KNOCK OUT 10.16 後楽園ホール:鈴木宙樹「千裕みたいな勝ち方はできないので、違うやり方でいい試合を見せたい」×西岡蓮太「やっと休む前の感覚を取り戻した。誰にも負ける気がしない」
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KNOCK OUT 2022 vol.6(10月16日(日) 後楽園ホール)で対戦する鈴木宙樹と西岡蓮太のインタビューがKNOCK OUTプロモーションから届いた。
9月13日に行われたカード発表会見では、ボクシングに転向していた鈴木がキック復帰、そしてその相手が強豪・西岡ということで大きな話題となった。注目の復帰第1戦、鈴木はどんな試合をしようとしているのか? そしてその先に見据えるものとは?
鈴木がキック復帰第1戦なら、西岡にとってもこの試合は手の手術からの復帰第2戦。復帰戦でKO負けしシュートボクシング・ライト級王座から陥落しているだけに、今回の試合に懸ける思いは強い。そんな西岡を一番燃えさせている、この試合のシチュエーションとは?
BLACK 64kg契約 3分3R(延長1R)
鈴木宙樹[ひろき](クロスポイント吉祥寺/元REBELS-BLACK -60kg級王者)※フレア山上から所属変更
西岡蓮太(龍生塾/元KNOCK OUT-BLACK 64kg級王者、シュートボクシング日本ライト級(62.5kg)1位・元王者)
鈴木宙樹「KNOCK OUTの新たなスター選手が現れる瞬間を見てほしい!」
――9・23後楽園大会ではリング上で挨拶されましたね。「東京のジャスティン・ビーバーです」という自己紹介が……。
鈴木 ウケなかったですね……。言わなきゃよかったと思いました(笑)。でもあの後、会場で何人かからは「ジャスティンさんですよね」って声かけてもらえましたし、ツイッターでも「ジャストさん」って書かれてたのをいくつか見かけたので、よかったかなと思ってます。なので、これからも「東京のジャスティン・ビーバー」で貫き通そうかなと。
――「戦うジャスティン・ビーバー」ってとこですかね。9月13日の記者会見で復帰と対戦カードが発表され、リング上から挨拶も行って、反響はどうでしたか?
鈴木 ボクシングからいきなり復帰するということで、いろんな声もあるんですけど、温かい言葉をいろんな方からいただいて、今はいい意見だけ聞いて励みにしています。
――以前の鈴木選手の試合を知っている人も知らない人も、「どんなもんなんだろう?」という目で見る人が多いと思います。そういう中で試合をするというのも、ちょっと新鮮なのでは?
鈴木 そうですね。もしずっと続けていたとしても僕はずっとチャレンジャーなんですけど、今回、西岡選手との試合が決まって、よりチャレンジャー、挑戦者という気持ちで挑めるかなと思っています。「無敗だから」とかの変な気負いもなく、今はいい状態で臨めている感じがしますね。
――もう試合が近づいてきましたが、最近の練習状況はいかがですか?
鈴木 記者会見があってさらに気合いも入りましたし、モチベーションが高い状態で試合ができていて、しっかりといいリズムで試合に向けての準備ができてますね。
――記者会見の段階では、「蹴りがまだ4割程度しか戻っていない。パンチで勝負したい」というお話でしたが、今は?
鈴木 正直、まだしっかり蹴れているという実感はないんですよね。試合までもうあまり時間はないですけど、以前みたいに蹴れるように調整していきたいとは思ってます。キックボクシングだから蹴りから組み立てられれば一番いいんですが、現状ではパンチがメインになっちゃうので、パンチを中心に、そこでしっかり圧倒できるように組み立てていきたいと思ってます。
――それは、以前のキックの試合での感覚とも違うでしょうし、もちろんボクシングで1試合された時とも違う感覚だと思いますが……?
鈴木 そうですけど、キックボクサーにはないパンチをこれからどんどん出せていくと思うので、そういう点ではいい意味で噛み合わない感じで攻撃が出せると思うんですよね。そこで圧力をかけて相手を呑み込めたらと思っています。
――では今は、キックボクシングに順応しようとしているというわけでもない?
