Krush 8.18 後楽園ホール:群雄割拠のライト級で浮上するのは?里見柚己「またチャンピオンを目指せるなと思ってもらえる試合をしたい」×永澤サムエル聖光「まずは最短でKrushチャンピオンを目指す」。西京佑馬×加藤港 談話も
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Krush.164(8月18日(日)後楽園ホール)のライト級2試合、里見柚己 vs. 永澤サムエル聖光、西京佑馬 vs. 加藤港の4選手のインタビューがK-1 GROUPから届いた。
第6試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
里見柚己(team NOVA/元Krushライト級王者)
永澤サムエル聖光(林商店/WMOインターナショナル・ライト級王者、元WBCムエタイ日本統一&ジャパンキック同級王者)※ビクトリージムから所属変更
里見は26歳。昨年6月に大沢文也に判定勝ちしKrushライト級王座を獲得。9月のK-1では伊藤健人に2R KO負けし、今年2月のKrushでのベルトを懸けての再戦では、わずか38秒でKO負けしている。
永澤は43戦28勝(12KO)11敗4分の34歳。タイ人との対戦経験が豊富で、昨年7月にはタイのTrue4Uの同級ランカーのケンナコーン・ダブランサラカムを2R左ローキックでKO。11月にベテランのピンサヤームと引き分け。2月のRWSではTrue4Uのメインイベンター・イサンヌアに判定負けした。6月にジャパンキックのビクトリージムを離れ、今回K-1 GROUPに初参戦する。現在はボクシング元WBO世界フライ級王者・木村翔氏が熊谷にオープンしたジム「B Make」で指導・練習している。
第5試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
西京佑馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元Krushスーパー・フェザー級王者、K-1甲子園2016 -60kg優勝)
加藤 港[ごう](ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪)
西京兄弟の弟・佑馬は23歳。過去には敗れたがレオナ・ペタス、ゴンナパーとも対戦し、島野浩太朗や篠原悠人に勝利。22年8月のK-1福岡大会で里見柚己に判定負けした後、モチベーションの低下により引退も考えていたが、先輩の活躍に刺激を受け昨年12月から練習を再開し、2年ぶりに復帰する。
加藤は36歳。昨年9月のBigbangスーパーライト級王座決定戦では琢磨に判定負け。今年5月に2年半ぶりにKrushに参戦すると斉藤雄太にKO勝ちし、元王者との対戦機会が巡って来た。
里見柚己
―― 2月のタイトルマッチ以来の試合ということになります。カード発表会見では、「負けた後、すぐに前を向いたという発言がありましたが、やはりあの結果は、自分でも「まさか」という感じだったのでは?
里見 そうですね。何が何でも勝ちたいっていう気持ちはあったんですけど、その中でも前回、負けてる相手との試合、自分からしたらリベンジ戦で、倒されて負けていたので、「絶対倒したい」っていう気持ちがちょっと出過ぎちゃった感じでしたね。初めの段階からそうなって、距離感とか、もう全然掴めないまま終わっちゃって、実力を出す前に終わっちゃったなという感じです。
―― やはり、試合後は引きずるところはあったんじゃないですか?
里見 言っても、やっぱりチャンピオンではなくなったっていう部分に関しては、メチャメチャ凹みましたし、落ち込んだんですけど、でも自分の可能性がなくなったわけではない試合だったと思うんですよね。何も出す前に終わってしまったので、意外とすぐに前を向けた感じがします。
―― 全て出して負けたというわけではないから?
里見 それが一番ですね。もし判定まで行って負けてたりしたら、折れてたかもしれないんですけど、自分を出す前に終わっちゃったので、相手選手を称えるしかないなと思って、すぐ前を向けました。
―― 再起してまず目標にするのは、やはりベルトの奪回ですか?
里見 それもあるんですけど、やっぱりベルトを獲った後に2連敗で、両方ともKOで負けちゃって、自分の実力が否定されている感じがするので、まずはそれをしっかりと取り返したいなと思ってます。だからこの試合のテーマは、「復活する」っていうことですかね。
―― その再起戦の相手が、初参戦という意外な相手になりました。
里見 僕は新日本キックでデビューして、そこから10戦ぐらいして離れたんですけど、その時にはトップでやっていた選手で、存在は知ってましたね。
―― そこで道が別れて、まさか対戦することになるとはって感じでしたか?
