ONE Championship 10.30 シンガポール:フェザー級王座戦 マーティン・ニューイェン×タン・リー、両者と戦った松嶋こよみ&高橋遼伍が予想
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ONE Championship「ONE:INSIDE THE MATRIX」(10月30日(金)シンガポール・インドアスタジアム)の、ONEフェザー級タイトルマッチ(MMAルール)で対戦するマーティン・ニューイェン(オーストラリア/ベトナム/王者)と、タン・リー(米国/ベトナム/挑戦者)のインタビュー、ならびにニューイェンとタイトルマッチで対戦した松嶋こよみ、今年1月にタン・リーと対戦した高橋遼伍の試合予想コメントが、ONEから届いた。大会の模様は30日午後9時30分よりABEMAで生中継される。
マーティン・ニューイェン
――タン・リーもご自身も、素晴らしいノックアウトパワーと持ち合わせていて、これまでグラップリングスキルを見せる機会は少なかったかと思います。そんな中、今回はどんな局面で優位性がある考えていますか?
ニューイェン この試合での違いを挙げるとすれば、どっちが(試合の)ハンドルを握るのか。もしくは、どっちがハンドルを勝ち取るのか、という点。僕も彼も、タレント性のあるファイターだし、力のあるストライカー。だけど僕らには、グラップリングでも同等のスキルがあることは明確だよ。これまでONEのサークルでは、それを披露する機会がなかったんだ。どちらも相手にダメージを与えてフィニッシュすることを狙う、そんなファイトスタイルだからね。でも、今回のタン・リーとの試合に関しては、勝ちへのハンドルを握った方が勝つ。誰よりも勝利を渇望する者が勝つ。間違いなく僕が勝ちに行くよ。
――相手のタン・リーは、5ラウンドの戦いを何度も経験している訳ではありません。フルラウンドまで持ち込んで戦うつもりですか?
ニューイェン もちろん。タン・リーについて徹底的に分析してきたよ。ゲームプランは特になくて、純粋に自分のスキルを見せつけて、ベストを尽くすだけ。タン・リーのレコードで言うと、2ラウンド2分35秒が彼の最長だったかな。もしも、そこまで来たら、彼を未知の世界に引きずり込みたい。ただ、5ラウンドまで待つつもりはない。試合開始のゴングが鳴って、ケージに入り込んだら、もう勝ちに行くだけだからね。
――対戦相手のタン・リーは、マーティンとは長い対立になるのではと述べていますが、同じように思いますか?
ニューイェン そうは全く思わない。彼は、1人の対戦相手であって、僕のやることは彼に勝ってタイトルを守ること。そして次に進むだけ。
――以前は、ライト級とフェザー級を行き来していましたが、当分はフェザー級に留まりタイトルを守ることに集中しますか?
ニューイェン 今いるフェザー級、これは僕のレガシー。ウェイトを上げてライト級で戦うことも、逆にウェイトを下げて戦うこともモチベーションにならない。僕にとっては、フェザー級で戦うことが全てなんだ。だから調子も良いし、健康でいられるし、ベストを尽くせる。
――仲間のアウンラ・ンサンと同じカードにいることはどのように思いますか?より一層気持ちが高まりまったり、モチベーションが上がったりしますか?
ニューイェン 同じカードにいることは嬉しいよ。この試合で全てを出し尽くすために、8週間、同じ家で寝食を共にした。彼が経験してきたことを僕も経験してきて、同じ道のりを歩んできたからね。キャンプでは血も汗も涙も、共にした。だから同じカードにいることは、とても誇りに思うし、お互いのためにベストを尽くすよ。
――マーティンの戦いは多くの若者、高い目標を持つアスリート達に影響を与えています。若者に希望を与えることについてはどう感じていますか?
ニューイェン これは究極の道のりであり、旅なんだ。誰かが僕たちをアスリートとして尊敬してくれたり、「この人が諦めずにやったから自分も諦めなかった」「この人のおかげで毎日自分を鼓舞することができた」といいう様に、誰かが振り返ってくれたら嬉しいね。若い世代にも、上の世代にもそんな影響を与えられたら夢のようだよ。
タン・リー
――遂にマーティン・ニューイェンへの挑戦権を得ました。どんな気持ちですか?
リー 世界最強の1人と戦える機会をもらえて、とても興奮しているよ。世界に僕が何者なのかを再び見せることが出来るのも楽しみだし、家族が僕を誇りに思う機会を嬉しく思う。
――このパンデミックはどんな影響を与えましたか?
リー パンデミックが与えた影響といえば、自分を進化させるための時間をくれたこと。継続的なキャンプでは時間を割けなかったから、この期間は、これまで以上に、自分のスキルセットに集中できたと思う。もっと危険な男にさせてくれたよ。
――対戦相手のマーティン・ニューイェンについて伺います。マーティンはONEの中でも代表格の選手で、史上最高のフェザー級アスリートだと思います。彼と対峙することについてどう思いますか?また、それぞれのアドバンテージは何ですか?