鈴木 そうですね。特に今回は時間もあまりないので、無理に順応しようというつもりもあまりなくて。蹴りもしっかり使おうとは思ってますけど、「元ボクサー」の自分を見せられるように、パンチを多用して攻めていきたいです。
――西岡選手にとっては、鈴木選手がボクシング転向する以前の試合を見て対策するしかないと思います。それだとかなり違うぞという感じになる?
鈴木 そうだと思います。昔とはいい意味で全然違いますし、西岡選手にとっては研究材料がない状態だと思うので、西岡選手の考えないところを突いていきたいです。逆にそうしないと、キックのテクニックとかでは勝てない相手だと思うので。
――9月の後楽園大会は、「次は自分がこのリングに上がる」という意識で見られたんじゃないかと思うんですが、その意味ではいかがでしたか?
鈴木 すごくモチベーションが上がりましたね。小笠原瑛作選手の試合もセコンドについたので目の前で見て、早くリングに戻りたいなという気持ちが湧いてきたし、その後の練習のモチベーションも上がりました。
――同大会では他にも龍聖選手もいい勝ち方でしたし、メインでは良太郎選手という新チャンピオンが誕生しました。彼らは鈴木選手にとって、これからKNOCK OUTを盛り上げていく仲間でもありライバルでもあると思うんですが、その点では?
鈴木 今、そうやってKNOCK OUTを引っ張ってくれている選手たちがいるところに僕が復帰して、僕は一番いいポジションにいられていると思うんですよね。今、KNOCK OUTのトップ選手は同門の瑛作さんだと思ってますけど、その瑛作さんにも僕は負けるつもりもないですし、彼にはないものを僕は持っていると思うので、そこで引っ張れたらと思っています。
――この先には、来年3月に代々木第二体育館大会というビッグマッチも控えています。その点でも、ここで復帰第1戦というのはいいタイミングですね。
鈴木 そうなんですよ! 本当にいいタイミングでキックボクシングに戻れたなって思ってます。今回しっかり勝って、代々木大会でも僕がメインイベントを持っていきたいので、本当にここはいい勝ち方をして、次につなげたいですね。
――もちろん今回勝つことが前提ですが、目論見としては、今回10月に復帰戦、12月ぐらいにもう1試合、そして3月の代々木……という感じですか?
鈴木 いや、僕は試合間隔をあけずにどんどんやりたいタイプなので、チャンスがあったらどんどん試合に出て、試合勘を戻して3月につなげたいですね。可能なら、10月、11月、12月と3試合連続でもいいぐらいです。
――そうですか! そのためには勝つだけでなくケガなく乗り切る必要もありますね。
鈴木 はい。そうできる自信もあるし、勝ち方ももちろん大事だなと思っているので、そこも含めて練習でも頑張ってます。しょっぱい試合をしてしまうようなら、やる意味がないですし、みんなが楽しんでくれる勝ち方をしたいです。
――可能なら、弟の千裕選手のように速攻で決めたい?
鈴木 いや、僕は弟みたいに体が強い方ではなくて、あんな勝ち方はできないので、違うやり方でいい試合を見せたいと思ってます。完封してしっかりと魅せて、最終的にはKOにつなげたいです。
――テクニカルな面も見せたいと。
鈴木 そうですね。僕にしかできない戦い方があると思うので、短時間でバッと決着をつけるような勝ち方は弟とか龍聖選手に任せて、僕は彼らにはないところで盛り上がる試合をできればいいなと思ってます。
――TOKYO MXでのレギュラー番組『KNOCK OUT STYLE』もちょうど始まりましたしね。
鈴木 1回目を見ました。僕も撮影をしていただいたんですけど、知名度を上げるチャンスだなと思いました。そういうものもしっかり利用して、自分の知名度はもちろんKNOCK OUTの認知度も上げられるいいチャンスだなと思います。本当に全てのタイミングがバッチリなので、あとは試合に勝つだけです。
――では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
鈴木 これからのKNOCK OUTを引っ張るスター選手が現れる瞬間を見てもらいたいので、皆さんには僕の実力に注目してほしいです。「鈴木宙樹が戻ってきたぞ」と思ってもらえる試合をします。
西岡蓮太「燃える要素しかない試合。ここで勝ってKNOCK OUT王座も狙っていく!」
――9月13日の記者会見で、鈴木宙樹選手と顔を合わせての印象は?