里見 そうですね、向こうはムエタイで、こっちはK-1だったので、やることはないなというか。階級は近かったですけど、それはないなと思ってました。オファーが来た時に、フリーになったっていうのを聞いて。だから想定はしてなかったです。
―― 永澤選手はこれがK-1ルールでの初めての戦いになりますが、そういう意味では、対策の材料が少ないという感じですか?
里見 僕は対策はあんまりしないので。永澤選手の方が大変なんじゃないですかね。ルールが全然違いますし、うまかったりテクニックがあれば勝てるというようなリングじゃないと思ってるので。そういう部分では自分もいろいろ苦労しましたし、そこの差が出るんじゃないかなと思います。
―― 逆にその差を見せないといけない試合?
里見 そうですね。一度ベルトを獲った人間として、今回も外敵ですし、相手からしたらオイシイ試合だと思ってるかもしれないですけど、速攻で終わらせて、また下から這い上がってきてもらおうかなって思ってます。
―― 速攻で、ですか。
里見 はい。早いタイミングで倒せる場面があればですけど、しっかりと実力を見せながら、倒せるタイミングがあればという感じですね。
―― タイトルマッチからは半年空きました。このタイミングについては?
里見 負けた後、練習はすぐ始めて、試合もすぐやりたいと思ってたんですけど、いろいろ考えて、このタイミングになったという感じですね。まあ、間隔が空く分には全然問題ないです。待ち遠しかったですけど。
―― Krushライト級王座は、あの後、また移動しましたが。
里見 試合をちゃんと見てはいなかったんですけど、大岩選手が獲ったってことで、やっぱり防衛って難しいんだなと思いました。
―― 特にライト級王座、初防衛戦で王座移動が続いていますよね。
里見 そうですよね。自分がまたしっかり獲って、今度はずっと防衛できるような選手になりたいです。
―― しかも、敗れた伊藤健人選手を含め、次の挑戦者争いも混戦ですよね。そこの現状はいかがですか?
里見 今は横一列ですよね。だからちょっと、勝ってマイクで言いたいことがあるんですよ。
―― そうですか。しかも11月に名古屋大会が決定して、大岩選手の出場の可能性が高いです。そうなると、原則的にはタイトルマッチということになりますが……。
里見 もしそうなるとして、今回、いい勝ち方をして一発で選んでもらえるんだったら、やりたいなっていう気持ちはありますね。そのためにも、やっぱりKrushのタイトルマッチにふさわしいような、派手な勝ち方をしないと選ばれないと思ってます。
―― そのために、一番必要なものって何でしょうか?
里見 やっぱり気持ちの面じゃないですかね。絶対に勝つっていう気持ちが強い方が、絶対最後には勝ってると思うんで。いくら懸けていても、失神とかしちゃったら元も子もないですけど、結局最後はそういう執念を持った選手が勝つリングがKrushだと思ってるので。
―― そういう思いというのは、タイトルを獲って、さらにそれを失って、より強くなった?
里見 そうですね。前回ベルトを獲ってから、自分が背負うんだという気持ちが強すぎて、まだたぶん背負える実力もなかったと思うんですよね。試合内容にこだわったりとか、「倒して勝つのがKrushのチャンピオンだ」とか勝手に思ってて、それがどんどん裏目に出ちゃって、今こういう結果になってるんで。けっこういろいろ考えさせられる時期ではありましたね。
―― では最後に、この試合への“決意”を改めて教えていただけますか?
里見 チャンピオンになって、たくさんの人に応援してもらえたり、みんなに期待してもらった後に連敗して、ベルトも失ったんですけど、自分の周りには本当に温かい人が多くて、変わらずたくさん応援してもらってるので、そういう人たちにまた笑顔になってもらえるように、しっかりと復活して、またチャンピオンを目指せるなと思ってもらえる試合をしたいと思います。
―― 分かりました。ありがとうございました!
永澤サムエル聖光
―― 7月2日にカード発表会見対戦があり、相手の里見柚己選手とも顔を合わせました。その中で何か感じたことはありましたか?
永澤 僕もK-1 GROUPには初登場だったので、強気で言わせてもらいました(笑)。里見選手とは、お互いに負けられないという覚悟みたいなものがあると思うし、そこでどっちの方が負けたくないかという気持ちの戦いにもなると思うので、そこは僕も譲れないなという感じですね。
―― これまでのキャリアはヒジありルールが中心だったので、K-1 GROUP参戦というのは、たぶん端から見て一番意外な選択だったと思うんですが、ルールや試合スタイルなど、これまでとはガラリと違いますよね。そこに躊躇はなかったですか?
