ONE 8.3 ルンピニー:内藤大樹、マムーディ戦で復活なるか「相手の心を折るようなKOをしたい」
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ONE Fight Night 24(8月3日(土)タイ・バンコク・ルンピニースタジアム)で対戦する内藤大樹とエリアス・マムーディのインタビューがONEから届いた。大会の模様はU-NEXTにて同日午前9時より生放送される。内藤の試合は第6試合となる模様だ。
キックボクシング フライ級(61.2kg) 3分3R
内藤大樹(3位)
エリアス・マムーディ(5位)
ONEキック・フライ級は王座にスーパーレック、1位にロッタン、2位に武尊がおり、3位に位置するのが内藤だ。
内藤は28歳。RISE等で村越優汰、原口健飛に勝利し、那須川天心には2度KO負け。19年からONEに参戦し、22年のムエタイ・フライ級GPでは一回戦でスーパーレックに判定負け。昨年以降の4試合は全てONE Friday Fightsで1勝3敗。昨年7月にデッドゥアンレックに判定負けし、10月にゴントラニーに判定負け。その後の2試合はキックルール(肘無し、つかんでの攻撃制限あり、ボクシンググローブ着用)で、3月15日にシャーゾット・カブトフから左ハイでダウンを奪い判定勝ちしたが、3週間後の4月5日のデッドゥアンレックとの再戦では判定負けしている。19年のONE参戦以降12戦7勝5敗で、5敗のうち4敗はタイ人相手(残り1試合はジョナサン・ハガティー)で、タイ人以外との試合では比較的好戦績を残している。
マムーディは26歳。16~18年にK-1 GROUPに参戦し4戦3勝1敗で西京春馬、村越優汰らに敗れる。19年1月のONE初戦では小笠原裕典に判定勝ち。その後は2勝2敗で、最近では昨年8月のONE Fight Night 13でエドガー・タバレスとムエタイルールで戦い1R TKO勝ちしている。
内藤大樹、マムーディ戦で復活なるか「相手の心を折るようなKOをしたい」
―― 現在のコンディションはいかがですか。
「ファイトキャンプが終わって本当に今調子が良くて。 疲れもあるんですけど、今は凄い自信しかない感じです」
―― 対戦相手のマムーディ選手の印象は。
「マムーディが日本でK-1に出ていた時から見ていましたが、その時から良い選手だなと思っていました。ONEに参戦してからもチェックしていましたし、単純に素晴らしい選手だと評価していました」
―― では、将来的に対戦するイメージは既にあったのですね。
「そうですね。階級も一緒ですし、意識していました。寧ろ、もう少し早く戦うかなと思っていた位で。今回はその時が来たかなっていう風に思っています」
―― マムーディの強さをどう見ていますか。
「思い切りの良さというか、序盤からガンガン来るが彼の強みだと思います」
―― それは逆に内藤選手にとっては戦いやすい感じでしょうか。
「相手は、パワーはあると思いますけど、逆にそれしかないイメージなので、そうかもしれないです。(倒す)イメージは凄いできています」
―― 相手がアグレッシブに攻めてくるからこそ、内藤選手のカウンターが光る、そのような試合運びのイメージありますか。
「そうですね。そこにやっぱ(カウンターを)入れる自信は凄くあります」
―― その上で警戒している点は何でしょうか。
「相手の勢いが自分を飲み込んでしまう位のレベルなのか、そこがポイントだと思います」
―― マムーディの動きについてかなり研究はしたのでしょうか。
「一応、ONEの試合はいくつか見ました。ただキックグローブをはめての試合が多分初めてだと思うので、その辺がどういう風に行くかなっていうのはすごく楽しみです」
―― 今回のフィニッシュのイメージは?
「相手の心を折るようなKOをしたいと思っています」
―― “心を折る”という表現を使った意図は。
「相手は勢いがあるタイプで、乗った時はすごい強いと思うし、イケイケな部分が目立ちます。そういう選手だからこそ、そういった(心が折れた)姿を見せたいなというか。(そういう倒し方だと)ファンの人たちにもインパクト与えることがでできると思いました」
―― つまり、今回の試合の場合だと、技術レベルの差をはっきり見せる様な試合になるのでしょうか。
「そうですね。激しい試合になると思いますが、その中で自分の方がちゃんと当てる的確さだったり、そういう細かい所でペースを取っていきたいと思いますし、その中でダメージも与えられると思っています」
―― 最近フライデーファイツでの出場機会が多いですが、自分のパフォーマンスについて、勝ち負けも含めながらどう理解していますか?
