RISE 5.28 後楽園ホール：ローブロー不完全決着から3か月、大﨑孔稀「展開は向こう次第」×寺山遼冴「前よりもっとレベルの高い試合になる」

　RISE 168（5月28日（日）後楽園ホール）で対戦する大﨑孔稀と寺山遼冴のインタビューがRISEクリエーションから届いた。

　　

バンタム級（55kg）　3分3R（延長1R）
大﨑孔稀（OISHI GYM／1位、BOMバンタム級王者、元J-NETWORK＆WMC日本スーパーフライ級王者）
寺山遼冴［りょうが］（フリー／2位、元DEEP☆KICK -53kg王者、CKC 2021 -54kgトーナメント優勝）

　大﨑兄弟の弟・孔稀は昨年3連勝後、10月のRISE大田大会でのバンタム級初戦で志朗と延長戦に渡る接戦を繰り広げ判定負け。12月の両国大会ではシュートボクシング（SB）ルールでSB日本スーパーバンタム級王者の植山征紀に判定勝ちしている。
　寺山遼冴は元RISE QUEEN・寺山日葵の弟。TEAM TEPPENを離れ1年ぶりの復帰戦となった昨年10月のRISEの試合では、京介に判定勝ちした。

　　
　孔稀と遼冴は2月23日、RISEの旗揚げ20周年の日に後楽園ホール大会で行われた昼夜興行の昼の部のメインイベントで対戦した。2Rまで接戦が続き、孔稀の蹴りが度々ローブローとなってしまう。3Rに孔稀がやや手数を増してきたが、孔稀の右インローがまたもローブローとなり、遼冴はダメージが大きくドクターストップがかかり、負傷判定1-0のドローに終わっていた。RISEの伊藤隆代表も当日の大会総括で「再戦させたい」と話し、3か月を経ての再戦が用意された。国内トップレベルの両者が、手の内を知った上でどう修正して今回の試合の臨むか見ものだ。

大﨑孔稀『誰が見ても分かるような試合をしてベルトに近付きたい』

――このゴールデンウィークは練習三昧でした？
大﨑　毎日2部練習してました。

――遊ぶような余裕はなかった？
大﨑　そうですね、ほぼどこにも行ってないです(笑)。

――毎日自宅とOISHI GYMの往復？
大﨑　練習して帰って寝てまた夜練習して。

――ある意味充実したゴールデンウィークですね。
大﨑　格闘家として充実したゴールデンウィークでした。

――寺山遼冴選手との再戦になりました。前回の試合から3カ月経って改めて振り返ってみていかがですか？
大﨑　今回リマッチが組まれてしっかり白黒をつけたいというのはもちろんありますし、ここで足踏みしてられないというのは凄くあります。今回は差をつけて勝たないと先に進めないので、前回より差を見せて誰が見ても分かるような試合をしてベルトに近付きたいです。

――2月の試合は3Rローブローということで負傷判定引き分けになりましたが、後味の悪さというのは引きずりました？
大﨑　モヤモヤする部分はありましたけど、今回決まって前回以上に気合入ってて、もっと差をつけたいというのは凄くあるので、前回のことがありましたけど今回は今回で全然関係ないかなって。普通に寺山選手と僕の戦いですし、しっかりそこで勝とうという気持ちです。

――前回は試合がストップされるまで大﨑選手が試合の主導権を握っていましたけど、今回それと同じイメージを抱いてますか？ それとも全く違うイメージで挑みますか？
大﨑　それは正直向こう次第。向こうが前回通りに来るのかそれとももっと好戦的に前に出てくるのかで展開は変わってくると思います。僕は下がるスタイルじゃないので、僕というかOISHI GYMがそういうスタイル。前に出るスタイルなのでそこは変わらないと思います。なので試合展開は本当向こう次第。

――こんなことを聞いたら失礼かもしれませんが、前回ローブローで試合が中断してそのまま負傷判定になってしまったということで、ローキックを打ちづらいというのはありますか？
大﨑　正直ないですね。そこでビビってたらどうなのかなというのは凄いあるので、関係ないです。全然蹴ろうと思ってます(笑)。

