NJKF 11.10 後楽園ホール：肘有りキック55kgトーナメント開幕戦前日会見。欠席の壱・センチャイジムに嵐「あいつは全部勘違いしている」。真琴は計量オーバー

　2024年11月10日（日）東京・後楽園ホールで開催される『NJKF祭　KICKBOXING JAPAN CUP 1st ROUNDヒジあり55kg最強決定トーナメント』の前日計量・会見が9日（土）都内にて行われた。（記事提供：NJKF）

　　

　KNOCK OUT、NJKF、BOM、イノベーション、スックワンキントーンの各団体の王者や王者候補が集まった今大会注目の「JAPAN CUP ヒジあり55kg最強決定トーナメント」。森岡悠樹 （北流会君津ジム）と対戦するNJKFスーパーバンタム級王者・真琴 （誠輪ジム）は55.65kgの0.65kgオーバーで計量をクリアーできなかったために（森岡は54.9kgでパス）、グローブハンデ、真琴は減点2からのスタートとなり、トーナメント規定により、真琴が勝利しても森岡が12月30日のKNOCK OUT横浜武道館大会で行われるトーナメントの準決勝・決勝戦に進出する。

　会見に同席したNJKF・武田幸三プロデューサーは「スタートからかなりの波乱がある中で明日の開催を迎えることになりますが、私はこの大会に向けて人生を懸けて準備させていただきました。日本で一番層の厚い55kgで熱い戦いをしてくれるヒジありの選手を集めた自負もあります。この戦いの盛り上がり、戦い方によっては、これが成功すれば55kgだけじゃなく、他の階級でもやっていきたい。自分のための戦いではなく、立ち技のヒジありの選手の未来の扉を開ける戦いだと思って戦ってほしいと思います」とトーナメント出場選手にエールを送った。

　メインイベントのトーナメント一回戦で対戦するNJKFバンタム級王者・嵐 （KING gym）は55.0kg、KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者の壱・センチャイジム （センチャイムエタイジム）は54.85kgで計量をクリアーし、あとは試合のゴングを待つのみとなった。
　8月の記者会見で嵐の挑発を受けて、怒りを爆発させていた壱は「次に触られたら僕の方がやってしまいそう。明日どうせ戦えるので今日は帰ることにします」と話すと、計量後のフェイスを拒否し、即会場を後にし、前日会見も欠席した。

　対戦する壱の会見不在を受けて嵐は「ビビって逃げちゃっただけだなと思っているので、（壱が）いないことは別に気にならないです。選手としては、ホストかぶれという印象だけ」と特に気にしていない様子。
　事前インタビューで壱が「嵐が煽ってきているのは普通にキックボクシングしたら僕に勝てない。嵐選手自身もそれを分かっている」と発言していることを受けての感想を聞かれると、「あいつは全部勘違いしているんですよ。明日全部わからせます。蹴っても殴っても組んでもヒジも俺の方が強いので、全部明日証明します。明日は俺が勝ちます。約束します」と勝利に自信を見せていた。

　その他のトーナメント出場選手の意気込みは以下の通り。

◆大田一航（新興ムエタイジム/元NJKFバンタム級王者）＝54.9kg
「このような素晴らしい大会でトップバッターを務めさせていただけることは、やっぱりすごい大事なことなので、ここをしっかり盛り上げて優勝したいと思います。
（前田の印象）すごい好青年で、よく接してくださっています。同じ日にタイトルパッチとかやった時もあり、その時も一緒に頑張ろうねと言って2人して負けちゃったんですけど、すごい悔しい年がお互いに続いたと思います。その悔しい分、僕ら2人が明日爆発させるので面白い試合になると思います。
（壱が決勝戦で対戦したいという発言を受けて）嬉しいという気持ちがある反面、自分もやりたい選手でした。今まで交わることがなかったのでこういう機会で交わるチャンスがあると思うので、もし当たったら全力で当たりに行きたいと思います。
（このトーナメントで一番自分でアピールしたいこと、自分の一番見せたいこと）自分は全部ヒジ、首相撲も使って戦えるので、そこが一番できると思っています。肘ありのトーナメントなので、そこの面白さを見せていきたいと思います」

◆前田大尊 （マイウェイジム/INNOVATIONフェザー級1位）＝54.85kg
「ここまで毎日を一日一日を本気で生きてきました。明日は前田大尊を皆さんが知る、僕の存在の証明ということで稲妻を落としたいと思います。ぜひ注目してください。
（一航の印象）僕も一航君もここ最近は2連敗してからのKO勝ちと同じ状況なんですけど、このぶつかりでどうなるのかというのが僕自身すごく楽しみですし、身体の仕上がりを見ても1年前の時とは違うなと。それは僕も同じですし、楽しみがあります。
（このトーナメントで一番自分でアピールしたいこと、自分の一番見せたいこと）格闘家はリングの上で見せるのが宿命だと思っているので、強さを求めていくのもそうなんですけど、やっぱり人間性として現れるものがあるんじゃないかなと。そこを皆さんに見てもらって、何か憧れとかそういうものを持ってもらえたらいいなと思います」