永澤 そこまで躊躇はなかったですね。ヒジありにそこまでこだわってやってたわけでもなかったですし、いつか絶対このルールをやりたいなとは思ってたので。「やってみたいな」という気持ちの方が強かったですし、ましてや少年時代にK-1を見て憧れを持ってましたし、うれしさの方が大きかったかもしれないです。
―― その頃のK-1で、永澤選手にとってのヒーローは誰だったんですか?
永澤 山本“KID”徳郁や魔裟斗を見て「すげえ~!」って思ってましたね。僕はKIDの方が好きだったんすけど、あと他にはマイク・ザンビディスとか、一撃系の選手に憧れてました。
―― ルールの話に戻りますが、K-1ルールへの対応というのは、練習ではいかがですか? ヒジや首相撲がないだけでなく、キャッチがないことにも戸惑う選手が多いと思いますが。
永澤 全然いけると思います。試合ではやったことないですけど、今は自信しかないですね。普段、ヒジありの練習ってできないじゃないですか。スパーリングでも、ヒジって打てないじゃないですか。ケガしちゃうから。だからぶっちゃけ、練習でヒジありってみんなやったことないんですよ。だから俺は、そこは全然変わんないと思うんですよね。K-1ファイターだろうが、ヒジありの選手だろうが、練習でヒジは打たないんで。だからそこは全然関係ないんじゃないかなって僕は思います。
―― なるほど。
永澤 あとキャッチとかも、練習ではやらないんですよ。首相撲は試合ではあるんですけど、組ませないようにそれを弾く練習とかもあるので、そこらへんは全然不安はないかなって感じです。むしろ逆にそれができる分、クリンチもさせないし、そこのテクニックを使ってやろうかなと思ってます。
―― パンチに関しては元ボクシング王者の木村翔さんに教わっているということでしたね。
永澤 以前のジムを辞めた後、4月から木村さんのB Makeというジムに来て教わっています。やっぱりパンチのキレはよくなったと思います。当てる感触とかも全然違うので、インパクトとかは変わったかなという感じですね。でもまだ試合で使ったことがないので、早く試したいなって感じですけど。まだやったことないけど、倒せる自信はあります。
―― ではもう、試合で試したくてしょうがない感じですね。キックの練習もそのジムで?
永澤 そうですね、ガッチリやってます。キックも練習できるようになって、ボクシングの練習も新たに取り入れられてて、本当に至れり尽くせりって感じです。
―― 改めて、里見柚己選手の印象は?
永澤 元チャンピオンということもあるし、今は連敗中ってことなので、負けたくないという気持ちは強いと思うんですよ。ファイター心理として絶対に3連敗はできないという思いは絶対あると思うので、そこは僕も油断せずに、正々堂々と闘って、お互いに倒し合いたいなという気持ちですね。だから本当に甘くは見てないです。
―― 一番警戒している部分は?
永澤 サウスポーなので、左のストレートですかね。速いし、里見選手はKOファイターでよくパンチで倒してるので、そこは甘く見ずに、警戒したいなと思ってます。
―― 会見で里見選手も話していましたが、ルーツの団体が同じということですね。
永澤 そうらしいですよね。ただ里見選手はデビューからしばらくで移籍したと思うので、そんなに試合は見てないんですよ。Krushではもちろん見てたので「左ストレート強えな。スピードもあるし、いい選手だなとは思ってました。
―― その頃は対戦するとは思わずにという感じですね。
永澤 そうですね。たぶんその頃は階級も違ったので。最初はスーパー・フェザー級でしたよね。途中で、ライトに上げたんだと思ってたんですけど、まさかここでやるとは思わなかったですね。
―― これが新天地での一発目になりますが、改めてどういう目標がありますか?
永澤 せっかく来て、皆さんから期待もしてもらってるので、目指すところはKrushチャンピオンですね。その後、K-1チャンピオンになりたいなと思ってるので、まずは最短でKrushチャンピオンを目指すというのが第1目標ですね。
―― ライト級ではKrushチャンピオンが先日また変わったという状況です。Krush王者の大岩龍矢選手、前王者の伊藤健人選手、今回対戦する里見選手、それから大沢文也選手もいたりと、群雄割拠という状態ですが、この状況をどう見ていますか?