――前の試合の時に寺山対策はバッチリ立ててたと思いますが、今回はその対策にプラスアルファですか？ それとも全く違う対策を立てる感じですか？
大﨑　基本はサウスポーで同じですけどちょっと違う技を出そうかなというのがあって、その技を練習してるところですね。なので大まかな作戦とかは特に変わらないですけど、一個この技を当てたいという技があるのでそれが加わる感じです。

――それはもしかしてお兄さんの大﨑一貴選手と同じ技ではないですよね？
大﨑　僕もああいう技の練習はしてるので作戦どうこうではなくて、一個のレパートリーとして持ってるので色々出していきたいですね。

――先日お兄さんの一貴選手がISKAの世界チャンピオンになりましたが、孔稀選手にとってもいい刺激になりましたか？
大﨑　やっぱり燃えますよね。身近にああいう人がいると負けられないっていうのはあるので。セコンドで間近で見れて次は僕の番なんで凄くいい刺激になりました。

――ちなみに一貴選手が獲ったベルトを持ったりはしましたか？
大﨑　持ってないですね。持ちたくないなーと思って触ってないです(笑)。

――触る前に今度は自分が獲るような勢いですね。
大﨑　やっぱ自分で獲って持ちたいというのはあるので触らなかったです。

――一貴選手に対していい意味でジェラシーを抱いてる感じですか？
大崎　そうですね、やっぱり毎回ベルトを見る度に嬉しい気持ちもありますけど選手としては悔しい部分もあるので、別に言葉に出さないですけど勝手に自分の中で「あーっ！」ってなってます(笑)。

――その辺は兄弟で一緒にキックボクシングやってる部分の難しさですね。
大崎　今は同じ階級じゃないので前みたいに今後どうするんだ？というのがないのでまだ良いですけど、やっぱり差を見せられるというか比べられちゃうので、そういった部分でも悔しさとかもありますし、それが自分の中ではいい刺激になってるので頑張ろうと思います。

――ちなみに今回の再戦は一貴選手からどんなことを言われてますか？
大崎　ああいう人なので特に何を言うってことはないんですけど(笑)、それこそゴールデンウィークに手伝ってもらったりして、言葉に表すタイプじゃないですけどそういう所で感じる部分はあるし、いつも切磋琢磨してやっているので、今回もパートナーとして心強いです。

――孔稀選手が送ったLINEを一貴選手がなかなか返してくれないって話を聞いた記憶がありますけど最近もそうですか？
大崎　もともとレスポンス遅い人なので(笑)。いつも携帯は触ってますけど、電話しても出ないことはしょっちゅうあるので、でも返信はするようになってきました(笑)。

――一貴選手は見ての通りマイペース型なんですね。
大崎　そうですね。自分のペースがあるっていうか世界があるのかよく分からないですけど、何考えてるのか弟でもちょっとまだ分かってないです(笑)。

――弟でも永遠の謎があって兄弟仲はいいですね。
大崎　それがいい意味でお兄ちゃんの持ち味や強さなのかなというのはあるので見てて面白いです。

――寺山選手との再戦をクリアして次のことを想定してますか？
大崎　年内にベルトに挑戦してそこでしっかり獲りたいという気持ちが本当にあります。

――最後に大崎選手のファン、大崎兄弟のファン、RISEファンの皆様に熱いメッセージをお願いします。
大崎　今回再戦ということで前回より差を見せつけてレベルの違いを見せて、今年中にはベルトに挑戦できるようにしっかり勝って次に進みます。皆さんの応援が本当に毎回力になっているので次回も大声援の方よろしくお願いします。

寺山遼冴『10代でRISEチャンピオンになりたい　今はそれが目標』

――大﨑孔稀選手とのダイレクトリマッチとなりましたね。
寺山　なりましたね。

――あの時、最後に受けたローブローの痛みは未だに覚えてるような痛みですか？
寺山　一発目結構モロに入って、あと数秒だからやっちゃおうと思ってやったんですけど、インターバル中も痛いままで2R目に入ってもずっと違和感があって、最後の三発目でもうやばかったですね。

――その日一晩中痛かったんですか？
寺山　もう1週間ぐらいトイレする時は痛くて、練習も2週間くらい出来なくて、3週目くらいに入って少しずつ練習も出来た感じですね。