◆古村光 （FURUMURA-GYM/元KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者）＝54.75kg
「KNOCK OUTから来ました。明日、とりあえず1回戦あるんですけど、本当に目の前の相手だけ今は集中して、しっかり倒してKNOCK OUTという団体をまず体現しようかなと思うので、そこに注目していただけたらなと思います。その後、KNOCK OUTのリングで年末に準決勝・決勝あるので、そこに向けてまたさらに仕上げたいと思います。
（佐野の印象）3選手の半日密着映像を見させていただきました。すごい多忙の中でよく仕上げてきて、すごいなと思いますし、だからこそ、自分も100％に仕上げて、格闘技でしか語れないこととか、すごいあると思うので、そこを自分の全力でぶつけていきます。佐野選手にも本気で来てほしいですね。僕はパンチのイメージがあると思いますが、バチバチに蹴ってヒジを打ってボコボコにしようかなと。いつもの俺と思ったら痛い目を見るので覚悟してください。
（このトーナメントで一番自分でアピールしたいこと、自分の一番見せたいこと）強さも大事ですが、見せ方も凄く大事だと思います。僕はKNOCK OUTから来ているので、KNOCK OUTの選手は凄く華があるところを見せて、しっかり倒して、レベルの差も見せたいと思います」

◆佐野祐馬 （創心會/WMC日本スーパーバンタム級王者/WKBA日本バンタム級王者）＝54.35kg
「BOMから来ました。明日はパンチと蹴りの試合になると思うので楽しみにしてください。明日は頑張って盛り上げます。
（相手の印象）全員の試合を改めて見て、みんな一人一人強いところがあって、すごく魅力のあるトーナメントだなと思いました。そういう中でも対戦相手の古村選手はパワーがすごくあって、インパクトのあるKOを出しているので、そこを僕がどうやって結果を出すのが今回の試合の見どころかなと思います。さっきも古村選手は熱い試合をしましょうというので、僕もバチバチに蹴りたいと思います。僕たちがメインのような形で熱い試合をしたいと思います。明日、僕は完璧な仕上がりで臨んで勝ちに行きます。
（このトーナメントで一番自分でアピールしたいこと、自分の一番見せたいこと）ヒジ・ヒザのトーナメントなので、そこをしっかり見せて、中でも蹴りもしっかり見せていきたいと思います」

◆森岡悠樹 （北流会君津ジム/スック・ワンキントーン・スーパーバンタム級王者）
「スック・ワンキントーンというムエタイのベルトを持ってきました。試合前から色々ありましたが、せっかくのトーナメントに携わっている方々がたくさんいるので、明日はしっかり自分がKOで勝てば別に何も問題がないと思うので、しっかり、自分がぶっ倒して準決勝に進みたいと思います。
（真琴の印象）身長が自分と同じくらいで、ヒジが得意でテクニックがある選手だなと思いました。1Rから倒しに来てもらったら、自分も真っ向から向かい合って倒すので、明日いい試合ができればなと思います。
（このトーナメントで一番自分でアピールしたいこと、自分の一番見せたいこと）自分は一撃のパンチのパワーもそうなんですけど、思い切りの良さかなと思っているので、自分が試合すれば間違いなく試合は盛り上がりますし、自分がトーナメントに勝ち上がっていけば間違いなくいいトーナメントになるかなと思います」

（真琴は減量のため欠席）

　また、NJKFでは初の試みとなる、PRO-KARATEDO達人ルール（68.0kg契約）で対戦するWBCムエタイ日本統一ウェルター級王者・青木洋輔（大和ジム）は67.7kg、PRO-KARATEDO連盟達人日本ウェルター級1位・掠橋SAVAGE秀太（理心塾）は67.8kgで計量をパスした。

　このルールはオープンフィンガーグローブを着用し、顔面への打撃だけでなく、投げ技、瞬間の関節技、倒れた相手への突き、サッカーボールキックや踏み付け、グラウンド状態での10秒間の打撃も有効となる。

　武田Pは「本当にかなりのハイリスクの試合ですが、NJKF始まって以来、坂上理事長にお願いして私の我がままでやらせていただくルールです。サッカーボールキック、マウントパンチ、ヒザ蹴り、ヒジが寝た状態から打てるという、なかなか普通のMMAでもないようなレベルの本当に危険なルールでやらせていただきます。秒殺で終わるんじゃないか、と、かなり危険な戦いになるんじゃないかなと。私もかなり心配しています。このルールがもし成功すれば是非継続していきたい。打撃の凄さを二人で表現してほしい」と檄を飛ばした。