「最近は勝ったり負けたりを繰り返していますが、対戦した相手も(実力高い)相手だと思います。今、日本人選手がフライデーファイツに結構出るようになっていますけど、正直そういう選手たちの対戦相手と、自分の相手のレベルは違うと思っています。ただ、その中で圧倒的に負けたかと言えばそうでないと思っているし、負けた試合でも自分の中で成長を感じる状況もありました」
「去年は2回出場し、2回とも負けたので自信をなくしかける時期はありましたが、今はナーバスに考えすぎるべきではないという風に思う様になりました。」
―― タイ・バンコクにあるスーパーボンのジムでの海外合宿について。
「1ヶ月半くらい前に、1ヶ月ほど合宿してきました。これまではタイのプーケットでも3回位、合宿をやっていました。今回もとても良い感じなので、自分の第2の拠点じゃないですけど、合宿を張る場所としてやっていました」
―― スーパーボーンの方に行く様になったきっかけは。
「元々、ゲッソンリットジムにちょっと練習に行っていたんですが、そこのトレーナーさんがすごく良くて。そのトレーナーさんがスーパーボンジムに移籍したので、自分もスーパーボンジムに行く流れになりました。だから、スーパーボンがいるからとかではないんです」
―― 今回の1ヶ月間の合宿の成果は。
「対戦相手が決まっていたので、その対策を色々やりました。新しい技術などを取り入れるものは取り入れてって感じでやってきました。日本帰ってきてからも動きはいいですし、すごく当てはまっている感じがあるので、試合が楽しみです」
―― 新しい技術を身につけるのと元々持っているものをさらに磨くことと、どちらに比重を置いて練習しましたか。
「自分の今まで持ってきたものにプラスアルファで伸ばしていくというか。大きく変わる訳ではないんですが。自分のスタイルは変えずに、その上でどんどん新しいものを取り入れました。自分のスタイルに合ったものを取り入れていくことで、トレーナーさんと結構意見があっていて。そんな感じです」
―― 内藤選手の元々の軸に、新しい武器を揃え増やしていく、そういうイメージでしょうか。具体的にはどんな武器が増えましたか。
「1発1発の威力が変わったと思いますし、パンチの回転スピードも良くなったと思います」
―― 今度の試合では、内藤選手のカウンターKOがより期待できそうですね。
「そうですね。自分はカウンターのイメージがあると思うんですけど、今の自分だったら自分からカウンターだけじゃなくて打ち込んだパンチでも全然倒せる自信があります。あとは、それを本番でどれだけ出せるかによって、凄く大きく変わると思っています」
―― マムーディ選手はそれを証明する絶好の相手ということになりますか。
「そうですね。変に距離を取られるよりは、がむしゃらに打ち合うわけではないですけど、全く引くつもりもないので。しっかり頭振りながら前に出てって感じの試合をしたいと思っています。アグレッシブに攻める戦いを見せます。」
―― 最近、武尊選手や野杁選手などキックやムエタイの立ち技系の日本人選手が多くONEで戦う様になりましたが、この傾向をどう思っていますか。
「流石に本選契約している武尊選手のことは意識はしますけど、 フライデーファイツの日本人選手達のことは正直あんまり興味ないです」
―― 武尊選手とはいつかやってみたいとか、具体的なビジョンはありますか?
「もし対戦するのであれば、日本大会が盛り上がると思いますし、それにベルトを賭けて戦うとか、そういう舞台で交わることができればいいなと思っています。」
―― 最後にファンへのメッセージをお願いします。
「今回の相手がマムーディなので、絶対に激しい試合になると思います。日本からU-NEXTで、応援よろしくお願いします。必ず勝ちます!」
マムーディ、内藤大樹に「トップクラス同士の激闘となる」ロッタン挑戦に興味も
―― 現在のコンディションはいかがですか。
「今回はタイでファイトキャンプを行い、調子も万全でとても順調です」
―― 対戦する内藤大樹選手の印象は。
「内藤大樹は素晴らしいファイターで、とても尊敬している。彼は90%の日本人ファイターはそうである様に相手に尊敬の念を持つ選手だ。試合はいつもベストで戦っている」
―― 自身の強みと相手のウィークポイントは。
「自分のストロングポイントは決定力とファイティングスピリット。対戦相手に弱点は見当たらなく、今回はトップクラス同士の激闘となるだろう」
―― 自分のアドバンテージは。
「私が彼より有利なことも、彼が私より有利なこともないと思う。それはお互い経験豊富なファイターだからだ。より強いファイターが勝つだろう」
―― なぜ内藤が復帰戦にふさわしい相手だと思いますか。
「内藤を選んだのは私ではない。オファーがあったので引き受けた。彼について特別なことは何も考えていなかった。日本人全般に言えることだけど、素晴らしい相手だ。(前戦の)タバレス戦で負傷した右手の回復のためにも、キックボクシングの試合がしたかったんだ」
―― 今回の試合に向けて特別なトレーニングをしましたか。
「いや、特に何もしていない。コーチから指導に従っているし、トレーニングパートナーはいつも同じだ。ONEチャンピオンシップのライト級のキック世界王者のアレクシ・ニコラ。ノンオーをスプリット判定で下した最初のファイター、ブリース・デルバールをはじめ、マムーディ・ジム所属の多くの若いファイターたちと練習してきた」
―― 理想的な勝ち方は。
「それはやはり、ファンとボスを満足させ、ダブルボーナスに値するようなビッグファイトをすることだ」
―― あなたと内藤はともに上位ランカーです。勝てば次はスーパーレックに挑戦できると思いますか。
「内藤戦は本当にモチベーションが高い。この試合の後、ムエタイルールで(ランキング2位の)デニス・ピューリックと戦いたいし、勝てば、ロッタンへのタイトル挑戦のチャンスがある。でも、それは私次第ではないんだ。最後に決めるのは団体だから」
―― 次に戦いたい相手は。
「この試合の後、(フライ級ムエタイ世界王者)ロッタンのタイトルに挑戦したい。彼は次戦で今その順ジェイコブ・スミスと対戦することが決まっているので、今はその順番を待っている状態だ。」
―― 日本のファンにメッセージを。
「私はK-1 GPとKrushに出場した時に日本のファンを知りました。彼らは世界で最高の観客で、私は彼らを心から愛していることを伝えたい。ありがとう!」