――キャリアが長いですけど今までそんな強いローブローを受けたのは初めてですか？
寺山　初めてですね。

――2度と味わいたくないですよね。
寺山　嫌ですね。もうマスとかもずっと怖くてしばらく蹴られるのが怖かったですね(笑)。

――しばらくは下腹部を隠すように斜めに構えて練習してたんですか？
寺山　そんな感じですね。ローとかちょっと近いところに蹴り打たれたら怖かったですね(笑)。

――前回の試合後RISEの伊藤代表はすぐにでも再戦させたいと言っていて、今回有言実行で組まれましたがどんな心境ですか？
寺山　自分もすぐにやりたかったので。しかもあの時の試合は今までと違う感覚で、試合中に考える事ができてました。歓声とか自分に出されてる指示も聞こえるんですけど応援とか歓声はあまり耳に入ってこないで、自分や相手のセコンドの声、自分の利益になる声だけ聞こえてた感覚で今までと違った感じで調子良くて。

――新たな境地で臨めた一戦だったんですね。
寺山　そうですね。

――寺山陣営としては今回の再戦についてはいかがですか？
寺山　前回の試合の時に悪かったところを直して、良かったところを違う形で伸ばす練習を取り入れているので、前よりもっとレベルの高い試合になると思います。

――この間の一戦を通して大﨑孔稀選手の印象は変わりましたか？
寺山　決まったら相手の映像とかは見るんですけど、自分あまり選手に興味がなかったりするんですよね。だから決まった相手の動画を見てって感じでやってましたが、もっとパワーとかスピードが速いイメージを想像してて、やってみたら「あれ？ 自分が想像してたのと違うな」という感じはありました。

――この再戦に向けてゴールデンウィークは練習三昧ですか？
寺山　もうずっと朝から晩まで練習をやっていましたね。

――3月26日に一緒に練習している志朗選手がRISE世界王者になりましたが、それを目の当たりにして良い刺激になりましたか？
寺山　一緒に練習してる人が世界獲って、前も天心が獲っていて世界レベルの人と練習が出来てるというのが本当に自分の恵まれてるところです。

――今回の試合に関してお姉さんの寺山日葵さんや一緒に練習する機会の多い梅井泰成選手は何か言ってましたか？
寺山　日葵は特に言ってないですけど、梅井選手とかは練習の中でこうした方がいいんじゃないかとかアドバイスを貰ったりしてます。

――寺山選手は割と周りのアドバイスとかは聞く方ですか？
寺山　結構聞きます。自分はあんまり器用な方じゃないのでアドバイスを貰ってもすぐに出来ないこともあって、出来ることからどんどん出来るまでやっています。

――今回は前回以上に万全ですか？
寺山　あの試合終わってから自分の試合を見直してほぼイメージは固まりましたね。

――この試合をクリアして次のことも考えてますか？
寺山　クリアして他にもやる人がいるんだったらやりますし、そのまま勝って鈴木選手とタイトルマッチをやれたら良いなと思います。

――今、寺山選手19歳の後半戦という感じですが10代最後に色々やりたい事はありますか？
寺山　10代のうちにRISEチャンピオンになりたいです。今はそれが目標ですね。

――黙々と練習して試合で勝ち続けて運とマッチメイクを手繰り寄せたいですか？
寺山　この試合だけに最初は集中して勝ったら次、勝ったら次で考えていけば良いかなと自分では思います。

――今回の大﨑選手との再戦はファンの方々はどんなところに注目したらいいですか？
寺山　前よりお互い手数は増えると思いますし、いつどちらかが倒れるのかという緊迫した試合になると思います。

――前回以上に緊迫した試合になりそうですね。
寺山　そうですね、自分でもそう思います(笑)。

――寺山選手の試合の前はお姉さんの日葵さんが周りでソワソワしてるイメージがありますが今回もそうなりますか？
寺山　日葵も自分の試合より緊張すると言っていたので多分そうなるかな(笑)。

――お姉さんのアドバイスも聞いてますか？
寺山　アドバイスというよりは体調面ですね。「風邪引いてない？」とかそういうのが多いです。

――ちなみに寺山選手の今の食生活はいかがですか？
寺山　一人暮らしなので自炊ですね。

――料理がちゃんと作れるようになりました？
寺山　茹でたり焼いたり、一番はレンジが多いですね(笑)。

――お母さんに習ったんですか？ お姉さんに習ったんですか？
寺山　高校の時、15歳から自分で全部やってたので誰に教わったとかはあまりないですね。
YouTubeとか見てそれで覚えてるのが多いです。

