REBELS 2.18 後楽園ホール:ルンピニー王座戦でKO負けの梅野源治が一夜明け会見「“ごっちゃん体質”が好きじゃないんですよ」
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REBELS.54 2月18日(日) 後楽園ホール大会でのルンピニースタジアム認定ライト級王座決定戦でKO負けした梅野源治が19日、記者会見に出席した。クラップダムのローキックとボディブローで「お腹や足に意識が行って、顔面のパンチをもらっちゃったのかな」と敗因を分析。REBELSの山口元気代表が「梅野選手が現役続行するのであれば全面的にバックアップしたい」と引き続き支援を約束すると、梅野は「凄くうれしいですし、ありがたいですね」と感謝しつつも、「色んな人が協力してくれた後に『負けました。でもまた次やりたいです』って言ってしまったら、どうなのなか?と。…言い方は悪いかもしれないですけど、“ごっちゃん体質”が好きじゃないんですよ」と、複雑な心境を口にした。
第10試合 メインイベント ルンピニースタジアム認定ライト級王座決定戦 3分5R(インターバル2分)
○クラップダム・ソー・チョー・ピャッウータイ [Kulabdum Sor. Jor. Piek-Uthai](タイ/6位、タイ国プロムエタイ協会王者/ 61.20kg)
×梅野源治(PHOENIX/5位、元ラジャダムナン王者、WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者/61.20kg)
4R 0’55” TKO (左ストレート)
※クラップダムが王者に
◆梅野源治
やっと夢のタイトルマッチに挑戦できたんですけど、僕のミスでダウンを奪われ、セコンドにタオルを投入されて負けて、残念な結果になってしまいました。
(クラップダムが左ローキックを序盤から蹴って来ましたが、効いていましたか?)あれでKOされることは無いですけど、全部攻撃が強いので、このままもらい続けると後半キツいだろうな、強いパンチを打てなくなるなと思って、ローに意識が行ってしまって。あとボディストレートもですよね。お腹や足に意識が行って、顔面のパンチをもらっちゃったのかなと。
(1Rはうまく戦えた?)でも動きが硬かったですね。ムエタイではあの内容なら10-10なんで。1Rから圧力をかけて、後半で辛くさせる作戦だったんですけど、クラップダムは最初から強くローを蹴って来て、相手に調子付かせてしまいました。
(自分の攻撃の手応えは?)右ミドルは効いたんじゃないですかね。相手も気にし出してカットするようになっていましたし。
(3Rはダブルダウンのように揃って倒れる場面もありましたが、あれ以降は記憶はありましたか?)記憶はあったんですけど、あれで肘を効かされて、4Rに猛攻を掛けられたんですけど、不用意に行ってしまいました。
(公開練習や計量でも、気合が入り過ぎていたようにも見えました)センチャイさん(ルンピニー日本支局代表)、山口さん、ジムの会長・オーナー・トレーナー、応援してくれる人たちのおかげで、夢に挑戦できる機会をもらって、不安も凄くあったんですけど、ムエタイを始めて11年、ここで取るか取らないかで今後の人生が大きく変わると思って、取らなきゃという思いが強すぎましたね。
(試合前に蜂窩織炎にかかっていたことを明かしていましたが、疲労が溜まっていましたか?)うーん。疲労あるか無いかと言えばもちろんありますけど、オーバーワークなら僕の責任なんで。風邪ひこうが僕がどんなに体調が悪かろうか関係ないんで。タイトルマッチの結果がアレなんで、言い訳するつもりはないです。単純にクラップダムが強かったです。
(ルンピニーの王座の壁の高さを感じましたか?)そこはラジャダムナンでもルンピニーでもどっちも同じなんですよね。昨日はクラップダムという選手に僕が負けたという結果だけです。11月に僕が勝ったインディートーンとクラップダムがやったら、たぶんインディートーンが勝つと思うんですよ。タイトルマッチは相性やタイミングがあるものなので、何とも言えなくて、昨日はクラップダムより僕が弱かったという現実、チャンピオンになれなかったという現実を受け入れなきゃいけないと思っています。
(クラップダムは戦前に思っていた通りでしたか?)首相撲もパンチも強くなくて、思った通りでしたけど、ローキックを1Rから100の力で打って来るとは思わなかったです。
(REBELSの山口代表が「梅野選手が現役続行するのであれば全面的にバックアップしたい」、センチャイ氏が「タイの人たちも梅野選手を応援している。ルンピニーの副代表も『梅野が勝ってもおかしくないぐらいハイレベルな戦いだった。梅野にはこれであきらめて欲しくない、ルンピニースタジアムで戦えばお客さんがたくさん来る』と話していた」と聞いて)凄くうれしいですし、ありがたいですね。でも今回のタイトルマッチのために色んな人が協力してくれた後に、『負けました。でもまた次やりたいです』って言ってしまったら、どうなのなか?と。…言い方は悪いかもしれないですけど、“ごっちゃん体質”が好きじゃないんですよ。逆にベルトを取ったとしても、その後にすぐにいなくなる人にもなりたくないですし。お世話になったREBELSにプラスのメリットをどう残せばいいか難しいですし、何でもかんでもしてもらってばっかりな状況が嫌ですね。
うちのジムにしても、一選手が負けてあんなに会長やジム生が泣くジムなんて、あんまり見たことがないですよ。でもああやって本気で悲しんでいて。地方からもたくさん応援に来てくれて、大和哲也選手とGacktさんもビデオメッセージをわざわざ出してくれたのに。
11年前に格闘技を始めて、来月で12年になりますけど、格闘技でこんなに色んな人と出会うと思っていなかったんですね。でも一方で、40勝10敗3分で、もう10回も負けちゃってるんですね。昔、世界一になると思っていた時と今は、明らかに違うなと改めて感じて。夢をかなえるのも夢を追うのも難しいなと。絶対倒れないと言っていて、言っていることと違う形になって、結果を残せなかったのが残念です。本当にあの応援団がいれば何来ても怖くないんですよ。それで負けたのか、俺?って。あれで勝てなくていつ勝つんだっていう。