リー 彼は、控えめに言っても最高のチャンピオンだと思う。でも、僕とのスキルセットの違いで、彼はこの戦いで制限されると思う。彼はチャンスを創るのに長けている。ヘビーショットで罠を仕掛けて餌食にしていく。それに彼は、相手が熱くなって乱れてきた時に、それを利用してアドバンテージを取るのが上手。経験値が高いからね。でも、僕はそれらの全てにおいて彼よりもうまくやっている。加えて、僕の動きは、彼がついて来られないレベルの複雑さがあるよ。
――どんなことに注目して欲しいですか?
リー 純粋に、僕に注目して欲しい。ONEとサイン(契約)してからずっと、この試合のために準備してきた。何試合戦う必要があるのかは、分からなかったけど、最終的にここに来ることは分かっていた。結局、3試合して、3試合とも早いタイミングでのノックアウトだった。比較的、うまくいった道のりだったと思う。良い練習を続けてきて、この勢いを維持してきた。マーティンのように、偉大なチャンピオンを見過ごすことはない。やっと望んでいたマッチアップが実現して、自分の仕事をする時が来た。僕はまだ何も達成していない、ただ試合を組んでもらえた。だから、あとは勝つだけ。
――ベトナムにもルーツがあるご自身ですが、ベトナムにとってこの試合はどんな意味があると思いますか?また、ベトナムにどんな影響を与えると思いますか?
リー この世界タイトルマッチがベトナム対決であるということは、ベトナムの総合格闘技にとって、とても良いニュースだと思う。ファンは、この試合で、2つの異なるスタイルの総合格闘技を楽しむことが出来るんじゃないかな。最近、政府が総合格闘技を正式に承認したから、今後さらに露出していくと思うし、この試合はONEにとってもベトナムのファンにとってもWin-Winだと思う。
――このタイトルマッチ挑戦は自身のキャリアにどんな意味をもたらしますか?
リー 今回の試合は、僕のキャリアにおいて、とても大きなステップになると感じている。戦い(格闘技)を始めた理由は、可能な限り最高の自分に近づくため。だから今回は、そのゴールまでの道を測る絶好の機会なんだ。金色のベルトは僕にとっては特に意味がなくて、フェザー級で世界一と言われる選手を打ち負かすことが、僕の全てなんだ。文字通り、自分の人生をかけてやってきた、自分の全てを意味するんだ。また、自分が格闘技の世界でレガシーを残そうとしているという点においても、このチャンスは素晴らしいマイルストーンになると感じているよ。
また、昨年マーティン・ニューイェンと世界タイトルマッチで対戦した日本の松嶋こよみと、今年1月にタン・リーと対峙した日本の高橋遼伍からのコメントは以下の通りです。
松嶋こよみ
――現王者マーティン・ニューイェンの印象は?
松嶋 冷静かつクレバーな選手。相手の距離の作り方がうまく、自分の距離になったら仕留められる攻撃力のある選手です。
――挑戦者のタン・リーの印象は?
松嶋 攻撃の範囲・幅が広い上にズバ抜けた攻撃力の持ち主。一瞬で自分の流れに持っていくことのできる選手だと思います。
――両者の試合展開はどうなると思いますか?
松嶋 最終ラウンド(5R)までもつれ、最終的にニューイェンが試合を作り、判定でニューイェンが勝つと思います。タン・リーが勝つとしたら、短期で決まる場合かと思います。どちらが勝つのか予想が本当に難しいです。
高橋遼伍
――マーティン・ニューイェンの印象は?
高橋 ファイターですが、荒々しい雰囲気がなくて、優しい雰囲気をしているファイターだなという印象です。笑顔がとても良いと思います。右のパンチをロックオンするまで試合を組み立てながら右が当たるのを待っている印象です。そしてONEの環境に慣れている選手だと思います。」
――タン・リーの印象は?
高橋 タン・リーもファイターの荒々しい雰囲気はありません。青年実業家のような、紳士で少し大人の雰囲気をしています。右も左もノックアウトパンチ、ノックアウトキックを持っています。
――両者の試合展開はどうなると思いますか?
高橋 自分の予想はマーティンの勝利です。タン・リーは距離が遠いので、自分の距離にするまでに時間がかかるかもしれませんが、チャンピオン(マーティン)はレスリングも出来るのでテイクダウンを取りにいくと予想しています。
対戦カード
ONE MMA ミドル級タイトルマッチ 5分5R
アウンラ・ンサン(王者)
ライニアー・デ・リダー(挑戦者)
ONE MMA ライト級タイトルマッチ 5分5R
クリスチャン・リー(王者)
ユーリ・ラピクス(1位)
ONE MMA フェザー級タイトルマッチ 5分5R
マーティン・ニューイェン(王者)
タン・リー(3位)
ONE MMA女子ストロー級タイトルマッチ 5分5R
ション・ジンナン(王者)
ティファニー・テオ(1位)
MMA ライト級 5分3R
エドゥアルド・フォラヤン
アントニオ・カルーソ
MMA アトム級 5分3R
リトゥ・フォガット
ノウ・スレイ・ポブ