永澤 いいんじゃないですかね、層が厚いということなので。面白いじゃないですか。で、新しく他団体から僕が来て、メチャクチャにできたら面白いなって思ってるので。他の選手たちとも試合できたら楽しみですけど、最短でKrushチャンピオンになりたいので、とりあえず強いヤツとやりたいですね。試合が発表されてからの反響とかも全然違いますし。
―― では、これからがすごく楽しみなのでは?
永澤 楽しみですね。本当にいろんな人に応援してもらってるので、期待にも応えたいし、下手な試合はできないので。勝つことは大前提として、せっかくKrushに来たし最初の試合なので、インパクトのある試合をして、KOを見せたいです。
―― では最後に、改めてこの試合への一番の“決意”を教えていただけますか?
永澤 15年間格闘技をやってきて、もう引退かもしれないなって思った時に、やっと第2の格闘人生というか、Krushに来れて、これも絶対何かの縁だと思ってるので、絶対この1試合目でインパクトを残します。チャンピオンしか見てないので、絶対に次に繋がるような試合をしたいなと思ってます。絶対落とせないので、KOしたいですね。
―― 分かりました。ありがとうございました!
西京佑馬
―― 今回、まる2年ぶりの試合です。7月2日のカード発表会見の際、「もうやめようと思っていた」というお話をされていましたよね。
西京 そうですね。前回の試合(2022年8月、里見柚己戦)で負けた後、モチベーションも上がらなくなって、「もういいかな」みたいな感じにはなりましたね。説明するのは難しいんですけど……試合で負けてから、「また頑張ろう」とは思えなくて、10ヵ月近く、何もしてなかったです。
格闘技を始めてから、そんなに長い期間練習しなかったのは初めてですよね?
西京 そうですね。そんなに何もやらなかったのは初めてです。
―― その間もずっと、いろんな試合が行われるわけじゃないですか。ジム仲間の試合もあるでしょうし。それに対してはどう思っていたんですか?
西京 一応、見てはいましたけど、特に何とも思ってなくて、ただ試合見てただけって感じでしたね。別にスッキリしてたとかもないんですけど、特に深くは考えずに、普通に仕事をして、ただ過ごしていたというか。
―― そうなんですね。そこから、また戻ろうと思ったのは、何かきっかけがあったんですか?
西京 きっかけは特にないですけど、いろんな試合を見ていく中で、やっぱり何かつまらないというか……普通に過ごしてるだけじゃ刺激もないので、徐々に徐々に「やってみようかな」という気持ちが出てきて。
―― そこから久々に練習を再開して、スムーズに戻れたものですか?
西京 戻れましたね。「意外と動けるもんだな」と思いました(笑)。去年の12月ぐらいから再開して、感覚はやっぱり衰えてなかったので、落ちた筋力とかスタミナを戻したりしてたんですけど、それも思ったより早く戻ってきて、わりといいんじゃないかなという感じになりました。
―― では、もう試合ができそうだと思えるようになったのはどれぐらいの時点だったんですか?
西京 最初は4月頃とかに「6月の大会でどう?」っていう話が来たんですけど、その時点では、6月はまだちょっと早いかなと思って「7月にします」って言ってたら、結局8月になった感じですね。まあ、4~5ヵ月練習してる中で、「もうできるんじゃないかな」というのは感じました。
―― 以前はトップどころとして、かなり高いレベルで試合を行っていたわけじゃないですか。そこまで戻せたという感覚ですか?
西京 どうですかね? ただ、試合をしていなかった期間にファイトスタイルがちょっと変わってきて、そのへんは前よりも成長してるかなと感じたりしてるので、パフォーマンス自体はちょっとやってみないと分かんないですけど、全然トップどころでもいけるんじゃないかなみたいな気持ちは、少しありますね。
―― ファイトスタイルを見直したというのはどのあたりですか?
西京 特に大きくガラッと変えたわけじゃなくて、本当にちょっとしたところを変えたってぐらいです。でも、それがプラスの方には行ってるとは思います。
―― 今回は加藤港選手との試合です。改めて加藤選手の印象は?
西京 一発があるかなっていうぐらいですかね。それと、ベテランだなと。自分がデビューする前から、Krushで試合してたのは覚えてます。
―― 警戒するところというと?
西京 うーん……向こうは経験はあるし、自分は2年ぶりのリングなので、そのへんがどうなるかなっていう感じですね。
―― では、どういう試合をしてどう勝ちたいですか?