――昔、姉弟喧嘩を目の当たりにしてお姉さんが「言う事聞かなかったらもう料理作ってあげないよ」って言ってたのを覚えてるんですが。
寺山　本当ですか(笑)。もう一緒に住んでないんで(笑)。

――最後に寺山選手のファン、RISEファンの皆様に再戦に懸ける熱い意気込みをお願いします。
寺山　前回の試合で負傷判定ドローになってしまったので、今回ではっきり決着を付けるので応援お願いします。

対戦カード

RISE QUEENフライ級（52kg）タイトルマッチ　3分5R（無制限延長R）
小林愛三［まなぞう］（NEXT LEVEL渋谷／王者）※2度目の防衛戦
テッサ・デ・コム（オランダ／ファイトチーム・フラールディンゲン／1位、Enfusion女子ストロー級（52kg）王者）

バンタム級（55kg）　3分3R（延長1R）
大﨑孔稀（OISHI GYM／1位、BOMバンタム級王者、元J-NETWORK＆WMC日本スーパーフライ級王者）
寺山遼冴［りょうが］（フリー／2位、元DEEP☆KICK -53kg王者、CKC 2021 -54kgトーナメント優勝）

RISE QUEENバンタム級（55kg）王座決定トーナメント準決勝　3分3R（延長1R）
村上悠佳（TEAM TEPPEN）
KOKOZ（TRY HARD GYM／フライ級5位、元スック・ワンキーントーン女子スーパーフライ級王者）

RISE QUEENバンタム級（55kg）王座決定トーナメント準決勝　3分3R（延長1R）
聖愛（魁塾／フライ級6位、初代WMC女子日本スーパーフライ級王者）
神谷優良（KKC／全日本フルコンタクト空手道連盟（JFKO）2021女子軽重量級（60kg）3位）

ミドル級（70kg） 3分3R（延長1R）
リカルド・ブラボ（アルゼンチン／ウィラサクレック・フェアテックス／2位、M-1世界スーパーウェルター級王者、元新日本ウェルター級王者）
憂也（魁塾／5位、元DEEP☆KICK -65kg王者）

スーパーライト級（65kg）　3分3R（延長1R）
マサ佐藤（ウィラサクレック・フェアテックス／3位、元英雄伝説64kg級アジア王者）
麻火佑太郎（PHOENIX／6位）

女子フライ級（52kg）　3分3R（延長1R）
YAYAウィラサクレック（ウィラサクレック・フェアテックス／4位、元J-GIRLSスーパーフライ級王者）
Melty輝（team AKATSUKI／DBS女子フライ級王者）

ウェルター級（67.5kg）　3分3R（延長1R）
石川泰市（Ten Clover Gym／5位、Stand Up King of Rookie 2022 -67.5kg優勝）
都木航佑［たかぎ こうすけ］（キャピタルレイズ／元KROSS×OVER -67.5kg王者）

フライ級（51.5kg）　3分3R
柊真［しゅうま］（新潟誠道館／Stand Up King of Rookie 2022 -51.5kg優勝）
伊藤琉之助（EX ARES／JAPAN CUP 2022 -55kg準優勝）

女子45kg契約　3分3R
西原朱花（TEAM TEPPEN）
小林穂夏（NEXT LEVEL渋谷）

フェザー級（57.5kg）　3分3R（延長1R）
白石　舜（TEAM TEPPEN／17位）
白鳥光希（正道会館KCIEL）

ヘビー級　3分3R（延長1R）
ミヤギン（team Bonds／6位）
MAX吉田（池袋BLUE DOG GYM）

女子ミニフライ級（49kg） 3分3R
RINA（Crazy Gorilla Gym）
MEI（KRAZY BEE）

概要

大会名　RISE 168（ライズ ハンドレッドシックスティエイト）
日時　2023年5月28日（日）開場・17:00　開始・17:30
会場　後楽園ホール
中継　ABEMA
チケット料金　SRS席 15,000円（完売）　RS席 10,000円（完売）　S席 6,000円　小中高生シート 2,000円（当日販売のみ）　※当日は500円プラス　※未就学児は保護者膝上に限り無料
チケット販売　イープラス　チケットぴあ　出場選手・所属ジム
お問い合わせ　RISEクリエーション 03-5980-7409　https://www.rise-rc.com