　会見に出席した青木は「初めての達人ルールですが、僕はルール的には嫌じゃない。昔の10代のヤンチャだった時の気持ちに戻り、どちらかというと好きなルールなので、明日驚くような試合をするので楽しみにしています」とニヤリ。対策については「練習場所は変わってなく、大和ジムで練習させてもらいました。投げとかもありなので、その辺は意識していたんですけど、特にルールに僕はこだわってないので、これといった対策はしていないです。フィニッシュパターンかはいくつかイメージしているのですが、ここでは言わないです。それは試合でみんなが楽しんでもらえれば。僕本来の姿を見せられるルールなので、怖くていかつい爆発する試合を期待してください」と気合い十分のコメント。

　対する掠橋は「達人ルールは自分が得意とするルールですが、それを受けてくださった青木選手に感謝します。ただ明日は全力で殴りに行かせてもらいます。パウンドで終わらせたい」とパウンドで仕留めると宣言した。

　また、第6試合の64kg契約で対戦するNJKFスーパーライト級王者・吉田凜汰朗 （VERTEX）は63.75kg、元ルンピニースタジアム スーパーバンタム級2位のサムランチャイ・エスジム（タイ）は63.5kgで計量パス。

　前回9月大会で宮越慶二郎に判定負けを喫し、再起戦を迎える吉田は「前回の敗戦から今回すぐに復活のチャンスをいただけたことは本当に嬉しく思っています。明日55kgのトーナメントがメインだと思うんですけど、一人一人にはそれぞれこの大会を盛り上げる役目があると思うので、それを理解して戦います。明日、完全復活します」とコメント。武田Pから「負けたら次はないぜ？」と発破をかけられると、吉田は「絶対に勝ちます」と気合いを入れた。

　対するサムランチャイは「今までの試合経験は100戦以上。日本に来てから2年経ち、今回で5試合目になります。得意技はキックです。相手はちょっと背が高いところは心配ですが、明日は練習してきたことを全うするだけなので必ず勝ちます」と必勝宣言。

　そして、第4試合のNJKFスーパーバンタム級（55.34kg契約）で対戦するNJKFスーパーバンタム級3位・繁那（R.S-GYM）は55.3kg、藤井昴（KING gym）は54.95kgで計量パス。

　アマチュアタイトル13冠を引っ提げ、今年2月にプロデビューしたばかりの新鋭・藤井と対戦することになった繁那は「試合前から思うことは色々とありますが、今回の試合に関してはNJKF、武田幸三さん、僕を舐めないで下さいという試合にしたい。相手はアマチュアでも戦績を積んでいるので、めちゃくちゃキックボクサーとしてのオーラも感じましたし、いい選手だと思うんですけど、試合前にガチャガチャ言うことも嫌なので、明日は見ててください」と格下相手との試合に向けて静かに闘志を燃やす。対する藤井は「相手はめっちゃいい相手だなと思っているので、ここをしっかりと勝って次につなげられたらなと思います。（相手の印象）特に何も思わなかったのですが、楽に勝てるかなと思います。（今回の試合の意味）自分も通過点だと思います」とこちらも自信を見せる。

　なお、この一戦で繁那が勝利すれば、12月30日のKNOCK OUT横浜武道館大会で行われる「JAPAN CUP ヒジあり55kg最強決定トーナメント」のリザーブマッチに出場することも発表された。

＜その他の計量結果＞

第3試合　NJKFフライ級ランキング戦
愁斗 （Bombo Freely/NJKFフライ級8位）＝50.65kg
永井雷智 （VALLELY/NJKFフライ級9位）＝52.2kg
※永井が計量1.4kgオーバーし減点2、グローブハンデ
第2試合　NJKF 59kg契約
和斗 （大和ジム/NJKFフェザー級10位）＝58.9kg
Ryu （クローバージム/NJKFスーパーフェザー級）＝58.75kg

第1試合　ミネルヴァ 53kg契約
SHIORIN♡ （GRATINESS/ミネルヴァ スーパーバンタム級1位/WMC日本女子スーパーバンタム級王者）＝53.0kg
Mickey （Y’s Promotion/スック・ワンキントーン・スーパーフライ級王者）＝52.9kg

※以下当日計量

オープニングファイト2 アマチュア U15 -50kg契約　1分30秒2R
竹田奏音（TAKEDA GYM）
須原龍基（チームドラゴン）

オープニングファイト1 アマチュア U15 -60kg契約　1分30秒2R
晝間陽彩（TAKEDA GYM）
大芽（クロスポイント大泉）

概要

大会名　アイピック株式会社 PRESENTS NJKF祭 KICKBOXING JAPAN CUP 1st ROUND ヒジあり55kg最強決定トーナメント
日時　2024年11月10日(日)　開場・17:00　開始・17:20
会場　後楽園ホール
中継　NJKF動画配信サイト（3,800円）
チケット料金　VIP 50,000円　SRS 30,000円　RS 20,000円　S 10,000円　A 7,000円　B 5,000円　立見 4,000円 (当日のみ) 　※当日券は500円UP
チケット販売　チケットぴあ　後楽園ホール　出場選手・所属ジム
お問い合わせ　ニュージャパンキックボクシング連盟　046-205-9350　https://www.njkf.info/