西京 この試合で、またトップどころに絡めるようにというところなんですけど、そのためにはやっぱり差を見せて勝たないとというところはあるので、KOは絶対で、という感じですね。
―― その様子だと、試合のブランクはそんなになさそうに思えている?
西京 はい。スパーとかでもメチャクチャいい動きができているので、それを試合で出せればというところですね。出せれば全然問題なく倒せるとは思います。練習と試合はちょっと違うので、やってみないと分からないですけど、自信はあります。
―― 一度離れたリングに戻ってくるわけですが、気持ちの充電みたいな部分も、もう心配ないですか?
西京 今のところは全然大丈夫です。今回いい形で勝てれば、もっと頑張っていけるでしょうし。
―― Krushの後楽園は、早く通過したい?
西京 正直、そうですね。もうすぐ24歳になるし、年齢的にも、若干の焦りはあるので、ここで苦戦してちゃダメなのかなと思うし、K-1のトップ戦線に行かないとという気持ちはあります。
―― この間に、K-1もKrushも、特にライト級はいろいろ上京が変わりました。そこについては?
西京 それは正直、あんまり意識はしてないですね。自分のやるべきことをやらないとなという感じですかね。
―― では最後に、改めてこの試合への“決意”を教えていただけますか?
西京 試合自体、2年空いちゃって、その分を早く取り戻さないとっていうのはあるので、この試合で勝ち方もこだわっていきたいと思います。その勝ち方を見てほしいですね。
―― 分かりました。ありがとうございました!
加藤港
―― 加藤選手って、特に最近はKrushへの参戦は断続的になってますよね。まず2016年まではコンスタントに試合をされていましたが、2021年5月まで、4年ほど空きました。これは?
加藤 ここは、引退してたんですよ。
―― そうだったんですか。
加藤 はい、公には言ってないんですけど。仕事の関係と、あと一番は、実力的にちょっと限界を感じて。
―― そこから、2021年に戻ってきたのはどういう理由だったんですか?
加藤 その前ぐらいの時期に、トップクラスの格闘家の人たちが、YouTubeをやり始めたんですよ。自分はそれを全部見てて、「ああ、こういうことを考えてやってるんだ」と思ってたら、「今やったら勝てる気がするな」と思って。それが理由ですね(笑)。
―― それはすごい(笑)。それで復帰戦でKO勝利して、その年にもう1勝しましたが、そこからBigbangに参戦して、Krushはまた2年半ぐらい空きました。
加藤 スケジュール的にBigbangさんの方が出やすかったというのもあって、タイトルマッチもやらせてもらって、1勝1敗1分けでした。
―― そして今年の5月、また久々のKrushでは斉藤雄太選手に1RKO勝ちと、リングに戻ってきてからは、戦績がいいですよね。これがYouTubeを見ていた成果ということですか?
加藤 それもあるにはあるんですけど(笑)、体の使い方とか競技のこととかにすごく詳しい人が周りにいて、その人に教えてもらうようになってから調子いいですね。ジムとは別の繋がりがあった人なんですけど。
―― そうなんですね。
加藤 僕ってたぶん、正しい知識があったらそのまま実践できるタイプなんですよ。それまでは知らなかったことが多かったので、教えてもらったことでどんどんよくなってきました。
―― では、前回のKOもそのおかげということですか。
加藤 あの試合は、何も考えずにやってみようかなと思ったんですよ。相手が効きすぎて、自分でも、本当にビックリしました(笑)。
―― すごい倒れ方でしたもんね。
加藤 はい。戦い方も打ち方も変えたら、「こんなに強いんだ!」「こんなに効くんだ!」と思いました。この先も自分で楽しみです。
―― というところで今回は、ライト級で西京選手との対戦です。印象だったり、警戒しなきゃという点は?
加藤 本当に強いですよね。ライト級は選手層が厚いと思うんですけど、その中でも頭一つ抜けて強いと思います。やっぱり子供の頃からやってるからうまいですし、あとはやってみなきゃ分からない強さがあるのかなと思います。
―― 西京選手も一度はリングを離れて、スタイルも見つめ直したという話がありました。そのあたりの変化については?
加藤 いや、ブランクの影響はほとんどないと思ってます。たぶん、パンチで攻撃的にっていうことなんでしょうけど、もう10何年やって染みついたスタイルは抜けづらいと思うので、そこまで大きな変化はないかなと思います。クセとかはそんなに簡単に抜けないでしょうし。
―― どういう戦いをして、どう勝ちたいですか?