西岡 「弟に似てるな」と思いました。
――弟さんとは対戦されてますからね(2020年2月、西岡の判定勝利)。兄弟両方と対戦するというのも、なかなか珍しいですよね。
西岡 はい。お兄ちゃんにも勝って兄弟2人ともに勝てればいいと思います。
――そもそも今回、試合オファーを聞いた時にはどう思いましたか?
西岡 最初は「ボクシング行ってたんじゃなかったっけ?」って思いました。それから「確か負けてなかったよな」と思って調べたら無敗のままで。弟の千裕選手とやってるってのもあるのでストーリー的にも面白いし、無敗なので相手としてもオイシイなと感じましたね。
――本来、西岡選手はシュートボクシングの選手ですが、キックボクシング・ルールでの試合には抵抗はなかったですか?
西岡 全然ないですね。むしろ、キックボクシング・ルールの方が得意かもしれないです(笑)。別に投げて勝ちたいとも絞めて勝ちたいとも思ってないし、シュートボクシング・ルールでも殴ったり蹴ったりして倒すことを狙って戦ってるので、むしろありがたいです。
――会見で鈴木選手は「蹴りの感覚はまだ4割程度。ボクシングで強化したパンチで勝負したい」と言っていました。西岡選手にとっては基本的にボクシング転向以前の材料しかないと思いますが、そこの不安はないですか?
西岡 ボクシングに行く前から、もともとパンチはけっこううまかったと思うし、ボクシングも1戦しかしてないですよね。言うてそこまで進化してるわけでもないやろなと思ってるんで。
――では、警戒するのはパンチ?
西岡 うーん、もしかしたら、ああ言ってたけど蹴りも隠されてるかもしれないんで、蹴りもちゃんと警戒しつつ。パンチは、ボクシングに行ってなくても警戒してると思うんで、一緒ですね。
――逆に西岡選手自身はどう戦いたいですか?
西岡 僕もパンチの駆け引きが好きで、蹴りもけっこういろんな人に誉めてもらえるので、最後はパンチで倒せたらいいなと思いますけど、蹴りでも倒せるところがあるなら狙っていこうと思ってます。彼がボクシングに行ってたのはは少しだけですけど、一瞬蹴りから離れていたのは確かなので、蹴りもしっかり出して様子を見ていこうと思ってます。
――西岡選手は手の手術を受けて、復帰2戦目になります。復帰してからの調子はどうですか?
西岡 4月に復帰戦(笠原弘希戦、2RKO負け)をやらせてもらって、その時は自分でも戻ってると思ってたんですけど、実際に試合をやってみたら「やっぱ戻ってなかったんやな」と実感しました。その試合の後は、練習でも一時期スランプみたいな感じになってたんです。「俺、どうやって戦ってたかな?」みたいな感じで。「こんなんで試合してたんか」って、すごく考えてた時期があったんですけど、最近になってやっと休む前の感覚を取り戻したというか、「あ、こんなんやったな」という状態にまで来れたので、今は誰にも負ける気はしないです。この感覚をリングで試すのが楽しみです。
――取り戻せたというのは、練習の中でだんだん思い出せてきたという感じですか?
西岡 僕もボクシングジムに行って見てもらったりするんですけど、コロナの期間は行けなかったんです。4月の試合を終えてからはまたそこでも見てもらうようになったので修正してもらって、あとは実戦練習でだんだん慣れてきたという感じですね。
――KNOCK OUTでは「無法島GP」決勝戦で戦ったバズーカ巧樹選手からもラブコールが送られていましたが、今回は鈴木選手ということになりました。
西岡 僕も1回復帰戦で倒されて負けているので、そこでKNOCK OUT側もいきなり王者を出すわけにもいかないでしょうし。そこでワンクッション置くにはちょうどいい相手を連れてきてくれたなという感じですね。自分から彼とやりたいというわけではないですけど、彼は今チャンピオンでベルトを持ってるので、あのベルトを獲りに行っても面白いなとは思ってますけど。
――それだとライト級(-62.5kg)ということになりますが、今回の試合は-64.0kg契約ですよね。
西岡 今回は最初から64.0kgでというお話だったので、別にいいかという感じで受けました。これからタイトルを狙うとすればライト級ですね。
――今回は「復帰していきなり主役扱いの元王者」と当たるわけで、完全に“敵役”というシチュエーションですよね。そこに関しては?
