元UFCヘビー級王者フランシス・ガヌー、PFLと契約。来年半ばに初戦。アフリカでの選手発掘、選手の待遇改善の活動も並行
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
神楽坂 江戸川橋 クラミツムエタイジム
立ち技最強、ムエタイを究める!16周年、選手コース開設。ジュニア、女子クラスも。今ならスタート月会費0円!
米国のMMAイベント「PFL(プロフェッショナル・ファイターズ・リーグ)」は元UFCヘビー級王者のフランシス・ガヌーと試合出場等の契約を結んだと5月16日(現地時間)に発表した。PFLはリーグ戦主体だが、ガヌーはワンマッチ出場の「PPV(ペイパービュー)スーパーファイト部門」の選手となり、PPVの収益の50%を獲得するという。ガヌーのPFL初戦は約1年後の24年半ばを予定し、その前に年内にボクシングの試合を挟む模様だ。PFLの今年のリーグ戦には日本からも工藤諒司、東よう子、西川大和が参戦し、DAZNで放送されている。
さらにガヌーはPFLと「グローバルMMA戦略的パートナーシップ」を結び、選手以外にプロデューサー的な立場でも活動する。PFLは今年から米国以外にヨーロッパでもリーグを立ち上げたが、西アフリカのカメルーン出身のガヌーは、PFLアフリカの会長に就任し、アフリカからの選手発掘をサポートする。
ガヌーは36歳。12年にカメルーンを離れ、1年以上かけて命からがらフランスへの亡命を果たすと、ホームレス生活をしながら格闘技を学び、半年後にMMAプロデビューすると才能を発揮。15年にUFCと契約し、6連続KO・一本勝ちの後、スティーペ・ミオシッチのUFCヘビー級王座に挑戦し判定負けし、UFC初黒星を喫した。その次の試合でも敗れてしまったが、その後は4連続1R KO勝ちし、21年3月にミオシッチに2R KO勝ちでリベンジし、悲願のヘビー級ベルト獲得を果たした。昨年1月、暫定王者シリル・ガーヌとの王座統一戦で勝利。だが昨年末からのUFCとの契約継続交渉が決裂し、今年1月に契約解除された。交渉の際にガヌーはUFC全選手の健康保険加入や、契約交渉時の弁護士の同席等といった待遇改善を要求したが、UFCから拒否された。3月にはPFL、ONEと契約交渉中だと明かしていた。
今回のガヌーのPFLとの契約に合わせて、PFLには「グローバル諮問(しもん)委員会」という組織も設置された。PFLのプレスリリースでは「ファイターズファーストの使命に重点を置き続けることを保証するため、MMA界の偉大なアスリートや頭脳と緊密に連携するため」にこの委員会を設立し「ガヌーはPFLグローバル諮問委員会で指導的な役割を果たし、理事を務め、格闘家の利益を代表する初の現役格闘家となる」と説明されている。具体的な活動内容はまだはっきりしないものの、ガヌーがUFCに求めた待遇改善を、PFLで実現させる取り組みとなる模様だ。PFLとしては待遇面の良さをアピールし、選手層の充実につなげる狙いがあると考えられる。