加藤 やっぱり僕が求められてるのはKOだと思うので、倒したいですね。あと、自分でも競って勝った記憶があんまりないので、勝つなら自分のパターンにハメてワンサイドで、というイメージはありますね。
―― 元Krush王者でもありますし、名前がある相手ですよね。ここで勝ってその先に……というものはありますか?
加藤 先のことを考えると、試合中にちょっとおかしくなっちゃうので。今回、本当に強い西京選手と戦うことが決まってから、1ヵ月ぐらいでしたけど、本当に普通じゃありえないぐらいに強くなったんですよ。この試合でそれを出して、西京選手に勝ちたいです。
―― 普通じゃありえないぐらい強くなったというのは?
加藤 (笑)。同レベルとか、「ちょっと勝てそう」ぐらいの相手だったらそうでもなかったと思うんですけど、西京選手は本当に強いので、自分も2段階ぐらい強くなれたと思います。
―― それはモチベーションの問題?
加藤 いや、歳も取ったのでモチベーションはそこまで変化してないんですけど……正直、対戦の話をもらった時に、勝てる確率は1~2割かなと思ったんですよ。だから普通のことをやってたら勝てないので、自分と向き合って弱点をなくして、西京選手の弱いところを突く練習をずっとやってきました。その過程で、「これぐらいでいいや」とならなかったのは大きかったですね。
―― 突き詰められたと。
加藤 そうですね。それがあるので、本当に勝ちたいですね。
―― では最後に、この試合への“決意”を改めて教えていただけますか?
加藤 日本トップクラスの西京選手に勝つということだけを考えて生活してきました。たぶん彼はKO負けしたことないと思うので、KOできたら最高だなと思ってます。
―― 分かりました。ありがとうございました!
対戦カード
第8試合 メインイベント 第5代Krushスーパー・ウェルター級(70kg)王座決定トーナメント・決勝戦 3分3R(延長1R)
小田尋久[じんく](TEAM3K)
璃久[りく](HIGHSPEED GYM)
第7試合 セミファイナル スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
不可思[ふかし](クロスポイント吉祥寺/元KNOCK OUT・REBELS-MUAYTHAI・WPMF日本スーパーライト級王者、元RISE・Bigbangライト級王者)
塚本拓真(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
第6試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
里見柚己(team NOVA/元Krushライト級王者)
永澤サムエル聖光(林商店/WMOインターナショナル・ライト級王者、元WBCムエタイ日本統一&ジャパンキック同級王者)※ビクトリージムから所属変更
~休憩~
第5試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
西京佑馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元Krushスーパー・フェザー級王者、K-1甲子園2016 -60kg優勝)
加藤 港[ごう](ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪)
第4試合 クルーザー級(90kg) 3分3R(延長1R)
谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
RUI(K-1ジム福岡チームbeginning/KPKBヘビー級王者)
第3試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
覇家斗(K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER/元UKF日本ライト級王者)
立基(K-1ジム目黒TEAM TIGER)
第2試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
三宅祐弥(Hacker GYM)
松本和樹(T-GYM)
第1試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
海斗(LEGEND GYM)
田上“DARUMA”健太(K-1ジム蒲田チームアスラ)
プレリミナリーファイト第3試合 フライ級(51kg) 3分3R
海凪[みなぎ](team NOVA)
上遠野寧吾[かとうの ねいご](POWER OF DREAM)
プレリミナリーファイト第2試合 ライト級(62.5kg) 3分3R
佐野純平(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1カレッジ2017 -65kg優勝)
井上修一(K-1ジム川口TEAM SIRIUS)
プレリミナリーファイト第1試合 バンタム級(53kg) 3分3R
小川蓮武(ウィラサクレック・フェアテックス西川口)
玲志(拳心会)
概要
大会名 Krush.164
日時 2024年8月18日(日) 開場・17:00 プレリミナリーファイト開始・17:15 本戦開始・18:00
会場 後楽園ホール
中継 ABEMA(生放送)、U-NEXT(生放送|2,189円/月)
チケット料金 SRS席 20,000円 RS席 15,000円 S席 10,000円 A席 7,000円(完売) ※当日券500円アップ。16時より販売 ※小学生からチケットが必要
チケット販売 K-1.CLUB グッドルーザー 出場選手・所属ジム
お問い合わせ グッドルーザー 03-6450-5470 https://www.k-1.co.jp/krush/