西岡 いやあ、面白いですね。僕はこういうシチュエーションは好きですよ。どっちみち、僕は大阪の選手なので、シュートボクシングでも東京で試合してる時点でホームじゃないんですよ。大阪でも何年も試合してないですし。だからこういう扱いは慣れてますし、そこで今から売ろうとしてる選手と当ててもらえて、ポスターの扱いから言ってもメイン間違いなしじゃないですか。これで勝ったらもっとひっくり返せると思うので、燃えますね。
――会見でレギュラー番組『KNOCK OUT STYLE』の話が出た時は「大阪で放送がない」と言われてましたが、第2回放送からは「エムキャス」というアプリで全国から見られることになりました。
西岡 あ、そうなんですね。それはモチベーション上がりますね。やっぱりTVの影響力は凄いと思うんで、ありがたいです。そこで大きく取り上げられてもらえるような勝ち方をしたいと思います。
――調子が戻ってきた復帰2戦目で、相手といいTVのことといい、お膳立ては揃ってますね。
西岡 僕にとっては燃える要素しかないんですよ。あとはリング上でぶっ倒すだけです。
――では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
西岡 僕の復活劇を見てほしいです。前の試合に負けて、いったん評価は落ちてると思うんですけど、あそこからやっと感覚を取り戻したので、ここで復活するところを見てほしいです。
対戦カード
BLACK 64kg契約 3分3R(延長1R)
鈴木宙樹[ひろき](クロスポイント吉祥寺/元REBELS-BLACK -60kg級王者)※フレア山上から所属変更
西岡蓮太(龍生塾/元KNOCK OUT-BLACK 64kg級王者、シュートボクシング日本ライト級(62.5kg)1位・元王者)
BLACK スーパーウェルター級(705kg) 3分3R(延長1R)
中島弘貴(LALA TOKYO/元Krushスーパー・ウェルター級(70kg)王者)
クンタップ・チャロンチャイ(タイ/BTC GYM/元WMC世界・WMAF・M-1スーパーウェルター級王者)
RED スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
新田宗一朗(クロスポイント吉祥寺)
カミシロ(PHOENIX)
BLACK スーパーフライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
乙津 陸[おつ りく](クロスポイント大泉)
酒井柚樹(TEAM TEPPEN)
BLACK 66.5kg契約 3分3R(延長1R)
クボマサヤ(PHOENIX/WMCインターコンチネンタル・スーパーライト級王者)
CAZ JANJIRA(JANJIRA GYM/元蹴拳ウェルター級王者)
BLACK スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
工藤“red”玲央(TEAM TEPPEN)
ダイナマイト柿崎(DRAGON GYM秋田/RKA&DBSスーパーバンタム級王者)
RED バンタム級(53.5kg) 3分3R(延長1R)
大﨑草志(STRUGGLE)
ナカムランチャイ・ケンタ(team AKATSUKI)
BLACK スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
YUYA(クロスポイント吉祥寺)
Apollo中山(GOD SIDE GYM)
BLACK スーパーフェザー級(60kg) 3分3R
智己(LARA TOKYO/スピリットジム仙台)
佐藤拓也(クロスポイント吉祥寺)
BLACK スーパーフライ級(52kg) 3分3R
竹田哲紳(クレイン)
剛大(Y’s glow)
BLACK フェザー級(57.5kg) 3分3R
福田拓海(クロスポイント大泉)
大岩竜世[りゅうせ](KANALOA-GYM)
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無し
概要
大会名 KNOCK OUT 2022 vol.6
日時 2022年10月16日(日) 開場・17:00 開始・18:00
会場 後楽園ホール
チケット料金 SRS席¥20,000 RS席¥12,000 S席¥8,000 A席¥6,000 ※当日券500円アップ ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料
チケット販売 KNOCK OUTオフィシャルショップ チケットぴあ 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 inquiry@knockout.co.jp https://knockoutkb.com/