UFC 11.9 ラスベガス(レポ):元ONE 2階級王者 ライニアー・デ・リダー、UFC初戦はマーシャートに苦戦も3R一本勝ち。カルロス・プラチス、マグニーを下しUFC参戦後4連続KO勝ち
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UFC Fight Night: Magny vs. Prates
2024年11月9日(土/現地時間)米国ネバダ州ラスベガス:UFC APEX
レポート:井原芳徳
第11試合 メインイベント ウェルター級 5分5R
×ニール・マグニー(15位)
○カルロス・プラチス
1R 4’50” KO (左ストレート)
プラチスは31歳。12年にMMAデビューしたが、タイで6年間100試合以上のムエタイの試合を重ね、胸にはMuay Thaiのタトゥーを入れる。19年にONEのトライアウトで2勝1敗。ブラジルのSFTではキックとMMAのタイトルを獲得し、米国のLFAで2連続1R KO勝ち。昨年8月にデイナ・ホワイト・コンテンダーズシリーズで勝利し、今年2月からUFCに上がり、3試合とも2R以内にKO勝ちし、今回はファイトナイトの記念すべき100回目の大会のメインイベントに抜てきされた。
対するマグニーは37歳。13年からUFCに上がり続けて30戦以上しているベテランで、近年は勝ち負けを繰り返し、8月にはUFC参戦後4連勝のマイケル・モラレスに1R TKO負けしており、今回も新鋭との試合が組まれる。
1R、サウスポーのプラチスに対し、マグニーはオーソドックスの構えから、片足タックルを仕掛けるが、切ったブラチスはマグニーの腰を抱えて倒して上になる。マグニーは足を登らせようとしたが、プラチスは対処してパウンドを落としてからスタンドに戻す。マグニーは再び片足タックルを仕掛けて金網に押し込むが、プラチスはテイクダウンを許さず離れる。終盤、プラチスは前に出て左ストレート、インローを当て、さらに右フックを放つと、オープンブローながらもこめかみに当たり、マグニーはスリップする。猪木アリ状態となるとレフェリーはブレイクする。プラチスは引き続き追いかけ、左ハイを当てると、マグニーはワンタイミング遅れてからフラつき、ダメージが溜まっている様子だ。プラチスはパンチを振って執拗に追いかけ、組まれても突き放し続けると、最後は左ストレートをかすめるような形ながらもこめかみに当てると、マグニーはうつぶせで倒れ、すぐさまレフェリーがストップした。プラチスはこれでUFC 4戦全てKO勝ちで、4戦ともパフォーマンス・ザ・ナイトを獲得している。
◆プラチス「最高の気分です。今年はこれまでのところ、人生、そしてキャリアで最高の年でした。努力が報われています。(連続KO勝ちの秘訣)タイでの生活、時には月に4試合をこなすことで多くの経験を積んだことだと思います。100試合以上のムエタイの試合で多くの経験を積むことができました。また、毎日ジムに通って、仲間たちとトレーニングをすることで、どんなことにも備えることができます。(次の試合は)オーストラリアで戦うのが理想です。オーストラリアには娘がいるので、また彼女に会いに行き、ジャック・デラ・マダレナ(オーストラリア/ウェルター級4位)と戦いたいです。この男を尊敬していますが、素晴らしい試合になるでしょう。」
第10試合 コーメインイベント ミドル級 5分3R
×ジェラルド・マーシャート
○ライニアー・デ・リダー
3R 1’44” 肩固め
デ・リダーは34歳。オランダ出身でフロリダの名門キルクリフFCに所属。柔道、柔術がベースで、13年にMMAデビューし、19年からONEに上がると、アウンラ・ンサンと2階級での王座戦で対戦し、いずれも勝利し、ミドル級とライトヘビー級の王座を獲得。ミドル級は2度防衛。22年ににアナトリー・マリキンに1R KO負けしライトヘビー級王座から陥落。今年3月のマリキンとのミドル級王座を懸けた一戦でも3R TKO負け。この試合を最後にONEを離れると、7月のUAEウォリアーズでの1R TKO勝ちを経て、9月にUFCとの契約を発表し、今回初戦を迎えた。
対するマーシャートは16年からUFCに上がり、最近2試合はブライアン・バーバリーナ、エドメン・シャバージアンに2R一本勝ちしている。
1R、デ・リダーがタックルからテイクダウンを奪い、パスガードを狙いつつ腕十字も狙うが、マーシャートは対処してスタンドに戻す。中盤、サウスポーの打撃戦が続き、お互いパンチを当てるが、ややマーシャートのパンチのヒットが目立つ。終盤、デ・リダーはまたもタックルで倒すが、すぐスタンドに戻る。打撃では劣勢だったデ・リダーだが、終了間際、右肘を効かせてからの左ストレートでダウンを奪って形勢逆転したところで時間切れに。ジャッジ3者ともデ・リダーにつける。
2R、またもデ・リダーが押し込むと、足を掛けてテイクダウンを奪う。デ・リダーはハーフガードで押さえる。マーシャートは脱出すると、立ち際にパンチを連打しデ・リダーを苦しめる。デ・リダーは組んで対処し、投げを仕掛けるが、力が入りきらず、マーシャートが潰して倒す。マーシャートは上から随所でパウンドを当てる。残り1分、デ・リダーが脱出し、上を取り返すが、マーシャートが下から腕十字を狙い続けて抵抗し、デ・リダーに反撃を許さない。ジャッジ3者ともマーシャートにつける。
3R、デ・リダーが外掛けで倒すが、マーシャートは背中をつけず動いて立とうとする。だがマーシャートは動き続けるうちに体力を消耗し、デ・リダーはがぶった状態から背後に回り込み、マウントポジションに移行する。デ・リダーはそのまま肩固めを極めタップを奪い、UFC初戦を白星で飾った。
第9試合 バンタム級 5分3R
○ガストン・ボラニョス
×コルテイビウス・ロミウス
判定3-0 (30–26/30–27/30–27)
第8試合 女子ストロー級 5分3R
×ルアナ・ピニェーロ(13位)
○ジリアン・ロバートソン(14位)
判定0-3 (27-29/28-29/28-29)
第7試合 ミドル級 5分3R
○マンスール・アブドゥル・マリク
×ドゥスコ・トドロビッチ
1R 2’44” TKO
第6試合 女子ストロー級 5分3R
×カロリーナ・コバルケビッチ
○デニーシ・ゴメス
判定0-3 (27-30/27-30/28-29)
第5試合 ウェルター級 5分3R
○エリゼウ・ザレスキ・ドス・サントス
×ザック・スクロギン
1R 1’15” TKO
※スクロギンが計量3ポンドオーバー
第4試合 ウェルター級 5分3R
×マシュー・セメルスバーガー
○チャールズ・ラドキ
1R 0’51” TKO
第3試合 バンタム級 5分3R
×コーディ・ステーマン
○ダモン・ブラックシア
1R 4’19” 裸絞め
第2試合 ミドル級 5分3R
○トレーシアン・ゴア
×アントニオ・トロコリ
1R 1’23” フロントチョーク
第1試合 女子バンタム級 5分3R
○メリッサ・マリンズ
×クラウディア・シグワ
2R 1’20” TKO
※マリンズが計量1ポンドオーバー