ちゃんと書いておいてください(笑)。三枚におろしてやりますよって。
――今でもケンカされてるんですか!?
大月 いや……全然、盛り上げようと思って言っただけです(笑)。本当はそんなの全然ないですけど、ちゃんと書いておいてください。「斬り刻んでやるっ」って大月が言ってたって(笑)。
――書いておきます(笑)。対戦する勝次選手にはどういった印象がありますか?
大月 高倉健みたいな感じですよね。渋い人じゃないですか? 今度は高倉健と試合するんだなと思っていました(笑)。
――試合の印象はないんですか?(笑)
大月 結構激しい試合する人だなと思います。うまく噛み合ったら激しい試合になるのかなと思います。試合は本当にやってみないと分からないです。その時の調子もあるし、気分もあるし、自分はいつも盛り上げる試合をしようと意識しているので、激しい試合になるんじゃないですかね。
――勝次選手もやりたい相手でした?
大月 自分が望んだ相手ではなく、面識もないですけど、いい試合をしてるし打ち合っていて気持ちのある選手だなと。
――熱い試合をすることでも有名です。
大月 そうですね。その時にならないと分からないけど、今は色んな展開を想像しながら楽しんでいます。でも、怖いですけどね。勝次選手と試合をした森井洋介さんから話を聞いたところ、硬いパンチを持っていると。一発で意識を飛ばされちゃうと、そこで勝負は終わっちゃうので5Rフルに楽しむつもりでやろうかなと思っているので、そういう練習をしています。勝次選手と前口選手との試合は面白かったんですけど、ああいう試合を作ろうと思っても作れるわけじゃないけど、派手に打ち合えば今回も盛り上がる試合ができるのかなと思います。
――年齢を重ねて今も伸びている部分はどういうところがありますか?
大月 やはり精神面じゃないですか。この歳でも呼んでもらえやらせてもらえて感謝の気持ちもあるし、練習できつくて止めようと思っても、もうちょっとやってもオーバーワークにならないしやろうかなと続けたり、精神面での粘り強さは伸びてるかもしれないです。家で漫画を読むぐらいならあと、30分くらいストレッチ、補強の練習やシャドーで確認をするようになってますね。あと、後輩や仲間に気づいたものがあったらお互いに言い合って共有できることが増えましたね。
――技術やテクニック面に関してはどうですか?
大月 技術やテクニックはどんどん更新されていきます。自分の引き出しはある方ですけど、基本的に昔みたいな瞬発力が落ちてきた分、どういう風に相手に当てるかを考え、それを記録に残して考えるようにしてますね。仲間や後輩には「お前よりも運動能力がある強いやつは腐るほどいるよ。だから考えないと差を埋められない。そうすることで強いやつには試合で勝てることができる」と言いながらも、自分に言い聞かせています。
――10年前の自分よりも今の自分の方が強いという自信はありますか?
大月 10年前によりも落ちているものもありますし、10年前にはなかったスキルが今はあります。プロとしてチケットを売ってお金をもらっているから、お客様を盛り上げる意味でも盛り上がっていないと思ったら、派手に打ち合いに行って倒れる覚悟は昔よりあるかもしれないですね。
――今年で50歳ということですが、あと何年やりますか?
大月 死ぬまでやりますよ(笑)。自分は戦いが趣味であり、本気でやっている人にとってはそんな理由でやるなよと思われるかもしれませんが、趣味に命を懸け、どうせ10何年後には寿命で死んでしまうので、その時までにやれるだけやり続けようかなと思っています。ジムの会員さんでも来なくなる人はいますけど、好きだったら週に1回でもやられると思うし、試合をやるためだけにキックボクシングをやっているわけではないんです。健康のためにやってもいいし、年輩の方でも楽しんでやられていて、それでいいんじゃないかなと思います。人それぞれなので分からないですけど、だから自分はずっと辞めないです。練習を続けるし、試合のために練習しているわけじゃないです。
――『NO KICK NO LIFE』は引退する選手のラストステージとしても話題になっている大会でもありますが、大月選手はそこは関係ないですね。
大月 1つのけじめをつけるのに、引退というのはいいのかは分からないですけど、一生やればいいじゃんって思うんですよね。別に試合をやらなくなっても、ジムで教えたり、マスボクシングとかスパーリングを怪我しない程度にやればいいんじゃないかなと思います。次にやりたいことがあるから辞めるというのであれば、それはそれでいいと思うんですけど、40、50になっても運動したほうが健康にいいじゃないですか。怪我しない程度に防具を付けて、ちゃんとやると、この競技は凄くいい運動になると思うんですよ。
――最後に会場に来てくれたメッセージをお願いします。
大月 試合に向けて若いやつとハアハア言いながら殴り合いしましたけど、試合の時は自分の全てを出し切って戦うので、温かい目で応援してください。
対戦カード
第7試合 メインイベント 63kg契約 3分5R
勝次(藤本ジム/WKBA世界スーパーライト級王者、元新日本ライト級王者)
大月晴明(NEXT LEVEL渋谷/元Krushスーパー・フェザー級(60kg)王者、元全日本ライト級王者、元WPKCムエタイ世界ライト級王者)
第6試合 70kg契約 3分3R
モトヤスック(治政館/WMOインターナショナル・スーパーウェルター級王者、元ジャパンキック・ウェルター級王者)
馬木樹里(岡山ジム/INNOVATIONスーパーウェルター級王者)
第5試合 75kg契約 3分3R
リカルド・ブラボ(アルゼンチン/ウィラサクレック・フェアテックス/RISEミドル級(70kg)5位、M-1世界スーパーウェルター級王者、元新日本ウェルター級王者)
キム・テヒョン[Kim Taehyung](韓国/SONG GYM/TAS/韓国KMK-75kg王者)
第4試合 64kg契約 3分3R
マサ佐藤(ウィラサクレック・フェアテックス/RISEスーパーライト級(65kg)5位、元英雄伝説64kg級アジア王者)
テレカ∞[インフィニティ](NEXT LEVEL渋谷)
第3試合 61kg契約 3分3R
岩城悠介(RIKIX/元WPMF世界スーパーフェザー級王者)
コムキョウ・シットポーチョーウォー(タイ/タイ・ムエサイアム・パーカン・スーパーフェザー級王者)
第2試合 55kg契約 3分3R
平松 弥[わたる](岡山ジム/元INNOVATIONフライ級王者)
樹[いつき](治政館/ジャパンキック・バンタム級4位)
第1試合 66kg契約 3分3R
健太(E.S.G/元WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者、元NJKFウェルター級&スーパーウェルター級王者、元Krushスーパー・ウェルター級王者
タップロン・ハーデスワークアウト(タイ/ハーデスワークアウトジム/RISEスーパーライト級(65kg)6位、元WMC世界フェザー級王者)
概要
大会名 NO KICK NO LIFE
日時 2023年7月9日(日) 開場・15:00 開始・16:00
会場 東京・豊洲PIT https://toyosu-pit.team-smile.org/access
中継 U-NEXT(月会費1,639円~) PIA LIVE STREAM(前売3,520円、当日以降4,620円)
チケット料金 S席 25,000円(完売) A席 12,000円 B席 10,000円 C席 7,700円 立見 5,000円 ※当日1,000円UP。14:30から販売 ※入場時ドリンク代別途600円 ※未就学児は保護者膝上に限り無料
チケット販売 チケットぴあ 出場選手・所属ジム RIKIX
お問い合わせ NO KICK NO LIFE運営事務局(RIKIX) 03-3718-2353 info@rikix.com https://nokicknolife.com